NARUTO-カルタ外伝- 転生者の独擅舞台《チーターライフ》   作:新名蝦夷守

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久方ぶりの連日投稿。

説明回ラストです。


第5章 師匠篇-青年期
113.世界情勢の変動


 封印された大筒木カグヤもろとも月を爆散させたあの出来事からかれこれ4年が経過し、オレは16歳(しかしながら身体は18歳)になっていた。

 

 ちなみにその出来事を巷では月消滅事件や大爆発事件、世界同時多発流星群発生事件など色々な呼び名で呼ばれており、その原因については様々な憶測が広がっている。この事件の発生によって、世界各地で宇宙に対する興味関心が高まりを見せているらしい。

 

 その間は、戦闘能力的には高止まりしている感があるものの、チャクラ量も体の成長と共に身体エネルギーが増えて多くなったような気がするし、そして何よりもメイとの身長差が無くなって視点が同じ高さになった。つまり、背が伸びたのだ。

 

 ・・・こほん。オレ個人のことはこれくらいにしておいて。火の国と近隣諸国のことでも話そうか。

 

 

 南西の大国。風の国の大名家は水源地を砂隠れの里に握られていることもあり、ただのお飾りとなっているらしく最近では砂隠れに国の予算を握られ軍事費が増加の一途を見せており、軍事国家化が進んでいる模様。

 

 北西の大国である土の国と北東の大国である雷の国は海上にて漁業権を巡ってしばしばトラブルというか、小競り合いを起こしているようで共に海岸部には強固な軍事拠点を置いてお互いに牽制し合っている様子。

 

 南東の海洋国家、水の国は未だに政治紛争で忙しいらしく下記で詳しく説明するつもりだが、難民が多数発生しているみたいだ。

 

 

 そして我が国、火の国と木ノ葉に関わること全般。この4年間で変わった情勢などを挙げていこうと思う。

 

 大名家直轄地と木ノ葉隠れ領、藩制度、自治区の大きく分けて4つの分類で統治しているわけだがそれに関してはいまのところ大きな問題は起こっていない。

 

 正規暗部、そして『宵』の構成員のおかげで他国からの防諜はほぼ完璧であるのにもかかわらず、他国の詳細な地形やデータを元にした世界地図を完成させつつある木ノ葉は忍界にて最強。と言ったところだろうか。

 

 北東部にある湯藩にて、ジャシン教なる新興宗教が流行り出して治安が劇的に悪化した。

 極少数の信徒とはいえ、信仰が過激で殺人事件の件数が急激に増えたのだ。

 

 そこで木ノ葉の暗部が出動し、事の鎮圧に動き始めた。これにはオレも表の暗部として任務を遂行した。

 

 交戦相手の中にはあの飛段(の若かりし頃)も混ざってはいたが、ジャシン教への入信が制圧作戦直前だった事もあり、当時の暗部長であった大蛇丸が自ら引き取って育てると言ったことも要因のひとつとなって無罪釈放になった。

 

 

 それから南東部にある半島の茶藩を始めとした港街や海岸には、海の国、水の国からの脱国者とみられる集団が漂着するようになってきた。

 どうやら政治不安に加えて主要産業である漁業が近年不振に陥り国を逃げ出す人が後を絶えないみたいだ。

 

 これが一昔前ならば脱国した時点で霧隠れの国境警備部隊に見つかりその場で人生がジ・エンドだったのだろうが、メイたちのクーデター未遂事件から戦力の立て直しをしきれていない霧隠れの状況が脱国者の増加に拍車をかけているのだろう。

 

 この脱国者が既に住んでいる人との間で問題を起こしたり、逆に自分たちの土地や仕事を奪われることを恐れた火の国の国民が脱国者たちに嫌がらせをしたりしてこれが新たな国内問題と化している。

 

 

 そして木ノ葉隠れの里内部で起こった大きな事件と言えば里の表にできない案件を処理する火影直属の暗殺戦術特殊部隊(通称、暗部)のトップと敵国の忍術の解析と新たな忍術の開発を担う忍術開発局のトップを兼任していた伝説の三忍のひとりである大蛇丸の里抜け。

 

 彼が行っていた非合法な実験が師匠であり、なおかつ里のご意見番でもあった三代目火影・猿飛ヒルゼンにより明らかにされ里を追われることとなったのだった。

 これにより任命責任を問われた四代目火影である自来也が火影の職を辞任。その後、抜け忍となった大蛇丸を追うために彼自ら調査と追跡を開始した。

 

 後継者には自来也の弟子である波風ミナトが選ばれ、五代目火影に就任し、里の上層部や組織図も五代目体制へと移行した。

 

 

 そして補足するような形で暗部の秘密組織『宵』のこと。

 

 創設者でもあった暗部長・大蛇丸の裏切りにより自然消滅。表面上は何事も無かったかのように正規の暗部へと戻ったのだが、暗部の中ではカルタ派という派閥で力は残ることとなった。

 そして『宵』が組織として無くなるその前には大蛇丸の里抜けが判明したと同時に大蛇丸が火の国内外に隠し持っているアジトを分かる範囲内ではあったが片っ端から捜索した。

 その際、押収された証拠品の数々や研究、実験の成果など『宵』とは結び付かないものは全て木ノ葉へと持ち帰り、それ以外の物は全て処分した。ま、完全犯罪だな。

 

 

 話は少し戻り、五代目火影・波風ミナト体制。

 

 ご意見番は水戸門ホムラとうたたねコハルが引退し、唯一残ることとなったヒルゼンと新たに追加された綱手と自来也(実質名前だけ)。

 参謀長には奈良シカク、諜報部局長には山中いのいち、警務部隊長にはうちはフガク。

 医療大隊長には前回から変わらずそのまま綱手が務めることとなった。

 そして、空席になった暗部長にはまだ若いとはいえ、実力・実績共に充分と評価の高い千手天間がなり、その補佐役に羽衣カルタ(つまりオレ)が抜擢。後に鬼の副長と畏れられる予定だが、決してマヨラーにはならない。

 それに加えて、以前解体された暗部養成機関『根』をもう一度復活させることが決まりオレは『根』のトップを兼任することになった。

 

 

 あ、そうそう。

 『宵』にあった開発部門の忍術開発班は解散させてカブトにはそのまま暗部に籍を置いたまま医療大隊にも属してもらうことになった。

 科学忍具班は一度完全に解体した体(つまり元から無かったことにして)で、羽衣カルタの私的研究所として再スタートを切ることとなった。

 

 

 

 さてと。長い説明はこれくらいにして、次からは忍者学校(アカデミー)の話であった話でもしようかね。

 

 

 




このあと、設定集に第4章の登場人物紹介を追加します。

もしよろしければそちらもご覧ください。

忍術一覧の更新はもうしばらくお待ちください。

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