NARUTO-カルタ外伝- 転生者の独擅舞台《チーターライフ》 作:新名蝦夷守
木ノ葉の里に戻ってきた。
火影の執務室に呼び出され、ダンゾウ共々三代目火影である猿飛ヒルゼンに説教を食らった。火影さまを拝見したことはあったが言葉を交わしたのは初めまして。ダンゾウはこの世界で完全なる初めましての状態だったのにもかかわらず、問答無用で説教を食らった。なぜだ。
オレどっちかというと、共犯者ではなくただただいい様に利用された被害者側なんですけども。
不幸だぁぁぁぁぁ!!
とりあえず、林の国の首都
オレとダンゾウは火影さまからしばらくの謹慎を言いつけられて執務室を後にした。
ほんとにただの巻き添えを食らっただけだった。
なんて日だっ!!
そんな不毛なことを考えていたら、ダンゾウに呼び止められた。
ミスった。しくじった。やらかした。
「はい。なんでしょう」
「木ノ葉のために。儂の下へ来ないか」
勧誘だった。暗部養成機関としての「根」か、ダンゾウ直属の私的暗部としての「根」かはわからないが。ド直球で
「ぼくは・・・」
きっと、あんな無茶苦茶な命令を見事に、要求以上の結果をもってして完遂させたこと。そして何より、オレの中の尾獣を手に入れたいのだろう。
超強硬派で、
「ぼくは、火影さまの命によって木ノ葉を守ります。ですので、せっかくのお誘いですが申し訳ありません。断らせていただきます」
まさか断られるとは思ってもみなかったのだろう。ダンゾウは少し表情を渋らせた。
「今回ぼくのことを使って林の国を我が国の領土に編入させた手腕。お見事でした。しかしながら、この度のダンゾウ様の独断専行は組織の一員として一番やってはいけないこと。下手をしたら今現在の状況とは逆に木ノ葉を危機に陥れていた可能性のある博打でした。それに踊らされたぼくが、言うのもなんですがダンゾウ様は反省すべきです」
では。と言ってオレはその場を離れようとした。
心の中では、あーあダンゾウ相手にあんなこと言っちゃったよ。と後悔しながら。
でも、なぜだろうか。ここまで言っちゃったら全部吐いちゃいたい気分になってしまったのは。
「あ、あとひとつだけ」
ダンゾウの反応何て見ちゃいない。
「あなたの私的な部下・・・たしか「根」って言うんでしたっけ。あれ、僕の周りから消してくれませんかね。目障りなんですよねぇ、あいつら。ぼくのプライバシーもプライベートもへったくれもありやしない。あんまりぼくのことをガキだと思って舐めてかかると」
痛い目見るよ。
ガチャ、と。執務室の扉が開いた。
「お主ら、全部丸聞こえじゃぞ。場所を考えぬか」
そしてまた、長い説教を食らった。
ダンゾウは無期限の謹慎と暗部養成機関の方の「根」の権限剥奪と、私兵的存在の「根」の解体を命じられた。
そしてオレは更にダンゾウから睨まれることとなったのだった。
どうして今日は締まらないんだ・・・。
その後、里内をぶらぶらと歩いているとラクサと出会った。出会ったというよりは探されていたみたいだったので、ラクサに見つかったと言うべきか。その際、オビトが臨時上官としての任務期間を終えたことを伝えられたオレはこの班が結成された
「おー!カルタも来てやっとみんな集まったな」
「なんか久しぶりじゃんねー」
なんと、オビトが先に来てるだと・・・。
明日は雨が降るんじゃないだろうか。なんて、失礼なことを考えていた。
「今日限りでお前らの上官の任が解除される。みんな、いままで色々ダメだった俺を持ち上げてくれてありがとうな。先生って呼んでくれて嬉しかった。これからは先生と生徒じゃなく、木ノ葉の対等な忍びとして付き合ってくれると嬉しい」
「まぁ、来年には立場が逆転してると思うけどな。僕らが上忍でせんせーが中忍」
ジュウのその物言いにオビトは「参ったなーあははー」と頭を掻いて笑っている。
「俺、前は火影になりたかったんだけどな。今は
お前らの先生として、最後に伝えたい言葉だ。そう言って次の言葉を読んでくれた。
夢なき者は理想なし、
理想なき者は信念なし、
信念なき者は計画なし、
計画なき者は実行なし、
実行なき者は成果なし、
成果なき者は幸福なし、
故に幸福を求むる者は夢なかるべからず。
こうして、オレら