NARUTO-カルタ外伝- 転生者の独擅舞台《チーターライフ》   作:新名蝦夷守

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では、お待たせいたしました。つづきをどうぞー


042.雨に蠢く闇の住人 其の玖

 そいつはどうかな。まずそのシケた仮面を剥いでお前の素顔を拝んでやる。

 そんな挑発染みたセリフを吐く間も無く。

 早々に影分身で5人になった仮面の男は、絶え間無く殺傷能力、威力の強い忍術をぶっ放してくる。

 仮面の男からの攻撃追撃の手は緩められない。むしろ、時間が経てば経つほど過激になってる気さえする。

 特筆すべきはその印を結ぶスピードと、そしてなによりも延々発動しても切れることがないそのチャクラ量の多さだろう。

 

 これは広範囲攻撃型で一度攻撃をやめさせないと。こちらは防戦一方になる。

 

《手裏剣多重影分身》

 

 数枚の手裏剣を多重影分身させ、弾幕を張るというには生温いほどの数に増幅させる。

 

 これだけ投げればそう簡単に回避はできまい。

 

 と。そう思ったのだが、容易く巨大な土遁の壁を構築され対処される。

 

 その壁ごと仮面の男を貫こうと《二槍流・千鳥鋭槍》で攻撃を仕掛ける。

 土遁の壁は容易に貫通、破壊するが、その奥で発動されていた竜巻のような結界(おそらく風遁系の防御系忍術か防護系結界)に阻まれ、影分身1体すら倒せない。

 

 オレが攻めきれてないのを見た仮面の男は影分身を地中に送り出し奇襲を謀る。

 

 だが、写輪眼で見ている以上は奇襲でもなんでもない。

 地中に千鳥鋭槍を突き刺し、難なく撃破する。

 これでもようやく影分身の1体を倒しただけだった。

 

 影分身1体など仮面の男のチャクラ量の総量からすると大した痛手ではないだろう。

 大海の中の一滴くらいでしかないかもしれない。

 

 いや、それは絶望だな。せめて家庭用浴槽の中の一滴くらいであってほしい。

 

 奇襲を失敗したと見るや否やすぐさま作戦を変更し、肉弾戦を仕掛けてきた。

 3体ということはおそらく全員影分身。本体はあの風遁系結界の中で護られているのだろう。

 

 こちとら肉体を強化してんだ。まったく、舐められたものだ。

 年齢が低年齢、身長が低身長が故、リーチは短いとはいえ、スピードとパワーは段違いだ。一瞬で片付けてやる。

 

 そう思っていた時期もオレにはありました。

 つまりは油断大敵。

 

 こっ酷くしてやられた。

 

 突っ込んできた影分身は3体とも(トラップ)影分身。

 たしかに今から思えばチャクラの色が実体や通常の影分身とは違ったような気もする。

 だが、今更そんなことに気がついても後の祭り。

 オレは1体目を殴った瞬間、全身を見えない刃で斬り刻まれ、1体目を殴った勢いで2体目を回し蹴りをかました瞬間、全身を焼かれ、最後の1体には抱きつかれ自爆攻撃をされた。

 

 つまり、オレが通常の影分身だと思っていた3体は風遁影分身と火遁影分身。それから最後のやつには密着された上で分身大爆破を決められたのだった。

 

 オレのライフはもうゼロよ。

 

 満身創痍という表現が一番よく合う。

 

 これだけオレが劣勢に立たされているというのに助けに来てくれないカカシ、天間、コロウはまさにゲスの極みだ。

 まさに、なんて日だ。

 

計画(シナリオ)通り、今のお前は本調子ではないようだな」

 

オレがここまでボロボロになってようやく本体と思わしき奴が姿を現した。

 

 そしてそいつは「計画(シナリオ)通り、本調子ではない」たしかにそう言った。どういうことだ?

 だが、仮面の男は《水遁秘術・千殺水翔》を片手の印で発動し、オレを千回殺しても余るだけの千本を大量に向けてくる。

 

計画(シナリオ)通り?計画(シナリオ)通りっていうのはどういうことだよ」

「そんな見え透いた時間稼ぎに付き合ってやるほど僕は甘くないぞ。そんなものお前が自分の頭で考えて導き出せばいい。あの世でな」

「そいつはどうかな。まずはそのシケた仮面を剥いでお前の素顔を拝んでやる。話はそっからだ」

 

 ようやく言えたこのセリフ。その直後に空中で待機していた数多の千本が飛来してくる。

 

《土遁・土龍防壁》

 

 土遁で出来た龍がとぐろを巻くようにして千本の局地的豪雨からオレの身を守る。

 

《土遁・土龍弾》

 

 その土遁の龍の口から土の塊が猛スピードで発射され、仮面の男を攻撃する。

 攻防一体の出来た術だ。なのだが、仮面の男は雷遁のチャクラを手に集め叩き落すことによってダメージは入っていない。

 

 なら、雷遁のチャクラを風遁の術で攻略するまでだッ!

 

 千本の豪雨が途切れた瞬間を狙って、いままでオレのことを守ってくれていた土龍の躰ごと《風遁・真空衝波》という一筋の巨大なソニックブームのような風遁で不意打ちを仕掛ける。

 

 それに加えて、穴の開いた土龍の躰からオレと影分身5体が飛び出す。

 

 やられたらやり返す・・・倍返しだ。

 

 仮面の男は真空衝波をギリギリのところで回避する。反射神経も並みの上忍の比ではない。

 

 だが、遅いッ!!

 

 本体のオレよりも先行して突撃していった影分身たちの攻撃には、真空衝波を回避し態勢の崩れた仮面の男にはもう回避する猶予はない。防御する選択肢一択しか残されていなかった。

 

 まさしくそれこそがオレの狙い。

 

 奴の真似をすると「計画(シナリオ)通り」といったところだ。

 

 影分身1人目が「はっ!」と気合を入れた拳で仮面の男を殴り触れた瞬間に、男の動きが土遁により拘束される。

 影分身2人目、3人目、4人目がそれぞれ「ごっ!」「ろっ!」「もっ!」と下から宙に連続で蹴り上げ仮面の男の身体に影分身が触れる度に、高圧電流で感電し、灼熱の炎で重度の火傷を負い、風刃鎌鼬で身体が斬り刻まれる。

 

 影分身たちが仮面の男を宙に蹴り上げ浮いているところ。最後に残った影分身が影舞葉で追尾し、仮面で守られている顔面目掛けてラストォォ!!

 

「カルタ連弾ッ!!」

 

 強烈なかかと落としが仮面を割り、素顔を直撃する。その瞬間、最後の影分身は大爆発を起こし爆風も相まって元仮面の男は物凄い勢いで地面へと叩き落とされた・・・。

 

 

 




こんにちは。新名蝦夷守です。

つづき、気になりますねー笑

安心してください。明日投稿しますよっ!


今日は母の日でした。私は実にも義理にお花を送りましたよー(正確には妻が送りました)
来月父の日はお酒を送る予定です。
みなさんはどうでしたかー?


最後までお付き合いいただきありがとうございました。

評価や感想、アンケートなどもいただけると嬉しいです。

では、また明日!

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