NARUTO-カルタ外伝- 転生者の独擅舞台《チーターライフ》   作:新名蝦夷守

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今回は説明回です。

そして、ダンゾウ暗躍篇ラストです。


では、どうぞ。


047.雨に蠢く闇の住人 其の拾肆

 今回の後日談的話。

 

 雨隠れの里長であった山椒魚の半蔵と雨隠れの里内部で発足した組織『暁』の仲違いは、木ノ葉の闇志村ダンゾウが謀った離間の計によるものだということが判明した。

 

 その内容は双方の忍びを暗殺し、半蔵陣営の忍びの殺害は『暁』が、逆に『暁』陣営の忍びの殺害は半蔵陣営がやったように見せかけお互いを疑心暗鬼に陥らせたという後から分かれば特に捻りのないどうってこともない策であった。

 

 そして、戦場から逃げた志村ダンゾウは木ノ葉隠れの抜け忍扱いとし彼を殺害する部隊は木ノ葉と直接被害を被った雨隠れの里との合同チームを結成することとなった。

 

 半蔵が戦死し里長が不在となった雨隠れの里では新たに『暁』のリーダーである弥彦が務める運びとなったが、今後旧半蔵体制を支持する里内勢力との内戦状態に陥ることは避けようがない様子だ。

 

 木ノ葉は弥彦新里長が率いる新雨隠れの里と正式な同盟関係を結び、内戦の早期終結を手助けすることを決定した。

 

 

 

 

 

 次はオレの万華鏡写輪眼開眼に関する考察だ。

 

 原作で万華鏡写輪眼の開眼条件として言われていたこと。それは、最も親しい友を自分の手で殺すこと。もしくは、最も親しい人の死を経験すること。この2つに共通する言葉は「最も」。

 

 確かにオレとジュウは、親友と言っていいほどの間柄だったと自分のことながらそう思っていた。

 だが、「最も」となると少し疑問が残る。なぜなら、ラクサとだって同じくらい仲は良いはずだし、本編には出ていないだけで他にもとても仲の良い友達くらいオレにだっている。

 

 そして、それを又旅たちと話し合った結果、写輪眼を開眼したとき。それから今回万華鏡写輪眼を開眼したときの2つの状況から鑑みるに、どうやらオレは脳から分泌される視神経に影響を与えるチャクラの放出が、本家本元、元祖であるうちは一族よりもストレスの域が低い時点から放出され始めるのではないかという結論に達した。

 

 写輪眼を開眼したときの状況は、当時敵だったマブイ、サムイ、ダルイを八尾牛鬼の放った尾獣玉から咄嗟に守るときに開眼した。それも勾玉模様がいきなり3つの状態で。

 

 勾玉模様が初開眼時から3つであったのは、確か原作では六道仙人である大筒木ハゴロモだけであったはずだ。うちは一族で忍び最強格のうちはマダラや一族でも天才と謳われていたうちはイタチでさえも初開眼時は勾玉模様2つだった。

 

 うちは一族がそうであるのに対して、なぜオレが最初から写輪眼としては完成形の状態で開眼したのか。

 それがなぜなのかはわからないが、羽衣一族の血が特殊なのか。もしくはオレ自体が異常なのか。そのどちらかか、はたまたその両方だろうということで納得した。

 

 でもいままでの歴史上、羽衣一族で写輪眼を開眼した者はいないため、恐らくオレ限定の症状だろうとも思っている。

 

 そして万華鏡写輪眼、もうひとつの謎がオレの右眼に宿った瞳力だ。

 

 あの戦場で発動した能力は、泥遁の泥底無(でいていむ)と嵐遁の励挫鎖苛素(レイザーサーカス)

 その2つだけを見るとただの性質変化を2つ掛け合わせただけの血継限界の模倣(コピー)ができるということだが、少し立ち止まって良く考えて欲しい。

 

 オレが泥遁や嵐遁の術を見て知ったのは、模倣(コピー)して使ったそのときではない。その前のジュウとの戦闘でのことだ。

 これだけでも単純な模倣(コピー)能力ということではないことが容易に想像想定できる。

 

 そのことから仮定した結果、オレの右眼に宿った万華鏡写輪眼の瞳力は、オレの知っている術の再構成。それは術を発動する印を知らなくても分からなくとも、術の起こす現象さえ把握していれば再現が出来る。というもの。

 

 その範囲は最低でも五遁の性質変化を2つ組み合わせた血継限界までは確実に模倣(コピー)、再現できる。

 

 上限はこれから実証実験をぶっつけ本番でやって行くしかないだろう。

 練習で視力の低下を無駄に加速させたくはないからな。

 

 ちなみに左眼の万華鏡写輪眼に宿った瞳力に関してはまだ未知の領域だ。

 当分使う予定はないし、それ故、能力を試してすらいないから生憎、見当もつかない。

 

 万華鏡写輪眼第3の能力。須佐能乎(スサノオ)に関してだが、熟練度が低いと身体にかかる負荷負担が重くなるという副作用があると原作ではされていたが、正直初めて使ったあのときには何も感じなかった。

 これも羽衣パワーか、カルタパワーということで納得することにした。別にマイナス効果が無いことは良いことだしね。

 

 そして最後に万華鏡写輪眼使用時の有名な副作用。視力の低下とその先にある失明のリスクに関してだ。

 

 原作のうちはサスケの視力低下は万華鏡写輪眼の乱用があったとはいえ異常なほど早かった。

 そのことからサスケの元の視力は分からないが、一般的に目が良いとされる「2」だったと仮定したら、1度の使用で0.1から0.3程度の間で視力が低下すると考えられる。

 

 この仮定をオレに当てはめて考えると、先月行った健康診断で測ったオレの視力は3.5。これは右眼と左眼どちらもこの数値だった。この数値から考えると万華鏡写輪眼の瞳力を使用できる回数は最低11,2回から35回と言ったところだろう。

 

 そう思い、先の戦闘で泥遁と嵐遁の発動で右眼2回。須佐能乎(スサノオ)の発動で両眼1回ずつ使用してしまったので木ノ葉の里に戻ってからすぐに病院へ行き、視力検査を行った。

 

 行ったのだが、どういうことだろう。

 

 右眼の視力が3.47。左眼の視力が3.49。

 

 万華鏡写輪眼の瞳力1度の使用でオレは0.01ジャストしか低下していなかった。

 

 ・・・。

 

 原作のうちはサスケを題材にした仮定。意味ないじゃん。あの考察の時間、要らなくない?無駄じゃない?

 

 と、残念な気持ちにならなかったわけではないが、視力の低下がうちは一族よりもずっと遅いというのはメリットでしかない。ありがたくその恩恵を受けることにしよう。

 

 これが羽衣パワーなのか。カルタパワーなのか。

 

 以上、オレの万華鏡写輪眼に関する考察は終わり。

 

 

 

 

 

 話は戻って、ダンゾウ追撃捜査隊の件。

 

 ダンゾウを抜け忍として扱うことから、霧隠れを真似て追い忍と称するが、その追い忍部隊の編成は木ノ葉と雨の合同チームは3班。計6名。

 二人一組(ツーマンセル)での行動を原則とし、その内訳は木ノ葉と雨から1人ずつダッグを組むというものだった。

 

 それでオレは雨隠れの小南と組むことになり、その道中は色々なことが起こったり起こらなかったり、むしろ小南が怒ったり怒らなかったり、かもしれないが。そんなことがあったりなかったりで結局、最終的にはダンゾウをオレらのペアで撃破するのだが、それはまた別の機会にでも語ることにしよう。

 

 語り手は語り手らしく。語ることにしよう。

 

 自分の経験談という物を語ることにしよう。

 

 だから、というわけではないが、今回はこの辺で筆を置こうと思う・・・。

 

 

 




ダンゾウ暗躍篇これにて終結です!ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。

新名蝦夷守です。


ポジティブな評価、感想、活動報告でのアンケート。心よりお待ちしております。


次回は間章を挟みたいと思います。オビトとカカシに焦点が当たります。
お楽しみに!

それと、遅くならないうちに上忍(大戦中期)の情報をまとめて設定集に追加したいと思いますので、よければ見てくださいね。


では、また!

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