大日本帝国東京 横須賀鎮守府
南方偵察から帰還した潜水艦娘達であったが、大破艦が多数居たため急遽入渠ドック入りし、報告書を提出を命じられた。
「はあ〜やっと戻って来れたと思ったら、いきなり報告書提出なんてあんまりでっち!」
「まあまあ、今回の偵察はいつ物と違うから大本営も出して欲しいと思っているだろうね」
「う〜ん、でも、何とか逃げ切れたのはいいだけど、あの噴式弾はなんだったのかしら?」
「・・・分からない、まるで自分の意思を持つかのように敵艦に突撃してた本来の噴式弾なら真っすぐで射程も短いが、あれは新型の兵器かもしれない」
「新型って敵艦の?」
「敵艦が敵艦を撃ってどうするの」
「そうえばしおいちゃんはまだ戻ってこないのかしら?」
「旗艦の報告は義務だからね〜まだかかるかもね・・・もう早いとこ済ませて間宮アイスが食べたいよ〜」
「あ、ずるーい1ゴーヤも分けるでっち!」
「ダメだよ〜あれは私の楽しみだからね〜」
「うあああん、羨ましいでっち!」
「ふふふ〜ん、早く終わらないかな?」
と脱衣所で雑談している頃、会議室では重い空気が漂っていた
「・・・まさか、深海棲艦の襲撃を受け危うく潜水艦隊を全滅する危機にあったとはな・・・迂闊だったな」
「仕方あるまい、元々強行偵察でもあった、この事態は予想はできた」
「む・・・だが、報告書の内容は非常に興味深いものだ、襲撃を受け、防戦中に遠くから謎の噴式弾が深海棲艦を撃沈し、偵察艦隊は助けられたというのだからな」
「噴式弾?あれは対地攻撃以外でも役に立つというのか?」
「いや、興味深いのはここからだ、その噴式弾はまるで意思を持つかのように敵艦へ真っすぐ突撃し、敵艦を10隻以上は撃沈したと報告が複数から取り寄せられている・・・どう思う?横須賀鎮守府開発主任」
「・・・・・噴式弾が意思を持ち、複数の敵艦へ突貫、撃滅することは非常に難しいです、第一敵艦にはレーダーは艦娘以外映りません、しかし、我が国で開発中の無人誘導弾はドイツ、イギリス、アメリカから技術伝授されましたが、長距離から正確に深海棲艦を一撃で撃沈されることは我が国はもちろん欧米でも不可能かと思われます。
「・・・だが、同時にこれを放ったのが艦娘と来た・・・」
ミサイル(誘導弾)は各国でも総力を上げ開発しようとしているが、ロケットエンジン部分ができてきても、肝心の誘導方法が上手くいってなかった、しかし、かの謎の勢力は誘導兵器を敵艦、小さな目標へ命中させるだけの技術を持ち、それを艦娘サイズへ複数搭載している可能性もある」
「ああ・・・確か旗艦伊401によれば艦娘を目撃したとある」
「艦娘か・・・特徴までは分からないのか?」
「・・・報告によれば白髪のショートカット黄金色の瞳に白い肌の黒いウェットスーツに箱型の何かを装備しているようだ」
「まて黄金色の瞳に白い肌?それは深海棲艦ではないのか?間違いなく艦娘なのか?」
「深海棲艦という可能性もありますが、それでしたら同士撃ちする意味が分からなくなります。少なくともあの場面で同士撃ちするなら、先に潜水艦隊を撃滅するほうが深海棲艦にとって重要のはずだ」
「・・・だが、これで南方には謎の勢力・・・三つ目の勢力が存在する可能性が高くなったな・・・何としてもコンタクトを取らねば・・・」
「まてもしかすると新型の姫クラスが誕生したのかもしれんぞ!」
「参謀長・・・これは我らにとって天の救いなのかもしれんぞ?」
「は?」
「少なくともこの第三勢力は深海棲艦と敵対し、我々より進んだ科学力・技術を持っている。
上手くこちらへ仲間にすれば、南方解放もやりやすくなる」
「ではまずはその第三勢力について今後も情報を集めることが重要だろう」
「うむ・・・・」
舞鶴司令官は中心に世界地図を見ながら唸る
「・・・・・・南方海域には深海棲艦の極東艦隊が存在する・・・更に東ハワイ諸島にはやつらの拠点まである。沖縄を奪還することができたが、硫黄島防衛線、北方海域激戦となり、資源・食料も何とか大国から輸入しているが、それも限界にくるかもしれぬ」
「しかし、舞鶴司令官、欧米では艦娘の出現により徐徐に領海を取り戻しつつあるとのことです。我が国がいつまでもここでモタモタするわけにはいけません」
「分かっているが、まだまだ我が国は帝国海軍の全盛期と比べ戦力が足りない状況だ。それは各国も同じことだが、我々にとって提督の確保と艦娘の建造は重要だ」
「・・・情報統制はどうなっている?」
「・・・・・情報統制は行ったのですが、既に遅し、アメリカにも南方の件は渡っているのかもしれません。」
「なんだと!?・・・今後はアメリカも本格的に介入する可能性もあるな・・・」
「アメリカは現在東西の領海を奪還中でまだ深海棲艦を駆逐できていない状況で可能でしょうか?かの国は本土から南方まで長距離航海となり、深海棲艦の勢力圏を抜けなければいけませんからまだ、本格的な介入はまででは?」
「いや、情報によればいくつかの艦隊がアメリカ軍の艦娘艦隊を目撃したとある。ならば、水上艦ではさすがにないだろうが潜水艦隊で来るだろう」
いなみにアメリカ艦娘の目撃情報は潜水艦娘だが、ちゃっかりアイオワも哨戒中のところを偵察機で目撃されていたりする
「む・・・」
「諸君、南方海域に潜んでいる第三勢力接触は急務と言えるだろう、現在我が国は深海棲艦から領海を取り戻すことができ、日本海も安全になったことから貿易を再開し、何とか民間への食も安定してきたが、まだまだ南方沖縄より南方、硫黄島より東方、択捉島より北方海域では深海棲艦が支配している。
我々にはまだまだ艦娘も少ない、同時に資源にも余裕はない。
南方海域の油田地帯、鉱物資源などの確保は今後の作戦において大きく影響される。
各提督はそれぞれの防衛勤務し、横須賀田中提督・佐世保東郷提督は第三勢力の調査及び接触を図ってくれないか?
呉二階堂提督にも頼みたいのだが、この前の襲撃の傷は治ってないだろう?」
「・・・はい、まだドック入渠施設などの修繕が完了しておらず、今暫く時間がかかるようです。」
「うむ、そちらに派遣した明石くん、彼女は大破でなければ艦娘の艤装修理は可能のじゃから、呉鎮守府は哨戒任務、横須賀・佐世保鎮守府の哨戒任務もするように」
「は、分かりました。」
「各提督も決して第三勢力に攻撃・挑発行為などは正体が分かるまで絶対に行ってはならぬ、厳守せよ」
「「「はっ!」」」
各提督が会議室から去り、一人残った元帥はパイプを咥えながら思案していた
・・・第三勢力・・・謎の艦娘、新型の兵器を保有し、敵地である南方に潜む組織
一体彼らは何者なのだ?潜水艦隊を襲う敵艦隊を攻撃したということはこちらに対する敵対心はないということだろうが、それにしても謎が多い・・・南方海域は深海棲艦が支配する地域だ、あの場所で基地や本格的な実験などしようものなら、すぐに深海棲艦に察知される。
故に海外の工作という可能性も捨てきれないが、アメリカ、ヨーロッパ勢は領海奪還に忙しくて無理だ・・・ならば一体どこの勢力だ?・・・・
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アメリカ合衆国ホワイトハウス
「第三勢力?・・・」
「はい、大統領、日本の内通者の情報では南方海域に日本の潜水艦隊が深海棲艦の襲撃に合い、撤退中に目撃した新型の艦娘のようです。」
「それは救援に来た日本の艦娘ではないのか?」
「いえ、目撃情報によれば白髪のショートカット黄金色の瞳に白い肌の黒いウェットスーツの特徴の艦娘のようです」
「・・・そんな艦娘、日本には居ないな、いや、そんな特徴ならヨーロッパ勢の艦娘が最も濃厚だろう」
「興味深いのはここからです、その艦娘はロケットの誘導兵器を放ったそうです」
「何だと!?」
「それはまさか・・・我が国で開発中の誘導兵器なのか!?」
「はい、その可能性が非常に高く、その誘導兵器を搭載した艦娘は推定10隻以上戦艦3駆逐艦4軽巡2軽空母1を撃沈し、その他の深海棲艦にも大破させたようです。」
「・・・確かな情報なのかね?」
「はい、潜水艦隊が提出した情報なので間違いないかと」
「・・・・・参謀長君はこれをどう見る?」
「はい、嘘か本当か、は分かりませんが誘導兵器を搭載し、それを複数同時発射できるということは第三勢力は誘導兵器を艦娘サイズまで小型化し、レーダー探知可能な電子技術、しかも戦艦クラスも撃沈したということであればかなりの高威力があると思われます。
当然、日本軍もそれを察知していると思われますので、接触を推奨します」
「かの勢力がどんなものか分からない状況でか?」
「いえ、情報収集が前提となりますがもし、第三勢力・・・コードネーム『ファントム』は我々より高度な技術力を持ち、複数の艦娘を保有していることから接触、同盟を結べば我が国にとって国益となります」
「まて、同盟?我が国の陣営の傘下に下せばいいのではないのか?」
「・・・君は馬鹿なのかね?我々より技術力を持つファントムにこちらは領海を完全奪還できていない状況だ。南方へ潜水艦隊が送るのがやっとのことで武力による奪還などすれば、返り討ちにされる、ここは友好に接することが一番、損害もなく、平和的手段だ」
「しかし、ファントムの持つ技術力も興味深いですが、艦娘もどこに所属しているか、知りたいところだ、一番濃厚なのは日本軍だろうが、日本軍でさえ、ファントムの存在を明らかにしていないのなら、日本軍所属ではないのは確かだろう」
「我が国も確かに領海完全奪還は果たせていないが、徐徐に戦力が揃い、あの忌まわしい魚どもを駆逐はできている・・・南方のオーストラリアもどうなっているかわからない状況ではあるが、もし、ファントムとの連携が取れれば我が国は再び太平洋を支配することが可能になる。さらにはファントムの力を思いのままにすれば栄光のアメリカができるだろう」
「大統領、ヨーロッパ勢の介入の懸念されますが」
「ふん、ヨーロッパ勢は艦娘の数はまだまだ少数だ、極東の南方地域まで支配されている大西洋、インド洋を解放しなければ接触など不可能だ・・・それにやつらはイギリスとドイツの間で不穏な空気が漂っているらしいからな・・・近いうちに戦争もおきるかもしれぬ」
「なるほど・・・ではファントムに接触するのはいつくらいに?」
「そうだな・・・まずはコンタクトを取るほうが先と言える、潜水艦隊を派遣し、コンタクトを取らせろ、ファントムがどんな思想でどれくらいの規模の戦力を保有しているのか、まずは知りたい」
「は・・・分かりました」
ふふふ・・・我がアメリカ合衆国も海軍こそは5割以上の損失を出したが艦娘のおかげで徐徐に領海を奪還しつつある、南米・中米の深海棲艦を駆逐できれば、南米地域の資源は思いのままになる
そして、フィリピン海域に潜んでいるファントムがどこかの勢力が生き残っていて、そこで研究開発し、戦力を持っているのなら根こそぎ奪えば、我がアメリカ合衆国はさらに絶対的力を持つようになる・・・すべては栄光のアメリカのために・・・ふふふ・・・