潜水戦闘空母の第二の生   作:ミュラ

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開発

 

 

 妖精さんとの話では島にある施設は元々軍事基地だったためか、鎮守府、工房、ドック、商店、倉庫、貯蓄設備、電波塔、石油精製施設等を備え、大規模基地だった。かつて人間が駐屯していた人数も2万人、艦娘は128名だった、その中には多数の海外艦も存在していた。

しかし、深海棲艦の空襲及び強襲で徹底的に破壊され、今はドックと鎮守府、工房が残っている程度、さらに石油プランドも爆撃したせいか、原油を汲み上げる鉄塔が倒壊している。

 

深海棲艦は基地を破壊した後に撤退したらしく、半年以上放置されているとのことだ。

私の敵は深海棲艦だけではなく、人類も敵となる可能性があるが、それは私の知ることではなかった。

 

基地を含めた島は元々大日本帝国が管理してたらしいが、事実上放棄となり、深海棲艦の占領下となった。

他にはアメリカ合衆国、ソビエト連邦、中華人民共和国、オーストラリア連邦等が存在し、地球上でアメリカ軍が最強の軍事力を持ち、技術力に関してもアメリカとヨーロッパ諸国を始めとする国が先進技術を持ち、ロケット推進技術に搭載した誘導兵器は開発されたらしい。

しかし、技術的にはまだまだ初歩的なもので、深海棲艦によってかなり開発が遅れている。さらにこの世界には原子爆弾も存在するらしく、アメリカ軍が大日本帝国へ投下する予定が深海棲艦の出現によって急遽世界は連合を組み、深海棲艦に対抗し、原爆を使用したらしいが、深海棲艦に効果という効果はなく原爆も初歩的なもので止まっている。

 

人類はまさしく劣勢の中であった。

 

だが、艦娘の出現によって日本軍、アメリカ軍、ソ連軍、ドイツ軍、イタリア軍、イギリス軍、フランス軍、スペイン軍等は防衛に成功したが、その他の国家は艦娘がいないため、保有国から援助してもらう他なく、日本軍、アメリカ軍、ドイツ軍、イタリア軍、イギリス軍、フランス軍は多くの艦娘を保有しているため、他国へ回すことができるが、それ以外の国は防衛で精一杯ということらしい・・・

出現する艦娘は第二次世界大戦と呼ばれる大戦の艦艇から出現する傾向があるらしく、古い旧型の兵装で、人型に対抗していると聞いた時は驚愕したものだった。なぜなら、ただでさえ、的が小さいというのに、レーダーもない射撃システムで、10発中1発でも命中が出たら、良い方と言えるからだ。

私自身も最強な装備を持っていても、経験と練度だけでは、この戦火を生き残ることはつらいだろう。戦場とは練度と質も重要な要素だが、結局数によって左右されるものだ。もし物量攻撃で、攻撃されれば、私でも被害は出る。そのために妖精さんの協力は必要不可欠であった。

まず、私と妖精で、私の中にあるデータを一部妖精に見せ、基地改修、ドック建設をする。

潜水艦のセラとミラは周辺の海底等の資源状況を調べてもらい、データ化する。

 

「本当に徹底的に破壊したようね、基地のすべてを見回りしたけど、もう新しく建設したほうがいいところが多いね」

「そうだねー深海棲艦によって破壊されたところは多いけど、ジェラードさんの見せてくれた機械は驚きだよ、あんなものがあるなんてー」

「開発には技術が必要だから、ちょっと時間がかかるかもしれないけど、どのくらいでできそうかな?」

「うーん・・・ジェラードさんの詳しい情報もあるから、すぐにできると思うよー」「うんうん」「そうだねー」

「うん?・・・あれって結構複雑で相当な技術を必要とするけど、大丈夫なのか?」

「大丈夫大丈夫ー!工房で開発装置で作ることも多分可能だと思うし、大丈夫だよー私たちってすごいでしょう〜」

「・・・・・・・・開発装置?」

「あ、そうえば、言ってなかったね、開発装置とは艦娘の装備する兵装を開発するために条件数値の資材を投入すれば、できるものだよー」

「・・・」

 

ジェラードは絶句してた。そう、ジェラードが依頼する機械は鉱石海中抽出装置、空間レーダーシステム、ミサイル等で、昭和の零戦等レシプロ機を設計している職人に、現代の最新鋭ジェット戦闘機F-22の設計を依頼することを言われているのと同等で、ジェラードはさすがに技術伝授にも時間がかかることを承知の上で、情報を渡して、ゆっくりとデータにあった技術を伝授するつもりであったが、妖精さんはそれをさらっと、すぐにできると言った、これに絶句せずにいられるか、というものであった。

妖精さんってすごい・・・と心の底から感心するのであったのと開発装置って・・・機械だよね?魔法の箱か何かかな?と思っていた。

 

「そ、そう・・・じゃあ、よろしくお願いね、何か必要なものがあれば、こっちでできるだけ揃えるから」

「はーい」「わー」「がんばるぞー」「おー」

と開発グループの妖精さんがはしゃぐ

ジェラードはその後順番に妖精さんの主任と掛け合い、設計及び資源についても話し合った。

計画ではまず、鉱石海中抽出装置、基地の整備、倉庫・鎮守府・地下設備等の建設を最優先とし、後に飛行場、地下ドック、通信レーダー塔も建設予定だ。

資材に関しては倉庫に多少あったため使用することにし、あとは鉱石海中抽出装置及び周辺地域から調達する他なかった。

そのために近いうちに輸送艦を建造する必要があり、いくら大型潜水艦セラとミラでも積載できる資材には限りがあるし、そもそも攻撃潜水艦なため、妖精さんによって輸送艦を操作し、護衛にセラとミラで行うものだ。セラとミラが居れば大規模な3個機動艦隊でも来ない限り防衛は可能。

建設は徐徐に行われ、妖精さんの数も今まで艦娘の艤装妖精、航空員妖精、ドック妖精等大勢いるおかげで、建設はかなり早いペースで行われる。ちなみに建設様子にジェラードとセラ、ミラは内心、手のひらに乗るくらいのサイズの妖精が巨大建築物をどんどん人間より早いペースで作っている様子に驚愕を通り越してあきれ顔になっていた

 

「・・・この調子なら、一ヶ月には形にできるじゃないのか・・・」

「いえいえ、私たち妖精さんにかかれば、もっと早いペースで完成しますよ〜」

「これだけでも十分早いのだけど、妖精さんは魔法使いね・・・」

「私たちは必要な道具、機械を作って、建築物を作ることくらい容易いことですからねー」

なにそれ怖いとそっと心の中で思うのであった「・・・」

同時に今までの常識が崩壊する音が内側で鳴っていた

しかし、現実はいくら順調といっても、はやりこれだけの巨大施設を作るとなると当然資材も必要になる訳で、後に調べるとここの島はどうやら東南アジア、フィリピン南東部の島のようで、妖精さんの情報を元に東南アジアから主に資材を確保しようと計画した。

東南アジアではかつては何億人と住んでいた人間が居たようだが、艦娘を持たない国家であったため、かなり追いつめられている状況で海岸を占領されている。なので、深海棲艦が少ない地域を選び、資源(鉄鉱石、ボーキサイト、ゴム、銅鉱石、レアアース、レアメタル等)等を採掘する。石油に関しては今のところ必要ないが、将来、艦娘の編成された艦隊を運用されるのであれば、必要と考え、島の近くにあった石油プランドを建設する。

とはいっても、さっきも言う通りこれだけの規模を行うには時間がかかるし、人類側に悟られる可能性もある。なので、出来る限り接触は避けて、体勢が整えば、行動に移す予定だ。

 

ちなみに私は何をやっているかというと、妖精さんに技術伝授、設計の確認、書類の整理等だ、あちらの世界では考えられなかったことだが、今こうして司令官をやってみると今までの司令官達の苦労が実感できて、少し合掌するのであった。

ジェラードが書類の判子等押し、潜水艦セラが書類の整理をしている。

ミラは周辺海域の調査を担当している。

 

「こうして司令官の仕事というものは骨が折れるな・・・」

「私たちが艦艇だった頃は物体にすら触れることができず、人間の五感すらなかったのですから、仕方ないでしょう」

「うむ・・・」

 

 

 

 

ジェラードが書類整理を終え、一休みしていると肩に建造ドックの主任妖精さんが現れた

「書類おつかれさまですー司令官」

「うん?ああ、建造ドックの主任妖精さんか、とりあえずは終わった・・・しかし、司令官という仕事は大変だな・・・私が船で居た頃では全く想像もできなかった・・・」

「それはそうですよー司令官は一杯仕事がありますからねー」

「うむ・・・・・・それで私に何かあるのか?」

「いやー建設予定の建造物も結構進んで、ドックも多少できたので、そろそろ新艦娘を建造しないのかなーと思ってー」

「建造・・・?ああ、艦娘か」

「そうえば、後回しにしていましたね」

「そうそう、艦娘を建造すれば、艦隊ができて、司令官の苦労も減ると思いますよー」

「そうか・・・よし、じゃあ、建造しよう」

すると主任妖精さんは目をキラキラさせて、ジェラードの袖を引っ張る

「よし!そうと決まれば、早く建造ドックに行きますよー」

「おいおい・・・そんなに袖を引っ張らなくてもいいだろ!」

「いいからいいからー」

(あれ・・・?あの小人サイズなのに、どこからそんな力が出るの?)とセラは密かに思う。

 

ジェラードは主任妖精さんに引っ張られる形で、建造ドックに付き、改めて装置の目の前に立った

「・・・これが建造装置なのか・・・」

ジェラードの目の前には巨大な電気窯のような金属の重厚な箱に扉と資材を入れるためか、投入口が4つあり、スイッチが並べられたボタン装置・・・これで人の形が形成されて、艦娘が生まれるのか・・・オカルトだ・・・と頭を少し悩ませながら見てた。

「そうそうーこれでどんな艦娘でもできるよー」

「なるほど・・・これは・・・レシピのようなものは存在するのか?」

「うーん・・・資材が少なければ駆逐艦ができて、多ければ空母、戦艦のような大型艦ができるよーボーキサイトを多めに居れば、航空母艦系の艦娘が来るよー決まった数字のレシピはないけどねー」

「なるほど・・・つまり資材の量によって作られる艦娘は違うというのか」

「そうそう、できる時間によっても艦種とかが分かるよー艦種は駆逐艦、軽巡、重巡、戦艦、空母、潜水艦とかだよーたまに補給艦も出るらしいけどねー」

「時間?この装置には時間を必要とするのか?」

「そりゃそうだよーいくら何でも早くは難しいね、ただ、高速建造材を使用すれば可能だよー」

「なるほど・・・建造される艦種はどの国籍でも出るのか?」

「いや、通常は司令官の国籍によって限定されるのだけど、ジェラードさんは異世界人だから、やってみないとわからないねー」

・・・なるほど、資材の量によって艦種が左右され、時間によって特定可能ということか・・・いや、艦艇一隻建造するだけでも、最高で2週間は普通にかかるのに、それを1日どころか、半日でできるという反則技・・・

「分かった、とりあえず駆逐艦、軽巡、補給艦、潜水艦を狙いたいところだな」

「じゃあ、資材を早速投入しよう!」

「うむ、資材のほうは適当でいいのか?」

「うんうん、とりあえず者は試しとも言いますし、やりましょうー」

(・・・大雑把なんだな・・・妖精さんって)

ジェラードはそれぞれに燃料100、弾薬100、鋼材200、ボーキサイト100程を3つのドックで数値を操作し、ボタンを押すと目の前のメーターに数値が出た

 

00:30:00

 

00:24:00

 

00:20:00

 

「おおー駆逐艦だねー」

「・・・補給艦はどのくらいの資材が必要なのかな・・・?」

「恐らく大型艦の分類に入ると思うので、多めに入れてはいかがでしょうか?確か補給艦とは言っても、物資の補給艦、陸上へ支援を目的とする強襲艦、輸送艦も大きいですし」

「ちょっとまて、強襲艦と輸送艦はこの世界に存在するものなのか?確かに大きいが」

「強襲艦は分からないけど、輸送艦ならあるよー」

「・・・・なら多めに入れておくか・・・」

 

残り二つには燃料300弾薬200鋼材400ボーキサイト300を投入した。

 

07:40:00

 

01:00:00

 

うむ・・・時間はかかるとは聞いたが、結構かかるだな、まあ、7時間以上あと大型艦でまず間違いないだろう

とりあえず駆逐艦3隻と軽巡、補給艦で護衛と哨戒、輸送任務を遂行すうのは可能だろう・・・本音としては私自身が行きたいが、ここの司令官がいなくなっては困ると妖精がうるさいものだ・・・はあ・・・久しぶりに海に行きたいな・・・と感傷してると妖精があれー?と首を傾げていた

 

「あれー?7時間40分なんて聞いたことないぞー?」「これは新型艦だー」「わーいわーい」

「うん?これは補給艦じゃないのか?」

「いやーこれで補給艦はまずないと思うよー」「補給艦なんて普通4時間もかからないしねー」

「これは戦艦だね、間違いなくー」

「戦艦か・・・まあ、居ても困ることはないだろう」

「ジェラード様が居れば、戦艦より長距離から攻撃でき、そもそも潜水したジェラード様に攻撃できる艦艇はかなり限られてますからね・・・しかし、戦艦も運用次第ではこの世界で十分通用しますよ」

「まあ、いいわ、とりあえずこのまま待てばいいだろう」

「いやー7時間以上は気になるから、高速建造材を使いましょうよー」「使おうー使おうー」「ジェラードさんお願いしますー」

「え?・・・どちらでも良いが、分かった高速建造材の使用を許可する」

「やったぜーー!!!」「さあーー!バーナーだぜ!!」「ヤッホー!!!!!」

 

妖精がドック装置の中へ容赦なく火炎放射器?のようなもので燃やす光景にジェラードとセラは思わず、背中にゾッと寒気を感じたが、とりあえず迎えることとにした。

 

そして、ドック装置の重厚な扉が開くとそこには金髪のモデル体型の女性で三連装主砲と思われる砲塔を三つ装備した艦娘が来た・・・

 

 

 

 

 

 

 

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