オーズにハマって毎晩見てるせいで更新が滞ってましたすみません
出来るだけ遅くならないように次も投稿したいと思います
カウントザエピソード!現在の作者が見たオーズの話数は28!
……つまりまだ割と時間かかるかもです()
「へぇ……この土地の魔術師、ね。やっと良さそうなのが出てきたわね。
「私が?冗談言わないでよ、こんなロリコン庇う価値もないわ、それどころか散々人のことを虚仮にしてきたんだものぶちのめしたいとしか思ってないわよ。」
うわぁ……そこまでは言われると流石の俺でも凹むな………
「ふぅん……なら、さしずめ獲物を取られそうになって慌てて出てきたってとこかしら。まぁ私としては、素人よりは魔術師相手の方が決闘の相手とさては相応しいし願ったり叶ったりってとこかしら。」
「言ってくれるじゃない、ならここらでどちらが強いマスターか決めましょうよ。」
そう言いながら彼女は俺の横に並び立つ。
「何してるの、早くお兄ちゃんを連れてどっか行きなさいよ。」
「え、へ?お兄ちゃん?というか、どういう事、俺の事を庇ってくれたの?」
「はん、冗談は寝言だけにするべきよ。貴方は私が倒すべき敵よ。けれど、さっき命を救われたのも、お兄ちゃんを救ってくれたのもめちゃくちゃムカつくけど事実。ならまずは借りを返さないと私が気持ちよく戦えないじゃない。」
「俺は別に鎖姫ちゃんと戦う気は無いんだけども……」
「貴方が無くても私にはあるのよ、というか馴れ馴れしく呼ばないでよロリコン、キモい、気持ち悪い。」
「ガフッ……きも……」
こうかはばつぐんだ!
きゅうしょにあたった!
いちげきひっさつ!
『ちょ!?ますたぁ勝手に意識トリップするのはやめるのじゃ!?』
「……とにかく、アイツの相手は私がする。貴方は大人しくお兄ちゃん……あの男を連れて早く逃げなさい、邪魔よ。」
「なら、俺も共に……」
「結構よ、背中を刺されかねない敵と戦う趣味はないし……貴方達まで参戦したら益々この周囲が危険になるじゃない」
トリップしていた意識を無理やり取り戻し必死に提案するも、ぐうの音も出ない正論で反論される。
確かに、ここで誰かが足止めしてもう1人が逃げるのが1番の方策だろう。けれど……
「だとしても、それなら俺が足止めをすれば……」
ーーーー!!!!!
突如、痛みが走る。不意をつかれての金的、あまりの激痛に思わず脳内が黒白に明滅する。
崩れ落ちそうになる足をなんとか気力で支え、鎖姫ちゃんに疑問を投げかける。
「な……なんで……」
「人を馬鹿にするのもいい加減にしなさいよ、ロリコン。私は誰かに強制されたわけでもなく、自分の意志で今、ここに立ってるの。それは例え私を慮ってだろうと誰にも否定させやしないわ。」
『お主の、負けじゃな。幼子だからと覚悟を見誤ったの。』
そう、セイバーが語りかけてくる。俺としてはまだ納得は言っていないが……これ以上時間をかけても鎖姫ちゃんが引くことはないだろう、寧ろ痺れを切らしたイリマが襲いかかってきて3人ともジ・エンドって可能性すらありえる。でも、それでも俺はーーー
「私を信じなさいよ。貴方を倒すべき好敵手はこの程度で死にはしないわ。」
ーーその、言葉が。
『私を信じて、◼◼◼◼。』
遠い過去の、なにかの記憶と重なったようで。
ーーーーッッ!
これは、この思いはーーいや、違う。
こんな痛みも、記憶も、今はどうでもいい。とにかく、俺の答えはーーー
「ーー分かった、信じるよ。」
「……意外ね、まだ粘られると思ったわ。」
「正直、まだ不安だけど……信じることにしたから。」
「……ふん。」
「だから、これだけ。ライダーは強いよ、おそらくバーサーカーよりも。」
「上等よ。それでこそ私の……私たちの戦う相手に相応しいわ。ねぇ、ランサー。」
「あぁ、そうだなサキ。目に物言わせてやろうぜ。」
霊体化していたランサーが現界して鎖姫ちゃんの言葉に答える。
「それより、貴方もお兄ちゃんを頼むわよ……もしかすり傷一つでも付けたら、殺すからね。」
「分かってるさ、自分の友人くらいは守ってみせる。」
「………あなた、お兄ちゃんの友達だだったの……!?い、いえ、今はそんなことはいいわ。とにかくお兄ちゃんは任せたわよ、ロリコン!」
「あぁ!」
そう言うと鎖姫ちゃんとランサーは再びこちらをニヤニヤと見つめているイリマ達の下に向かって歩き出す。
俺も錬土を一刻も早く安全な場所に連れ出さないと。そうしたらーー
『そうしたら、助けに戻る、か?お主が本当に聖杯戦争というものを理解しとるのか理解に苦しむのう……この戦いはサバイバルじゃというのに。』
「そんなこと言いながらもいつもセイバーはなんだかんだ付き合ってくれるじゃん。やっぱいい子だよセイバーって。」
『あ、阿呆!儂はただお主に死なれては困るから仕方なくいやいや付き合うとるだけじゃ、勘違いするなよ!』
「はいはい、そういうことにしておきますよっ、と。」
セイバーの可愛らしい反論をそこらで切り上げて倒れ伏した錬土を背負って鎖姫ちゃん達の会話を尻目に一気に走り出す。そして角を曲がり彼女達が完全に見えなくなった頃合から、激しい金属音と地響きが響き渡る。戦闘が始まったようだ……早く安全なところまで錬土を連れてかないと。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「……なぁ、セイバー。鎖姫ちゃん達が示した方向って元は俺達が来た方向だよな?」
「おそらく……そのはずじゃが。何か気になることでもあったのか?ますたぁよ。」
錬土を背負って走り出してから十数分。
既に憑依を解いて俺と並走しているセイバーは小首を傾げながら問いかけてくる。
「いや、なんていうか。さっきから何度もぐねぐね曲がってるから俺達の向かってる方向はこれで本当に正しいのかなって思ってな。」
「そうはいうものの、ここまでの道は全て一本道じゃったではないか。他の分岐とかは全て瓦礫で塞がれておったし、もしあ奴らが通ってきたならそんなのは崩れておるじゃろう。」
「確かに……そうなんだよなぁ。考え過ぎかな。」
いや……ちょっと待てよ。
「なぁ、セイバー俺も思い返すからお前ももう一度思い返してみてくれ。本当に
「?いや……うーむ、儂の記憶では確かにそうじゃったと断言出来るな。」
俺の問いに首を捻りながらもそう確信を持って答えるセイバー。
「でもさ、それっておかしくないか?ランサーの戦い方じゃ瓦礫で天井や壁が崩れるほど激しく戦うことは無いだろ。」
「何、そこはあの小娘がやったのじゃろう。あ奴の魔術なら……ん?」
セイバー自身も話してて違和感に気づいたのか疑問を覚える。
「そう、鎖姫ちゃんはそもそも魔力切れで倒れる程無茶してたんだ。あそこで時間稼げるほどには回復したとはいえ、アサシン達だけならランサーだけでも十分相手出来るはず、鎖姫ちゃんが無理する通りはない。そしてライダーの起こした激流で崩れたにしては……」
「……濡れてない、か。」
俺の言葉を引き継ぎ、セイバーが結論づける。
そう、だからこそここまでの道のりはどこか不自然なんだ。
「じゃが……一体誰がどんな目的でこんな事を……?」
そう、次の問題はその点だ。まず、この地下に存在する陣営は4つ。
俺達はまずありえない。
次にライダー陣営、これもありえない。彼女達は水の流れと共に襲いかかってきたことを考えればここを通っていないであろう事は明白だ。
そして、鎖姫ちゃん達の可能性も低い。わざわざ逃げ道を減らすようなことをするとは考えにくいからだ。
ならば、残ったのはーー
そう考えながら、角を曲がった瞬間に陰から飛来するいくつもの刃物。
「セイバー!!」
「うむ!」
指示を飛ばすと同時にセイバーが前に出て手に持つ二刀で飛来したその全てを叩き落とす。
「やっぱり……おまえか、六道、尊……!」
その奥には、アサシン達を引き連れその背に抱えられた六道が俺たちを待ち構えるようにその場にいた。
イリマと鎖姫の一人称が同じです口調も似てるせいで書きわけが難しい……
ところで、オリジナルの魔法少女ものを不定期連載で書くかもです
そうなったらそちらもよろしくです