二つの愛を抱きしめて   作:スラー

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こんにちは、お久しぶりです。
仕事の方が忙しくなってしまいやっと……投稿する……余裕が(絶命)
待ってくれた人いるのかないてくれたらそれはとっても嬉しいです!
今回はとうとう出撃します!
念の為前話を見直してから見てほしい……という感じです(´・ω・`)


さあ!出撃よ!

 

「出撃なのです!」

 

旗艦である電の掛け声と共に、あたし達は事前に指示されていた順番で海に出る。

海に出た瞬間に見えるのは、今まで訓練などで見てきた鎮守府の演習場ではなく、初めての外の世界。

あたし、なんだかドキドキしちゃうわ!

あたし達は今、旗艦の電電を先頭にしてその次に暁、私、響、金剛さん、加賀さんの順で単縦陣を組んでいるわ。

最初は金剛さんと加賀さんに後ろを守ってもらえって言うのは司令官の指示よ。

戦闘になったら金剛さんが前に出てくるように、とも言われたわね。

今日……この後あたし達は本当に本物の深海棲艦と戦うのね。

本物の敵と戦うのはもちろん、本物を見るのも初めてだわ。

 

「心配いらないわ、今回はイ級が何体かしかいないと聞いている」

 

あたしの不安を察知したように加賀さんがそう言う。後ろにいるのに、あたしが初出撃で緊張や不安を感じているのに気付くなんてすごいわ。

加賀さんはさっきのこともそうだけど、あたし達にとても優しい。

 

「ありがとう!加賀さん」

「別に。だけど油断はしない事ね」

 

そう言って加賀さんは偵察機をそっと飛ばす。矢の形をしていた偵察機は、弓から弾き出されて勢いを増すにつれて風をまといながら偵察機の形になっていく。

偵察機の数は少ないけれど、空母や強敵が出ないであろうこの海域では問題ないでしょうね!

 

「索敵成功、敵艦隊発見。航空戦に入るわ」

「待ってなのです!」

「何かしら」

 

電……?

引っ込み思案で中々意見を言えない、あたし達にいつも控えめに笑って着いてきていた電が、加賀さんに意見するなんて珍しい。

加賀さんも意外に思ったのか驚いたような顔を電に向ける。

一体どうしたのかしら。

暁達を見てみると、暁は同じく驚いた表情、そして響きは表情を変えずにじっと電の様子を見ている。

 

「司令官さんは、経験を積んできてほしいと言っていたのです」

「あなた達が戦って倒さなくても、経験値は入るわ」

 

加賀さんの言う通りたとえあたし達が何もしないで勝利を収めたとしても、報酬や経験値は全員手に入る。

ただ、MVP……戦いで一番活躍し、より経験値を多く取得できる艦娘の座はあたし達に回ってこないだけ。

 

「それじゃあダメなのです……」

「何故?」

「電は強くなって司令官さんやみんなを守りたいのです」

電は俯きながらそう話す。

あたし達を守りたい、きっとそれは本心だけどあなたが一番に守りたい誰かはきっと……。

駄目、今そのことを考えてはいけないわ。

艦娘が海に立つ力は意思の力、それが今弱まってはいけない。

大きく深呼吸を一度して、あたしは加賀さんに勇敢に意見した可愛い末妹のために一歩前に出て口を開く。

 

「電の言うことにも一理あるわね、経験値だけもらうのは経験を積んだことにはならないわ!」

「そう、それなら航空戦はやめにするわ。あなた達から攻撃なさい」

 

加賀さんはそう答えて、あたし達に優しく微笑む。

もしかしたら加賀さんは、あたし達の誰かがこう言い出すのを待っていたのかもしれないわね。

どんなに経験値を貰って、表面上だけ強くなっても艦娘本人が強くならないと意味が無いもの。

 

「お話の途中悪いけど……」

「あら、暁どうしたの?」

 

暁が珍しく静かだと思っていたら、おどおどとしたような暁らしくない喋り方をしている。

一体どうしたのかしら、暁らしくないわ!

 

「目の前……」

 

目の前?

そう言えば立ち話をそこそこもうしてしまっているような気がする。そして話に夢中でまわりをあまり見ていなかったわね、どうしたのかしら。

周りにさっと目線を向けるとそこには……。

 

「何故ここにっ!」

 

加賀さんが焦ったように声を上げる。

えーっと……ここはたしか鎮守府に近い海域で、低レベル艦しか居ないはずの場所。

情報ではイ級ばかりって聞いていたわよ私。

 

「戦艦……」

「どうしてル級がここにいるデース!?」

 

戦艦ル級、今のあたし達には倒すのが困難な存在。どうしてこの海域に?

ううん、そんなことより戦わないといけないわ!だって。

 

『戦いに出るということは勝たないといけない、負けるということは帰れないということよ。よく覚えておきなさい』

 

戦わないとあたし達は間違いなく負ける、そしてそれは帰れないということ。

 

「電……行くわよ!」

「はいなのです!」

「響!あたし達もよ!」

「ハラショー」

 

あたし達は武器を構え、加賀さんは弓を構えている。とにかく、戦わないといけないの。

 

「みんな、行くのです!」

 

 

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