今回は2日連続で更新出来ました。
ここまでの話よりも動きがあまりないですが、後に続く大切な回だと思っています。
よかったら感想待ってます。作者待ってる!
帰投した後。すぐにあたしは明石さんのところに行き、ダメージがないかどうかを見てもらうように司令官に指示された。
……というのも、踝程度までとは言え海水に浸かったと聞いて、司令官は顔を真っ青にしてそう指示したのだけれど。大したことないのにどうしたのかしら?
きっと心配してくれたのかしらね、これくらいなんともないわ!
目の前では、明石さんがてきぱきとあたしの身体と艤装を丁寧に調べている。
「艤装などには特に損傷はないわね、目立った外傷も特に見当たらないわ。痛いところとかはない?」
「ええ、大丈夫よ!問題ないわ」
だって深海棲艦からの攻撃自体は何も受けていないのだもの、当然ね。痛いところなんてあるはずないわ。
それでもあたしは踝まで沈んでしまった、その理由は……。
「それ以上考えたらだめだよ」
明石さんのその声にあたしはハッとして顔を上げる、そこには真剣な顔をした明石さんがいた。
あたしの目をじっと見つめた後、あたしに優しく靴を履かせて立ち上がった。
「ほら!こうして無事帰ってこれたんだからさ!」
明石さんはいつものように明るく笑って言った。
考えたらダメって……明石さんはあたしが今考えていたことがわかったのかしら。
「ねぇ、明石さん」
「なに?雷ちゃん」
ごめんね、明石さん。
きっとこれは考えてはいけないことなのよね、だからこそ明石さんは止めた。
でもあたしはどうしてもその問いかけを辞めることが出来なかったの。
「あたし、もうすぐで沈むところだったの?」
でも、もしもあたしが考えていることが明石さんが本当にわかっていたとしたら……。
きっと明石さんなら、その答えがわかる気がした。もしあのままあたしが戦意という名の意志の力を失ってしまっていたら、もしも意志の力があのまま弱まり続けて絶望に飲み込まれていたら……今あたしはここには……。
「そうだよ」
あっさり、声の調子を変えずに笑顔を崩さないで明石さんはそう答えた。
つまりあたしが今ここにいるのはみんなが引き戻してくれたおかげなのね、じゃああの時……。
「今のところ特に異常はないし、出撃もして疲れただろうから今日はもう休んだ方がいいよ」
明石さんはそれだけ言って、あたしがさらに質問する隙を与えないうちに工廠から出ていった。
工廠に一人になったあたしは立ち上がって扉に向かう。
たしかに今日は訓練と違って出撃をしたし、いつもより少し疲れた気がする。
「みんなのところに、戻ろうかなぁ」
あたしは自室で休むことを決め、工廠の明かりを消した。