二つの愛を抱きしめて   作:スラー

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お久しぶりです!最後の投稿から二ヶ月ぶりでしょうか?
今回も目に止めていただきありがとうございます!
新生活でバタバタしてしまってしばらく執筆に時間を割けない日々が続きましたが、ようやく一段落つけました。
今回の話は、この艦娘の世界観で重要な設定を盛り込んだつもりでいます。
この回も割とノリノリで書いたので、楽しんでいただけると嬉しいです!


意志の力

 

司令室を出て時計を確認すると、出撃まであと一時間半残っていた。

まだ先ほど話していた時の余韻が残っている。あたしの心はどこか切ない胸の締め付けと、叶わない恋だってわかってしまった絶望感が入り混じっている。

というか司令官に私、恋をしてたのね。しかも知らないうちになんてすごくベタな展開じゃない!

でも電の姉以上の存在には多分……ううん、絶対になれないんだろうなぁ。

ダメね! そんなことより、これから出撃なんだから今まで教わってきた戦闘知識を復習すべきだわ!

あたし達は司令官が着任するまでの間出撃は全くしてこなかったけれど、何もしていなかったわけではないわ。

基本的な知識を座学で勉強することや、水上を進む練習をチームを組んでやったり、敵に攻撃を当てるために的を使った訓練もしたわね。

そのことを順繰りに思い出しながら、座学で勉強したことをふと思い出す。

 

『艦娘が水上に立つ力は、艦娘の魂の中にある戦闘に対する意志が大きく関係している』

『艦娘が轟沈する時は二つあり、一つは攻撃を大量に受け損傷が激しい場合。そしてもう一つ、艦娘の戦意が著しく失われた場合である』

『後者の場合は……』

 

後者の場合は……なんだったかしら?

思い出せない……だけどそれはとても大切で、忘れてはいけなかった事のような気がする。

とりあえず、出撃するにはあたって強い意志を持って行けばいいのね!

 

「意思を強く持つのはもちろん、本当に相手を倒すつもりじゃないと勝つことは出来ないわ」

「加賀さん!いつからそこに!?」

 

いつの間にかすぐ背後にいた加賀さんの声に、あたしは飛び上がるほど驚く。

それにしても、またあたし思ってることを口に出していたのね……。

これ、いい加減直さないといけなかったりするのかしら。

そんなあたしのことは気にせずに、加賀さんは続ける。

 

「戦いに出るということは勝たないといけない、負けるということは帰れないということよ。よく覚えておきなさい」

 

真面目な顔で、相変わらずつんとした言い方。それでもわかる、加賀さんはあたし達のことを心配して言ってくれているのね。

 

「わかったわ!ありがとう加賀さん!」

「別に、当然のことを言ったまでよ」

 

加賀さんがそっぽを向いてすたすたと歩き出す。姿勢がいいせいもあるのかしら、歩いているだけで加賀さんはかっこいいわ!

すると加賀さんは数歩歩いて立ち止まった後に、ふとあたしのことを振り返る。

そして気が変わったのか立ち去るのを辞めて、方向を変えあたしの近くまで歩いてきて目線を合わせるようにしゃがむ。

 

「あなた、馬鹿なことは考えないようにね」

「え?」

「どんなに理不尽なことでも、あなたにはまだ希望がきっとある」

 

……なんのこと?

加賀さんは一体何が言いたいのかしら?

理不尽?希望?なんのことかしら……。

だけど加賀さんはそれ以上は何も語るつもりは無いらしくて、そのまま立ち去ってしまった。

 

「何のこと……なのかしら」

 

あたしにはまだ、加賀さんの言った本当の意味が分からなかった。

だけどきっとなにか意味があって、警告するように言ったということはわかる。

 

「まあ……そのうちわかるわよね」

 

あたしは出撃まで一時間を切ってしまっているのを時計で確認して、急いで他の姉妹のところへ向かった。




最後まで読んでいただきありがとうございます。
加賀と雷の1対1のやり取り、どうだったでしょうか?
中々意味深な発言が多いですね加賀さんw
一体この先どうなるのか…実は作者もわかってないです(ぇ)
この先の展開をドキドキしながら見てもらえると嬉しいかなと思います。
それではまた次話で、
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