クリュセの守護神   作:ランブルダンプ

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前回の途中から。


180°

(おぉ!流石昭弘!筋肉号使いこなしてるね~!)

 

昭弘に言われたのでマンロディ二機を回収して戦闘領域の外から筋肉号の活躍を眺めていた。

 

火事場の馬鹿力形態(アンチェイン)】を発動した筋肉号がグシオンを圧倒している。

 

『兄貴凄ぇ……!』

 

無線から昭弘の弟の声がしてくる。もう一人の声がしないのは気絶しているからか。

 

筋肉号の壊れた脚部を見やる。

 

(やっぱ昭弘の無茶な操縦に応えるにはガンダムフレームじゃないと無理か……俺が造り出せたらいいんだけど、今は無理だからなぁ……)

 

ガンダムフレームの素体、シンゴジラ第五形態は昔俺が分裂して出来たものである。意志が生じる前は自己同一性(アイデンティティ)の問題なんかを一切考えず72体に分裂出来たのだが、今の俺は【シン】という確たる自我(クオリア)があるので分裂が出来ないのだ。

 

自分と全く同じ存在がいるなんてゾッとする。

 

(俺はゴジラだけど、そこら辺は人間の感性なんだろうな……)

 

小惑星にボロボロのグシオンが叩き付けられた。

 

(まぁ今回は都合良くグシオンがいるし、あれを使わせてもらおうか)

 

そんな感じで今後の計画を練っていると筋肉号の戦闘が終了した。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

筋肉号とグシオンを回収して、イサリビへと連絡を入れる。

団長からの話では相手の戦艦を三日月さんが捕捉して砲台を全て破壊。防衛に出てきたモビルスーツを即座に無力化し、そのままイサリビへ持って帰って来たそうだ。

 

(流石三日月さん!)

 

という訳で今、中に突入して制圧するって話になっているそうだが……

 

『団長!制圧なら俺混ぜて下さい!銃弾の類い一切効かないので盾として使えますよ!』

 

『分かった。今シノ達が準備してる、昭弘達を連れて戻って来てくれ』

 

『了解です!』

 

 

 

途中で最初に三日月さんが相手(バラ)した三機のマンロディを回収しイサリビへと戻る。機体の係留やマンロディから操縦者を下ろしたりなどの諸々を整備長に任せて、武装したシノ達が乗るランチに一緒にイサリビから飛び立った。

 

 

 

「よし、行け!シン!」

 

『シンさんにお任せなのだー!!』

 

少しふざけながらブルワーズの船のモビルスーツデッキを俺の巨体でぶち抜いて侵入する。

 

瞬時に回りをレーダーで確認し侵入経路を把握する。

 

同時に尻尾を手近な回線に差し込み艦内をハッキングする。

 

遅れて入ってくるシノ達、

 

『ダンテ、データ送るからタブレットで確認して』

 

「おぉ?おお!艦内の見取り図じゃねぇか!やるな!シン!」

 

まぁね、と返す。直ぐにシノにもこの地図を見せて作戦会議を開始する。

 

色々と意見が出るが、まずは頭を抑える事になった。

 

『戦力になりそうなのは大体ここに閉じ込められてるね』

 

「俺と同じヒューマンデブリか……」

 

ダンテが複雑そうな顔をする。

 

「大丈夫だって!悪い様にはしねぇよ!な!」

 

シノの言葉に頷いて返す。

 

『じゃあ、作戦開始!』

 

 

 

その後は拍子抜けする位簡単に終わった。

 

何故か俺が声を掛けると相手が直ぐに警戒を解いてくれるのだ。

 

(確か阿頼耶識って……俺が作……んー……?)

 

何か思い出せそうだったのだが、出来なかった。

 

途中二手に別れ、俺がヒューマンデブリ達を説得しに行きシノ達はブリッジを制圧しに行った。

 

俺の説得は話せば一発でシノ達も一人も犠牲者を出さずにブリッジを制圧出来たらしい。

 

 

こうして鉄華団とブルワーズの戦いは両者とも戦闘が起きたのにも関わらず異例の死傷者の少なさで幕を閉じたのであった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

オルガの部下達から制圧完了の知らせを受けて、俺とオルガはブルワーズの船長に落とし前をつけさせるべく船内に乗り込んだ。

 

「さ~てきっちり賠償金は払ってもらうぜブルック・カバヤン」

 

自信満々に脅しを掛けてきたこいつだがその最中に自分の戦力がどんどん墜とされて顔が驚愕に歪んでいくのは見ものだった。

 

「さて、何を所望する?兄弟」

 

今回は俺達タービンズに売られた喧嘩だが、こいつらが俺達が手出しする前に片付けちまったので賠償を受け取る権利は鉄華団にあると思っての行動だ。

 

「そうですね……この船と全てのモビルスーツ、ヒューマンデブリ全員」

 

随分大きく出たな。しかし、それを要求出来るに相応しい成果をオルガは上げたので黙っている事にする。

 

身ぐるみ全てを剥がされるに等しいブルックは当然抗議の声を上げるが、そこにシンが入ってきた。

 

『いやー子供達にすっかり懐かれちゃって』

 

 

 

そして、『あれ?まだ生きてたの?』と言いブルックの首を尻尾で殴り付けた。

 

 

 

ブルックの首が180度回る。明らかに即死だ。

 

突然の出来事に固まる。

 

(何をやっているんだコイツは)

 

咄嗟に自分と同じ反応をしているハズだと思いオルガを見て後悔した。

 

オルガはシンの行動に何の衝撃も受けてはいない様であったからだ。

 

「シン、余計な手間が省けた。ありがとよ 」

 

何を言っているんだコイツらは。

 

『どういたしまして!』




昔の記憶を思い出そうとすると思考がゴジラ気味になる主人公。

それを受け入れられる鉄華団。
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