皆と別れた俺は一人クーデリアとフミタンの部屋へと向かっていた。
一つブルワーズに関して気になる事があるのだ。
誰が鉄華団の情報をブルワーズに流したのか、である。
(ログを確認しても鉄華団で通信を使って情報を提供した奴は居なかった、タービンズも態々自分が不利になる事をする必要が無いしお目付け役の人は論外だ)
(つまり、アンタしか居ないんだよな……フミタン)
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(【手筈は予定どおり。クーデリアを伴いドルト2へ入港せよ】……か)
イサリビのブリッジの機器を使い雇い主のノブリス・ゴルドンからの指示を受け取る。
当然暗号化してある上にログも完全に消去してあるのでバレる事は無い……若干一名不安になる存在はいるが。
「私は……」
続く文章を読み、机に突っ伏した。
(ただ命令を実行すればいいのに私は何を迷っている?)
『【クーデリアはコロニー内の暴動の中心となりギャラルホルンの凶弾によって死すべし。火種はこちらで用意する】……ね』
する筈の無い声を聞いてガバッと体を起こす。
「そんな!……シンさん……どうしてここが」
『クーデリアから聞いてな、それより答えろ。何だ?それは』
目の前の黒い巨体から威圧感が放たれる。
「……もう分かっているのでは?私はノブリス・ゴルドンの手の内の者、火星の独立運動の姫クーデリアを殺す為に送り込まれた刺客」
『やっぱりブルワーズに情報を流したのはアンタか……』
「えぇ」
肯定する。こうなっては計画は失敗だ。
「貴方にバレてしまっては計画も台無しですね」
……だが何故かその事に安堵している自分がいた。
シンさんが質問を重ねる。
『本当にクーデリアの事を殺したかったのか』
「……当たり前です。それが任務でしたから」
そう、任務だ。だから……
『なら何故その首飾りを捨てたりしなかった?』
「!……それは……」
虚を突かれた所にシンさんが尻尾を突きつけてくる。
『本当のアンタはどうしたいんだ』
『フミタン・アドモス』
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……とまぁこんな会話をしているが俺は実質このやり取り要らないよね?と思っていた。
大体こんなにクーデリア好きなフミタンが暗殺に加担する訳無いだろ!!
つまる所それである。
もし加担したとしても土壇場でクーデリアを庇って死にそうである。
しかし、人の心は複雑怪奇。
本人がその結論を出すまで俺はじっと待……
「フミタン……?」
……待とうと思ってたけど、その必要は無さそうだな。
ブリッジの入口からこっそり聞いていたクーデリアが入って来た。
後はクーデリアとフミタンで話し合えば解決するだろう。
俺は二人を残してブリッジから退室した。
~帰り道~
『あれ?三日月さんアトラ背負ってどうしたんです?』
「うん、キスしたら真っ赤になって気絶しちゃって」
『……キス?』
「アトラが可愛かったから」
『……ナルホド』