モニターには我々の総攻撃を喰らいボロボロになった敵艦が映し出される。
「フフフ……ハハハハハ!!これよ!これでこそ我々の実力を……!」
今度こそ敵を討ち取ったと確信しカルタが溢れる喜びの感情を抑えきれずに笑いだした。
『……ルタ……カルタ!!』
そこへ接触回線でガエリオの声が飛び込んでくる。
「何?モビルスーツに乗ってるの?残念ね、敵ならもう……」
『違う!!やられたのは此方だ!!生き残ってるのはお前の艦だけだ!!』
「……は?何をバカな……!」
『奴等は既にお前の所を通り過ぎた!今すぐ全モビルスーツを出せ!』
「……あの万年みそっかすは何を言っているの?モニターは?」
カルタがモニターを見ている監視係に質問する。
「はっ、画面は正常で……」
その時ハッキングされていた艦のシステムがシンとダンテがそこを離れて暫くした今、自動復旧システムにより復旧し本当の映像を映し出す。
同士討ちの結果、カルタの乗っていた艦を除きお互いを攻撃し合った事で地球外縁軌道統制統合艦隊は壊滅していた。
「なっ……?これは……!?」
『
「バカな!?あり得無いわ!!」
『実際起きたんだ認めるしかないだろう!?お前の所のモビルスーツも早く出してくれ!俺はアインとあいつらを追う!!』
「待っ……!」
ガエリオからの通信が切られた。
漸く現実を理解したカルタが怒りで震え出す。
「この……この私がしてやられたというの……?」
「か、カルタ様?」
「お前達!!何をぐずぐずしているの!あの正々堂々と勝負しない腰抜け共を……!あぁあ今すぐ!!今すぐ殺してきなさい!!」
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そんな騒ぎを尻目にイサリビの地球降下メンバーは既に降下挺に乗り込み、モビルスーツの展開も済ませていた。
そしてイサリビはチャドが動かして急速離脱している。
降下挺を守るのはバルバトス、グシオン、筋肉号、俺のフルメンバーだ。
筋肉号は前の戦闘で獲得したグレイズのパーツで地上でも動けるように改修済みだ。
「奴等、漸く気がついたな」
『昭弘、撃っちゃって』
「おう」
昭弘はグシオン・ディアボルスを【
そして立て続けに発射し近づくモビルスーツを撃ち落としてゆく。
「ん、俺あのガンダムフレームやるよ」
俺のレーダーとは全機リンクしているので、目標を見つけた三日月さんがバルバトス・ルナノーヴァを駆り相手の元へ急行する。
「あの機体……この前の!」
昌弘もアインのシュバルベグレイズを見つけて移動を開始する。
あらかた敵を墜とした昭弘が【
「ふぅ……あらかた片付いたな」
『お疲れ様、正直過剰戦力だったかな』
その時、無事だったカルタの艦から五機のグレイズリッターが飛び出してきた。
先頭から順々に、ずらして撃てばまとめて墜とせそうな隊列で。
「……何であんな御丁寧に撃って下さいみたいな動きで近付いてくるんだ?」
『……俺には分からん、全然分からん』
分からないので近付いて真正面から激突してみた。
俺の姿に衝撃を受けたのか相手の動きが止まる。
そこに、
「おらぁぁぁぁぁああああ!!!」
グシオンのブーストハンマーが一機を打ち据え、もう一機も巻き込み吹き飛んでゆく。
(残り三機……ん?このエイハブウェーブは)
斧で俺を攻撃しようとしていたグレイズリッターが予想外の方向から銃撃を喰らいたたらを踏む。
そこへ両手に金色の剣を携えた真紅の機体が斬りかかり、数回の打ち合いの後グレイズのコクピットの隙間に剣を深々と突き刺した。
「あれは……?」
『モンタークだね』
「正解だよシン君、動きだけで分かるとは流石だな」
『いや、多分三日月さんも分かると思うよ?』
「あのバルバトスの彼か……」
キマリスのブースターが増加されて通常なら対処出来ない筈の攻撃を軽々といなすバルバトス。
「……凄まじいな、やはり君達と手を組んで正解だった」
見れば残った二機は戸惑った様に此方の様子を伺ってくる。
すると降下挺の団長から通信が入ってきた。
(ん……了解)
降下準備が出来たから早く戻って来いとの事だ。
『皆、団長が戻って来いって。取り敢えず戦闘不能に出来たら降下挺へGO!で』
「分かった」
遠くの三日月さんから返答が来る。
昌弘から返事が無いのは戦闘で手一杯だからか。
それに気付いた昭弘が「俺は昌弘を手伝って来る」と言ってグシオンのブースターを全開にする。
「ふむ、では私は目の前の二機を倒したら退散するとしよう」
『ならあんたは右のを、俺左の殺るから』
「了解した」
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先程から何度も馬鹿の一つ覚えの単調な突進を繰り返されていたバルバトス。直ぐに慣れて完全に相手の動きについていける様になった。
そこで、敢えて背中を晒し攻撃を誘う。
それをやっと出来たチャンスだと勘違いしたキマリスが突進してくる。
しかし当たる寸前に避けられ、それどころかランスを奪い取られる。
武器を無くしたキマリス、それに向かってバルバトスが先程までの意趣返しとばかりにランスを構え突進する。
唯一の武器と言っていいランスを奪われた事でキマリスは逃げの一手に走る。
ランスの重量が無くなった事で直線的な加速はキマリスの方が上だが三次元的機動は全身にエイハブスラスターを付けたバルバトスの方が上で徐々にキマリスに迫る。
そして激突しランスが元の持ち主の右腕とブースターを貫いた。
ランスを引き抜き、追撃を加えようとした所に筋肉号と戦っていたシュバルベグレイズが駆けつけ、バルバトスに掴み掛かる。
しかし避けられ、右腕を斬り飛ばされる。それでもめげずに挑みかかったグレイズのコクピットにバルバトスから投擲されたランスが突き刺さる。
二機とも戦闘不能になったのでバルバトスは背を向け仲間の元へと去っていった。
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「兄貴済まねぇ……奴を仕留めれなかった……」
「気にするな、生きていれば次があるんだ」
『そうそう、生きていれば何とかなるからね』
「お待たせ」
『あ、三日月さん。ガンダムフレームどうでした?』
「何か動かなくなったから置いてきた」
『流石!』
「なぁ、一ついいか?」
『何でしょう?』
「降下挺……無くないか?」
『………………』(冷や汗)
「シン?」
『すいません!!団長が連絡があった時に敵倒して戻ってくればOK的な状況だと勘違いしてました!!連絡あった時直ぐに戻るべきでした!!』
「……え~っと」
「俺達降りれない?」
『………………カモ』
「いや、待てシン。覚えているか?俺達が編み出した技……マッスル・インフェルノだ」
「マッスル……インフェルノ?」
「何それ」
『……あれ!?……確かにモビルスーツの残骸なら大量にあるけど……』
「やるしかないだろう」
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結果として全機とも無事ギャラルホルンのモビルスーツを盾にして地球降下に成功した。
俺はと言うと……
(あっちゃっちゃっちゃあああああ!!!このまま海水にドボンだ!!)
皆と落ちるポイントを大幅に変えて海へと落下していた。
津波が起きないようにフル並列稼働のエイハブリアクターで重力制御したせいで体内の熱が冗談では済まされない事になっていた。
水があって良かった!!ビバ水の惑星!地球!!
急速冷却中……
初代メイス先輩「ここが地球か……!」
レンチメイス「アインの野郎……待ってろよ」