クリュセの守護神   作:ランブルダンプ

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恐怖のパレードが来る。(ゴジラ)の名の元に。




Parade

「すっ……凄ぇえ……」

 

兄貴も三日月さんも突如とんでもない力を発揮して敵をあっという間に倒してしまった。

 

『これがガンダムフレームの本当の力……?』

 

通信からアジーさんの呟きが聞こえてくる。

 

『ラフタ!!無事か!?』

 

兄貴のグシオンがぎこちない動作でこちらへ戻って来た。

 

ぎこちない……?

 

見れば眩いまでに漏れ出ていた光がすっかり無くなっている。

 

そして漏影のすぐそばで動かなくなってしまった。

 

『あぁ?動け!動けってんだこのポンコツが!!くそっ』

 

見れば兄貴がグシオンのハッチを無理矢理抉じ開けて出てきた。

 

そしてコックピットから垂らしたロープで降下し漏影のコックピットに辿り着く。

 

「おい、ラフタ!返事しろ!!」

 

兄貴がコックピットの上から拳で叩く。

 

『昭弘、そこから右下の装甲の隙間に緊急時にコックピットを開けるレバーが……ある……んだけど』

 

アジーさんの言葉が尻すぼみになってゆく。

 

当然だろう、兄貴が筋肉で無理矢理コックピットのハッチを開け始めたのだから。

 

……筋肉って凄ぇ。改めてそう思った。

 

「ふぅん!!……ラフタ!生きてるか!?」

 

「…………ん?あれ?作ってたプラモデルは?ごーらい?」

 

 

後で聞いた所、何やら女の子のロボットが戦って、プラモを作ってetc……というよく分からない夢を見ていたらしい。

 

 

「ラフタ!無事だったか!」

 

「昭弘?……あっ!敵は!?」

 

「俺と三日月が全員倒した。作戦完了だ」

 

「お~!……。あのさ、何でそんな必死に私の事助けに来た訳?」

 

 

……ん?何か雰囲気が?

 

アジーさんの漏影の方を向くとモニターでニヤニヤしているのが見えた。

 

「ん?団長の命令で誰一人死なせる訳にはいかなかったからな。無事で良かった」

 

「……ふ~ん」

 

「?何で怒ってるんだ?」

 

「怒ってない!!」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

(何ださっきの!?)

 

モビルアーマーを倒した俺はすぐに三日月さん達の援護に向かおうと思っていたが、突如パワーアップして相手を殲滅した三日月さん達に俺は驚きを隠せなかった。

 

(まぁ……確かに理論上はガンダムフレームだってゴジラなんだから覚醒形態は存在するのか)

 

予定していなかった強化形態である。

 

向こうで三日月さんが昌弘達に『何かバルバトスが動かなくなったんだけど』と言っているのと既に停止したグシオンを見るに、

 

(第四形態で分裂した俺が元だったから覚醒後は強制停止か)

 

その辺は昔の第四形態と同じらしい。

 

三日月さんの【繊月】が覚醒形態になった後急に斬れなくなったのはエイハブ粒子を受け取る基部が覚醒形態の粒子供給に耐えられなくて壊れたのが原因だろうか。

 

今後は覚醒形態も視野にいれた改造をするべきだと思った。

 

(いやぁ……楽しくなりそうだ!!)

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「よし、これで全ての敵は消えた」

 

通信を聞き終えたオルガはそう言って後ろにいた蒔苗を振り返る。

 

「行くぞじーさん。約束通りアンタを議事堂まで送り届ける」

 

「ほっほっほ。早いのぅ!お前ら鉄華団に頼んで正解だったわい」

 

「当然だ」

 

オルガがニヤリ笑う。蒔苗もそれに笑い返した。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「ほ、報告します!モビルワーカーと謎の巨大生物は蒔苗氏を護衛しつつ街の中へ侵入を開始しました!!!」

 

「くそっ!ラスタルの目算が甘かったのか……!」

 

党首だけが受け継ぐ【ゴジラ】の資料。しかし、今私はその膨大な資料を一人で探すのは無理だと諦め部下に開放して対抗策を探させていた。

 

「何か策はないのか!?」

 

携帯は先程から鳴り止まない。議会にいるアンリ議員からだろうが今はそんな場合では無い。

 

「報告します!資料の中に【ゴジラ】に良質な歌を大音量で聴かせれば体内の冷却機構を混乱させ凍結出来る可能性があるという推論が!!」

 

「バカな事を言ってないで他の資料を探せ!!」

 

「はっ!申し訳ありません!!」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

ズシン……ズシン……と地響きを立ててゴジラが進む。

 

蒔苗東護之助を護衛するかのように。

 

それを見たギャラルホルンの兵士は死ぬまでその光景を忘れず悪夢にうなされたという。

 

恐怖からゴジラに発砲した仲間もいたが、ゴジラの尻尾が一瞬光り、蒸発(・・)してしまった。

 

 

そして遂に蒔苗がアーブラウの議事堂前に立つ。

 

オルガが声を掛ける。

 

「じーさん、ここまでが俺らの仕事だ。ここから先は……」

 

「分かっておるよ、オルガ・イツカ。ここから先は儂の仕事じゃ」

 




次回、一期最終話です。

お楽しみに。
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