遊戯王 INNOCENCE - Si Vis Pacem Para Bellum - 作:箱庭の猫
記念すべき第10話!!
今回はリクエスト頂いた、初の水着回です!
※この作品は、ギリギリ健全です。
透明度の高い海と、どこまでも続く白い砂浜。突き抜ける様な青い空。
ボクは浜辺で、ビーチパラソルの下に設置したサマーベッドに
服装は、前を開いた白シャツ一枚に、
気分は正に、南国でバカンスを満喫するセレブだ。
「……あぁ、癒される…。やっぱり夏と言えば海だね、ルイくん」
「そうですねぇ、セツナ先輩」
ルイくんは水色のスウェットパーカーを
「まさか海水浴に誘ってもらえるなんて思わなかったです。…その……ありがとうございます」
「喜んでくれて良かったよ。言い出しっぺはマキちゃんだけどね」
そう。なんと今日は
切っ掛けは5日前。
マキちゃんが唐突に、「そうだ、海に行こう!」、と、言い出したのが始まりだった。
集まった
ちなみに肝心の
「お待たせー!」
「ごめんね、待った?」
おぉ、ちょうど帰ってきたようだ。うたた寝していた意識を覚醒させて、上半身を起こす。
「…………わお…」
思わず感嘆の声が漏れた。
そこには全・男子諸君お待ちかね、水着姿の、アマネとマキちゃんが立っていた。
アマネが着ているのは黒のビキニで、柄は無地。トップスは三角タイプで、ショーツは
大きな
モデル顔負けのスタイルの良さを、水着の黒色が強調していて、とても似合っていた。肌も雪の様に白く、眩しい。
マキちゃんも負けてはいない。
ピンクと白のボーダー柄という、
形よく隆起した胸部や、キュッと引き締まった小さくて上向きなヒップ、流麗な曲線を
ふつくしい……。気づけば、グラサンが
ルイくんも、
よし、この絶景は今の内に
「フフッ、さっきから見過ぎだよ~?セツナくんの、エッチ」
「ギクッ!?」
マキちゃんに感づかれ、アマネにもジト目で睨まれたので、ボクとルイくんは急いで視線を逸らす。
「……あのさ、セツナ。…ちょっと…頼みがあるんだけど……いいかな?」
「頼み?」
アマネは珍しく
そして、どこか恥ずかしそうに顔を赤らめながら、その頼み事の内容を
「せ、背中に……オイル、塗ってくれない…?」
現在ボクは、うつ伏せ状態のアマネの
片手に持っているのは、マキちゃんから押し付けられたプラスチック製の容器で、中身はUVカット用のオイル。分かりやすく言うと、日焼け止めだ。
アマネはビキニのトップスを外して、無防備な背中をこちらに晒している。
シミひとつない健康的な美肌だ。これから、この素肌に両手で
「こ、こここ、こういうのは、
「マキちゃんは変なとこ触るからダメ」
まぁ、マキちゃんの場合は日頃の行いが
「アマネたんのイケズー」
「せ、先輩…ファイトです…!」
マキちゃんは信用の低さに対して不満を吐きつつも、完全に面白がっている顔をしていた。
ニヨニヨしてるもん!含み笑いを隠そうともしないもん!
「は、早くしてよ……」
「う…うん!じゃあ、塗るね…?」
れれれ冷静になれ!ただ日焼け止めを塗るだけだ!アマネの
ボクは一呼吸おいて、適量のオイルを手に取り、それをアマネの背中に塗りつける。
「…ッ…ん…!」
途端、アマネは身体を微かに震わせて、押し殺した様な声を発した。ボクは
「だ、ダイジョウブ?」
「ん……大丈夫、だから……続けて…?」
半裸で言われると意味深に聞こえて、心臓が
恐る恐る、日焼け止めの
背中の柔らかい肌触りと、オイルのヌルヌル感が手の平いっぱいに伝わってくる。
ずっと触っていたい欲求に駆られたけど、アマネの
「……むぅ~、セツナくん
「えっ!?ちょ…!」
突然マキちゃんが
ボクを押し
「ひゃあんっ!?」
するとどうだろうか。先程まで必死に声を抑えていたアマネが耐え切れず、甲高い
慣れを通り越して、洗練された手つきだ。これが長年の経験(?)の
「ほらほら。日焼け止めは
「全…!?ま、マキちゃん!前は自分で塗るから良いって…!」
「ヌフフフフッ……アマネたーん、観念なさい!」
「あっ…!!」
アマネの抗議も虚しく、マキちゃんはアマネの胸に遠慮なく右手を伸ばした。
塗られたオイルが文字通り、潤滑油の役目を果たしているので、手は
マキちゃんはその態勢のまま、アマネを
アマネは
あの気丈なアマネが抵抗する素振りすら見せない。
「さぁ、お次は前をマッサージしましょうね!」
「や、やめろこの変態……んんっ!?」
マキちゃんはオイルにまみれた手を、アマネの柔らかな双丘に這わせる。
最初は円を描く様に、ゆっくりと揉み回し、時には寄せて上げたり、優しく圧迫してみたりと、無駄に熟練された様々な
マキちゃんの指先が
18禁ギリギリの展開だ。大丈夫なのかこれ。
「……先輩?前が見えないです……」
「る、るる、ルイくんにはまだ早いから!」
--- しばらく揉みしだいて、ついに満足したのか。マキちゃんはアマネの胸から手を離した。よかった、やっと終わ……
「さてと、残るは
「 」
「 」
…ってなかったあああああ!!!!
再び日焼け止めオイルを手に付けるマキちゃん。最早その笑顔も悪魔にしか見えない。
「大丈夫だよ。怖くないよ。むしろもっと気持ちよくなれるよ」
「そ……そんなぁ……」
流石のアマネも涙目になっていた。
マキちゃんの魔の手がアマネに伸びる。
あぁ!いきなりそんなところを!?ちょ、マズイですよマキちゃんさん!そんなことしたら見え【
数分後、二人の官能的な絡み合いは、ようやく終了した。
「はいおしまーい!お疲れアマネたん」
「はぁ……はぁ……」
結局、本当に全身にオイルを塗りたくられたアマネは、起き上がる気力も無いのか
粘度の高い液体で身体中を濡らし、赤い
ボクはというと、
と、とにかく!これでアマネの肌が日に焼ける心配はなくなった。当初の目的は果たせたし結果オーライ!……の、
「……ていうか!まだ海にも入ってないのに早くもヘトヘトにしてどうするの!?」
「フッフーン。アマネたんの身体を知り尽くした、このあたしの手にかかれば、ザッとこんなものよ!」
「褒めてないから!」
休日なだけあって、海岸は大勢の人々で賑わっていた。
小さな子供や親子連れもチラホラ見かけるけど、全体的には、ボク達と同年代ぐらいだったり、二十代の男女の比率が多い印象だ。
うん。やっぱり女の子の水着は良いものだね。
そう言えば……以前、学園で
グラマラスな
なんて事をボンヤリと考えていると、眼前に球体が飛んできた。
「どうおあっ!?」
脊髄反射で両手を顔の前に出し、すっ頓狂な声を上げつつ、飛来してきた球体を間一髪で
危うく顔面に直撃して、グラサンが割れるところだった。ボクは
砂浜に組み立てられたネット。空中で回転しているボール。
あぁそっか。今は4人で、ビーチバレーをしてたんだっけ。
「アマネ!よろしく!」
「あいよ!任せな!」
同じチームの相方であるアマネに、ボクが打ち上げたボールを託す。
ネットで分断した反対側に立っているのは、ルイくん&マキちゃんのチーム。
アマネの、「マキちゃんとは敵対したい」という明らかに私怨の混ざった希望に沿って、決定したチーム分けだ。
「食らえマキちゃん!積年の恨み、今ここで晴らす!」
「
ついツッコミを入れてしまった。ひとまずそれは置いといて。
アマネは空高く跳躍し、舞い上がったボールに右手を叩き付け、スパイクを打ち込む。
弾丸の如き
衝撃で巻き上げられた砂の量が、その威力を物語っている。
ついでにアマネが入魂した、
「うひゃあ~!これ本気で殺しに来てない?アマネたん」
「あわわわわわ……!」
マキちゃんは
「ナイスショット!アマネ!」
「セツナこそ、ナイストス!でも他の女の子見てると怪我するわよ」
「うっ!バレてた!?」
とりあえず得点は喜ぼう。ボクはアマネと、ハイタッチする。
「……あの二人お似合いだね~。ね?ルイちゃん」
「えっ?あ、はい……そう…ですね……ルイちゃん…?」
ん?マキちゃんとルイくん、何の話をしてるんだろ?
「セツナ、サーブよろしく」
「あ、うん」
おっと、今度はボク達のサーブで
ボクはボールを構えて、自陣のサービスゾーンに立つ。
いくらビーチバレー用の柔らかいボールと言っても、男のボクが全力で打ったら、それこそ怪我させてしまいかねない。
だから攻撃はアマネに一任して、ボクは彼女のアシストに専念しよう、そうしよう。
「んじゃ、行くよー?ほいっと!」
なるべく軽めの
ボールは山なりに飛んでいき、ネットを難なく越えて敵陣に到達した。
この軌道なら、ルイくんの真上にピンポイントで落ちる。さぁ上手く返せるかな?
「わっ、わ、わ……!」
ルイくんは
「ルイちゃん危なーい!」
「わあっ!ま、マキノさ…んむっ!?」
そこへマキちゃんが颯爽とフォローに入り、ボールを代わりにレシーブしてくれた。
しかし、斜め前に飛び込んだ際の勢いを殺せず、ルイくんと接触して、マキちゃんの胸の中に、ルイくんの小さな顔が埋まった。これが俗に言う、ラッキースケベか!
「おぉ、やるねぇルイくん。……ん?アマネどこ行った?」
「チャンスボール、貰った!」
「容赦なし!?」
相手チーム2名が仲良く砂地に倒れ込んでいる事など意に介さず、アマネはマキちゃんが打ち返したボールを狙って、いつの間にか地を蹴り、ジャンプしていた。
まるでバレーボールの経験者の様な美しいフォームだ。レーザービームばりの豪速球スパイクが再び炸裂するのか。マキちゃん逃げて超逃げて。
--- ところがそうはならなかった。
「!?」
突如、アマネがアタックしようとしたボールを、何かが刺し貫いた。
注視すると、それは何枚ものカードだった。
カードで串刺しにされたボールは砂浜を数回バウンドし、やがてボクの足下まで転がってくる。
誰がこんな真似を?……というのは、考えるまでもなかった。すぐ近くに、犯人が現れていたからだ。
「あれー?アマネじゃねーの?久しぶりだなぁ~、おい」
アマネの名を親しげに呼ぶのは、黒のアロハシャツを着こなした若い男。
長い黒髪を、後ろの高い位置で束ねた髪型で、顔の左半分には
整えた
インパクト抜群の外見をした、厳つい兄ちゃんだった。多分ボク達より年上だろう。タバコ吸ってるし。
「げっ……
男の名前を『
どうやら知り合いみたいだ。
「ははっ、おいおい
「…………」
親しいと言うよりは、馴れ馴れしい態度でアマネに近づく男…
対して、アマネが彼に向ける眼差しは、決して好意的なものではなかった。
むしろ……敵を見る目。明確な敵意が込められている様に、ボクには思えた。友人…の線は薄そうだ。
「オトヤー、何してんの~?」
「おっ!ナンパ?しかもメッチャ良い女じゃん!」
「ズリーぜ、オトヤばっか!俺らにも分けてくれよ!」
今度は
いかにも柄の悪そうな
これは……雲行きが怪しくなってきたかも…。
その時、
「ちげーよ、バーカ。こいつ、俺の元カノ」
「!?」
うそぉ!!アマネって元カレいたの!?
いや、アマネの恵まれた容姿を考えたら、彼氏の一人や二人いても、別に不思議な事ではないけど……。
「今さら何の用なの?私に」
「せっかくの再会だってのに、んな顔すんなよアマネ。また一緒に遊ぼうぜ?昔みてぇに、よぉ…?」
ねっとりした声で語りかけながら、
---
そう直感したボクは、二人の間に割って入ろうと足を踏み出した。すると……
「……!」
「……マキちゃん…?」
「…あ"ぁ…?」
ボクよりも先に、マキちゃんが
マキちゃんのあんな真剣な表情、初めて見た。なんだかんだでアマネとマキちゃんは、固い絆で結ばれた、親友なんだね。
「アマネちゃんが嫌がってるでしょ。どっか行ってよ」
「…………フハッ!」
「くくっ、どっか行け!だってよ?」
「つかこの子も可愛いじゃん。俺が貰っていー?」
それでも連中は、一向に聞く耳を持たない。やはり
ボクは先程ボールに突き刺さったカードを全て引き抜くと、それを鯨臥に向けて投げ飛ばした。
「!!」
鯨臥は
「……何のつもりだ?
「返してあげたんだよ、君のカード」
怯むなよ、ボク。こういう時は、少しでも弱腰になったら負けだ。常に
「ねぇ元カレさん。悪いんだけど、今日のアマネはボク達と遊んでるんだ。デートのお誘いは、また今度にしてもらって良いかな?」
「…!セツナ…?」
「……なんだと…?」
アマネの肩に腕を回して、抱き寄せながら言い放つと、鯨臥の顔つきが急に
続けてボクは、この状況を切り抜ける、唯一の方法を提言する。それは……
「どうしてもって言うなら、そうだね……
「
「勝った方がアマネと遊べる。どう?簡単でしょ?」
(……ケッ、バーカが。
「おもしれーじゃねぇか。
タバコを吐き捨て、首を鳴らしながら、余裕そうに笑う鯨臥。実力に相当な自信があるのだろうか。
「小僧は
「ちょ…セツナ!こんな奴ら相手にすることないって!」
「アマネは下がってて。マキちゃんも。ここはボクが
「セツナくん…」
ボクと鯨臥は適当な距離を空け、互いに
勝負の前に、ボクはサングラスを取り外して、赤メガネに付け替えた。
やっぱり
「準備オッケー。いつでも良いよ」
「身の程を教えてやるぜ、小僧!」
「「
セツナ
「俺の先攻だ!俺は手札から【ジェネラルデーモン】を墓地に捨てる事で、デッキから【
「…!悪魔の巣窟…!?」
「とくと
鯨臥がディスクのフィールドカードゾーンにカードをセットした瞬間、フィールドは海辺の景観ぶち壊しの、おぞましい空間へと
「ヒュー。オトヤの奴、
「あいつ、
いきなり全開か……望むところだよ!
「俺は【ゼラの戦士】を召喚!」
【ゼラの戦士】 攻撃力 1600
「さらに【ゼラの戦士】をリリース!現れろ!【デビルマゼラ】!!」
「!」
【デビルマゼラ】 攻撃力 2800
「【デビルマゼラ】の効果発動!召喚時、相手の手札をランダムに3枚捨てる!」
「ええっ!3枚も!?」
デュエルディスクが自動で選出した3枚の手札を、泣く泣く墓地に送る。
(うぅ…【ラビードラゴン】も持ってかれた…!)
せっかく手札に控えていた自慢のエースカードを、早くも捨て札にされた。嘆かわしい。
「カードを1枚伏せて、ターン終了だ。
「だからセツナだってば。ボクのターン、ドロー!」
正直、最初のターンから手札を減らされたのは痛手だ。動きにかなり制限が掛かる。
(…まっ、やれるだけの事はやるよ)
「自分フィールドにモンスターがいない時、墓地から【ミンゲイドラゴン】を特殊召喚できる!」
【ミンゲイドラゴン】 攻撃力 400
これで【ラビードラゴン】が手札にあれば、【ミンゲイドラゴン】をリリースしてアドバンス召喚できたんだけど……墓地に行ってしまったのでは仕方がない。
「さらに【ドラゴラド】を通常召喚!」
【ドラゴラド】 攻撃力 1300
「【ドラゴラド】が召喚に成功した時、墓地から攻撃力1000以下の通常モンスターを、守備表示で特殊召喚できる!出ておいで!【ヤマタノ
【ヤマタノ竜絵巻】守備力 300
フィールドに、赤い竜の
「ぎゃはははっ!!なんだそれ!今時そんなカード使ってるやつ見たことねぇよ!」
「さっきから
何が
「あいつら…!」
「落ち着いて、アマネちゃん。セツナくんなら大丈夫だから」
マキちゃんの言う通り。
「ボクは手札から
「んだとぉ…!?」
「行け!ヤマタノ竜絵巻!!」
絵巻の中の
「ぐおっ…!
「ボクの可愛いドラゴン達をバカにすると、痛い目みるよ!」
「……だが残念だったな?
「!?」
「俺のフィールドの、レベル8モンスターが墓地に送られた事で、デッキから【バーサーク・デッド・ドラゴン】を特殊召喚できる!来い!【バーサーク・デッド・ドラゴン】!!」
【バーサーク・デッド・ドラゴン】 攻撃力 3500
「攻撃力……3500…!」
まさか【デビルマゼラ】すら、このモンスターを召喚する為の布石に過ぎなかったとは…!
「ッ…!ボクはカードを1枚伏せて、ターンエンド!」
「俺のターン!【バーサーク・デッド・ドラゴン】で、【ミンゲイドラゴン】を攻撃ィ!『ジェノサイド・カノン』!!」
不気味な異容のドラゴンの口から、巨大な火球が放たれる。
標的となった【ミンゲイドラゴン】は、爆破され消滅してしまった。
「うぅ…!ぐっ…!」
セツナ LP 4000 → 900
「せ、先輩のライフが…!?」
たった一撃で、ライフを3
「これで終わりじゃないぜぇ?【バーサーク・デッド・ドラゴン】は、相手モンスター全てに連続攻撃が可能!!」
「!?」
「そんな…!【ドラゴラド】に攻撃されたら先輩は…!」
「セツナ…!」
バーサーク・デッド・ドラゴンは、再び
「くっ……!」
「トドメだ小僧!【バーサーク・デッド・ドラゴン】の攻撃!!」
自身の勝利を確信し、高らかに攻撃宣言をする鯨臥。
--- だが……
『……………』
突如、バーサーク・デッド・ドラゴンの動きが止まり、
「……あん?…おい!どうした!!」
「…そのドラゴンの攻撃力、よく見てみなよ」
「!」
【バーサーク・デッド・ドラゴン】 攻撃力 0
「攻撃力
「「「!?」」」
鯨臥は目を剥いて驚愕の声を挙げた。彼の仲間達も、状況に理解が追いついていない様子で、どよめきが起こっている。
皆のリアクションの良さに満悦したところで、いよいよ
「ボクはこの
「…!て、
「そう。【ゼロ・フォース】は自分のモンスターがゲームから除外された時、フィールドに存在する、全てのモンスターの攻撃力を、
「除外って…先輩のモンスターは、いつ除外されたんですか…?」
「【ミンゲイドラゴン】だよ。あのモンスターは自身の効果で墓地から復活した場合、次にフィールドを離れる時には
マキちゃん説明サンクス!ルイくんも納得して、緑色の瞳を輝かせていた。
「ダメージを優先して、絶対【ミンゲイドラゴン】から攻撃すると思ったよ」
「このガキ…舐めやがって…!」
もちろん【ドラゴラド】も【ゼロ・フォース】の効果は受けている。だけど攻撃力
正直、連続攻撃は予想外だったから、少し焦ったけどね。
これでもし【ドラゴラド】から先に攻撃されてたら、負けてたわけか……あっぶな!!
【ドラゴラド】 攻撃力 1300 → 0
バトルフェイズが終わり、ターンはメインフェイズ2に切り替わる。
鯨臥は、脅威的な攻撃力を失った【バーサーク・デッド・ドラゴン】を見上げると、苛立たしく舌打ちして……
「チッ、使えねーな……
「……!」
あろうことか自分の為に戦ってくれている
「なら、せめて
「儀式…!?まさか…!」
「くくくくっ…!俺が発動する儀式魔法は……ウルトラレアカード・【ゼラの儀式】!!」
!!【ゼラの儀式】…!?
「俺はレベル8の【バーサーク・デッド・ドラゴン】を
屍の龍が悲痛な
そして、
【ゼラ】 攻撃力 2800
「ヒャハハハハハッ!見たか小僧!これぞ悪魔族の中でも最強クラスのモンスター、【ゼラ】だ!!」
「……オリジナルは世界でも、3枚しか存在しないと言われる、究極のウルトラレアモンスター…!」
「なんでそんなカードを
アマネも、鯨臥が【ゼラ】をデッキに入れてる事は知らなかった様だ。つい最近ゲットしたのかな?……なんて、今はどうでもいいか。それより……
「……おもしろいね…!」
「はぁ?」
伝説級のレアモンスター。相手にとって不足なし。
ボクは
最も、使い手である鯨臥とは、仲良くなれそうにないけどね。
「笑ってんじゃねぇよ小僧が!次のターン、ゼラの攻撃で息の根を止めてやるぜ、ターンエンドだ!」
「ボクのターン、ドロー!」
(よし!)
「
……これなら十分にチャンスはある!
「カードを3枚セットして、【ドラゴラド】を守備表示に変更!」
【ドラゴラド】 守備力 1900
(バカめ、逃げられると思うなよ!)
「俺のターン!手札から
「ッ!守備封じの、カード……!?」
【ドラゴラド】 攻撃力 0
しまった、ドラゴラドが攻撃表示に…!
「バトルだ!【ゼラ】よ、奴の雑魚モンスターを引き裂けッ!『デビルズ・クロー』!!」
「
ゼラの鋭い
「……【ガード・ブロック】の効果によって、戦闘ダメージを無効にし、1枚ドローできる。さらに
【ドラゴラド】 攻撃力 1300
「くそッ、しぶとい野郎だ……ならば永続魔法・【波動キャノン】発動!」
「!」
鯨臥の場に、魔導式の大砲が現れる。
「こいつは発動後に経過した、自分のスタンバイフェイズの数 × 1000ポイントのダメージを相手に与える!次の俺のターンで効果を発動すれば、
「……!」
正真正銘、次がボクのラストターンってことか。
「これで俺のターンは終了だ!」
(雑魚の分際で手こずらせやがって……だが今度こそ終わりだ!)
「ボクのターン……ドロー!」
この1ターンで勝負が決まる。
最後のドロー。--- 引いたカードは…!
「……フフッ。ボクのデッキも、【ゼラ】と
「なに?」
「手札から
【ラビードラゴン】 攻撃力 2950
「ば、バカな!俺の【ゼラ】の攻撃力を、上回るだとぉ!?」
「バトル!【ラビードラゴン】で、【ゼラ】を攻撃!『ホワイト・ラピッド・ストリーム』!!」
【ラビードラゴン】の放った白き奔流が【ゼラ】を吹き飛ばす。
「ぐおぉぉあっ!?」
鯨臥 LP 4000 → 3850
「さらに【ドラゴラド】で、
「ぐわああああっ!!」
鯨臥 LP 3850 → 2550
「ぐっ、くそ…!調子に乗りやがって…!だが俺には【波動キャノン】がある!次のターンで……ッ!?」
【トライホーン・ドラゴン】 攻撃力 2850
「なっ…なな……何なんだこいつはぁあーっ!?」
「速攻魔法・【ライバル・アライバル】!バトルフェイズ中に一度、モンスターを通常召喚できる!」
これはボクが3枚目に伏せていたリバースカード。
【ラビードラゴン】と【ドラゴラド】の2体をリリースして、手札の【トライホーン・ドラゴン】を、アドバンス召喚したんだ。
「これでチェックメイトだ!【トライホーン・ドラゴン】!プレイヤーに
トライホーンの強靭な爪が鯨臥を捉え、強烈な一撃を彼に浴びせた。
「うわああああああっ!!!?」
鯨臥 LP 0
「やったー!セツナくんの勝ちだよー!」
「ひゃわっ!?ま、マキノさん…!」
歓喜したマキちゃんが隣のルイくんを激しく抱き締めた。
「じゃあ、そういうわけだから。行こう?アマネ」
「……うん」
アマネを連れて、皆で早々に立ち去ろうとした時だった。
「……認めねぇ……認めねぇぞ…!待ちやがれ!!」
「…!」
鯨臥が怒鳴る。彼を含め、
「へっ……最初から、こうすりゃ良かったんだ……!アマネは俺の
まいったな……殴り合いとか苦手分野なんだけど。とりあえず、皆が逃げ切れる時間は稼がないと…!
「君達!何を騒いでいる!」
警報と共に張りのある声が聞こえた。そちらを見ると、ヘルメットを被り、鈍色の制服を着込んだ人達が駆け寄って来ていた。
「やべぇ!『セキュリティ』だ!」
「オトヤ、逃げんべ!?
「チィッ…!」
あぁ、なんだ。あの【ゼラ】
「
鯨臥は捨て
助かった……ありがとう、セキュリティさん。にしても、何であんな良いタイミングで…?
「フフン。こんな事もあろうかと、デュエル中にこっそり通報しといて良かったよ」
「マキちゃん!オメガ
一時はどうなる事かと肝を冷やしたけど、騒動は事なきを得て終結した。
あの後、海の家で少し休憩を挟んで、ボク達は海水浴を再開した。
「アマネたーん!それー!」
「ちょ、冷たっ!やったな、マキちゃん!お返しだー!」
女の子が水を掛け合う光景というのは、何故かくも美しいのだろう。気づけば、そんな感想を胸中に
もちろん、ボクとルイくんも一緒に海に入っているので、今は上着を脱いで、上半身だけ裸になっている。
……と、不意にマキちゃんがボクのところへやって来た。
ボクと目線を合わせて、ニッコリと笑うと、ボクの掛けていた赤メガネを取り外した。
「……?マキちゃん?」
「アマネたんを助けてくれた、お礼だよ」
「ッッッッッ!?!?!?」
マキちゃんはメガネを折り畳んで、それを自分の胸の谷間に差し入れた。……ええええええっ!!!?
ボクのメガネがマキちゃんの胸にいいいい!?
「さぁ、どうぞ?」
安定の小悪魔スマイルを披露しながら、マキちゃんは胸をボクに突きつける。二つの膨らみの間からは、愛用のメガネが飛び出していた。
(これを取れと!?)
どう足掻いても、メガネを取り出そうとすれば必然的に胸にも指が触れてしまうんですが。しかし、いつまでも取らないわけにもいかない……ボクは覚悟を決めた!
「し…失礼しま~す……!」
緊張で震える手を、ゆっくりとマキちゃんの胸へ伸ばす。水浴びで濡れた胸元が視界を支配して、ボクは生唾を飲み込んだ。
もうちょい……あと少しで、メガネに指先が届く…!行け!取るんだ、ボク!男を見せろ!
「なにバカやってんのよ」
「「!!」」
アマネが参上し、ボクとマキちゃんの頭に手刀を叩き込んだ。
そして即座にマキちゃんの胸からメガネを取り上げ、ボクに手渡してくれた。安心したけど残念な気もするのは、どうしてだろう?
「えーん。良いところだったのにー」
「セツナ、あまりマキちゃんのペースに振り回されてると、いずれ大変な事になるから気をつけてね」
「経験者は語る、かな?アマネたん」
「むっ……!」
急に赤面するアマネ。マキちゃんが言う『経験』とは何なのか…は、深く追究しない方が良さそうだ。
え?メガネはどうしたのかって?そのまま掛けたに決まってるじゃない!
楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、とうとう帰りの時刻が訪れた。
水着から私服に着替え直したボク達は、荷物を片手に駅を目指して、のんびりと歩いている最中だった。
「楽しかったねー、ルイくん」
「は、はい!ちょっと怖い思いもしましたけど……」
「……セツナ。その事なんだけど…」
アマネは立ち止まり、ボクと真っ直ぐ向き合った。そして、普段より柔和な表情で、言葉を紡ぐ。
「ありがとうね。助けてくれて……。凄く、嬉しかった」
「…!……あははっ、気にしなくて良いよ?友達なんだもの、
なるべく平静を装って、いつもの
内心……なんだかドキドキしてるけど、ね……。
リクエストありがとうございました!!
正直かなり攻めた気がしますが如何だったでしょうか?( ゜∀゜)
やはり水着回は良いものですね!初めての試みでしたが楽しく書けました!
でも気合い入り過ぎて、執筆に1ヶ月も掛かってしまいました。お待たせして、すいませんでした( ;∀;)
感想、リクエストお待ちしております!リクエストには全身全霊で、『忠実』にお答えします!
最後に一言。
おっぱい!おっぱい!( °∀°)