遊戯王 INNOCENCE - Si Vis Pacem Para Bellum -   作:箱庭の猫

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 予想ですが、あと10話~12話くらい書けば大会編は完結するかも……長ッ!!



TURN - 45 UNDER the GUN

 

『さぁ! 第1試合の興奮冷めやらぬ中、トーナメント2回戦・第2試合の開幕だッ!!』

 

 

 

 センター・アリーナのだだっ広い場内。

 その中央に設置された、四角形の決闘(デュエル)フィールド。

 

 カナメと豹堂くんに続いて現在その盤上で対峙しているのは──

 

 紫色のウルフカットに褐色の肌を持つ強面(こわもて)なイケメン・九頭竜(くずりゅう) 響吾(キョウゴ)くんと、紺色(こんいろ)のセミロングヘアにこれまた九頭竜くんにも引けを取らない美形と長身を誇る、自称・男の身体に生まれた乙女(おとめ)の、蝶ヶ咲(ちょうがさき) (ヨウ)()ちゃん。

 

 例のごとくボクを含めた他の出場者は、控え室の高級テレビでカメラのライブ中継を通して、会場の模様を視聴している。

 

 

 

「九頭竜くんの決闘(デュエル)を観るのは久々だなー。ボク昨日は見逃しちゃったし」

 

「女子と話し込んでたせいでね」

 

「うっ」

 

 

 

 アマネに痛いところを突かれて口ごもる。本当の事は口が裂けても言えない……

 

 

 

「で、どんな子とどんなお話してたの~?」

 

(マキちゃんその話題を掘り下げないでええええっ!!)

 

「え、えーっと、その……」

 

『第1試合と同じく、学園のもう一人の頂点に同格の十傑(じっけつ)が挑む!! 前回同様、トップランカー同士の組み合わせに、観客もハイレベルな闘いを魅せてくれる事への期待が高まっているッ! そんじゃあ始めるぜ! アリーナ・カップ2回戦・第2試合! 九頭竜 響吾 vs 蝶ヶ咲 妖華!!』

 

「あっ! 始まるみたいだよ!」

 

「あ、はぐらかした~」

 

『イィ~~~ッツ! タイム・トゥ──』

 

「「 決闘(デュエル)!! 」」

 

 

 

 九頭竜(くずりゅう) LP(ライフポイント) 4000

 

 蝶ヶ咲(ちょうがさき) LP(ライフポイント) 4000

 

 

 

「俺の先攻だ! 手札から【融合(ゆうごう)】発動! 【リボルバー・ドラゴン】と【ブローバック・ドラゴン】を手札融合! ── 融合召喚! 現れろ、レベル8! 【ガトリング・ドラゴン】!!」

 

 

 

【ガトリング・ドラゴン】 攻撃力 2600

 

 

 

 いっ、いきなりゴツいのが出てきた!

 機関銃を頭部に生やした三つ首の機械龍(マシン・ドラゴン)。かなり強そうだ。

 

 

 

『おぉーっと! 九頭竜選手、1回戦ではフィニッシャーとなった【ガトリング・ドラゴン】を、今回は先攻1ターン目で召喚したァァーッ!! 初っぱなからトップギアで飛ばしてきたぞぉーッ!』

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターン終了(エンド)だ!」

 

「一刻も早くアタシを倒したいみたいね?」

 

「てめぇのターンだ、さっさとしろ」

 

「あらあら、せっかちな男はモテないわよ?」

 

(恐い顔しちゃって……アタシなんて通過点としか思ってないのが見え見えね。でもねキョーゴちゃん……眼前の敵から視線を逸らして勝てるほど、決闘(デュエル)は甘くないわよ?)

 

「アタシのターン、ドロー」

 

 

 

 いつ見てもヨウカちゃんの決闘(デュエル)中の所作は、(ゆう)()で華麗だ。思わず()()られる。

 

 

 

決闘(デュエル)とは『美』。闘いは美しくなければなら──」

 

「さっさとしろっつってんだっ!!」

 

「あん。もう、そんなに怒鳴ることないじゃない。── アタシはモンスターをセット。そして……カードを3枚伏せて、ターンエンドよ」

 

 

 

 九頭竜くんとは対称的に、ヨウカちゃんの1ターン目は至って静かに終わった。相手の場に攻撃力2600もあるモンスターがいたんじゃ、序盤はそうせざるを得ないか。

 

 ……でもあの3枚の伏せカード……絶対何か(わな)を仕掛けてるよね。

 

 

 

「ケッ、守備固めか。だが無駄だぜ! 俺のターン! 【ガトリング・ドラゴン】の効果発動! 3回コイントスして(オモテ)が出た数だけモンスターを破壊する!」

 

 

 

 デュエルディスクのコイントス機能が(はじ)き出した結果は── 裏・表・裏。

 

 

 

「オラァッ! ()()()だ! てめぇのモンスターを破壊するぜ!」

 

「!」

 

 

 

 真ん中の首が機関銃を乱射して、ヨウカちゃんのセットモンスターをハチの巣にした。

 

 一切の躊躇なくギャンブル効果を使って、ピンポイントで相手モンスターだけを狙い撃ちしてみせた九頭竜くんの度胸と強運に感服しながら、ボクは呟く。

 

 

 

「おぉ~、相変わらず当たり前みたいに当ててくるね」

 

「ホントどうなってんのかしらね。あの人が外したとこなんて見た事ないわ」

 

 

 

 アマネの言葉に、ボクは転入初日の九頭竜くんとの決闘(デュエル)を思い出す。

 あの時は【リボルバー・ドラゴン】の『ロシアン・ルーレット』を連続でヒットさせてきて、ギリギリまで追い詰められた。もう半年近くも前の事なんだね、懐かしい。

 

 

 

「── 【共振虫(レゾナンス・インセクト)】が墓地にイッた事で効果発動。デッキからレベル6の【インセクト・プリンセス】を手札に加えるわ」

 

「バトルだ! 【ガトリング・ドラゴン】で直接攻撃(ダイレクトアタック)! 『ガトリング・ショット』!!」

 

 

 

 お次は全ての首による一斉掃射だ。弾丸の雨がヨウカちゃんに降り注ぐ── かに思えたが……

 

 

 

「フフ……おバカさん。── (トラップ)発動、【ライヤー・ワイヤー】!」

 

「っ!?」

 

(トラップ)だとっ!?)

 

「墓地の【共振虫(レゾナンス・インセクト)】を除外し、【ガトリング・ドラゴン】を破壊」

 

 

 

 【ガトリング・ドラゴン】の足下から鋭利な(トゲ)がたくさん付いたクモの巣が、トラバサミの要領で飛び出した。

 まんまと罠に捕らえられた【ガトリング・ドラゴン】は、機体にグサグサと棘が突き刺さり、爆発を起こして粉砕してしまう。

 

 

 

『なんということだァァーッ!! せっかく大量の手札を消費してまで融合召喚した【ガトリング・ドラゴン】が、あっさりと破壊されてしまったぁーッ!! 九頭竜選手、これはかなりの(いた)()を負わされたぞぉーッ!』

 

「チッ……!」

 

「ンフ♡ こんな(わな)にかかるなんて、アタシはアナタを買い被り過ぎてたようね、キョーゴちゃん?」

 

「あ"ァ……!?」

 

「勝ちを急ぐあまり攻め手が単調よ。アナタらしくない」

 

「うるせぇっ!! 余計なお世話だっ!」

 

 

 

 ボクもヨウカちゃんと同意見だ。今の九頭竜くんは、妙に焦ってる様に見える。

 3枚もリバースカードが伏せてあったら、(トラップ)を張られてる可能性はボクでも考慮(こうりょ)できた。

 ところがさっきの九頭竜くんには、それを警戒した様子がまるで見受けられなかった。

 

 

 

「そう……残念ね。せっかくカナメちゃんやアタシが『忠告』してあげたのに」

 

 

 

 忠告……思い当たるのは第1試合が始まる前……控え室での彼ら二人とカナメの会話──

 

 

 

 ── 「焦らなくとも、明日になれば闘えるだろう? 最も、お前が今日の試合に勝てばの話だがな」

 

 ── 「どういう意味だ鷹山てめぇ……俺が万が一にも負けると思ってんのか?」

 

 ── 「目の前の相手に集中できなければな」

 

 ── 「アタシとのお楽しみの最中に、他の男のことなんて考えちゃヤーよ?」

 

 

 

 ……九頭竜くんは、ヨウカちゃんとの決闘(デュエル)に気持ちが乗ってない── 集中し切れてないって事なのかな?

 

 

 

「除外された【共振虫(レゾナンス・インセクト)】の効果。デッキから【インセクト女王(クイーン)】を墓地へ送るわ」

 

「っ……俺はターンエンドだ」

 

「アタシのターン」

 

(フフ、学園最強ってのも大したことないわね。こういう攻撃的な子に限ってカンタンにアタシの戦術にハマるわ)

 

「アタシは【プリミティブ・バタフライ】を特殊召喚!」

 

 

 

【プリミティブ・バタフライ】 攻撃力 1200

 

 

 

「そして【バタフライ】をリリースし── 【インセクト・プリンセス】をアドバンス召喚!」

 

 

 

 4本の腕を持ち、背中に蝶々(ちょうちょ)の羽根を広げた、女性の人型の昆虫モンスターが舞い降りる。

 

 

 

【インセクト・プリンセス】 攻撃力 1900

 

 

 

「さぁ、華麗なる闘いを。【インセクト・プリンセス】でダイレクトアタック! 『ステム・シャワー』!!」

 

 

 

 【インセクト・プリンセス】は羽根をはためかせ、突風を巻き起こした。

 

 

 

「バカが! てめぇこそ単調な攻撃だぜ!」

 

(わな)には罠だ!)

 

(トラップ)発動! 【炸裂装甲(リアクティブアーマー)】!」

 

 

 

 攻撃モンスターを破壊する(トラップ)!?

 

 

 

「カウンター(トラップ)・【魔宮(まきゅう)(わい)()】!」

 

「なんだとっ!?」

 

「甘いわね、キョーゴちゃんの(トラップ)は無効にさせてもらうわ。その代わり1枚ドローさせてアゲル。サービスよ」

 

「チィッ!」

 

 

 

 【炸裂装甲(リアクティブアーマー)】を無効化され九頭竜くんが1枚引いた後、【インセクト・プリンセス】の攻撃が九頭竜くんに通った。

 

 

 

「ぐあっ!」

 

 

 

 九頭竜 LP 4000 → 2100

 

 

 

『なんと! 先制したのは蝶ヶ咲選手だッ! 九頭竜選手、一気にライフポイントを半分近く持っていかれたァーッ!』

 

「クソがァッ! (トラップ)カード・【ダメージ・コンデンサー】発動! 俺が受けたダメージは1900! 手札を1枚捨て、攻撃力1900以下のモンスター── 【ツインバレル・ドラゴン】をデッキから特殊召喚!」

 

 

 

【ツインバレル・ドラゴン】 攻撃力 1700

 

 

 

『しかぁーしっ! 九頭竜選手も転んでもタダでは起きないッ! すぐさま後続(こうぞく)のモンスターを呼び出したッ!』

 

「【ツインバレル】の効果発動! コイントスを2回(おこな)い2回とも表なら、相手のカードを破壊──」

 

(トラップ)発動! 【迷い風】! 特殊召喚された【ツインバレル】の効果は無効となり、攻撃力が半減するわ!」

 

「なっ!?」

 

 

 

【ツインバレル・ドラゴン】 攻撃力 1700 → 850

 

 

 

『なんと! 蝶ヶ咲選手はこれにも即座に対応! スゴいッ! あの学園最強を完封しているゥーッ!!』

 

 

 

 【迷い風】……【ガトリング・ドラゴン】に使わなかったのは、【共振虫(レゾナンス・インセクト)】を墓地へ送らせ、効果で上級モンスターを手札に呼び込み、さらに【ライヤー・ワイヤー】で仕留める為か。先を見越した戦略性の高いプレイングだ。

 

 

 

「イラッと来るぜ……やたら備えが良いじゃねぇか……!」

 

「フフ、アタシは用心深いの。少しは見習うべきね、キョーゴちゃん。── アタシはカードを1枚伏せて……永続魔法・【(むし)()けバリアー】を発動」

 

「!」

 

 

 

 九頭竜くんのフィールドに、光るラインが(いく)()にも張り巡らされた。

 

 

 

「ここでそいつを出してくるってこたぁ……」

 

「まっ、さすがにバレバレよね。さぁ、アナタのターンよ」

 

 

 

 二人の言っている意味がイマイチ()み取れなくて、ボクはアマネに尋ねた。

 

 

 

「どういうこと? アレって昆虫族の攻撃を封じるカードでしょ?」

 

「……すぐに分かるわよ」

 

 

 

 九頭竜くんにターンが移る。

 

 

 

「俺のターン!」

 

「永続(トラップ)発動! 【DNA改造手術】!」

 

「チッ、やっぱな……」

 

「この(トラップ)の発動時に種族を1つ宣言する。アタシは『昆虫族』を宣言。これでこのカードが場にある限り、フィールドのモンスターは全て昆虫族となるわ」

 

 

 

 【ツインバレル・ドラゴン】のボディに羽根やら触角やらが生え出して、新種の昆虫みたいな姿に変異した。

 

 アマネの言った通り、この時点でボクは全てを理解して、手の平にポンと握り拳を置いた。

 

 

 

「なるほど~! これで九頭竜くんのモンスターは【虫除けバリアー】に引っ掛かって攻撃できなくなったってわけか。頭良いね、ヨウカちゃん」

 

「昆虫デッキでは割りとメジャーなコンボよ? 逆に知らなかったのが驚きだわ」

 

「セツナくん遅れてる~」

 

「そ、そうなんだ……」

 

 

 

 不勉強でお恥ずかしい……。【寄生虫パラサイド】と【虫除けバリアー】のコンボなら、バトルシティ編のDVDで観て知ってたんだけどね。

 

 

 

「フフ、攻め手を封じられたアナタに勝つ手段は残されているのかしら?」

 

「……俺は【ツインバレル】を守備表示に──」

 

(っ! 守備表示にできねぇだと!?)

 

「無駄よ。【インセクト・プリンセス】の分泌(ぶんぴつ)するフェロモンには、虫の攻撃本能を刺激して興奮させる効力があるの」

 

 

 

 要するに攻撃表示を強制するって事ね。

 【DNA改造手術】で種族を変えたのは、この為でもあったのか。

 

 これで九頭竜くんは、攻める事も守る事もできなくなったわけだ。

 

 

 

「ロック完成。どう? アタシのインセクト・コンボ……完璧でしょう?」

 

「っ……俺は、1枚カードを伏せて、ターンエンドだ……!」

 

『あ、あの学園最強が何もできないっ!? 勝負のペースを蝶ヶ咲選手に握られているゥーッ!』

 

「そうそう、イイ子ね。アナタはただ、されるがまま……アタシに身を(ゆだ)ねればイイのよ♡」

 

 

 

 っ~~~~~ッッ!?

 

 

 

「どったの? セツナくん」

 

「さ、寒気が……」

 

 

 

 舌なめずりするヨウカちゃんを観て、ボクは数十分前に自分が身体を触られまくった恐怖の記憶がフラッシュバックして、総毛立った。

 

 

 

「アタシのターン!」

 

(今のキョーゴちゃんは罠にかかったエモノ同然。じっくりたっぷり、ねっとり料理してアゲルわ)

 

「【プリンセス】で【ツインバレル】を攻撃!」

 

「くっ!」

 

 

 

 九頭竜 LP 2100 → 1050

 

 

 

「戦闘で昆虫族を破壊した【プリンセス】は、攻撃力が500アップするわ」

 

 

 

【インセクト・プリンセス】 攻撃力 1900 + 500 = 2400

 

 

 

「ターンエンドよ」

 

『く、九頭竜選手のライフポイントが、4分の1まで削られたァーッ!? 対して蝶ヶ咲選手は(いま)だ無傷! 一体誰がこんな展開を予想できただろうか!? ライバルである鷹山選手の待つ準決勝を目前にして、学園最強・九頭竜 響吾は、()()で終わってしまうのかァァーッ!?』

 

 

 

 九頭竜くんの敗色が徐々に濃くなっていく。まさかこうも一方的になるなんて……

 

 【DNA改造手術】がある限り、九頭竜くんのモンスターは【虫除けバリアー】に(はば)まれ、攻撃できない。

 かと言って裏側守備表示で凌ごうにも、攻撃されればダメージステップで表側表示に反転して、【インセクト・プリンセス】の効果(フェロモン)で攻撃表示に変えられ、ダメージは避けられない。

 さらに【プリンセス】は戦闘を(かさ)ねる(ごと)に自身の効果でどんどんパワーアップしていき、手がつけられなくなってくる。

 

 ヨウカちゃんの戦術には死角が無い。確かに完璧なコンボだ。

 

 九頭竜くんは完全に── (せっ)()詰まってしまった。

 

 

 

「……ねぇ狼城くん。九頭竜くんは本当にこのまま負けると思う?」

 

「ん? さぁなァ……けどまぁ、もう一悶着(ひともんちゃく)ぐれぇはあんじゃねーの? 九頭竜(あいつ)は伊達や酔狂で、『学園最強』なんて大層な名前で呼ばれてるわけじゃねぇからな。少なくとも、やられっぱなしで大人しくしてる奴じゃねぇよ」

 

 

 

 ……再び液晶モニターに目を向けると、ヨウカちゃんが何やら観客席をグルリと見回していた。誰か探してるのかな?

 

 

 

「……おい……何してやがる?」

 

「別に? カナメちゃんも、どこかで観てるのかしらって思っただけよ」

 

「っ!!」

 

「アナタとの決闘(デュエル)をあんなに楽しみにして、『準決勝で待つ』なんて伝えにまで来たカナメちゃんが、今のアナタを見たら何て言うかしらねぇ?」

 

「……!」

 

「残念だけど、アナタの大好きなカナメちゃんは、アタシがいただく事になりそうね」

 

(……クソッタレ……ムカつくが、てめぇの言う通りだったぜ、鷹山……)

 

 

 

 うなだれる九頭竜くん。しかし数秒後……

 

 

 

(今は── このオカマを撃ち殺す!! それだけを考えろっ!)

 

 

 

 ── 急に、何かを決意した様に、顔を上げた。

 

 

 

「── !?」

 

(キョーゴちゃんの空気が変わった……?)

 

 

 

 九頭竜くんの目付きが、さっきまでの気負いや焦りを感じさせるそれとは明らかに違う。

 今にも目の前の相手を()(さつ)しそうな、あの鋭い眼光は……ボクと闘った時にも見せたものだ……!

 

 

 

「鷹山 (カナメ)は俺の()()だ……てめぇなんぞに渡しゃしねぇぞっ!!」

 

「……フフ、少しは目が覚めたのかしら? でも例えキョーゴちゃんと言えど、この戦況をひっくり返すのは不可能よ」

 

「ハッ、もう勝ったつもりかよ? ……俺はこんなところでグズグズしていられねぇんだ!」

 

 

 

 そして九頭竜くんはデッキの一番上に指先をかけると──

 

 

 

「言った筈だぜ、蝶ヶ咲……。邪魔する奴は── 撃ち殺すっ!! 俺の……! タァーンッ!!」

 

 

 

 裂帛(れっぱく)の気合いでカードを引き抜いた。

 

 

 

「っ……! フフ……ビシビシ感じるわ、アナタの闘気(オーラ)。やっとアタシと向き合ってくれたわね」

 

「俺は墓地の【()(かん)融合】を除外して、効果発動! 墓地から【ガトリング・ドラゴン】をエクストラデッキに戻し、1枚ドローする!」

 

「【置換融合】? ……なるほど、【ダメージ・コンデンサー】のコストで捨ててたのね」

 

「……行くぜ。俺は手札から魔法(マジック)カード・【シャッフル・リボーン】を発動! 俺のフィールドにモンスターがいない時、墓地のモンスター1体を、効果を無効にして復活させる! よみがえれっ、【ブローバック・ドラゴン】!」

 

 

 

【ブローバック・ドラゴン】 攻撃力 2300

 

 

 

 九頭竜くんが蘇生させたモンスターを見て、ボクは不思議がり、アゴに指先を添えながら小首を(かし)げ、その疑問を口にした。

 

 

 

「あれ? 【リボルバー・ドラゴン】なら【インセクト・プリンセス】より強いのに、なんで【ブローバック】なんだろう?」

 

 

 

 効果は無効になった上、【虫除けバリアー】のせいで攻撃もできないとは言え、攻撃力2600の【リボルバー・ドラゴン】なら、壁として役に立てる筈。

 なのに強化された【インセクト・プリンセス】に攻撃力で劣る、【ブローバック・ドラゴン】を選んだ理由がボクには掴めなかった。

 

 すると、またアマネ先生が、ボクの疑念を解消してくれた。

 

 

 

「セツナ、【シャッフル・リボーン】の効果を忘れたの? あのカードで蘇生したモンスターは、エンドフェイズに除外されちゃうのよ」

 

「あ、そっか。すっかり忘れてた。……え? じゃあ、このタイミングで使う意味ない── あっ!」

 

「気づいたみたいね。九頭竜はセツナとの決闘(デュエル)の時も、あのカードから次の展開に繋げていた……。貴重な手札を無駄撃ちするほど、あの人はバカじゃないわ。何か策があるわね」

 

 

 

 この状況を(くつがえ)す、突破口を()()だしたのだろうか。

 

 ボク達が話している間にも、映像の中では【DNA改造手術】の影響で、【ブローバック・ドラゴン】の種族が改変されている。

 その様子を眺めながら、ヨウカちゃんは強気に言い放つ。

 

 

 

「── 何を召喚したところで、【DNA改造手術】と【虫除けバリアー】のコンボの前には無力よ!」

 

「関係ねぇよ。このターンで、てめぇのコンボを打ち砕くんだからな!」

 

「なっ……なんですって!?」

 

「手札から魔法発動! 【トランスターン】! 【ブローバック・ドラゴン】を墓地に送り、こいつよりレベルが1つ高いモンスターを、デッキから特殊召喚する!」

 

「【ブローバック】はレベル6……まさかっ!」

 

「出やがれっ! レベル7・【リボルバー・ドラゴン】!!」

 

 

 

【リボルバー・ドラゴン】 攻撃力 2600

 

 

 

 ついに来た! 九頭竜くんのエースモンスター! アレが3体並んで出てきた時は、心が折れそうになったよ。

 

 なるほど。墓地から復活させるんじゃなくて、デッキから新しく『2体目』を召喚してしまえば、効果は使えるし除外もされない。

 さすがはIQ(アイキュー)200。考えたね……!

 

 だけど【リボルバー・ドラゴン】も例に漏れず、【DNA改造手術】によって、光沢を帯びた黒くてカッコいいメタルボディが(いびつ)な音をたてながら、昆虫の様相に変容させられる。

 

 インセクト・コンボを打ち砕くと豪語していたけど、一体どうするつもりなんだろう?

 

 

 

「永続(トラップ)・【銃砲撃(ガン・キャノン・ショット)】発動! さらに【リボルバー・ドラゴン】の効果! 『ロシアン・ルーレット』!」

 

 

 

 【リボルバー・ドラゴン】の頭部と両肩に備わる3機の銃砲のシリンダーが、高速で回転を始める。

 あの弾倉に6つ空いた穴の1つにだけ、弾丸が込められている。それが銃口の位置で停止したら、発砲されるという寸法だ。危ないので()い子は()()しないでね。

 

 やがてルーレットは止まり……カチッと、固い音が── 2つ。

 

 

 

「2つのルーレットが的中! HITだ! 【インセクト・プリンセス】を破壊ッ!」

 

「!!」

 

 

 

 【リボルバー・ドラゴン】の頭の主砲と右肩の副砲が同時に引き金を引く。

 

 爆音の銃声を奏でながら撃ち放たれた2発の銃弾に、【インセクト・プリンセス】が被弾した。

 

 

 

「くぅ……やってくれるわね……!」

 

「まだだ! 【銃砲撃(ガン・キャノン・ショット)】の効果発動! 1ターンに一度、3つの効果の中から、コイントスで表が出た数に応じて効果を適用する! 今の【リボルバー・ドラゴン】の効果で出た表の数は、2回。よって適用される効果は2つだ!」

 

「!」

 

「まず1つ目! てめぇに500ポイントのダメージを与える!」

 

「くっ!」

 

 

 

 蝶ヶ咲 LP 4000 → 3500

 

 

 

「そして2つ目の効果は……相手フィールドのカードを1枚破壊だっ!!」

 

「!?」

 

(しまった、【改造手術】が……!)

 

 

 

 【DNA改造手術】が破壊された事で、九頭竜くんのモンスターの種族は、元の機械族に戻る。

 

 

 

「これで()(ざわ)りな【虫除けバリアー】を突破できるぜ」

 

「くっ……」

 

「バトルだ! 【リボルバー・ドラゴン】でダイレクトアタック!」

 

 

 

- ガン・キャノン・ショット!! -

 

 

 

 次は全ての銃身がヨウカちゃんに砲口を向け、連続で射撃した。

 

 

 

「がはっ……!!」

 

 

 

 撃ち抜かれたヨウカちゃんは倒れはしなかったけど、美麗な顔を苦悶に(ゆが)めた。

 

 

 

 蝶ヶ咲 LP 3500 → 900

 

 

 

「ターンエンドだ!」

 

『形勢逆転ーッ!! 九頭竜選手、見事な戦術(タクティクス)で蝶ヶ咲選手のロックを破り、ついに大ダメージを与え、ライフの差で僅かにリードしたァーッ! ここからが学園最強の本領発揮だと言わんばかりの、()(とう)の反転攻勢だァァーッ!!』

 

「っ……あそこから盛り返すなんて、ヤるじゃないキョーゴちゃん……! アタシのターン、ドロー!」

 

(──! フフッ……来た!)

 

「魔法発動、【命の水】! アタシの場にモンスターがいない時、墓地のモンスターを攻撃表示で特殊召喚するわ! 【インセクト・プリンセス】を復活!」

 

 

 

【インセクト・プリンセス】 攻撃力 1900

 

 

 

(より攻撃力の(たけ)ぇ【インセクト女王(クイーン)】じゃなく、こいつだと? 野郎、何を考えてやがる……?)

 

「アタシもキョーゴちゃんのマネっこさせてもらうわね。── チュッ♡」

 

 

 

 ヨウカちゃんは最後の手札に、軽く()れるだけのキスを落とすと、そのカードをディスクの魔法・(トラップ)ゾーンに差し込んだ。

 

 

 

魔法(マジック)カード・【()()】! 【インセクト・プリンセス】をリリースし、レベルの1つ高い昆虫族モンスターを、デッキから特殊召喚するわ!」

 

「なんだとっ!?」

 

「現れなさい! レベル7・【究極変異態・インセクト女王(クイーン)】!!」

 

 

 

【究極変異態・インセクト女王(クイーン)】 攻撃力 2800

 

 

 

 九頭竜くんと似た方法で、ヨウカちゃんの真の切り札が召喚された……!

 

 

 

「【リボルバー・ドラゴン】を攻撃! 『クイーンズ・ヘル・バースト』!!」

 

 

 

 変態女王の放った怪光線を浴びて、【リボルバー・ドラゴン】は消滅。爆煙が九頭竜くんのフィールドを覆い尽くした。

 

 

 

「……ッ!」

 

 

 

 九頭竜 LP 1050 → 850

 

 

 

「ウフフフッ、【リボルバー・ドラゴン】撃破ッ! 勝負は見えたわね、キョーゴちゃん!」

 

『なっ、なんてことだァーッ!! ここに来て、エースモンスターを失ってしまうとは! 九頭竜選手、もはやこれまでか──……って、んん?』

 

「……あら?」

 

 

 

 ヨウカちゃんとマック伊東さん、そして別室のボク達は、有り得ないものを目撃した。

 

 濛々(もうもう)と立ち込める煙の中に── 【リボルバー・ドラゴン】と思わしきシルエットが浮かび上がってきたんだ。

 

 

 

「なっ……ウソでしょ!? 確かに破壊した筈……── っ!?」

 

(いえ、違う! アレは【リボルバー・ドラゴン】じゃないわ! 一体……!?)

 

「……見せてやるよ。こいつが俺のデッキの真打ち……」

 

 

 

 煙は次第に晴れていき、影の正体を(さら)け出す。

 

 それは── 【リボルバー・ドラゴン】がフォルムを変形させたかの様な威容のマシン・ドラゴンだった。

 

 

 

「── 【デスペラード・リボルバー・ドラゴン】だッ!!」

 

 

 

【デスペラード・リボルバー・ドラゴン】 攻撃力 2600

 

 

 

「これは……【リボルバー・ドラゴン】の進化形!?」

 

「こいつは自分フィールドの闇属性・機械族モンスターが破壊された場合、手札から特殊召喚できる! そしてモンスター効果、発動! 『ロシアン・ルーレット』!! バトルフェイズ中に一度だけだが、HITした回数まで表側表示のモンスターを破壊するぜ!」

 

 

 

 回転する3つのシリンダー。

 

 数秒後、全てのルーレットが止まり── 頭部のシリンダーからガチッと音が鳴った。

 

 

 

「── HITだ。やっぱよ、虫は好かねぇ」

 

 

 

 撃ち出された弾丸は【究極変異態・インセクト女王(クイーン)】の胴体を貫通し、風穴を開けた。

 

 

 

「ア、アタシの女王(クイーン)が……!」

 

「さらに【銃砲撃(ガン・キャノン・ショット)】の効果で500のダメージ!」

 

「っ!!」

 

 

 

 蝶ヶ咲 LP 900 → 400

 

 

 

「終わりだ蝶ヶ咲。── 俺のターンの攻撃!!」

 

 

 

- ガン・キャノン・フルバースト!! -

 

 

 

(そんなバカな、ここまで来て……このアタシが負けるなんてっ!?)

 

 

 

 砲弾サイズの巨大な鉛弾(なまりだま)が3発。全弾命中したヨウカちゃんのライフは、風に飛ばされた花びらの様に、(はかな)く散った。

 

 

 

 蝶ヶ咲 LP 0

 

 

 

「思い知ったか……俺が最強だッ!!」

 

『け……決着ゥゥーーーッ!! ウィナー・九頭竜 響吾!! 一時は()()評に反して劣勢に立たされた九頭竜選手だったが、()(たん)()で学園最強の意地を見せつけ、勝利をもぎ取ったァァーッ!!』

 

 

 

 劇的な逆転勝利に観客は大喝采を起こした。

 ……正直に言うと、カナメと九頭竜くんの決闘(デュエル)も見てみたいと思ってたから、彼が勝って安心した自分がいる。

 

 

 

「……フゥ……完敗、ね……美しい逆転劇だったわ、キョーゴちゃん」

 

「………」

 

 

 

 ヨウカちゃんが握手を求めて手を差し出すも、九頭竜くんはそれに応じず、彼に背中を向けた。

 

 

 

「……礼は言わねぇぞ」

 

「え?」

 

 

 

 そのまま九頭竜くんは、一足(ひとあし)先に舞台から引き上げていった。

 

 

 

「……フフッ、アタシは何も言ってないのに……。全く、素直じゃないんだから♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~、スゴかったね九頭竜くん」

 

 

 

 パチパチと拍手しながら、ボクは試合の感想を簡潔に述べる。

 

 あそこまで頭に血が(のぼ)っていたにも関わらず、後半から一気に追い上げて、反撃を物ともせず押し切ったのは圧巻の一言に尽きた。

 

 

 

「……さて、次はいよいよ私達の番ね、セツナ」

 

 

 

 そう言って、アマネはボクと目を合わせた。

 彼女の溢れんばかりの戦意を宿した紅い瞳が、ギラついた視線でボクを()()いた。

 

 

 

「……そうだね、待ちくたびれたよ」

 

 

 

 アマネの剥き出しの闘志を受け止めた事でボクもスイッチが入ったのか、心が(いさ)(ふる)うのを感じる。

 

 今日は昼休憩が無くて良かった。あんな熱い決闘(デュエル)を観た後で1時間もお預けされてたら、せっかく点火した熱意が冷めちゃうからね。

 

 

 

「負けないわよ」

 

「こっちこそ」

 

 

 

 互いに勝ち気な笑みを見せ、短い会話を交わす。

 

 決闘者(デュエリスト)の闘争本能ってヤツだろうか。早くアマネと最高の決闘(デュエル)を楽しみたくてウズウズしてきた。

 (はや)る気持ちを抑えながら、ボク達は静かに、『その時』が来るのを待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ── 会場を後にした九頭竜は、一直線に伸びた長い通路を一人歩いていた。

 

 

 

(ずいぶん手間取っちまったが……ようやく追いついたぜ鷹山。覚悟してやがれ!)

 

 

 

 途中で差し掛かった横に抜ける分かれ道を無視して、真っ直ぐ通過しようとした、その時──

 

 

 

「お前なら必ず勝つと思っていたよ」

 

「!」

 

 

 

 突然かけられた声に引かれて、分かれ道の方へ振り向くと、九頭竜にとっての因縁(いんねん)の相手である黒髪・碧眼(へきがん)の青年── 鷹山(ヨウザン) (カナメ)が、壁を背にして、そこに立っていた。

 

 

 

「……鷹山……まだ居やがったのか、てめぇ」

 

「見事な決闘(デュエル)だったぞ、九頭竜」

 

「……うるせぇ。てめぇに誉められたところで、嬉しくもなんともねぇよ」

 

「そうか? ……まぁ無理もないか。お前は俺に勝たなければ、名実ともに『最強』を証明できないんだからな」

 

「………」

 

「分かっているんだろう? お前は、俺とは別の意味で『学園最強』と呼ばれているが……俺がいる限り実質的にはナンバー(ツー)でしかないというのが、世間の大半の認識だ。そんな目の上のコブである俺に誉められても、素直に喜べな──」

 

 

 

 カナメの言葉は、着ている制服の胸ぐらを、九頭竜に掴まれた事で(さえぎ)られた。

 

 

 

「……珍しくよく喋るじゃねぇかよ、あぁ?」

 

「………」

 

 

 

 力任せに引き寄せられ、至近距離で凄まれる。

 常人なら目を白黒させて(しか)るべきだが、カナメは眉ひとつ動かさず、全てを見透かすかの様な澄み切った青い瞳で、自分より10センチばかり背の高い九頭竜の相貌(そうぼう)を見上げている。その視線に揺らぎは()(じん)も無い。

 

 それが九頭竜を、さらに(イラ)()たせた。

 

 

 

「てめぇ……どこまで俺を()()に見やがる気だ……っ!!」

 

「勘違いしている様だな。俺はお前を下に見た事など一度も無い。そう思い込むのは、まだお前が俺に勝てていないからじゃないか?」

 

「──ッ!!」

 

 

 

 いよいよ九頭竜の空いている拳に力が(こも)る。このスカした(ツラ)を今すぐ殴りつけてやりたいという衝動が沸き起こった。

 

 しかし……それが愚行である事など、九頭竜とて百も承知。

 

 

 

(……チッ)

 

 

 

 (ゆえ)に爆発しそうな怒りを抑え込み、舌打ちさえ心の中に(とど)め、九頭竜はカナメの胸ぐらから手を離した。

 

 そして代わりに── 凶暴な笑みを顔に張り付ける。

 

 

 

「ハッ! わざわざ俺にケンカ売る為に居残ってたのかよ? ずいぶんとヒマなんだなぁ、学園〝最凶〟」

 

 

 

 皮肉めいた放言(ほうげん)を返し、カナメの横を通り過ぎる。

 

 

 

「上等だ鷹山。首を洗って待ってやがれ……今度こそてめぇを撃ち殺して、俺の『最強』をこの街に知らしめてやるよ」

 

 

 

 振り返らず、歩を進めながら宣戦布告をし、九頭竜は通路の奥へと消えていった。

 

 一人その場に残されたカナメは、乱れた襟元(えりもと)を直すと微笑みを(たた)え──

 

 

 

(たの)しみにしているぞ、九頭竜」

 

 

 

 ()()に迫った、この大会で最も待望していた好敵手(こうてきしゅ)との決戦に(ひそ)かに胸を踊らせ、独り言を呟いた。

 

 

 

 





 【置換融合】が在ってくれたおかげで、書きたいイメージ通りのデュエルシーンが書けました。
 ありがとう【置換融合】、ありがとう、コナミ神( ;人;)

 久々に熱いデュエルが書けた気がします。遊戯王で個人的に一番好きなのが逆転劇なので楽しく執筆できました。

 そしてお気づきの方もいたかも知れませんが、今回は原作14巻の『遊戯 vs 孔雀 舞』戦をオマージュしました。
 九頭竜は使用カードからしてキースっぽくなってますけどね(笑) 遊戯王Rのキースのセリフまで言ってますし。

 次回はセツナ vs アマネ。トーナメント2回戦では一番書くのが楽しみだったので、気合いが入ります!
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