遊戯王 INNOCENCE - Si Vis Pacem Para Bellum - 作:箱庭の猫
セツナ VS カナメ 中編です!
セツナ
【トライホーン・ドラゴン】攻撃力 2850
カナメ
『ま、まさに起死回生!! 鷹山選手の勝利が目前かに思われた次の瞬間、アゲマキ選手が2枚目の
あの
カナメはフィールドに永続魔法・【進撃の帝王】しか残っていない上、手札もゼロ。
……とは言え、手札がないのはボクも同じ。ライフも残りわずかな今、【トライホーン】を失ったら今度こそ詰みだ。
ましてや相手はあの鷹山 要。最後まで油断はできない……!
「フッ…… 前のターンと立場が逆になったか。どうやら次は、俺が引きの強さを試される番のようだな」
「………」
圧倒的に有利だった戦況が逆転したっていうのに、カナメには追い詰められた焦りがまるで見えない……
「では行こうか。俺のターン、ドロー」
カナメがデッキからカードを1枚引く……
それだけでボクの心臓は
「……モンスターをセット。── ターン
「!」
『おーっと!? 鷹山選手の場に出たのは守備モンスターが1体のみ! これはアゲマキ選手にとって、ビッグチャンス到来かっ!?』
……たしかに、またとない好機だ。カナメが態勢を立て直す前に、速攻で決める!
「ボクのターン!」
(── ! いいところに来てくれたねッ!)
「魔法発動! 【思い出のブランコ】! 墓地から【フェアリー・ドラゴン】を特殊召喚!」
【フェアリー・ドラゴン】攻撃力 1100
「バトル! 【トライホーン】で裏守備モンスターを攻撃! 『イービル・ラセレーション』!!」
【トライホーン】の爪が裏守備モンスターを捉え、その正体を暴き出す。
【メタモルポット】守備力 700
(っ! あのモンスターは……!)
「【メタモルポット】のリバース効果発動。手札があるプレイヤーはそれを全て捨て、互いに5枚ドローする。俺からのプレゼントだ。さぁ、お前も手札を補充するがいい」
「……これは、お礼を言った方がいいのかな?」
ボクもカナメも手札はないため、実質ノーコストで5枚カードを引けた。
その
「続けて行くよ! 【フェアリー・ドラゴン】でダイレクトアタック!」
カナメ LP 4800 → 3700
「……ふん」
「手札から【馬の骨の対価】を発動! 【フェアリー・ドラゴン】を墓地に送って2枚ドローする! ……ボクはモンスターをセット! さらにカードを2枚伏せて、ターンエンド!」
「俺のターン、ドロー」
これでカナメの手札は6枚。一方ボクはモンスター2体と、伏せカード2枚を場にそろえて
(さしずめ、ここからは第2ラウンドってところかな……!)
「── 自分フィールドに特殊召喚されたモンスターが存在しない場合、手札の【プルーフ・プルフラス】を特殊召喚できる」
【プルーフ・プルフラス】攻撃力 100
「【プルーフ・プルフラス】の効果。召喚・特殊召喚に成功した場合、さらにモンスター1体をアドバンス召喚する。俺は【プルーフ・プルフラス】をリリースし、【
【雷帝ザボルグ】攻撃力 2400
「アドバンス召喚した【ザボルグ】の効果により、【トライホーン・ドラゴン】を破壊する。『デス・サンダー』」
「っ!?」
落雷に打たれて【トライホーン・ドラゴン】が破壊されてしまう。
「しまった……!」
「2体目のエースもあっけない退場だったな。バトルだ、【ザボルグ】で裏守備モンスターを攻撃。『ローリング・サンダー』」
【ラヴァ・ドラゴン】守備力 1200
【ザボルグ】は雷鳴を
「俺はモンスターをセットし、カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」
「っ…… ボクのターン、ドロー!」
(引いたカードは…… 【リロード】か。他の手札は【闇の量産工場】、【移り気な仕立屋】、それに【即神仏】……)
【ザボルグ】に対抗できるカードは、なさそうだね…… ここは手札交換に望みをかけるとしよう。
「ボクは手札から【闇の量産工場】を発動! 墓地の通常モンスター・【トライホーン・ドラゴン】と、【フェアリー・ドラゴン】を手札に戻す! さらに速攻魔法・【リロード】発動! 手札を全てデッキに戻してシャッフル! 戻した枚数分ドローする!」
4枚デッキに戻したので、4枚カードを引き直す。
(……よし、これならまた巻き返せる!)
「魔法発動! 【復活の
フィールドに勢いよく
「墓地から特殊召喚したことで、【ダークブレイズ】の攻撃力・守備力は倍になる!」
【ダークブレイズドラゴン】攻撃力 2400 守備力 2000
「……なるほど。【命削りの宝札】の効果で墓地に捨てていたか」
「ご明察だよ── バトル! 【ダークブレイズ】で、【雷帝ザボルグ】を攻撃!!」
- バーンズダウン・ヘルファイア!! -
蘇生したことにより
『2体の攻撃力は互角! 相討ち覚悟の特攻かぁーっ!?』
炎と雷がぶつかり合って、大爆発を起こし
……しかし数秒後、立ち込める爆煙を吹き払い── 無傷の【ダークブレイズ】が、カナメの眼前に姿を現した。
『な、なんと!? 【ダークブレイズ】はまだ生きている!! これはどういうことだぁーっ!?』
「【ダークブレイズ】が破壊される代わりに、墓地の【復活の福音】を除外させてもらったよ。── そして【ダークブレイズ】の効果! バトルで破壊して墓地へ送った相手モンスターの、攻撃力分のダメージを与える!」
「……ほう…… この光景も懐かしいな」
「……そう言えばそうだったね。【ダークブレイズ】、あの時のリベンジってことで、思い切りやっちゃってッ!!」
- ブレイジング・ストーム!! -
灼熱の業火がカナメを飲み込んで激しく吹き荒れる。
「っ…… ぐあぁっ!」
カナメ LP 3700 → 1300
「ボクはモンスターをセットして、1枚カードを伏せてターンエンド!」
一気にカナメのライフを半分以下まで削れた。
あともう少し…… これならイケる……!
「…………フッ…… くっくっくッ……!」
「……?」
「いいダメージだ…… 今のは効いたぞ……! ── そう来なくてはなぁッ!!」
「っ!?」
「俺のターン…… ドロォーッ!!」
この
「守備モンスターをリリースし、【
【風帝ライザー】攻撃力 2400
「【ライザー】をアドバンス召喚した時、フィールドのカード1枚をデッキの上に戻す! 俺が戻すのは当然【ダークブレイズドラゴン】だ! 『バウンス・ウィンド』!!」
【ダークブレイズ】は【ライザー】の巻き起こした突風に吹き飛ばされ、ボクのデッキへ強制送還させられた。
「そして【ライザー】で裏守備モンスターを攻撃! 『ウィンド・エッジ』!!」
「っ…… ボクの守備モンスターは、【
【
【ライザー】が
「【
【
「おっと、デッキをシャッフルされてしまったか。まぁいい、ターンエンドだ!」
「ボクのターン! ……カナメ。お次はボクの、4体目のエースを見せてあげるよ」
「ほう、そいつは愉しみだ」
「
【ラヴァ・ドラゴン】守備力 1200
「さらに【ラヴァ・ドラゴン】の効果! 守備表示のこのモンスターをリリースすることで、手札と墓地からレベル3以下のドラゴン族モンスターを特殊召喚できる! ボクは手札の【プチリュウ】と、墓地の【ボマー・ドラゴン】を特殊召喚!」
【プチリュウ】守備力 700
【ボマー・ドラゴン】守備力 0
「そしてこの2体をリリースして── 【ホーリー・ナイト・ドラゴン】を、アドバンス召喚!!」
神秘的な輝きを秘めたドラゴンが、フィールドに光来する──
【ホーリー・ナイト・ドラゴン】攻撃力 2500
「バトル! 【ホーリー・ナイト】で【風帝ライザー】を攻撃!!」
- シャイニング・ファイヤー・ブラスト!! -
「くっ……!」
カナメ LP 1300 → 1200
「ターンエンド!」
「ッ…… フフフフッ、もっとだぁッ!! まだまだこんなものでは足りないぞぉッ!!」
「こっちこそ! さぁ来なよカナメ、もっともっと楽しもうよッ!」
「……くくくッ、イイ
(まるで子どものように目を輝かせて…… いつ以来だろうな。こんなにも純粋に、俺との
「── 俺のターン! 墓地の【アドバンス・ディボーター】の効果発動! アドバンス召喚のためにリリースした場合、次の自分ターンのスタンバイフェイズに墓地から特殊召喚できる!」
【アドバンス・ディボーター】守備力 2000
「そしてこいつを再びリリースし──
【氷帝メビウス】攻撃力 2400
「【メビウス】がアドバンス召喚されたことで、お前の魔法・
(今度は伏せカードを除去しに来たか……! それなら!)
「
「……いいだろう、俺はカードを── 3枚ドローする!」
「えぇっ!?」
セツナ LP 200 → 6200
『こ、これは鷹山選手、なんという
「……驚いたよ。このカードで3枚も引いた相手なんて、君が初めてだ……」
「ようやく愉しくなってきたんだ、あっさりと終わったらつまらないだろう? それに、なにも問題はない。たとえお前のライフがどれだけあったとしても…… 最後に勝つのは、この俺だ」
「……フッ…… 言ってくれるね……!」
【メビウス】の効果で【副作用?】と、もう1枚の伏せカードも氷漬けになって砕け散る。
だけど
「この瞬間、
「バトルだ、行け【メビウス】! 【
【メビウス】は氷の槍を投げ飛ばして、【
「くっ…… 3体目の【
【
「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ!」
「ボクのターン! ──バトル! 【ホーリー・ナイト】で【氷帝メビウス】を攻撃! 『シャイニング・ファイヤー・ブラスト』!!」
「
「!」
「この
……攻撃力が半減したら、さすがの【ホーリー・ナイト】も【メビウス】には
となれば、選択肢はひとつか……
「バトルフェイズを、終了するよ……」
ボクの判断に従って、【ホーリー・ナイト】は攻撃を止めた。
「ボクは手札から【一時休戦】を発動! お互いに1枚ドローして、次のターン終了時まで互いへのダメージを全てゼロにする!」
新たに引いたカードを確認した、その瞬間──
「っ!?」
ボクは思わず、息を
(この…… カードは……!)
こんな絶妙なタイミングで『コレ』が来るってことは……
(使えってこと…… だよね……)
「……!」
「?」
(なんだ? なにやら…… 腹をくくった、と言った顔つきだな)
「ボクはモンスターをセット! そして……」
(……これを使ったら、もうあとには引けない……)
「── カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
── 観客席でセツナとカナメの試合を観戦していたアマネは、セツナがセットした1枚の伏せカードを見ると、なにかに気づいたように目を見開いた。
「セツナ…… あいつまさか……!」
「どうしたのアマネたん?」
(……本気で〝あのカード〟を使うつもり? いくらなんでもそれは危険な賭けよ、セツナ……!)
そしてアマネのこの予感は、間もなく的中することとなる……
「……俺のターン! スタンバイフェイズに墓地の【アドバンス・ディボーター】を復活させる!」
【アドバンス・ディボーター】守備力 2000
「手札より魔法カード・【予見通帳】を発動! デッキの上からカードを3枚、裏側で除外し、3ターン後の自分のスタンバイフェイズに、除外した3枚を手札に加える!」
……3ターン経過したら、またカナメの手札が増えるわけか…… あまり長引かせるのは得策じゃなさそうだね……
(となると、この3ターンが勝負……!)
「さらに手札から【クロス・ソウル】を発動! このターン、自分のモンスターの代わりに、相手モンスターをリリースしてアドバンス召喚できる!」
「っ!?」
「俺はお前の【ホーリー・ナイト・ドラゴン】をリリースし── 【
【地帝グランマーグ】攻撃力 2400
「【グランマーグ】をアドバンス召喚した時、フィールドにセットされているカードを1枚破壊する! ……その伏せカード、よほど重要な
「!」
(気づかれた……!?)
「潰せ【グランマーグ】! 『クエイク・ショック』!!」
【グランマーグ】は巨大な両腕を、文字通り
(くっ…… やるしかないっ!)
「リバースカード・オープン!」
できれば発動はエンドフェイズまで待ちたかったけど仕方ない……
今こそボクのデッキの、〝最後の切り札〟を使う時だ!
「永続
「っ! なんだと……!?」
このカードに、ボクの命運を託す!
次回、いよいよ決着です!
この中編だけでも1年近く、あぁでもないこうでもないと書き直しを繰り返してました……!