遊戯王 INNOCENCE - Si Vis Pacem Para Bellum - 作:箱庭の猫
タッグフォース3リメイク発売決定おめでとうございます!!
うおおおやったああああ!! まずはswitchを買わなきゃ!!
「それじゃ、今朝のホームルームはここまで。みんな今日も1日、
ボクらのクラスの担任を務めている女性の先生が、そう言ってホームルームを締めくくった。
先生の名前は、
セミロングの緑がかった黒髪にスーツ姿の、スタイル抜群な美人さんだ。生徒からの人気は厚く、特に男子のファンが多い。
ちなみにボクたち高等部2年生の学年主任でもある。
「あ、そうそう
「え? あぁうん、分かった」
ミヤビちゃんから急にそんなことを言われて、ボクは目を丸くする。
「あんた、またなんかやらかしたの?」
真後ろの席に座っているアマネが、
「い、いや心当たりはないけど……」
(
「ミヤビちゃーん、来たよ~?」
言われたとおり職員室に来たボクは、デスクに座っているミヤビちゃんの元へ歩み寄る。
「総角君、私のことは緑風先生と呼びなさい。いつも言ってるでしょ?」
キャスター付きのイスに座ったまま、こちらに向かい合って足を組むミヤビちゃん。
(おぉッ、太もも……!)
タイトスカートから伸びるスレンダーな美脚に目を奪われながらも、ボクはデスクに片手をそっと置いて前かがみになり、彼女との距離を縮める。
「まぁまぁ、ミヤビちゃんもボクのこと、下の名前で呼んでくれてもいいんだよ?」
「あら、
「あははッ、フラれちゃったか~」
ミヤビちゃんはクールにほほ笑んで、ボクのアプローチをサラッと受け流す。これが大人の余裕か……
と、そんな会話をしていたら──
「職員室で堂々と教師をナンパかっ?」
後ろから誰かに、そう声をかけられた。
振り返ると立っていたのは、赤髪の男子生徒だった。
「あれ、
豪炎寺
ボクの同級生で、次期
「どいてろ、キサマには関係ない。……緑風先生、俺に話とは?」
豪炎寺くんはボクを押し
「いらっしゃい豪炎寺君。急に呼び出してごめんなさいね。実はあなたたち二人に、ぜひ頼みたいことがあって呼んだの」
「なんだと……!? こいつも一緒だと言うのかっ!?」
「さすがにボクだってナンパするためだけに職員室まで来ないよ~。それで頼みって?」
「総角君はウチの学園が年に数回、プロ
「あー、前にアマネに聞いたことあるね。なんでも去年は、あのエド・フェニックスが来て、スゴい話題になったんだって? 良いなぁ~、ボクも見たかったよ~」
「えぇ。今年も近々それが開かれる予定なんだけど── 今回のゲストは二人一組のタッグチームなのよ」
「タッグだと? まさか……!」
「そこで! 総角くん、豪炎寺くん。あなたたち二人を、そのゲストとのタッグデュエルの相手に指名させてもらいたいの。我が校の代表としてね」
「えッ!? プロと
「アリーナ・カップ準優勝者に、次期十傑候補筆頭。申し分ないコンビだと思うわ」
「ふ、ふざけるなっ! この俺にこいつと組めだと!?」
……どうやら豪炎寺くんはボクとタッグを組むのが不満みたいだ。
でもボクとしてはこんな貴重な機会、みすみす
「まぁそう言わずにさ、やってみようよ豪炎寺くん。おもしろそうじゃん」
「冗談じゃない! キサマなんぞと組まされるなどまっぴらごめんだ! 他を当たれ!」
「あっ……」
豪炎寺くんはきびすを返して立ち去ろうとする。うーん、取りつく島もないな、やっぱりダメか……
「じゃあこうしましょう、豪炎寺くん。このオファーを受けてくれたら、私があなたたちに
「報酬だと? くだらん。そんなもので釣られるほど、俺は安い男では──」
「ピリ
「ダニィ!?」
「いやいやミヤビちゃん、いくらなんでもそれじゃ……」
「さっそくデッキの調整に出かける! あとに続け総角!」
「食べ物で釣られるの!?」
ピリ辛レッドアイズ・ヌードル…… ボクも好きでよく食べてるカップラーメンだけど、まさかそれで
「フフフッ、彼のレッドアイズ・ヌードル好きは生徒の間でも有名だからね。乗ってくれると思ったわ」
「……ところでさミヤビちゃん」
「せ・ん・せ・い、でしょ」
「ボクたちが闘う、そのプロ
「それは当日のお楽しみよ♪ よろしく頼むわね、総角くん」
── それから数日が経ち、いよいよ交流戦の当日を迎えた。
会場となった校内の
『ただいまより! デュエルアカデミア・ジャルダン校の代表生徒と、プロ
すでに観客席には、現役プロの
「今日はよろしくね、豪炎寺くんッ!」
「ふん! 俺の足を引っ張ったら承知せんぞ!」
果たして相手は誰だろうか。ボクはワクワクしながら、豪炎寺くんと一緒にフィールドで待機していた。
すると──
「「 とうっ!! 」」
「「 !? 」」
突然フィールドに、二人の男が飛び込んできた。
「アチョーッ!」
「ホァタタッ!」
「エイヤッ!」
「アタァ!」
二人の男は目にも止まらぬ速さで、カンフーみたいな動きをくり広げ始める。
「えっ、なになに?
「何者だキサマらっ!」
続いて二人はバク転で
「「 我ら、
「っ!! め、迷宮……!」
「兄弟だと……!?」
現れた二人組は共にスキンヘッドで、チャイナ風の衣装を着ている。そのうえ顔も
違うのは、左に立つ男の服はオレンジ色で、
「「「 うおおおおおぉぉぉッッッ!!!? 」」」
二人が名乗りを上げると、途端に観客席から大歓声が沸き起こった。
かくいうボクも、興奮を抑えられずにいた。なにせ目の前にいるこの二人は
「ほ…… 本物だ……! まさかあの迷宮兄弟に会えるなんてッ……!!」
「迷宮兄弟…… かつて
『そう! 本日のゲストは、タッグデュエル専門のプロ
こんな
「おぬしらに恨みはないが……」
「ゆえあって対戦する」
「我らを倒さねば!」
「道は
「「 いざ、勝負!! 」」
迷宮兄弟の掛け声で歓声のボルテージがさらに上昇した。
「ワァ~ッ! ボク今のセリフ大好きなんだッ!
「おいキサマ、はしゃぎ過ぎだぞ! 俺たちは学園の代表としてこの場に立っているんだ、そろそろ気を引き締めろ!」
「そ、そうだね、ごめんごめん」
ボクはデッキをデュエルディスクに差し込んでプレートを展開する。
「せっかく指名してくれたからには、代表として恥ずかしくない
『今回の
「「「「
セツナ&豪炎寺
迷宮兄弟
「俺の先攻だ!」
まず最初に動いたのは豪炎寺くん。
「魔法カード・【
「ほう、【
「これはまた懐かしい」
「俺は【サファイアドラゴン】を召喚!」
【サファイアドラゴン】攻撃力 1900
「さらに【サファイアドラゴン】を除外し、【レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン】を特殊召喚!!」
【レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン】攻撃力 2800
「お~ッ、いきなり全力全開だね豪炎寺くん」
「【ダークネスメタル】は1ターンに一度、手札または墓地のドラゴンを特殊召喚できる! 来い! 【
墓地から豪炎寺くんの代名詞とも言うべき【
【
「カードを1枚伏せ、ターン
1ターン目から最上級ドラゴンを2体も並べた豪炎寺くん。相変わらずのガチッぷりだね。
次は迷宮兄弟の弟── 額の文字が『宮』の方── にターンが移る。
「私のターン、ドロー! 私は手札から【迷宮に
「!」
「このフィールド魔法の効果により、元々のレベルが5以上のモンスターを除く、召喚・反転召喚・特殊召喚されたモンスターは、そのターン攻撃できない!」
レベル4以下のモンスターは、攻撃するまでに1ターン
「【ラビリンス・ウォール・シャドウ】のさらなる効果! 1ターンに一度、自分メインフェイズに、自分の手札・デッキ・除外状態から【
「【三魔神】……!? それってもしかしてあの……!?」
「さよう。【
「かつてデュエルモンスターズの創造主、ペガサス・J・クロフォード様が我らのためだけにデザインされた──」
「「 三大守護魔神なり!! 」」
……幻の【三魔神】を、この目で拝めるのか……!
いや、止めた方がいいのは分かるんだけど、見たい…… スッゴく見たいッ……!
「私はデッキから、【風魔神-ヒューガ】を魔法・
相手の場に『
「さらに! 【迷宮の
【迷宮の重魔戦車】攻撃力 2400
「レベル7のモンスターをリリース無しで召喚だと!?」
「フフン、【重魔戦車】は召喚にリリースを必要としない。ただし召喚したターンは攻撃できないがな。── そしてこのモンスターも【ラビリンス・ウォール・シャドウ】と同じく、1ターンに一度【三魔神】を場に置ける効果がある! 私はデッキから、【水魔神-スーガ】を場に出す!」
場に二つ目の箱が置かれた。その蓋には『水』の文字。
なんだか空気がよどんで重くなるのを感じる……
「【重魔戦車】の効果はそれだけではない! 自分フィールドに【ラビリンス・ウォール】カードが存在する場合、さらに相手モンスター1体を破壊できるのだ!」
「なにっ!?」
「【レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン】を破壊!!」
「くっ!? くそっ……!」
「私はさらに手札から永続魔法・【魂吸収】を発動! ……くくくッ、これで準備は整った」
「えっ……?」
「自分フィールドに表側表示で存在する、【風魔神-ヒューガ】と【水魔神-スーガ】をゲームから除外! これにより、この2体を合体融合させる!」
二つの箱の封が解かれ、中から青と緑の光が飛び出して交じり合う──
「いでよ! 【
やがて2体のモンスターが
【風水魔神-ゲート・ガーディアン】攻撃力 2450
「えぇーっ!? 【ゲート・ガーディアン】って2体でも合体できたの!?」
「【魂吸収】の効果! このカードのコントローラーはカードがゲームから除外される
迷宮兄弟 LP 4000 → 5000
「バトル! 【風水魔神】で【
【ヒューガ】と【スーガ】が同時に放った攻撃が合体して威力を増し、【
「させるか!
「むっ!」
「おぉッ! 【ミラーフォース】!」
聖なるバリアが敵の攻撃を跳ね返す!
「フッ…… 【風水魔神】! 『
「!?」
【風水魔神】は風と水で、自身を取り囲む
「バカな!? 【ミラーフォース】で跳ね返した攻撃を、さらに跳ね返すだと!?」
「【風水魔神】は1ターンに二度まで、相手がフィールドで発動した魔法・
(くそっ、もはやこの攻撃は止められんっ……!)
「この瞬間! 墓地の【迷宮に潜むシャドウ・グール】の、効果発動!」
「っ!」
「相手モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時、自分フィールドに【ラビリンス・ウォール】カードが存在する場合、墓地のこのカードを除外することでその相手モンスターを破壊する!」
全身が緑色で、頭部に目玉らしき赤い球体が
「しまった……!?」
迷宮兄弟 LP 5000 → 5500
「そら! 先ほど跳ね返した『魔風流水波』を、その身で食らうがいいッ!」
標的だった【
「ぐああぁっ!!」
「うわぁあっ!?」
セツナ&豪炎寺 LP 4000 → 1550
「これで私のターンは終了とする」
「さすがだな弟よ。見事なプレイングだ」
「フフフッ、どうやら
二人の会話を聞いた豪炎寺くんは悔しげに表情を
「ぐっ…… くそったれぇっ……!」
「ボクがいるのも忘れてもらっちゃ困るよ。ボクのターン!」
(とは言え、どうしたものかな…… ボクたちのフィールドはガラ空き。【風水魔神】の効果で魔法・
「……まぁでも、やりようはあるか! ボクは手札から魔法カード・【スペシャルハリケーン】を発動! 手札を1枚捨て、フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する!」
(な、なにを考えているんだキサマは!? そんなことをしても無効化されるだけだぞっ!)
「無駄だ! 【風水魔神】の効果発動! 『
発生した竜巻を防ぐべく、【風水魔神】は再びバリケードを作り出す。
「言ったはずだ、【風水魔神】はフィールドで効果を発動した魔法・
「だけど
「なに……?」
「【風水魔神】の効果にチェーンして、手札から速攻魔法・【
「!」
「今度はボクのエースモンスターをお披露目するよ! 【ラビードラゴン】!!」
【ラビードラゴン】攻撃力 2950
「……なるほど、【スペシャルハリケーン】のコストで墓地に捨てていたか」
「しかも【風水魔神】の効果を使わせた挙げ句、
「えッ! もしかしてボク、伝説の
「キサマ浮かれている場合か!」
「おっと、それじゃあバトルと行こうか。【ラビードラゴン】で、【風水魔神】を攻撃!」
- ホワイト・ラピッド・ストリーム!! -
「【風水魔神】撃破!!」
「ぬうぅぅっ……!」
迷宮兄弟 LP 5500 → 5000
「だが…… 特殊召喚した表側表示の【風水魔神】が、相手によって場を離れた場合、除外されている【風魔神-ヒューガ】、もしくは【水魔神-スーガ】を特殊召喚できる! 舞い戻れ、【風魔神-ヒューガ】!」
【風魔神-ヒューガ】攻撃力 2400
ありゃ、せっかく【風水魔神】を倒したのに、半身だけ残っちゃったか……
でもこれで心置きなく、魔法カードは使える!
「【ソウルテイカー】発動! 相手の表側表示モンスター1体を破壊して、相手のライフを1000回復する! ボクは【迷宮の重魔戦車】を破壊!」
「くっ……! やってくれる……!」
迷宮兄弟 LP 5000 → 6000
「カードを2枚伏せてターンエンド!」
「すまない兄者……!」
「なに、これだけの布陣を整えてくれたのだ、すぐに巻き返せる。私のターン!」
続いて迷宮兄弟・兄にターンが移る。
弟の方に散々コテンパンにされた上に兄まで…… 果たしてしのぎ切れるだろうか……!
「【ラビリンス・ウォール・シャドウ】の効果により、デッキから【雷魔神-サンガ】をフィールドに置く! そして【サンガ】とモンスターゾーンの【ヒューガ】を除外し、合体融合! 【
今度は【ヒューガ】の上に【サンガ】が乗っかり、【ヒューガ】が口から空気を地面へ吹き出すことで、宙に浮いている形態となった。
【雷風魔神-ゲート・ガーディアン】攻撃力 2500
迷宮兄弟 LP 6000 → 7000
(
「【雷風魔神】の効果! 1ターンに一度、【三魔神】の名が全て記された魔法・
「!」
【雷風魔神】は風と雷の合体技を【ラビードラゴン】に撃ち出した。
「
「っ! ……ちっ、余計なことを……!」
そう呟きながらも豪炎寺くんは、自身のデュエルディスクの墓地から出てきた【ダークネスメタル】を、モンスターゾーンにセットした。
【レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン】攻撃力 2800
迷宮兄弟 LP 7000 → 7500
「サクリファイス・エスケープか…… ならば私は墓地の【魔風衝撃波】を除外し、効果発動! デッキまたは除外状態の【三魔神】のいずれか1体を手札に加える! 私はデッキから2枚目の【風魔神-ヒューガ】を手札に!」
迷宮兄弟 LP 7500 → 8000
「さらに【
【
「そして手札から魔法カード・【
【風魔神-ヒューガ】攻撃力 2400
「私は2枚のカードを場に伏せ、ターンを終了する!」
ようやく一巡目のターンが回り終わった。再び豪炎寺くんから二巡目が始まる。
「俺のターンだ! ドロー!」
相手フィールドには、伏せカードが2枚……
(でもボクが伏せたもう1枚の伏せカードは、【巨竜の羽ばたき】! 自分フィールドのレベル5以上のドラゴン族モンスター1体を手札に戻し、フィールド上の魔法・
次の豪炎寺くんのターン、【ダークネスメタル】の効果で【
(問題は豪炎寺くんが、これを確認してくれるかどうかだけど……)
(ふん、キサマの
「【ダークネスメタル】の効果発動! 墓地から再び舞い戻れ、【
【
(よし、ここで【巨竜の羽ばたき】を……)
「行くぞ! バトルだっ!!」
「えっ、ちょ、豪炎寺くん!? ちょっと待っ──」
「【ダークネスメタル】で【雷風魔神】を攻撃! 『ダークネス・メタルフレア』!!」
【ダークネスメタル】が白く光るエネルギー弾を口から放つ。
「甘いわぁ!
「なにっ!?」
「相手モンスターの攻撃宣言時に発動。相手の攻撃表示モンスターは全て、相手モンスター1体につき攻撃力が800ダウンする! おぬしらの場にモンスターは2体。よって1600のダウン!」
【レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン】攻撃力 2800 - 1600 = 1200
【
「【雷風魔神】の反撃! 攻撃融合! 『魔風衝撃波』!!」
「うぐぁっ……!!」
セツナ&豪炎寺 LP 1550 → 250
「ハハハハーッ!! まんまと
プロの実力を見せつけた迷宮兄弟に、観客からの歓声が降りそそぐ。
「つ、強えぇ……! なんて強さだ迷宮兄弟!」
「あのアリーナ・カップ準優勝者と次期十傑候補筆頭を圧倒してる!!」
「これがプロの
「それに引き換え豪炎寺の奴、さっきからやられっぱなしじゃね?」
「あぁ、普段あんな偉そうにしてるくせに、てんで役に立ってねぇなー」
「コラーっ! セツナ君の足引っ張ってんじゃないわよ豪炎寺ーっ!!」
「そうよそうよーっ!」
……歓声に混じって、一部ヤジも飛んできてるみたいだけど。
「ドンマイ豪炎寺くん! 切り替えてこッ!」
「ぐっ……! だ、黙れっ!! キサマなんぞに
「豪炎寺くん……」
「フッフッフッ、どうやらウマが合わんようだな、おぬしら」
「見たところ両者共にドラゴンデッキ。にも関わらず、まるでプレイが噛み合っておらんではないかッ」
「そのような
「我らに勝つことなど到底不可能ぞ!」
「「 ヌハハハハハッ!! 」」
「このっ…… 言わせておけばっ……!」
「……二人の言うとおりだと思うよ、豪炎寺くん」
「なんだとっ!?」
ここから勝とうと思ったら、ボク独りの力じゃ厳しい……
やっぱり豪炎寺くんとの連携が必要不可欠だ。
「相手はタッグデュエルを
「力を合わせるだと……!? 俺とキサマが……!?」
「勝って一緒に食べようよッ、ピリ辛レッドアイズ・ヌードル」
そう言ってボクは豪炎寺くんにウィンクをする。
(……! こいつ…… ここまで追い詰められていながら、俺と力を合わせれば勝てるとでも言うのか……!?)
「……気に入らんな……」
「え?」
(こいつがまだ勝つ気でいるというのに、この俺が先に戦意
「── キサマの励ましなどいらんと言ったはずだ。
(その意気だよ、豪炎寺くん!)
(……こいつの伏せカード……)
豪炎寺くんはボクが伏せたリバースカードを
(っ! 【巨竜の羽ばたき】……! くっ、攻撃する前にコレを発動していれば……!)
(おッ、やっと確認してくれたみたいだね)
(だが今さら発動したところで俺たちのフィールドをガラ空きにするだけ…… ならば!)
「このターン、俺はまだ通常召喚を行っていない! デュアルモンスターの【
【
『デュアルモンスター』。分類上は効果モンスターだけど、フィールド・墓地では通常モンスターとして扱われ、基本1ターンに一度きりの権利である通常召喚を行使して『再度召喚』することで、初めてモンスター効果を得られる特殊なカード群だね。
「さらに手札から魔法カード・【実力
「!」
「その後、選択したモンスターが2体とも攻撃表示でフィールドに存在する限り、その2体は戦闘で破壊されず、このカード以外の効果を受けず、攻撃と表示形式の変更もできない!」
なるほど、そのカードを使うために【
「……カードを2枚伏せて、俺のターンは終了だ!」
(フフッ、たとえ破壊はできずとも、攻撃すればダメージ計算は適用される。無駄なあがきよ!)
「私のターン!」
(……だがあの3枚の伏せカードは警戒すべきか…… ならば!)
(これは賭けだ…… この状況、俺がヤツなら……!)
「手札から【マジック・ガードナー】発動! このカードは自分フィールドの表側表示の魔法カード1枚に、カウンターを1つ置く! そしてその魔法カードが破壊される場合、代わりにカウンターを取り除く! 私は【ラビリンス・ウォール・シャドウ】にカウンターを置く!」
【ラビリンス・ウォール・シャドウ】カウンター × 1
「ちぃっ……!」
「さらに【ラビリンス・ウォール・シャドウ】の効果を発動し、除外の【水魔神-スーガ】を魔法・
「っ!」
ま、まずいっ、魔法・
【風水魔神-ゲート・ガーディアン】攻撃力 2450
「やはりな、そう来ると思っていたぞッ……!」
「なに?」
ところが豪炎寺くんは、ニヤリと口角をつり上げた。
「カウンター
「なんだとっ!?」
セツナ&豪炎寺 LP 250 → 125
「どうだッ、召喚が成功するより前に発動した効果なら無効にできまい! さらに召喚自体が無効になったことで、【三魔神】を特殊召喚する効果も発動しない!」
どこか勝ち誇ったような表情で豪炎寺くんは言った。
「さすがッ! ファインプレイだよ豪炎寺くん!」
「……ふん、キサマに誉められたところで、嬉しくもなんともないわ!」
「そう?」
(まんざらでもなさそうだけど…… なんて言ったら怒るだろうなぁ)
「ぬぬぅ……! 伏せカードを警戒したことが裏目に出たか……!」
迷宮兄弟・弟が顔をしかめて
たしかにさっきは【ミラーフォース】を伏せられてたからね。警戒心が強まるのを豪炎寺くんは読んでたのか。
「案ずるな弟よ。我らの有利が
「兄者…… うむッ!」
兄のフォローに弟はうなずき、顔に不敵な笑みが戻る。
この兄弟の
(兄者の言うとおりだ。それにまだ次の手はある!)
「【魂吸収】の効果で、我らはライフを1000回復する!」
迷宮兄弟 LP 8000 → 9000
「私はモンスターを裏守備で場に出し、ターンエンド!」
「ボクのターンだね、ドロー!」
(まずは豪炎寺くんが伏せたカードを確認っと……)
「……!」
(このカードって……)
「豪炎寺くん……!」
ボクは豪炎寺くんの方に顔を向けて、クスッと笑みをこぼす。
「── 行くよ迷宮兄弟! そっちが兄弟の絆なら…… ボクたちは〝友情〟で勝負だッ!!」
というわけで今回はDMより、迷宮兄弟にご登場いただきました!!
王国編でもトップクラスに好きなキャラなので、OCGでリメイクが出た時はスゴく嬉しかったです!
次回は明日の夜に投稿します!