麒麟児になりて   作:氷月

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投稿が遅くなり申し訳ありませんでした。
仕事が忙しく手間取ってしまいました、、
それではどうぞ、


9話

明命と真名を交換したあと二人で明命が両親や仲間と別れた場所に向かった。

わずかな可能性だが生きている者がいるかもしれないからだ。

 

しかし、現実は甘くはなかった。明命の両親も仲間たちも殺されていた、人数にして50名足らず、たったこれだけの人数で戦って来たのかと狼は驚いていた。

小さな村を襲うならば十分な人数だ、たが領主相手にこれだけの人数で戦いを挑んでいたとはよほどの覚悟だったのだろう。

狼がそう考えていると明命は両親の遺体の傍らで泣いていた。

まだ幼い明命には辛すぎる現実、狼が近付くと明命は狼に泣きつき、狼はその小さな背を優しくなで続けた。

 

暫くなき続けた明命は赤くなった目から涙を拭い、狼にもう大丈夫ですと言った。

そのあと二人で皆の遺体を埋め、そこに花を添え手を合わせ目を閉じ冥福を祈った。

目を開き狼は明命に話しかけた。

 

「明命、これからどうするつもりなんだ?」

 

家族と仲間を失った明命の心配する狼、明命の若さで天涯孤独になるものが居ないわけではないが、やはり心配だったのだ。

 

「私は、狼様に着いていきたいです!・・・・・ダメでしょうか。」

 

狼の質問に対して共に行きたいと明命は言った。

ダメでしょうかと聞く明命は目を潤ませ狼をみる。二人の身長差から必然的に上目遣いになっていた。

上目遣い+涙目+可愛い娘=断りずらいが成のは言わずともである。

だが優秀な武将が仲間にするという目的を達成できできる訳であって断る理由はなかった。

明命は見た限り狼と同じスピードタイプ、いい隠密になると狼は考えていた。

 

「駄目じゃない、これからよろしくな明命。」

 

「はい!」

 

明命が着いてくることを承諾し手を差し出す狼、明命はパッと表情を明るくし笑顔で返事をして狼の手をとった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから再び長沙を目指し始めた狼達、しかしそこで狼はあることに気がつき悩んでいた。

女の子に野宿をさせるのは不味くないか?と。

しかし、子供二人で宿を借りることができるのか?おそらく無理である。

どうするかと悩む狼をみて明命が声をかけた。

 

 

「狼様なにか悩みごとですか?」

 

「いや、俺は訳あって今まで野宿して旅をしてきたけど、明命にまでそれを強いるのはどうかと思ってね」

 

そう言うことですか、と納得したような明命。

 

「狼様と一緒なら大丈夫です!それに私も強くなりたいです!」

 

なにが大丈夫なのかいまいちわからない狼だが明命がそう言うならばと納得したが、可能な限り寝床を確保しようと思った。

 

 

 

 

明命の気の修行をしながら長沙を目指し一週間で到着した。

明命は身体強化と気配の操作に長けているだろうとよんだ狼はその二つを中心に修行を行っていた。

修行を行い始めたばかりではあるが明命は筋がよく直ぐに気の扱い方を覚えた、当然まだまだだがこの調子でいけば2年もかからず優秀な隠密になれるだろう。

 

 

長沙の町を歩く狼と明命、幼い兄妹が歩いているようにも見えるだろう・・・持っている武器さえなければ・・・

 

やはり幼い子供が武器を所有していれば目立つ、視線を感じながら歩いていると正面から大柄な男が二人に近付いてきた。

 

「おちびちゃん達、そんなもあぶねーもん持ってちゃいけねーな、俺が貰ってやるよ」

 

近付いてきた男は突然武器を寄越せといいだした。

二人は当然それを拒否した。

 

「お断りします。」

 

「私もです。」

 

「いいから渡せ!」

 

二人が拒否すると男は二人に詰め寄った。

男が詰め寄ってきた瞬間に狼は男に接近し足を払う、男は派手に顔から地面に突っ込んだ。

それを見た周りの人が笑った。

男は顔を赤くし立ち上がり恥を掻かされたことに怒りを露にしている。

 

「このガキがぁ~!」

 

怒った男は狼に殴りかかるが狼は拳を避ける。

その後も男は殴りかかるが狼は避けつづけ、掠りもしなかった、拳が当たらない男は苛立ち標的を明命へと替えた。

 

「情けないおっさんだな」

 

 

自分よりもはるかに幼い女の子に拳を振り上げる姿に情けなさと怒りを覚えた。

狼は履き物を瞬時に脱ぎ捨て男の足を後ろから右足で払い、その勢いを殺さず回り垂直に左足で男の背を蹴りあげた、そして蹴りあげた左足の指で男の服を掴み引っ張り、その勢いを利用して前方に回転し男の腹に踵を落とした。

「げはぁ!」

 

男は奇声を吐きながら気を失った。

それを見た周囲の人達から歓声があがる。明命は隣でピョンピョンとはね「すごいです!すごいです!」と言っている。

 

そんな中、狼は二つの強い気配に気が付く。

 

『なんだこの気配?』

 

感じた気配の方を向くと、二つの気配が近付いてきた。

 

「見事なもんだ」

 

「確かにそうですな」

 

近付いてきたのは桃色の長髪の女性と薄い紫の髪の女性の二人だった。

 

 

 

 

 




最後に現れたのは誰でしょうかね?
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