麒麟児になりて   作:氷月

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正直やってしまった感が否めない作者です。



どーしーよー。

反省はしていていません。

後悔はしています。

まあ大丈夫か。

大丈夫か?

そんな作者ですが今後ともよろしくお願いします!





21話

「「「はははははは!!!!」」」」

 

今の現状を一言で示すなら宴会である。

 

狼達は擂刃の一味を倒した。

そして、その夜感謝と歓迎の宴へと招かれたのだ。辺りでは酒を飲み、飯をくらい、どんちゃん騒ぎが繰り広げられていた。先程まで愛理らも近くにいたが女子供に引っ張られ別の場所で話をしている。

 

「よう、楽しんでるか?」

 

「ああ、楽しませてもらってる」

 

1人になった狼に禅于が話しかけた。

 

「しかし、まあ、あれだ、改めて助かった」

 

「気にするな、もともと俺は禅于と友好を結びにきたんだ、その相手に死なれちゃ意味がない。」

 

「だが、お前らの助けがあったからこそ1人として死なずにすんだ。」

 

そう言って禅于は頭を下げた。

禅于が言った通り怪我人は出たものの死者は出てなかった。

 

「アイツは、円陣は大丈夫か?」

 

円陣とは禅于の守りをしていた兵の1人で、不意を突かれ左腕を失っていた。

 

「ああ、お前の治癒功?だったか?あれのおかげで傷は閉じたし安静にしてりゃ問題ねぇ、俺の家族はやわじゃないからな。」

 

そう言いながら酒を飲む禅于、だがその表情からはやはり心配しているのだと狼は気づいていた。

 

「それにしても、まさか俺と友好を結ぶためだけに、来たって聞いたときは驚いたぜ」

 

「そんなことないだろう?互いに志が理解できて、利が有れば協力関係になれるだろ。今の国じゃあ匈奴と仲良くするなんて考えるやつがいないのは確かだろうけどな。だからこそ、誰も俺と匈奴と友好関係だなんて考え付かないだろう?」

 

「そうかもな。」

 

二人は揃ってニヤリと笑った。

 

「そういや何時までもお前って呼ぶのもあれだな。呼びあってたのは真名だよな?」

 

「ああ。んん、では改めて、姓は姜、名は維、字は伯約、真名は狼だ。」

 

「そうだな、俺は南匈奴の王禅于、本来の名は呼廚泉、真名陸縁だ。」 

 

二人は改めて名乗り真名を交わした。

 

「これからどうするつもりなんだ?」

 

「国に戻って同士を探して、義勇軍から始めようと思ってる。名家の生まれでもない俺が出来るとしたらそこからだ。」

 

「まあ、確かにそうだな。お、そうだ、誰か羌瘣知らねえか?ちょっくら呼んでくれ!」

 

「分かりやした!」

 

狼の話を聞き陸縁は誰かを呼んでくるように指示をだした。

 

「どうかしたのか陸縁?」

 

「ああ、流れ者で訳あって今度そっちに行こうとしてるやつがいるんだわ、それなら一緒にどうかってな。」

 

 

「なんだ?」

 

 

少しして現れた何処かの民族衣装を着た人物が1人現れた。

背丈は明命より少し高い程度、髪は長く整った顔立ちをした女の子だった。

 

「おう、お前今度あっちに行くんだろ?なら暫く狼達と一緒に行ったらどうだ?」

 

「……」

 

女の子は答えず思考しているようだった、自身にもたらされる利を考えているのだろう。

 

「狼、それに他の奴等も腕は確かだ間違っても邪魔にはなんねぇだろ」

 

「……そうだな、頼めるか?」

 

「君の目的が何かは解らないが、まあよろしくな。俺達が信頼できると思ったら話してくれ、できることであれば協力する。」

 

「ああ」

 

女の子は暫く考えた後で同行を願い出た。そして狼はそれを了承し握手を求めたが女の子は静かに返事を返すだけだった。

 

「ふぅ、まだ信用に値しないか、せめて名は教えてくれないか?知ってるかもしれないが、俺は姜維伯約だ。」

 

「羌瘣」

 

女の子は静かに一言だけ自身の名を名乗った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夜明け、狼達は旅支度を整え出発しようとしていた。

 

「昨日は楽しかった、ありがとうな陸縁」

 

「よせよせ、こちとら助けられ身だ。それはそうと皆が起きるまで待たないのか?」

 

「ああ、せっかく気持ち良さそうに寝てるんだ寝かせておけばいい」

 

昨日の宴会で陸縁以外は未だに夢のなかであった。それを起こすのも気がひけると言うこともあり、狼達は出発することを決めた。

 

「羌瘣、目的ちゃんと果たせよ」

 

「当たり前だ」

 

陸縁は羌瘣と話をしている。その様子を見て愛理は狼に話しかけた。

 

「狼様、本当に宜しかったのですか?」

 

「羌瘣のことか?大丈夫だろ、羌瘣の目的はいまだ定かじゃないのは確かだが、俺達に害するものじゃない。それに恐らくだが、陸縁の頼みでもある筈だからな。」

 

「頼み、ですか?」

 

「ああ」

 

狼は羌瘣の目的が何かある程度見当をつけていた。そしてそれをできることならば、手助けしてほしいと言う陸縁の心内を察していた。

 

「明命、掵里は大丈夫か?」

 

「はい!もうしっかり起きました!」

 

「……すみましぇんでした」

 

昨日、酒を飲まされ酔ってしまい、朝寝ぼけていた掵里は、申し訳なさそうに謝った。

 

「気にするな、向こうも終わったみたいだし行くとするか」

 

そう言って陸縁と羌瘣の方を見ると話を終えたのか羌瘣が此方に歩き出していた。

 

「話はもうよかったのかい?」

 

「ああ、待たせた」

 

羌瘣の態度は相変わらずであった。

 

「またな!狼!次会うときまでにはお前に勝てるくらい強くなってるからな!!」

 

「ああ!楽しみにしてるぞ!!」

 

狼と陸縁は互いに拳を握り上にあげた。そして互いに目指すものに向けて歩き出した。

 

 

 

 

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