ダンまちにアクシズ教を!【更新停止】   作:アクシズ

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おったる日記2

  うおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!! アクシズ!!!アクシズ!!!アクシズ!!!アクシズ!!!

 

 鳴りやまぬ歓声の中、またしてもアクシズ仮面の姿を見失った。次は見逃すことなく常に見守っていたというのに、何故だ・・・

 

 不思議に思っていると、路地裏から仮面を外して何食わぬ顔でアクア達とカズミンが合流をはたした。この一瞬で俺にもわからぬほどの速度で移動した?───ありえぬ。であれば魔法か、何らかのレアスキルの可能性も低いが考えられるかもしれん。いや『恩恵』無しで既に不可思議な現象を多数起こしている。となると万能者(ペルセウス)のような『神秘』のアビリティ持ちが創った特別なアイテムがあるのやもしれん。あの仮面など光線を放ったしな。うむうむそうに違いない。

 

「かずねーおかえり凄かったよ!」「はいただいまかえりました。どうですアクア、ちゃんと撮れてますか?後で信徒の皆に見せてあげたいです」

「ええばっちりよ!」「それはよかった。アクア達の誘導も良かったですよ。折角ですのでもうひと押ししましょう」

 

 まだ何かをやるつもりのようだ。そもそもアクシズ教団とは一体。確か・・・そうだ!『女神アクアを褒めて甘やかす為の宗教団体』そう確かにカズミンが言っていた。女神とはフレイヤ様以外認められない俺としては、ついそのセリフをメモに取り忘れていたようだ。

 

 そうか、あの蒼髪の少女は神だというのか。やはりそれが一番納得出来る答えのような気がする。となると計画の修正も必要か。フレイヤ様の従属神にという可能性もある、接触前に一度報告に戻ることにしよう。

 

「いや~それにしても何者だったんでしょうかね!超カッコ良かったです《アクシズ仮面》!とかいう《正義の味方》!」

 

「あっ!それなら風の噂で聞いたわ!《アクシズ教徒》!というのは、海の向こうじゃ《悪いやつらやモンスターと戦う正義の味方》だって!」

 

「わー!すっごーい!」

 

 ワザとらしいくらいの大声で会話しだす少女達。いやパールに関しては純粋に喜んでそうだ。

 

「ほ~そんな素敵な《アクシズ教団》がオラリオに来たのなら、そのうち《美しい水の女神様を祀る教会》でも出来るかもしれませんね!」

「その話もっと詳しく教えて欲しいニャ!!」

 

「何だって!《アクシズ教団》ってのあの素敵仮面の人だけじゃなく、あれか【正義のファミリア】みたいなもんなのか!?アストレア様みたいな優しい神だといいな!俺あの神様好きだったんだよ」

 

「ああ私もだよ!まったく世知辛い世の中だからね、あんな悪党みたいな冒険者がいる【ファミリア】はのさばり、【アストレア・ファミリア】みたいな私達の味方から消えていくんだ。アクシズ仮面さんと、アクシズ教団には頑張ってもらいたね!」

 

「僕アクシズ仮面応援する!」「わたしも!」「おぅみんなで応援しようや!」

 

 あっという間にアクシズ教団を応援する雰囲気が完成してしまった。そしてアクアがめでたいわ!【花鳥風月】!と言葉を発したら。いきなりこの辺りに集まる人々の手の中に、勿論俺の手にも扇子が出現し、そこから七色の水が噴き出した。「決まったわ!名付けてレインボー花鳥風月!」「くぅぅぅぅいつ見てもアクアの花鳥風月は素晴らしい!」「すごーきれー!!」

 

 この騒ぎは【ガネーシャ・ファミリア】の団員がくるまで続いた。

 

 

 

 

「警備の方々が来ましたし、そろそろわたし達は行きましょうか」

「どこへ行くのニャ?」

 

 その後アクア達はその場にいた猫人二人と意気投合したようで、仲良く喋っていたが、そろそろ移動を開始するようだ。

 

「豊饒の女主人というお店が、美味しいご飯とお酒を出してくれるというので、行ってみようかと」

 

「「・・・・・・・・しまったニャ~~~!!!」」「どうしました?アーニャ、クロエ?」「それ早く行くニャ!買い出しの途中でサボってたと知られたらミャー達、ミア母さんに目茶目茶にされちゃうニャ!」

 

「何だか知らないけど早く行くのは賛成だわ!なんか今日はもうお酒の気分ね!」

 

 よく見たら、あの猫人達は『豊饒の女主人』所属のアーニャ・フローメルとクロエ・ロロだった。アーニャはアレンの妹だったか。今はあやつにフレイヤ様の警護を任せている。心配だ早く帰りたくなってきた。それはそうとあの店に入るのはやめておこう。離れた場所から監視をすることにする。

 

 

 

 

 

 

 

 豊饒の女主人にたどり着いた一行。そして当たり前の如く鉄拳制裁が待っていた猫人達。だがアクア達がなだめることにより、そこまで酷いことにはならなかったようだ。そのことにより、更に彼女達の絆が深まったかのように見える。アーニャとクロエが耳や尻尾を自由に触らせていることからもわかる。なにやら今度一緒に遊ぶ約束もしている。

 

 しかし芸達者な者達だ。酒が進むとカズミンがアクシズ仮面の真似をし、昼間の出来事の再現を見せるようだ。しかしあの声はどこからだしている?仮面の効果かと思えば、それもなしに完全に別人の声を出している。(※1)それに加えアクアも芸を見せ場を更に盛り上げる。あまりの盛り上がりようにミア・グランドも苦笑いを浮かべている。皆楽しそうに飲み食いし、良い宴だと思うが、店側からすれば少々盛り上がりすぎかもしれんな。

 

 しまいに店内の物が色々と壊れ始めて【小巨人(デミ・ユミル)】が咆えた。アクア達騒がしい連中はまとめて外へ追い出され、それに対しミア・グランドの声真似をして抗議するアクア。これにはつい俺も笑ってしまったが、凄いな、顔を見なければミア・グランドが二人になったかのようだ。

 

 そして店主が怒りの形相で外へ出てきた瞬間、アクア達は一目散に逃げ出した。見てて飽きぬやつらだ。後はホームに帰るであろうアクア達をどのような場所に住んでいるか確かめ、今日のところは観察を終えるとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まただ、メインストリートから裏道へ入っていく一行を付けていたら、角を曲がり視界からほんの少し消えた瞬間。今度はアクア達全員の姿が消えていた。そしてそれを認識し辺りを警戒した瞬間。“背後から気配が”

 

「あなたですねアクアを観察していたのは・・・敵意は感じませんでしたが、ホームまでついてこられるのは少々不気味です。何用ですか?」

 

 背後を捉えられるまで全く気配を感じなかった。瞬間移動でも出来るというのか・・・

 

「よく気付いたな」「わたしに対するものでしたら、全く気付きませんでしたよ。ただアクアに対しては別です。わたしはアクアを護る者ですから」

 

 そして後ろを振り向き、初めてカズミンと正面から対面する。すると彼女の紅い瞳が輝き出し、魔力が溢れ出す!詠唱もせずに魔力が溢れるだと?そして俺の正面に立ってなお闘争心を見せるとは、本当に素晴らしい。

 

「あなたは・・・まさか・・・」

 

 今になって俺に気付いたか?いや何か違う。

 

「その紅い額当ては───伝説の街アキハ・バーラを守る。選ばれし戦士の総称『オタク』が好んで装備したとされるバンダナ!!!」(※2)

 

 ???

 

「そうだったんですね。わかります。わかりますよ、わたしは見通す紅魔族だ。あなたも守護者だったのだ!そしてアクアの強大なる力を察知し、あなたの守るものに、万が一危害が及ばないか見定めていたのでしょう!」

 

 確かに見定めていたな。うん。

 

「ですがもう大丈夫。我々は同士だ。勇者への道な長く険しいかも知れませんが、わたしは応援しますよ!」

 

 応援されてしまった。これはありがとうと言うべきか。

 

「おっとまだ自己紹介がまだでしたね。もう知っているかもしれませんが───」

 

 わけのわからない展開に戸惑う俺をよそに自己紹介が始まるようだ。なぜ自己紹介をするのに魔力を高める?いきなりカズミンの体から光の柱が天高く伸びていく!そして・・・!

 

 

「我が名はかずみん!アクアの守護者(ガーディアン)にして、弱きを助け強きを挫く者!」

 

 

 天から(ドラゴン)が降ってきた──────────何だそれはぁぁぁぁぁぁぁあっぁっぁぁっぁあ!!!!!

 

「ふっカッコ良いでしょう?自己紹介時のみ召喚出来る神竜さんです。あっどうもありがとうございます。素晴らしい登場の仕方でしたよ!!」(※3)

 

 カズミンが神竜とやらに向かい親指を立て感謝すると、竜は静かに消えていった。

 

「もう遅い時間ですからね。これが昼間だったら一咆えしてもらうものいいのですが、とんでもなく大声なので、咆えられると暫く何も聞こえなくなってしまうデメリットがあるのですよ」

 

「何だったのだ一体」

 

「なにをなどと簡単な事、名乗りを上げる時はいつだって全力です!さあ同じ守護者としてあなたも名乗って下さい!」

 

 名乗り・・・だと?・・・

 

 

 

『我が名はかずみん。アクアの守護者にして、弱きを助け強きを挫く者!』・・・か。うっ頭が・・・・・・何だどうしたというのだ俺は・・・

 

 

 

 

 

そう───あれは俺がまだ14の頃・・・我が名はオッタル!弱きを助け強きを挫く者!

 

 

そう───俺は弱いものイジメが大っ嫌いだった。だから例え相手が自身より強き者でも、俺は戦った。戦い続けた。

 

 

そして──いつからだろう。俺は強き者になっていた。試練を乗り越え、フレイヤ様に傅くことを許された。

 

 

そして──【猛者(おうじゃ)】などと呼ばれ、今は弱き魂を捨て、強き魂のみを望む者となっていた。

 

 

 

 

 忘れていた。俺の原点はここにあったというのに!だがっもうその生き方は出来ない。フレイヤ様は弱き魂を必要としないからだ。戦闘力が強い弱いではなく、女神はより強く美しい『魂』を望む。昼に助けられた路地裏の少女のような、心が死にかけている魂など、望まれない。

 

 だが─────この少女が眩しい──そうか──かつての自分を見たのだな。

 

 

 

 

「俺は・・・我が名はオッタル。かつては弱きを助け強きを挫く者だったが今は・・・ただ女神フレイヤ様を護る者!」 

 

「おお!!!!おったる!!!!素晴らしい自己紹介をありがとうございます。どこか影を背負ってそうなその挨拶中々しびれましたよ!」

 

 

 カズミン───何ていい子なんだ!必ずフレイヤ様の元へ来てもらわなければ!

 

 

 

 

 

 そしてこの日───二人の狂信者が仲良しになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




そしてその頃フレイヤ様

「俺は・・・我が名はオッタル。かつては弱きを助け強きを挫く者だったが今は・・・ただ女神フレイヤ様を護る者!キリぃ!」
「うぐぅ~~~ど、どうしましょう!オッタルが毎日こんなこと言ってくるようになったら私・・・耐えられそうにないわ!・・・・・・かずみん、何て恐ろしい子なの」

アレン「あぁ~悶えてるフレイヤ様も素敵だぁ」


ホントは早くベルと再会させたいんですよ。でもこの先、フレイヤ様と会う。ダンジョン。アーニャクロエと遊ぶ。神会。最低でもこの4つの話がありそうです。いるかどうかわかりませんが、再会をお待ちの方、ベル君には格好いい見せ場を用意してますので、どうかお待ちを。



(※1)ヴァーサタイル・エンターテイナー 対象を芸達者にするスキル。かけられた相手は本人同然の声真似など、高度なスキルを身に付ける事ができる。宴会スキル。

(※2)紅いバンダナ アニメ7話でミノに特訓つけてるオッタルが装備していたもの。秋葉原の情報はアクア経由。オタクでニートな伝説の勇者カズマさんが大好きである、かずみんはバンダナ姿に衝撃を受けたもよう。

(※3)神竜さん 独自設定。天界にいる女神エリスのペットで、ここぞの自己紹介時に召喚することができる。
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