ダンまちにアクシズ教を!【更新停止】 作:アクシズ
「おおーいい天気です。今日は絶好のダンジョン日和じゃありませんか」
いつものトレードマークである黒衣を纏った少女かずみんは気合いが入っていた。
「そうね!ダンジョンが私を待ってるわ!」
ダンジョンを楽しみにしているアクア。最後に入ったのはいつのことだろう。確かかずみんがもっと小さい頃一度だけ一緒に潜った。結果アンデッドが大量にアクアの元へ集まってきて、通常のダンジョン攻略が出来ないからと、ウィズから戦力外通告を受けたのは久しい。
「ぱーるがんばる!」
トラウマのせいで戦うのは怖いが、いつまでも置いて行かれるの嫌と、一緒に向かう決意と共に言葉通り頑張るのだと張り切るぱーる。
「あのオッタル君が一緒なら、大丈夫だと思うけど、油断するんじゃないぜ?ダンジョンでは予想外な事が起きるって話だ」
一緒について行きたいけど、本来『神』がダンジョンへ向かうことは認められていない。ちなみにアクアも神なのだけれど『私は子供達の為にも、常に自分に正直でいたの。例えそれが禁じられようと、犯罪じゃなければすべて許されるのよ!』だそうだ。
「それじゃ行ってくるわ!ヘスティアも勧誘頑張って!」
「おう頑張るぜ!行ってらっしゃい!」
「よしっそれじゃ今日こそ、女神アクア様が率いる勇者パーティの新たな伝説の始まりよ!私に続きなさい!」
「おお何かいい感じですね!ついにわたしも勇者になる時が来ましたか!」
「わーい!ゆうしゃぱーる!」
バベルまではしゃぐアクア一行をみて、ほっこりする住民達が多数。アクシズ教の布教活動はまだ余り進んでいないが、確実にその存在を街に浸透させ始めていた。
広場にはすでにオッタルが待っていた。その隣には一人、猫人の男性が苛立たしげに立っている。
「おはようございますおったる。待たせてしまいましたか?」「おっせぇよ!三下の分際で待たせるたぁどうゆう了見だぁオイ」
「なぁにこのネコ男は、いきなり女神率いる勇者パーティに吠え掛かるなんて、保健所はちゃんと仕事して欲しいわね」
「アアァん!?テメっ今何て言いやがった!?」「アレン落ち着け」「・・・チッ」
「あああ!今女神に向かってチッって言った!かずみん聞いた!?この猫男怖いんですけど!」
「ええ聞きましたよアクア。約束の時間にちょっと遅れたくらいでそんなにオコオコしてたらもてませんよ?」
「俺はフレイヤ様以外の女なんてどうでもいい!なんだってこんなちんちくりん共の世話なんか」
その言葉を聞いて
「そういえばおったる。そういえば今日はわざわざダンジョンを案内してくれる、あなたへ感謝の気持ちにこれをお渡ししようと」
そういってかずみんが差し出したのは、精巧な一枚の絵だった。(※1)それも彼らが心の底から敬愛している主神フレイヤの花笑み。いや花どころかすべての存在が魅了される笑顔だ。
「「これは!!!」」
「良く出来ているでしょう?わたしには一度見たものを精密に描ける特技があるのです。仲良しとはいえ、キチンとお礼はしたいですからね。そこのネコさんは何か不満のようですし、別に帰ってもらって構いませんよ?」
「おいチビ『かずみんです』あーかずみん。これはまだあんのかよ?」
「もちろんです。今日はおったるともう一人『フレイヤが親切にも護衛にと』よこしてくれると聞いてますので」
「悪かった。ああ悪かったよ!だからそいつをよこせ」
「何を言っているのですか、これは成功報酬です。ダンジョンから無事に戻ったらお渡ししますよ」
「ぜってぇだぞ!」「その前にちゃんとアクアに謝って下さい。我が母はとっても繊細で優しくプリティなのです」
「そうよ!謝って!ちゃんと語尾ににゃ~ってつけてあやまって!」
「テメぇ!『フレイヤの笑顔』くっ・・・・・・悪かった・・・にゃ・・・くそぉおおおお!」
「プ~~~~クスクスクスクスクスクスクス!!かずみんぱーる聞いた?悪かったにゃ!ですって。可愛い猫人がやれば萌えるけど、生意気な猫男がやっても可愛くないわね!」
「えーかわいかったよー?」「アクア、そこらへんで許してあげましょう。ダンジョンでは何があるかわからないそうです。護衛は多いにこしたことありません」
「仕方ないわね!でもあんたは『女神アクアが率いる勇者パーティ』のただの護・衛・役なんだからね!次私達に怖い言葉とか吐いたら、容赦なくクビにするわ!」
「・・・・・・こんなやつが本当に神なのか?」「そうだフレイヤ様がお認めになった」
「それで猫人さん、あなたは我々の名前を知っているかもしれませんが、こちらは知らないのです。自己紹介いいですか?」
「・・・アレン・フローメル。二つ名は【
「フローメル?ほぉ、フレイヤの名前が二つ名にあるなんて凄いじゃないですか」「そうだろ?」
「あなたがフレイヤが大好きなのがよく伝わってきます」
「ですが、同じようにわたしやぱーるもアクアが大好きなのです。わたしはレベル2ぱーるに関しては1、あなたの方が圧倒的にレベルが上なのは承知ですが」
かずみんの瞳が紅く輝く。そしてアレンの耳元で。
「アクアにあまり酷いことを言わないでください。冗談ですめばいいですが、限度を誤ると爆発しますよ?」
そのあまりに冷たい声にアレンの尻尾が思わずビィーンと立ち上がる。
「───ああよくわかった」
「まぁアクアとフレイヤはこの前仲良しになったのです。我々子供同士も仲良くやりましょう!わたし猫人という種族は、どうも好きな部類のようですし、仲良くなったら耳もふらせて下さい」
「ふんっ仲良くなったらな」
「よし仲直りしたわね!それじゃ冒険に出るわよ!先頭はアレンあんたが行きなさいちっこいから」「ちっこいは余計だ!」
「それで私、ぱーる、かずみん最後にオッタルよ!さぁ一列に並びなさい勇者達よ!」
そして前後一直線に並ぶ女神アクア率いる勇者パーティ+オッタルアレンはとても目立ってた。
「おい【
「ああっていうより、あの蒼髪の女の子誰だ?すげぇ可愛いだけど!」「いや俺はあの未成熟なアマゾ『黙れロリコン』」「某はあの魔女っ娘が」「いやあの子もまだ10歳くらいだろ。なんだなんだお前らロリコンかよ、やめてくれよ気持ち悪い」「「・・・・・・ロリコンの何が悪い。ロリコンが認められる世だったらもっと声高にこの素晴らしさを叫べるものを!・・・」」
この二人のロリコンはまだしらない・・・この世にはアクシズ教団があることを・・・
勇者達一行はかつて出陣の時を邪魔されたあの優しい衛兵の前にきていた。
「さてやってきましたね衛兵さん。こないだはどうも!これで文句ないでしょう!おったるですよおったる」
「あっああ。言う必要ないだろうけど、気をつけてな」「いえいえありがとうございます。今度からはわたし達だけでも顔パスでお願いしますね」
意気揚々と立ち去る勇者パーティ。その威容ある姿にか、道が開ける。そうしてダンジョン1階層『始まりの道』と呼ばれる横幅が限りなく広い大通路に差し掛かってアクアがひと言。
「臭いわ」
「確かに何か色々匂いますね。後汚いです」「くさーい!」
「「・・・・・・」」
あ~やだやだとばかりに鼻をつまむアクアが何かいい事を思いついたのか、手を合わせてパンっとならす。
「せっかく水の女神が来たんだから、この臭くて汚いダンジョンを洗濯してあげましょう!」
「おお!アクアそのセリフは何だか地雷臭がプンプンですがいいですね!カッコいいとこ見せてください。録画準備はバッチリです!あとアレンはぱーるをしっかり抱きしめといて下さい。おったるはアクアが魔法を放ったらお姫様抱っこお願いします」
そう指示を出すと、オッタルに肩車の形で乗っかり頭をガッシリと掴むかずみん。
そしてアクアの体から蒼い聖光が迸る。
「きれ~」
「さぁダンジョンよ!私が洗ってあげるわ!【セイクリッド・ハイネス・クリエイト・ウォーター】───ッ!」(※2)
アクアの魔法が放たれた時、莫大な量たる聖水が突如現れ洪水となってすべてを洗い流す。そして──────その場には何も残らなかった・・・・・・
(※1)精巧な絵 この世界写真がないのか、似顔絵とか手書きっぽいので、フレイヤ様の写真は破壊力あるかなぁと。『撮るんだーZ君』で撮影した映像から静画へ加工したもの。
(※2)セイクリッド・ハイネス・クリエイト・ウォーター 元は少々の水を出すだけの初級魔法であるクリエイト・ウォーターの最上位版。アクアは水の女神ということもあり、更に威力がまし、聖なる水がすべてを洗い流す。
アレン・フローメル 原作であまり出番がないので一応自分なりの解釈を。猫人レベル6男性。フレイヤ様大好き。それ以外の女はクソとか言っちゃう。この三下がぁとは原作でも言うセリフ。オラオラ系なところがベートに似てそう。
ベートがロキ以外興味ねぇとか言い出し、狼から猫になったらアレンなイメージ。