ジョジョの奇妙な冒険 古城の四兄弟   作:アルタ

1 / 1
第1話

街はずれの森で迷っていると、古城を見つけた。

 

 

『クライ・ルーガー』はなんと幸運なことだ、と思い、

普段は神など信じていないくせに、神に感謝した。

 

その後に疑問が浮かんだ。

その古城は立派なものだった。

森の木々に隠れる事はないくらいに大きい。

だが、こんな城があるなど、聞いたこともない。

もしかすると、怪しい場所かもしれない。

 

しかし、水も食料も尽きてしまった身としては、贅沢は言えない。

例え殺人鬼の館だろうと、最後にシチューが食べれればそれでいいと、

ルーガーは持ち前の呑気さを発揮し、

城の入り口を探し始めた。

 

しばらく古城の周りをまわっていると、

大きな赤い『門』を見つけた。

ルーガーの身長の二倍ほどはある。

これがきっと入口だろう。

 

恐る恐る、その門を開ける。

「すいませーん...」

古城の中に向かって呼びかけてみるが、返事はない。

仕方なく、城の中に足を踏み入れた。

 

内部はやけに薄暗く、

数個のランプだけが、入口を照らしていた。

 

少し前に進むと、大きな階段に気が付いた。

赤いカーペットが敷いており、高級感のするものだった。

が、その先は暗闇で何も見えない。

これでは、上がろうにも上がれない。

 

「誰かいませんかー?」

暗闇に向かい、ルーガーは再び呼びかける。

「いますよ」

 

今度は、返事がした。

後ろを振り返ると、ぶつかりそうな距離に、

黒を基調としたメイド服を来た女が立っていた。

 

「驚かれました?フフフ」

彼女の纏う、清楚だが、そこか力強いオーラに、

ルーガーはやや圧倒される。

 

「どうされました?こんなところまで来て」

「あ~、えっと、森で迷っちゃって」

女は手をポンと打つ。

「成程。わかりました。お送りしますので、少し待っていてください」

 

言うと、女は階段を上ろうとした。

よくもそんな暗くて足場の見えない階段に踏み込めるな、と、

ルーガーは彼女の度胸に感心しかけたが――。

 

「『ハーバー・ライツ』」

女がそう呟くと、ポワッと、光が浮き上がり、

城の入り口全体を照らした。

 

「こ、これは...」

「あら、驚かれました?」

ルーガーは、光が出てきたことに驚いたのではない。

女が、『スタンド使い』だったことに驚いたのだ。

 

彼女の背後に、人型の、スタンドが現れる。

各所に埋め込まれている電球が特徴的だ。

 

「あなたにも見えているんですね?『この子』が」

そう言って、女は自身のスタンドの頭を撫でる。

どうやら、それなりに可愛がっている『タイプ』らしい。

 

この時からすでに、ルーガーはこの古城の住人達との、

奇妙な冒険に巻き込まれていたのだ...。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。