思いつき短編集   作:先詠む人

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第2段投票終わったのに気付いてなかったけど暇な時間ちょくちょく見つけて書いてたのができたから行きまーす。
一発目はお題:艦これにアマゾンズS2の千翼くんみたいなのをぶち込んでみる。です。
映像化したら多分最初の十分ぐらいかな、コレ。


鎮守府住まいの雑ざりもの

「提督、制圧完了しました。敵勢力完全に沈黙しています。」

 

 ぼろぼろになった廃墟の中で各種様々な色をした髪を持つ様々な少女たちが廃墟を探索している中で、その中の一人、素朴な雰囲気を身に纏う黒髪のセーラー服を着た少女が耳に手を当てて虚空へと声をあてていた。

 

 

「……はい。わかりました。これにて撤退しますね。」

 

「吹雪ちゃ~ん。提督さんなんて言ってたっぽい?」

 

 どこかへと声をあてるのを終えたのか、耳から手を放した少女、吹雪へ碧眼の金髪少女が抱き着きながら尋ねる。

 

「ちょっと夕立ちゃん、いきなり抱き着かないでよ。もぉ~。」

 

 と、抱き着かれた吹雪は抱き着いた夕立に対して少し不満そうに口では言いながらその顔は満足そうにしていた。

 

「ある程度探査も終わっただろうから撤退だって。さ、鎮守府に帰ろ?」

 

 そう言ってその廃墟から夕立に抱き着かれたまま吹雪は退去しようとする。しかし

 

「吹雪ちゃ~ん!!夕立ちゃ~ん!!ちょっとこっち来て欲しいにゃしぃ!!」

 

 少し離れたところからそんな呼び声がかかり、二人は顔を見合わせた。

 

「今の睦月ちゃんの声だよね。」

 

「そうっぽい。どうするの?」

 

 顔を見合わせ、話す二人を急かすかのように呼び声の主、睦月の声はどんどん大きくなっていく。

 

「お~い!!お~いってばぁ!!もぅ、なんで来てくれないの!!」

 

 そして最終的に吹雪たちがいた部屋の奥の方にあった半壊した扉の影からほほを膨らませながら睦月は顔を出した。

 

「ねぇ、こっち来てよ!!なんでか赤ん坊がいるんだよ!!」

 

「「え!?」」

 

 そう言いながら姿を見せた睦月の胸元には睦月型の制服の上着にくるまれた髪の色を含めて真っ白な赤ん坊が眠っていた。

 

「睦月ちゃん、その子何処にいたの?」

 

 大事そうに赤ん坊を抱える睦月に吹雪が問いかけると

 

「こっち!!」

 

 少し膨らませた頬を縮ませて睦月は再び姿を扉の影へと移す。それを吹雪も夕立も追いかけた。

 

 少女たち3人は睦月の先導の元、廃墟の中を移動する。

 

「ここ。」

 

 吹雪たちがいた部屋を睦月の先導に従って歩き始めてから数分後、とある重厚そうな扉がある部屋の前で睦月は止まり、吹雪たちの方を向いた。

 

「ここも壊れてるっぽい?」

 

 その扉の様子を見て夕立はそう呟く。実際重厚そうな扉は半壊し、扉としての体はなしてはいるもののもはや動かすことはできなさそうな様子だった。

 

「ここの近くを歩いていたら泣き声が聞こえたの。だからそこの隙間から入ってみたらこの子が泣いてたんだ。」

 

 睦月はそう言いながら赤ん坊を大事そうに抱えたまま扉の隙間へと入っていく。扉の隙間は少女たちにとっては余裕で通り抜けれそうなほどのサイズであった。

 

「危ないよ睦月ちゃん!」

 

 ぽろぽろと破片を落とし、今にも崩壊しそうな扉の隙間を何の躊躇もなくくぐっていく睦月の姿を見てそう苦言を漏らしながらも吹雪はそれについて部屋へと入っていき、夕立は何も言わずに楽しそうな様子で部屋へと入って行く。

 

 

 

 

「これって……」

 

「うん。私も最初見たときは驚いたよ。」

 

「………もう死んでるっぽい?」

 

 部屋に入って少女たちが見たもの、それは心の臓を貫くかのように鉄骨が刺さり、もうすでに物言わぬ存在へとなっている少女のような姿のものと、それを固定するかのように部屋の中央に設置されている分娩台のようなものだった。

 薄暗い部屋の中でその存在を見た衝撃も冷めやらぬうちに吹雪は睦月へ心に浮かんだ問いを尋ねる。

 

「ねぇ、睦月ちゃん。」

 

「なぁに、吹雪ちゃん。」

 

「その子、()()()()()()()()()()の?」

 

 その問いを聞いて睦月は、黙って股を開いたまま絶命している少女のようなものの股の下、未だに青い液体が床に染みている場所を指さして

 

「そこ。」

 

 とだけ告げた。その答えを聞いて吹雪は恐る恐る睦月に尋ねる。

 

「じゃあその子……深海棲艦じゃないの?」

 

 深海棲艦。

 それは20世紀終盤に突如現れた謎の存在であり、人類の敵である。

 既存の兵器はまったく通じず、某大国が最後の手段として禁じられた兵器である核に手を出したにもかかわらず無傷でその猛威をいなした。

 最初に現れてから1年もたたぬうちに人類の海上ライフラインをほぼすべて破壊。とある島国は海上運搬による輸入に大半のものを頼っていたために経済に壊滅的被害を受けることになった。

 ライフラインを破壊して海を制したのち、深海棲艦は地球の残りの2要素、空と陸を攻め始めた。

 最初に襲われたのは最初に核を使用した某大国だった。

 東海岸から侵略は始まり、数月もたたぬうちに某国の生存者たちは大陸の中央部へと追い詰められていた。

 追い詰められていたのは日本もまた例外ではない。

 始めて深海棲艦の存在が確認された日から数日もたたぬうちに沖縄、九州、北海道、そして四国と言った本州を除いたすべての地域が深海棲艦によって陥落。

 通信網も破壊され、生存者は見込めないという状況になっていた。

 

 海上自衛隊がもしかしたらいるかもしれない生存者を救うために必死に活動するもその結果は数多くの死者を生むことにしかつながらなかった。

 

 そして普段は穏やかな瀬戸内海は深海棲艦の砲弾の雨によって赤と黒に染まりきるほどの被害が本州でも見られるようになったころ、とある存在が現れ、戦力差はひっくり返ることになる。

 

 第2次世界大戦時に戦っていた艦を主にする船舶の魂をその身に受け継いだ少女たち、艦娘たちの存在がとある漁村で確認されたのだ。

 それ以降日本は、艦娘たちと協力、提督と呼ばれる存在とともに制海権を取り戻しはじめ、それに成功した。

 日本が制海権を取り戻したのと同時期に別の国でも艦娘は確認されていた。しかし、国ごとによってその扱いは異なり、それが原因で国が滅んだものもあった。

 ユーラシア大陸に覇を連ねた某大国がそのいい例だろう。

 その国は艦娘を道具とみなし、協力ではなく支配をたくらんだ。

 その結果艦娘たちによる反抗運動が発生、最終的に深海棲艦に国と言う概念が揺らいでいるすきを突かれ、一部艦娘を残し国は崩壊。

 生き残らされた艦娘たちは敵勢力の真っただ中に取り残され、洗脳改造されて敵兵力の一員として利用される、またはクローン体を生むための母体として利用されることになった。

 最初に深海棲艦になされるがままだった現状をひっくり返すきっかけを生んだ日本のシステムはその事件以降参考されるようになり、日本には各種様々な国からそのノウハウを盗むために艦娘たちが送られるようになる。

 日本はそれを分かっていながらも受け入れていき、現在の日本の各鎮守府にいる艦娘たちをファイリングしていくと第2次世界大戦時の立場や因縁など関係ないとでも言わんばかりの多国籍軍みたいな状況になっている。

 

「そうかもしれないけど……」

 

 吹雪のその問いに対して黙ったまま、睦月は上着に包み、胸元で抱えている赤ん坊を見る。

 

「すぅ……」

 

 胸元にいる赤ん坊は自分が見つけたときとは打って変わって静かに寝息を立てている。

 

「パッと見た感じただの赤ん坊だよ?」

 

 そう二人の方を見て告げる睦月の顔は慈愛に満ちていた。

 

「う~ん、確かにそうだけど……兎に角司令官さんに連絡してみるね。」

 

 そんな睦月の様子を見て毒気が抜かれたのか、ふんわりとした表情で吹雪は耳へと手を伸ばし、司令官へ通信を始めた。

 その一方でずっと吹雪に抱き着いていた夕立は静かに吹雪のそばを離れ、すでに絶命している深海棲艦のすぐそばへと近づいていた。

 

「この深海棲艦ってどう見ても()()っぽい…。」

 

 夕立を含めて今この部屋にいる3人はなんだかんだと言って高練度であるためにまだ誰も到達できていない海域に挑む際は艦隊に起用されることが多い。

 そのため、目の前で何故か()()()()()で絶命しているレ級が暴れている姿を海域で見たことが何度もあった。

 しかし、彼女はこのような穏やかな死に顔を魅せるレ級を見たことが今までなかったのである。

 

「なんで、このレ級は穏やかな顔をしているの?」

 

 そう呟く彼女に答えをくれる者はだれ一人いなかった。

 

 カツーンカツーン

 

 そんな中通信によってこの部屋に来るように指示を受けたのか、部屋の外に誰かが近づいてくる音がした。

 

「誰か来たっぽい?………でも、来たのは(だぁれ)?」

 

 夕立が虚空へとそう尋ねたのには理由があった。

 今この廃墟を調べているのは艤装を出したり消したりするにあたって一番燃料等の消費が少ない駆逐艦娘のみである。

 確かに駆逐艦娘の中にはハイヒール型のブースターを履いている少女もいるが、今回の艦隊にはその少女たちは編成されていなかった。

 しかし、廃墟に響いたのはハイヒールを履いた者が歩くときに頻繁に発せられる甲高い音。

 

 警戒しながら夕立は艤装を召喚し構える。睦月はそれに気づいいてすぐに夕立の後ろへと回った。

 吹雪は未だに通信に集中しているために気付いていなかったが、睦月が引っ張って気づかせ、通信を一度止めさせた。

 

 そして吹雪も黙ってから数秒後。扉の隙間の向こうで、何かが止まった。

 

「…………」

 

 扉の隙間が狭いためか、その全身の姿は見えない。しかし、一部だけでも見えたその姿は真っ白な素肌に黒い服だった。

 

「…………」

 

 ゴクリとつばを飲む音が静かな部屋に響き渡るが、何も起きない。

 結局数秒ほどしてからその影はその場から立ち去って行った。

 

「「「はぁ~~~」」」

 

 3人そろってその場に座り込む。そして顔を見合わせて笑った後、吹雪は通信を再開した。

 数秒後、通信を終えて二人の方を向く。

 

「司令官はその子を保護しろってさ。あと、そのレ級の遺体もできればでいいから持って帰ってきてほしいって。」

 

遺体(これ)も?」

 

「うん。胎生の深海棲艦って初めて聞いたから研究所に回して解剖して研究してもらうんだってさ。」

 

「へ~。」

 

 そう吹雪と夕立が話しているのをしり目に睦月は胸元にいる赤ん坊をゆっくりと揺らしながら

 

「よかったね。」

 

 と、呟いていた。

 

 しかし、誰もまだその時は知らなかった。

 この赤ん坊が後に対深海棲艦との戦いを大きく変えることになるとはまったく思ってもいなかったのだ。

 

 数年後、見つかった島の元の名前を取って神無(かんな)と名付けられた少女は母譲りの雷の艤装と、レ級の艤装を身に着け、纏い、深海棲艦との戦いに身を投じることになる。

 そして、戦争は終結へと加速していくことになった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 設定としてはAmazon premiamで配信されてた仮面ライダーアマゾンズのシーズン2をもとに考えています。

 この作品で神無は仁さんと七羽さんの息子である千翼ポジションであるのと同時に悠ポジションもかねたものとして考えています。

 神無がレ級から生まれた経緯はこんな感じです。

 元々艦娘雷として活動していた少女が提督と恋に落ち、ケッコンカッコカリしたのちに神無をおなかの中に授かり、前線から退いていたのが深海棲艦に拉致されてそのままレ級に改造された。

 神無がお腹の中にいた状態で改造されたことが原因で神無は深海棲艦と艦娘、その両方の性質を持つことになりました。

 なので、レ級の艤装をつけることもできますし、雷として活動することもできます。

 鎮守府側のコールサインはホントに艤装次第で変わります。

 お腹の中にいたときに母親に巻き込まれる形で改造されたというのと、生まれるのと同時に母親である雷は死亡しているので母親の顔など全く覚えておらず、鎮守府のみんなを家族として認識しています。

 母親の改造された元雷であるレ級は本文中にも書いてましたが、心臓を崩壊した建物の鉄骨によって貫かれたせいで死亡しています。

 改造された際に雷としての記憶などはすべてなくしてしまっていましたが、自分が母であるという認識だけは脳をいじられても変わることはなく、徐々に膨らんでいくお腹を愛おしそうに見ていたので他の深海棲管たちからは不気味がられ、短編最初の艦娘側の襲撃時には廃病院となっていた建物の分娩台に拘束される形で放置されていました。

 幸いなことに、産気づいてから艦隊の攻撃が始まったため、無事に神無を出産できましたが、その成長を見ることはかないませんでした。

 神無の父親である提督も元雷が拉致されたときにすぐそばで一緒に拉致されたためにレ級の艤装の生体パーツの材料として使われ、既に死亡していますが、その意思だけは表に出てこないとはいえ艤装に残りました。

 そのため、神無がレ級の艤装を纏った場合父親と母親。その両方に守られることになります。

 なので、神無はどちらかと言うと雷の艤装よりはレ級の艤装を無意識のうちに好んで使っています。

 

 




感想、評価をお願いします。

他の人とかがよくやってる本文欄でPCとスマホの両方で見てもキレイに線を入れる方法ってどうやるんだろうか……
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