FAIRY TAIL ~バカと超高校級と妖精のIF~   作:カオスキマイラ

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火竜

ナツ達と別れたルーシィは噴水広場のベンチに座っていた。

 

彼女はベンチに座ると魔法専門誌「週刊ソーサラー」を開いて読みだした。

 

「あららまた妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)が問題起こしたの?今度は何?……何々デボン盗賊一家壊滅するも民家七軒破壊…………あははははっ‼‼やりすぎーっ‼」

 

ベンチに寝そべった彼女は妖精の(フェアリー)尻尾《テイル》の起こした問題に腹を抱えて笑い出した。

 

「あ!今週のグラビア。ミラジェーンなんだ!妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の看板娘ミラジェーン・ストラウス。こんな人でもめちゃくちゃやったりするのかしら」

 

妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の問題行動が記された週刊ソーサラーを読み終えたルーシィは腕を組んで考え出した。

 

「てか……どうしたら妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)に入れるんだろ。やっぱ強い魔法覚えないとダメかなぁ……面接とかあるのかしら?」

 

ルーシィは幼いころより魔導士ギルドの一つ妖精の尻尾にあこがれていた。

 

「魔導士ギルド『妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)』最高にかっこいいよね。」

 

「へぇーーーー君…妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)に入りたいんだー」

 

「‼⁉」

 

ルーシィの呟きを聞いたのか茂みから一人の男が現れた。

 

「サ………火竜(サラマンダー)⁉」

 

先程魅了(チャーム)の魔法を使用していた火竜(サラマンダー)だった。

 

「いやーぁ、探したよ………君みたいな美しい女性をぜひ我が船上パーティーに招待したくてね。」

 

「は……はぁっ!?」

 

火竜(サラマンダー)の突然の言葉にルーシィはベンチを立ち上がった。

 

「言っておくけどあたしにはその魅了(チャーム)は効かないわよ。その魔法の弱点は『理解』………それを知っている人間には一切聞かない」

 

「やっぱりね!目が合った瞬間に分かったよ。君が魔導士だということにね。……それは別にいいんだ。パーティーにさえ来てくれればね」

 

法律違反の魔法を使用した火竜(サラマンダー)魅了(チャーム)の魔法の事を言うが、当の本人は気にせずパーティーに誘ってきた。

 

「行く訳ないでしょ。アンタみたいなえげつない男のパーティーなんて」

 

「『グサッ』え……えげつない?僕が?」

 

魅了(チャーム)よ。そこまでして騒がれたいわけ?」

 

何やら心当たりがあるらしく心がグサッとなる火竜(サラマンダー)だがルーシィの言葉に気を取り直してきた。

 

「あんなのただのセレモニーじゃないか。余興の一環にすぎないよ。僕はパーティーの間セレブな気分でいたいだけさ」

 

「有名な魔導士とはとても思えないおバカさんね」

 

呆れたルーシィはそう吐き捨てるとその場を去ろうとする。

 

「んっ?君………妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)に入りたいんだろ?」

 

しかし、男のその言葉にルーシィは振り返った。

 

妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)火竜(サラマンダー)って…………聞いたことないかな?」

 

「ある‼あ……アンタ妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士だったの⁉」

 

「そうだよ。入りたいならマスターに話を通してあげるよ」

 

火竜(サラマンダー)の言葉を聞いた彼女は………

 

「素敵なパーティーになりそうね。」

 

「わ………分かりやすい性格をしているね。君………」

 

あっさりと性格が変わったことで若干火竜(サラマンダー)は引き気味になった。

 

「ほ………本当にあたし妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)に入れるの⁉」

 

「もちろんさ。そのかわり魅了(チャーム)の事は黙っていてね。」

 

「はいはーい♡」

 

「それじゃパーティーで会おう」

 

「了解であります♡」

 

ルーシィに約束を取り付けると火竜(サラマンダー)は去っていった。

 

「はっ!疑似(ぎじ)魅了(チャーム)していたわ‼」

 

ルーシィは拳を高く上げて喜んだ。

 

「……でもやったー‼これで妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)に入れるー‼……入るまではあのバカ男に愛想よくしておかないとね……」

 

 

 

 

 

一方レストランを出たナツ達は……

 

「ぷはーっ。食った食った‼」

 

「あい」

 

「そういえばアキヒサはどうした?」

 

「ナツ聞いてなかったの?駅に忘れ物したから取りに行ったよ」

 

「そうだったのか。」

 

ナツ達が歩いていると、ハッピーが港から出ようとしている船を見つけた。

 

「そういえば火竜(サラマンダー)が船上パーティーをやるって……あの船かな?」

 

「うぷ………気持ちわるっ」

 

「想像で酔うの止めようよ……」

 

そんな二人に近くで会話している女の子の声が聞こえた。

 

「見て見て~!あの船よ!火竜(サラマンダー)様の船~アタシも行きたかったなぁ」

 

火竜(サラマンダー)!?……って何それ?」

 

「知らないの?今この街に来ているすごい魔導士なのよ。それにあの有名な妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士なんだって」

 

「「!!」」

 

何気もない会話の妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)という言葉に二人は反応した。

 

妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)?」

 

「あいつが……?」

 

すぐさま二人は船を見たが、ナツは想像して酔った。

 

 

 

 

一方アキヒサはというと……

 

「よ……よしっ!ムッツリ商会のお仕事であるカメラを設置しないと……」

 

浴場でなにかしていた………。

 

「これをここにセットして……よしこれで仕事達成だね」

 

アキヒサは脱衣場に隠しカメラを仕掛けると急いで浴場から出た……しかし、店員に見つかってしまった。

 

「やばい!逃げろっ!」

 

「待ちなさいこの女の敵!」

 

どうやら隠しカメラを設置する仕事をしていたらバレてしまったらしい。しかし、アキヒサはその場から何とか逃げていた。

 

「ふぅ。やっぱりムッツリーニのアドバイス聞いといてよかった」

 

依頼主から顔を隠すように言われて実行していたらしく何とかバレなかったようだ。

 

「さてとナツ達と合流しないとね」

 

ナツ達のところに向かおうとするとナツとハッピーが港の方に飛んで向かうのが見えた。

 

「あれっ!?あいつら何しているんだ?……とりあえず追いかけるか」

 

アキヒサはナツ達が向かったハルジオンの港に向かった。

 

 

 

 

同時刻船上

 

「ルーシィか、いい名前だね」

 

「どぉも」

 

火竜(サラマンダー)に招かれたルーシィは他の女の事は別の個室で火竜(サラマンダー)と二人きりになっていた。

 

「まずはワインで乾杯といこう」

 

「他の女の子達は放っておいていいの?」

 

「いいんだ今は君と飲みたい気分でね」

 

そういうと火竜(サラマンダー)は指を鳴らしてワインの球を数個作った。

 

「口を開けてごらんゆっくりと葡萄酒の宝石がはいってくるよ」

 

(うざーっ!でもここはガマンよ!ガマンガマン!妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)に入るために………!!)

 

ワインの球が入る寸前でルーシィは腕を振ってワインを落とした。

 

「!」

 

「どういうつもり?これは睡眠薬よね?」

 

「ほーう、よくわかったね」

 

「勘違いしないでもらえる?あたしは妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)には入りたいけどアンタの女になる気はないのよ」

 

そういわれた男は不敵な笑みを浮かべた。

 

「しょうがない娘だなぁ。素直に眠っていれば痛い目に合わなくて済んだのに……」

 

「え?」

 

火竜(サラマンダー)がそういうとカーテンから数人の男達が現れてルーシィの腕をつかんだ。その後ろの方には睡眠薬で眠らされた女の子たちがいた。

 

「な………なんなのよコレ。これはいったいどういうことかしら?」

 

「ようこそ我が奴隷船へ。他国(ボスロ)に着くまでおとなしくしていてもらうよ。お嬢さん」

 

「ボスロって………ちょっと………‼妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)は!?」

 

「諦めな。アンタも今から俺達の商品だ」

 

「そ……そんな……それじゃあこの娘たちも⁉」

 

突然の出来事にルーシィは動揺してしまっていた。

 

「さすが火竜(サラマンダー)さん。」

 

「こりゃ久々の上玉だなこりゃ」

 

「それに今日は大量ですな」

 

(なんなのよコイツ……‼ちょ……ちょっと嘘でしょ……こんなことする奴が……)

 

火竜(サラマンダー)はルーシィから(ゲート)の鍵を奪い取った。

 

「ふーん(ゲート)の鍵………星霊魔導士か。だが、この魔法は契約者しか使用できん……つまり俺には使用できないということさ」

 

「あっ!?」

 

そういって火竜は鍵を海に投げ捨てた。

 

(あたしの大切な鍵を………海に……許せない!……こ……これが……こんなことする奴が………妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士か‼魔法を悪用して、人をだまして、最低の魔導士じゃない)

 

「さてとまずはこの奴隷紋を……」

 

火竜(サラマンダー)が言おうとした瞬間……上から音がしたと思うと何かが下りてきた。

 

バキャッ

 

「「「‼‼」」」

 

「な……なんだ⁉」

 

上から桜色の髪と白いマフラーをした一人の青年が乱入してきた。

 

「昼間のガキ⁉」

 

「ナツ‼⁉」

 

なんと上から昼間に会ったナツが降ってきた………しかし……

 

「おぷっ……やっぱ無理だ。気持ちわるっ‼」

 

「えーーーーーーーっ⁉かっこ悪っ⁉」

 

助けに来てくれたのはいいが、すぐに乗り物酔いでダウンしたナツを見てルーシィは思わずそう言ってしまった。

 

「ルーシィ何してるの?」

 

「ハッピー⁉……だまされたのよ。妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)に入れてくれるって……それで……あたし……っていうかあんたはねなんてあったっけ?それとアキヒサはどうしたの?」

 

ナツの次にはハッピーがやってきた。しかしハッピーには羽が生えていた。突然の事態に悪党たちはポカーンとしていた。

 

「細かい話はあとだよ。取りあえず逃げよ‼」

 

「わわっ」

 

ハッピーはルーシィを掴むとさっさと空に飛びあがった。

 

「追うぞっ!(ひょう)()(かい)に知られたら厄介だ」

 

「ちょ……ちょっとナツは?」

 

「二人は無理」

 

「あららっ」

 

ハッピーがルーシィを連れて逃げ出した途端。火竜(ゲス)はすぐさま魔法を使用してきた。

 

「逃がすかぁ!プロミネンス・ウィップ!」

 

「わわっ!きゃああああああああ」

 

「くそっすばしっこい猫め」

 

火竜(ゲス)は逃げるハッピーたちに苛立ちを隠せないでいた。

 

「おいっ!」

 

「ん‼」

 

「ふぇ……ふぇあり………フェアリーテイル……おま……え……が……」

 

「んー?何が言いてぇのか分からねぇな」

 

火竜(ゲス)はナツにそう言い捨てると部下に痛めつけるように指示した。

 

 

 

一方ルーシィとハッピー

 

「ハッピー‼どうしようナツと女の子たちを助けないと」

 

「………ルーシィ聞いて」

 

「何よこんな時に……」

 

「変身解けた。」

 

「クソネコーーーー!」

 

こんな肝心な時にハッピーの変身が解けてしまいルーシィたちは海に落ちた。

 

「いやぁぁぁぁぁぁ!」

 

ザパッーン

 

海に落ちたルーシィはすぐさま鍵を探しに向かった。一方のハッピーは海底に頭をぶつけた。

 

「あった‼よかった浅いところで引っかかっていてくれた。よしっ‼」

 

鍵を見つけたルーシィは海面に向かった。

 

「ぷはっ‼いくわよ開け‼(ほう)(へい)(きゅう)の扉‼アクエリアス‼」

 

彼女は金色の鍵を海に差し込んだ。

 

キンコーンと音がしたかと思うと……海面が軽く渦巻いて中から瓶を持った人魚がやってきた。

 

「すげぇぇぇーーー‼」

 

「あたしは星霊魔導士よ‼門の鍵を使って異界の星霊たちを呼べるの‼さあアクエリアス‼あなたの力で船を岸まで押し戻して‼」

 

ルーシィは人魚の精霊であるアクエリアスを呼んでお願いをした。しかし………

 

「ちっ」

 

「今『ちっ』って言ったかしらアンターーー‼」

 

「そんなトコくいつかなくていいよぉ。」

 

「うるさい小娘だ。一つ言っておく、今度鍵を落としたら……殺す」

 

「「ご……ごめんなさい」」

 

アクエリアスのあまりの怖さにルーシィとハッピーは謝罪した。

 

するとアクエリアスは瓶を持って水の力を増幅させ出した。そして………

 

「オラッ‼」

 

その力を解き放ち大津波を発生させた。大津波は船を巻き込んで岸に向かいだした……ルーシィを巻き込んで……

 

「ぬおおおおおお」

 

「うわあああああ」

 

「のおおおおおお」

 

「あたしまで一緒に流さないでよォォォォ‼」

 

最終的に船は岸に流れ着いた。

 

ルーシィたちも流れ着いたが、ハッピーは砂浜に頭が突っ込んでいた、少し混乱しているところに遅れてアキヒサがやってきた。

 

「ハッピー、ルーシィ‼大丈夫?」

 

「な……何とかね。」

 

「あ……あきひさ……あたまが……抜けない」

 

やってきたアキヒサにハッピーが助けを求めていたので、彼はハッピーの体を引っ張り出した。一方ルーシィは自分が呼び出した星霊に苦情を言っていた。

 

「あんた何考えてんのよ‼普通あたしまで流す⁉」

 

ルーシィは自分を流したアクエリアスを非難するが、当の本人は全く懲りていなかった。

 

「不覚………ついでに船まで流してしまった。」

 

「あたしを狙ったのかーーーー‼」

 

「なんか大変な目にあったみたいだね。」

 

「おいらの方が大変だよぅ。」

 

「しばらく呼ぶな。一週間彼氏と旅行に行く!……彼氏とな」

 

「二回言うな!」

 

ルーシィのツッコミを無視してアクエリアスはさっさと帰った。それと同時にハッピーの頭がようやく砂から抜けた。

 

「ねぇルーシィ。さっきの場合おいらは謝んなくていいはずだよ。」

 

「……このおとぼけネコはツッコみ辛い」

 

「それにしてもこんな大きい船どうやって流したんだろうね?」

 

「あんたはさっきのあたしとアクエリアスの会話聞いてなかったの⁉」

 

ハッピーとアキヒサのボケにツッコミ入れていたらだんだんと周りが騒がしくなってきた。

 

「なんじゃこりゃ⁉」

 

「船が突っ込んできたぞ」

 

「どうやら騒ぎを聞きつけて周りの人が来たみたいだね」

 

「そうね……でもやったわ‼この騒ぎを聞きつけて軍の人が来たら女の子達も助かるわね。あたしってなんていい人なのかしら‼」

 

「それやったのって星霊だよね」

 

「あっそんな事よりナツ置きっぱなしだった」

 

「そういえばここにいないね」

 

ルーシィの自画自賛の声を無視して、ハッピーとアキヒサはナツの方に向かってしまったためルーシィも後を追いかけた。

 

 

 

一方 ナツと火竜(ゲス)一味は………

 

「くそっ、いったい何が……⁉」

 

「いてててて」

 

「ん?」

 

気が付いた火竜(ゲス)一味はあたりを確認していた。そんな中ナツはふらりと立ち上がった。

 

「ナツー!」

 

「おっいたいた。あいつ何してんだ?」

 

「経緯は後で説明するよ」

 

「分かった。………ところで経緯って何?」

 

「…………」

 

「…………」

 

ナツを見つけた三人はそこに向かうが、アキヒサの空気の読めない発言を二人はスルーした。

 

ナツのところに来た三人は彼の様子がおかしいことに気が付いた。

 

「……おまえが妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士か?」

 

「それがどうしたぁ!おいっ、やっちまえ!」

 

「「「へいっ」」」

 

火竜(ゲス)はナツをつまみ出そうと部下に指示だした。しかし、ナツは微動だにもしなかった。

 

「よォくツラ見せろ」

 

「へぇ。」

 

ナツの言葉に火竜(ゲス)は不敵な笑みを浮かべた。

 

「ナツッ!」

 

「大丈夫。言いそびれたけどナツも魔導士だから」

 

「えっ⁉」

 

ナツが魔導士だということにルーシィは驚きを隠せなかった。

 

ルーシィが驚いている間に二人の男が近づいていった。しかし一瞬で殴り飛ばされた。

 

「オレは妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)のナツだ!!おめぇなんか見たことがねぇ」

 

「なっ!?」

 

妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)!?ナツが妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士!?」

 

火竜(ゲス)とルーシィが驚愕していると全員の目にナツの肩にある紋章が見えた。

 

「あ……あの紋章!?」

 

「本物だぜボラさん‼‼」

 

「バ……バカ‼その名で呼ぶな‼」

 

本名を部下に言われたボラはうろたえた。

 

「ボラって魚のあれかな?」

 

「アキヒサってたまに変なところでボケるよね。……そっちじゃないよ。ボラ……紅天(プロミネンス)のボラ。数年前に『巨人の鼻(タイタンノーズ)』っていう魔導士ギルドから追放された奴だね」

 

「そういえばどこかで聞いたことがある名前だね。魔法で盗みを繰り返したやつだったっけ」

 

「おめぇが悪党だろうが善人だろうが知った事じゃねぇがが妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)を騙るのだけは許せねぇ」

 

「ええぃっゴチャゴチャうるせぇガキだ‼‼プロミネンス・タイフーン‼」

 

ナツが怒りを見せるとボラがすぐに魔法を放ってナツを炎に閉じ込めた。

 

「ナツ‼」

 

「次はてめぇらだ。全員やっちまえ‼」

 

ナツを炎に閉じ込めるとボラはすぐさま三人に襲うように指示した。彼の部下たちはそれに従ってすぐさま攻撃をしてきた。

 

「くっ!」

 

ルーシィが鍵を構えて戦おうとした瞬間……

 

「おらっ!!」

 

「「「ぐわぁぁぁぁぁぁあ‼」」」

 

「何っ!?」

 

アキヒサが木刀を取り出して風の刃でボラの手下を一掃した。

 

「あ……アキヒサ!?」

 

「安心して、魔力を込めた一撃だから死んじゃいないよ」

 

ここでルーシィはアキヒサの左肩にナツと同じ紋章があることに気が付いた。

 

「あんたも妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士だったの!?」

 

「うんそうだよ。そうそうナツは炎は効かないから大丈夫だよ」

 

「アキヒサ。言い過ぎ」

 

「そっかゴメン」

 

その場にいた全員アキヒサの言った言葉を理解できなかった。

 

「えっ!?どういうこと?」

 

「それはね……」

 

ルーシィがアキヒサに先程の言葉を聞こうとした瞬間炎の中からナツの声が聞こえてきた。

 

「まずい」

 

「「「えっ!?」」」

 

「何だコレぁこんなまずい炎は初めてだ。お前本当に炎の魔導士か?」

 

「「「はあぁぁぁぁぁぁあ!?」」」

 

「ええぇぇぇぇぇ!?」

 

コポコポという音がしたかと思うとナツが炎を食べていた。あまりの事にボラの一味は開いた口がふさがらなかった。

 

「ふーーーーごちそう様でした」

 

「な……なな……何だこいつは!?」

 

「ボラさんの炎を食っただと!?」

 

「アキヒサが言ったけどナツには火の魔法は効かないよ。」

 

「こんな魔法見たことない」

 

「食ったら力が湧いてきた!!いっくぞぉおぉおぉぉぉ!!」

 

「「「あああああああああああ」」」

 

「こいつ……まさか!?ボラさん!!オレぁこいつ見たことあるぞ!!」

 

「はあ!?」

 

「桜色の髪に鱗みてぇなマフラー………間違いねぇ!!コイツが…………本物の………」

 

男が言い終える前にナツが炎を吐いて一味は吹っ飛ばされた。その光景を見たルーシィは呟いていた。

 

火竜(サラマンダー)……」

 

「よーく覚えておけよ!これが妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の………魔導士だ!」

 

ルーシィが唖然としている中、ナツはボラを炎を纏ったこぶしでぶん殴った。

 

「火を食べたり火で殴ったり……本当にこれ………魔法なの!?」

 

「確かに普通じゃ見られない魔法だよね。」

 

「竜の灰は焔を吹き、竜の鱗は焔を溶かし、竜の爪は焔を纏う。これは自らの体を竜の体質へと変化させる太古の魔法(エンシェントスペル)……」

 

「なにそれ!?」

 

「「火の滅竜魔法!!」」

 

「滅竜魔法!?」

 

聞いたことのない魔法の話にルーシィは驚いていた。そんな彼女にハッピーとアキヒサは説明を続けた。

 

「太古に有ったといわれる魔法の一つだよ」

 

「今では使用者が数少ない竜迎撃用の魔法さ」

 

「…………あらま」

 

「炎の竜イグニールがナツに教えたんだって」

 

「そうそしてその滅竜魔法を使用する魔導士を滅竜(ドラゴン)魔導士(スレイヤー)というんだ」

 

滅竜(ドラゴン)魔導士(スレイヤー)………でも竜が竜迎撃魔法を教えるなんて……変な話よね」

 

「「!!」」

 

「……疑問に思ってなかったのね……」

 

ルーシィがハッピーとアキヒサから滅竜魔法の説明を受けているうちにもボラは逃げ回りながらナツに攻撃していた。

 

「……くっくそっ!これならどうだ!ヘル・プロミネンス!」

 

「へぇ……少しはまともに食える炎も出せるじゃん。……さてとそろそろぶすぶすの燻製にしてやる!」

 

「く……燻製!?」

 

「ぶっ飛べ………火竜の鉄拳!!」

 

「うっ………ぎゃあぁぁぁぁぁぁあ‼」

 

ナツはとどめにもう一度炎を纏った拳でボラをぶっ飛ばした。ぶっ飛ばされたボラは教会の鐘に当たって(ゴオーーーン)と音を立てた。

 

「ナツ……燻製は炎じゃなくて煙からできるんだよ」

 

「すごい………確かにすごい………けど………やり過ぎよおぉぉぉぉぉ!!」

 

ナツとボラの戦闘でハルジオンの港は半壊していた。思わずルーシィは叫んでしまっていた。

 

「あい」

 

「『あい』じゃなあぁぁぁぁい!」

 

「あははまたやっちゃったね」

 

アキヒサは半壊したハルジオンの港を見て苦笑していた。

 

「こ………この騒ぎは何事かねーーーーっ!」

 

「軍隊!?……ってわっ!?」

 

「やべっ逃げんぞ!」

 

「またこうなったね………」

 

「何であたしまで!?」

 

軍隊が来たのを確認した瞬間ナツ達はルーシィの腕を引っ張って逃げ出した。その後ろをハッピーとアキヒサが続いた。

 

「だって妖精の尻尾(オレたちのギルド)に入りてんだろ?」

 

「っ!!」

 

「来いよ」

 

「あいさ」

 

「歓迎するよ!」

 

ナツ、ハッピー、アキヒサの言葉にルーシィは………

 

「うん!!」

 

満面の笑みをうかべて、ナツ達と一緒に走り出した。

 

 

 

「やれやれ……また盛大にやったな」

 

「今回は罪人も多少やったけど……それでもやり過ぎね」

 

「そうだな。……それでチサ、あいつがまたやったんだって?」

 

「ええキョウスケ。今回はムッツリ商会ってところからの依頼という形みたいだけど……」

 

「……ムッツリ商会もよく騒ぎを起こすな」

 

「でも王宮や評議院の兵士たちの間では必要みたいだし……」

 

「……一先ず報告はしよう。この先を決めるのは俺達じゃない」

 

「そうね。それじゃあ一端戻りましょうか」

 

ナツ達が起こした問題を一部始終見ていた二人の評議員は本部へと足を向けた。




次回はフェアリーテイルのメンバーの登場です。

今回出てきた評議員の二人は宗方 京助と雪染 ちさです。このお話ではあのお方はしばらく出てきません。


バカテスト

『第1問』

次の問いに答えなさい。

ルーシィが召喚した星霊アクエリアスは星座占いだと何座?

(吉井明久の答え)

餃子

(ルーシィからのコメント)

………いうと思った。アクエリアスは黄道十二宮の水瓶座に当たる星霊なの。その証拠に彼女は水瓶を持っていたでしょ。…ということで正解は水瓶座よ。……間違っても餃子とか言わないでよね。

次回 
総長(マスター)現る!
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