FAIRY TAIL ~バカと超高校級と妖精のIF~   作:カオスキマイラ

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火竜とバカと猿と牛

モンスター討伐のクエストに行ったまま帰ってこないロメオの父親、マカオを救出しに行くために、ナツとハッピーとアキヒサは『ハコベ山』行きの馬車に乗っていた。

 

「でね!あたし今度ミラさんの家に遊びにいくことになったの~♡」

 

「下着とか盗んじゃだめだよ」

 

「盗むかー」

 

「それにしても何でルーシィがいるの?」

 

アキヒサの言う通り、何故かメンバーにルーシィが加わっていた。

 

「何よ?なんか文句あるの?」

 

「そりゃあもう色々と……」

 

「あい」

 

「だってせっかくなんだから何か妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の役に立つことしたいなぁ~なんて」

 

((株を上げたいんだ!!絶対そうだ!……というより興味本位で来てるよね!))

 

心の中でハッピーとアキヒサはそう思ったが、そうとは気づかずルーシィはダウンしているナツの方に目を向けた。

 

「それにしてもあんた本当に乗り物ダメなのね。なんか……いろいろかわいそう……」

 

「は?」

 

何やら同情的なルーシィにダウンしながらナツは答えた。

 

「マカオさん探すの終わったら住む所見つけないとなぁ」

 

「そういえば別の街の出身だったけ?」

 

ルーシィが別の場所の出身であることをアキヒサは思い出したように言った。

 

「オイラとナツん家すんでもいいよ」

 

「本気で言ったらヒゲ抜くわよ。ネコちゃん!」

 

「あれだったらアオイに相談すれば?結構いい物件知ってるかもしれないよ」

 

「アオイちゃんか。分かった聞いてみるね」

 

アキヒサの提案をルーシィは受け入れた。なんだかんだで話していると突然馬車がガタッと音を立てて止まった。

 

「止まった!」

 

ナツは馬車が止まったことで飛び起きた。そして着いたかと思って外に出てみると……

 

「す……すみません。これ以上は馬車では進めませんわ」

 

外は猛吹雪が吹き荒れている雪山だった。

 

「なにコレ!?いくら山の方ちはいえ今は夏季でしょ!?こんな猛吹雪おかしいわ!」

 

「あららら……もう少し行けると思ったんだけどな」

 

「……ってか、さ……さむっ!」

 

「そんな薄着をしてっからだよ」

 

「そうだよ!」

 

「あんたらも似たようなもんじゃない!」

 

ルーシィがツッコミを入れた通り、ナツとアキヒサは薄着だった。

 

「そんじゃオラは街に戻りますよ」

 

そう言っておじさんはさっさと街の方に戻っていった。

 

「ちょっとォ!帰りはどうすんのよー!」

 

「あいつ……本当にうるさいな」

 

「あい」

 

「でも賑やかでいいじゃないいかな?」

 

去っていく馬車に対して叫ぶルーシィに三人はそれぞれの感想を言った。

 

 

 

 

その後四人はマカオを探して雪山を歩き始めた。

 

「その毛布貸して……」

 

「ぬお」

 

寒さに耐えられなくなったルーシィはナツの毛布を借りて、銀色の鍵を取り出した。

 

「ひひ………開け……とと……時計座の扉……ホロロギウム!」

 

すると置時計の精霊がやってきた。

 

「おおっ!」

 

「すげぇっ!」

 

「いきなり時計が出てきた!」

 

ホロロギウムを見た三人は感嘆の声を上げた。ルーシィは精霊の中に入って口をパクパクさせた。

 

「『あたしここにいる』と申しております」

 

「何しに来たんだよ」

 

「やっぱり興味本位だったんだね」

 

 

ルーシィの言葉を代弁したホロロギウムの言葉にナツとアキヒサは呆れた。

 

「『何しに来たと言えばマカオさんはこんな場所に何の仕事しに来たのよ!?』と申しております」

 

「やっぱり知らないでついてきたんだね……」

 

「凶悪モンスター『バルカン』の討伐だ」

 

「!」

 

それを聞いたルーシィは驚愕で目を開いた。

 

 

「『あたし帰りたい』と申しております」

 

「はいどうぞと申しております」

 

「気を付けてねと申しております」

 

「あい」

 

三人はルーシィを無視して歩き出した。

 

 

「マカオー!いるかー!」

 

「いるなら返事しろー!」

 

「バルカンにやられちまったのか―!」

 

ナツとハッピーとアキヒサはマカオの名前を呼びながら彼を探す。すると岩山からボスボスと何者かが近づいてくる音がした。

 

「「「!!!」」」

 

そして何かが近づいてきていきなり襲い掛かってきた。

 

「バルカンだー!」

 

襲ってきたのはマカオの討伐対象の猿のようなモンスターバルカンだった。しかしバルカンは何かを見つけるとナツ達を通り越した。

 

「ウホ!」

 

「むっ!」

 

「シカとされたー!」

 

バルカンにスルーされた二人はすぐに後ろを向いた。その視線の先にはルーシィがいた。

 

「人間の女だ」

 

「!?」

 

バルカンはルーシィを見つけるとホロロギウムごと持ち去っていった。

 

「おお」

 

「喋れんのか!」

 

「みたいだね」

 

「『ってか早く助けなさいよぉぉぉぉぉぉ!』……と申しております」

 

ルーシィの叫びを代弁しながらホロロギウムは連れ去られていった。

 

 

 

 

 

 

 

その後ルーシィはバルカンの住処である洞窟に連れてこられた。

 

「何でこんなことに……なってる訳~!」

 

「……と申されましても」

 

「ウッホウッホホ、ウホホホホホ」

 

「なんかあの猿テンション高いしっ!」

 

ホロロギウムの中で叫ぶルーシィの周りをバルカンは奇妙な踊りで踊り狂っていた。

 

「ここってあの猿の住処なのかしら?………ってかナツ達はどうしちゃったのよぉ~………」

 

「女♡」

 

「!!」

 

ルーシィが愚痴を言っていると目の前にバルカンがやってきて覗き込んできた。しばらく見つめあうこと数秒後……

 

ポウン

 

「!!!」

 

なんとホロロギウムが消えてしまった。

 

「ちょ………ちょっとォ!ホロロギウム!消えないでよ!」

 

「時間ですごきげんよう」

 

「延長よ!延長!ねぇっ!」

 

ルーシィは必死に叫ぶが、ホロロギウムからの返事はなかった。

 

「んふっんふっんふっ」

 

鼻息を荒くしたバルカンがルーシィに迫る。彼女はもうダメだとあきらめかけた時……

 

「うりゃぁぁぁぁぁ!」

 

「うおぉぉぉぉぉ!やっと追いついたーっ!」

 

ナツとアキヒサが洞穴に穴を開けてやってきた。

 

「ナツ!!アキヒサ!!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

しかし、アキヒサは雪に滑ってどこかに転がっていった。

 

「……普通に登場とか……出来ないのかしら」

 

「オイ!サル!マカオはどこだ?」

 

「ウホッ」

 

滑って転がっていったアキヒサにルーシィが呆れているとナツがバルカンに問いただしだした。

 

「言葉分かるんだろ?マカオだよ!!人間の男だ」

 

「男?」

 

「そーだ!どこに隠した!」

 

「うわー!『隠した』って決めつけているし!……っていうかアキヒサの心配はどうしたのよっ!!」

 

「心配ないあいつなら無事だ」

 

バルカンに問いただしながらナツはルーシィのツッコミに答えた。

 

一方ナツの話を聞いたバルカンは意地の悪い笑みを浮かべてナツを手招きした。

 

「ウホホ」

 

「おおっ!通じた!」

 

何の疑いもなくナツはバルカンについていった。そしてバルカンは一つの穴を指さした。

 

「どこだ!」

 

ナツが顔を出した途端……

 

ドゴッ

 

「あ」

 

「!」

 

バルカンに突き飛ばされた。

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁあ!」

 

「ナツー!」

 

「男……いらん。オデ……女好き♡」

 

ルーシィは慌てて穴に向かった。

 

「やだっ!!ちょっと……死んでないわよねっ!!あー見えてあいつすごい魔導士だもんね……!きっと大丈……」

 

自分にそう言い聞かせながら覗き込んだが、その下は断崖絶壁で下も全く見えず、人が助かるとはとても思えなかった。

 

「男いらん、男いらん。女~女~!!ウッホホホ~~~」

 

「女!女!ってこのエロザル!ナツ達が無事じゃなかったらどーしてくれるのよ!」

 

狂ったように踊るバルカンにルーシィは怒り、金色の鍵を取り出した。

 

「開け……金牛宮の扉……タウロス!!」

 

「MOーーーー!!」

 

斧を持った牛の精霊をルーシィは呼び出した。

 

「牛!?」

 

「あたしが契約している精霊の中で一番パワーのあるタウロスが相手よ!エロザル!」

 

バルカンに向かってルーシィが言うが……

 

「ルーシィさん!相変わらずいい乳してますなぁ。MOーステキです!」

 

「そうだ……コイツもエロかった……」

 

エロいところはバルカンと同じであった。タウロスの性格を思い出したルーシィは思わずため息をついた。

 

「ウホッ、オデの女とるなっ!!」

 

「俺の女?」

 

バルカンの声にタウロスは反応した。

 

「それはMO聞き捨てなりませんなぁ」

 

「そうよタウロス!あいつをやっちゃって!」

 

「『オレの女』ではなく『オレの乳』と言ってもらいたい」

 

「もらいたくないわよっ!!」

 

タウロスの的外れな発言にルーシィはツッコミを入れた。しかしここで時間を無駄にしてもナツとアキヒサを探しに行けなくても困るためルーシィは指示を出した。

 

「いけっ、タウロス!」

 

「MO準備OK!!」

 

「ウホッ!」

 

斧を持ったタウロスとバルカンが激突するその時……

 

「よ~く~も落としてくれたなぁ」

 

聞き覚えのある声がした。その声にタウロスとバルカンは同時に動きを止めた。

 

「あ~ぶ~な~かった~……」

 

「ナツ!よかった!」

 

ルーシィはナツの生還を喜んだしかし……

 

「ん?なんか怪物増えてるじゃねぇかーー!!」

 

「MOふっ!?」

 

「ウホ」

 

「きゃあああああああ!!」

 

なんと味方であるタウロスをナツが思いっきり蹴り飛ばしてしまったのである。

 

「MO………ダメっぽいですな……」

 

「弱ーーー!人がせっかく心配してあげたのに何すんのよっ!!てゆーかどうやって助かったの!?」

 

ルーシィの問いにナツはニッと笑い答えた。

 

「ハッピーのおかげさ。ありがとうな!」

 

「どーいたしまして」

 

ナツの頭上には羽をはやしたハッピーが飛んでいた。

 

「そっか……ハッピー羽があったわね。そーいえば」

 

「あい。能力系魔法の一つ(エーラ)です」

 

「ってかアキヒサはどうしたのよっ!」

 

「「あっ!」」

 

「……忘れていたのね……」

 

「ナツーおいら探してくるね」

 

「おうよろしくな!」

 

アキヒサの事を思い出したハッピーは彼を探しに行った。

 

「そういえば……あんた乗り物駄目なのにハッピー平気なのね」

 

「何言ってんだオマエ、ハッピーは乗り物じゃねぇよ『仲間』だろ?ひくわー」

 

「そ……そうね。ごめんなさい」

 

さりげない疑問をナツに問いかけたらルーシィは彼に引かれてしまった。

 

「ウホホッッ!!」

 

「いいか?妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)のメンバーは全員仲間だ」

 

「!!」

 

ルーシィに説教するナツに痺れを切らしたバルカンが向かってきた。

 

「じっちゃんもミラも」

 

「きたわよ!」

 

バルカンが来ていることをルーシィが教えるがナツは説教を続けていた。

 

「ウゼェ奴だがグレイやエルフマン、ユウジ、カイトも」

 

「分かったわよ!!分かったから!!後ろ!!ナツ!!」

 

「ハッピーもアキヒサもルーシィも、みんな仲間だ!だから……」

 

そういうとナツは後ろを振り向き……

 

「オレはマカオをつれて帰るんだ!!」

 

そう叫んでナツは炎を纏った蹴りでバルカンを蹴り飛ばした。

 

「早くマカオの居場所言わねえと黒コゲになるぞ」

 

ナツの言葉を聞いたバルカンは鼻息を荒くした。そして洞窟の天井に生えている氷柱をナツに向かって数本投げつけてきた。

 

「火にそんなもん効かーん!」

 

ナツは体中から熱を出して氷柱を防いだ。氷柱が効かないことが分かるとバルカンはタウロスの斧を拾った。

 

「ウホッ」

 

「それは痛そうだ!」

 

「タウロスの斧!」

 

「キェエエエエエエッ!」

 

バルカンはナツに向かって思いっきり斧を振りまくった。

 

「おっと……うおっ……」

 

ナツはバルカンの猛攻を何とか避けていた。しかし、地面に張った氷にナツは足を滑らせて転んでしまった。

 

「なっ!?」

 

ドシン

 

転んだナツを見て好機と思ったバルカンはナツに斧を振りかざした。しかし……

 

ガキィィィィン!

 

寸前でアキヒサがやってきて木刀でバルカンの振りかざした斧を受け止めた。

 

「アキヒサ!」

 

「あ……危なかったなナツ!」

 

アキヒサはそういうと斧を弾き飛ばした。

 

「木刀で斧を弾いた!?」

 

「それがアキヒサの魔法だよ」

 

木刀で斧を弾いたアキヒサに驚いたルーシィにハッピーが説明した。

 

「アキヒサは手にした武器を様々な属性に変化させたり、纏わせる魔法を使うんだ!」

 

「……っていうことはさっきは木刀を鉄に変えたってこと!?」

 

「そういうこと」

 

ハッピーはルーシィにアキヒサの魔法について説明した。

 

「ナツ!」

 

「おうよ!」

 

アキヒサの言葉にナツは頷いた。そして、ナツは拳に炎を纏い、アキヒサは木刀に炎を纏った。

 

「火竜の鉄拳!」

 

「ファイアクラッシュ!」

 

ドッゴォォォォォン!

 

ナツの拳とアキヒサの木刀の一撃を受けたバルカンは吹っ飛ばされて、壁にぶつかり気絶した。

 

「決まったよ!」

 

「あーあ……この猿にマカオさんの居場所聞くんじゃなかったの?」

 

「あ」

 

「そういえば!」

 

「……完全に気絶しちゃってるわよ」

 

本来の目的を完全に忘れている二人にルーシィは呆れた。すると……

 

みみみ……

 

「!?」

 

みみみみみみみ……!

 

「な……何だ!?」

 

「何が様子が変だよ!」

 

バルカンが突然輝きだしたため、二人は身構えた。

 

しかし、光が消えると……

 

ボゥゥン

 

という音と共に現れたのは中年の男性だった。

 

「猿がマカオになったーーー!?」

 

「え!?」

 

「もしかして……これは!」

 

現れた男こそナツ達が探しに来たマカオであった。

 

「そうか!バルカンに接収(テイクオーバー)されてたんだ!」

 

接収(テイクオーバー)!?」

 

「体を乗っ取る魔法の事だよ!」

 

「とにかく、見つかってよかった~」

 

マカオが見つかって安堵する一行だが、マカオの後ろは穴があり、彼は気絶している。その為……

 

「「あーーー!」」

 

彼は穴に落ちそうになった。しかし、ここで一体の人物がマカオをしっかりと捕まえていた。

 

「タウロス!」

 

「MO大丈夫ですぞ!」

 

「牛ー!いいやつだったのか」

 

「と……とにかくマカオが無事でよかった」

 

タウロスが穴に落ちそうになったマカオを寸前で助けたのだった。

 

ナツとアキヒサはマカオを助けたタウロスに涙を流しながら感謝した。

 

 

 

その後、一行は傷ついたマカオの治療を行っていた。

 

接収(テイクオーバー)される前に相当激しく戦っていたみたいだね」

 

「ヒドイ傷だわ」

 

「マカオ!しっかりしろ!」

 

「バルカンは接収(テイクオーバー)することで行きつなぐ魔物(モンスター)だったんだね……」

 

「わき腹の傷が深すぎる……持ってきた応急セットじゃどうにもならないわ!」

 

(……というより、これはもう助からない……)

 

ルーシィは心の中で諦めかける。すると、突然アキヒサが立ち上がった。

 

「アキヒサ!?」

 

「ナツ、ルーシィ、ハッピー!思い出したんだ!僕が転がっていった場所に薬を置いてきたことに!」

 

「本当か!」

 

「ああ。だから急いで持ってくるから止血を頼むっ!」

 

そう言ってアキヒサは急いで薬のある場所に向かっていった。

 

一方ナツはアキヒサが駆け出すと手に炎を纏ってマカオの傷に押しあてた。

 

「ぐああああああっ!」

 

「ナツ!ちょっと何してんのよ!」

 

「今はこれしかしてやれねぇ!アキヒサが戻ってくるまでガマンしろよっ!マカオっ!」

 

「あぐああああああっ!」

 

「ルーシィ!マカオを抑えてろよっ!」

 

ナツは火傷させて止血をしようとしていた。意図を察したルーシィはマカオの体を押さえた。

 

「死ぬんじゃねぇぞっ!ロメオが待っているんだっ!」

 

火傷の痛みとナツの叫びでマカオは僅かに意識を取り戻した。

 

「はぁはぁ……くそ………な……情けねぇ…はぁはぁ19匹は……倒し……たんだ……」

 

「え?」

 

(あの猿……一匹だけじゃなかったの!?そんな仕事を……一人で……)

 

ルーシィはバルカンが一匹だけじゃなかったことに驚いた。

 

「うぐぐ……20匹目に……接収(テイクオーバー)……されっ……ぐはっ」

 

「分かったからっ!もう喋んなっ!傷口が開くだろっ!」

 

マカオにナツは忠告するが、マカオは喋り続けた。

 

「ムカつくぜ……ちくしょぉ……これ……じゃ……ロメオに……会わす顔が……ねぇ……くそっ」

 

「黙れっての!殴るぞっ!」

 

マカオは傷の痛みに耐えながら、己の不甲斐無さを嘆いていた。

 

そんな彼らの様子を見てルーシィは妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士のすごさを実感していた。

 

 

 

 

夕日が沈みかけているマグノリアの街。そこでロメオは一人マカオの帰りを待っていた。そんな彼の脳裏には妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士をバカにする少年たちの言葉が浮かんでいた。

 

『なーにが妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士だよ!』

 

『あんなの酒ばっか飲んでる奴らじゃんか』

 

『ち……違うわいっ』

 

『魔導士は腰抜けだーい』

 

『オレは大きくなったら騎士になろーっと』

 

『魔導士は酒臭いもんねー』

 

ロメオの知り合いにそういわれて反発した彼は父親に凄い仕事に言ってきてくれっと頼んだのである。その結果が今回のように父が行方不明になったのだから彼は落ち込んでいた。

 

そんな彼の前に傷だらけの男に肩を貸したナツと彼の仕事道具を持ったアキヒサ達がやってきた。ロメオは傷だらけの男を見ると罪悪感と感動の涙が出てきた。

 

「父ちゃん……ゴメン……オレ……」

 

「心配をかけたなスマネェ」

 

ロメオはマカオに謝るが、マカオは気にせずに息子を抱きしめた。

 

「いいんだ……オレは……魔導士の息子だから……」

 

「今度クソガキ共にからまれたら言ってやれ」

 

マカオはロメオに笑みを見せながら、

 

「テメェの親父は怪物19匹倒せんのか?ってよ」

 

それを聞いたロメオは嬉し涙を流した。そして、帰ろうとしているナツ達に視線を向けた。

 

「ナツ兄ー!!アキヒサ兄ー!ハッピー!ありがとぉー!」

 

「おー」

 

「うん」

 

「あい」

 

「それと……ルーシィ姉もありがとぉっ!」

 

ロメオのお礼の言葉に四人は手を振りながら答えた。




バカテスト
第三問

次の問いに答えなさい。

マカオが討伐したバルカンの使う魔法は何ですか?

「カイトの答え」
天体魔法だったりしてな

(マカオの回答)
それはカイトの希望だろ?つーかそんなの使われたら圧倒言う間にやられちまうって!バルカンが使う魔法は接収(テイクオーバー)の魔法だ。十九体倒したのはよかったんだが最後の一体にやられちまったんだ。

次回予告

小犬座の精霊
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