FAIRY TAIL ~バカと超高校級と妖精のIF~   作:カオスキマイラ

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DAY BREAK(日の出)

ナツ、アキヒサ、ハッピー、ルーシィの四人は、『シロツメ』に到着した。

 

「着いた!」

 

「うっぷ、もう二度と馬車には乗らん……」

 

「それ毎回言ってるよね?」

 

「乗らないと仕事に行けないんだからいい加減あきらめなよ」

 

毎回同じことを言うナツにアキヒサは呆れた。

 

「とりあえずハラ減ったな。メシにしよ!メシ!」

 

「ホテルは?荷物置いてこよーよ」

 

「僕も久しぶりに塩と水だけの食事から解放されたい!」

 

「……塩と水!?……まぁいったん置いておきましょう。それよりあたしおナカすいてないんだけどぉ~~ナツは自分の火食べれば?」

 

アキヒサの爆弾発言を一先ず置いといて、ルーシィはナツに自分の火を食べるように言った。すると、ナツ達はドン引きした。

 

「とんでもないこと言うねルーシィは……」

 

「オマエは自分のプルーや牛を食うのか?」

 

「食べるわけないじゃない!」

 

「それと同じだよ」

 

「まぁ簡単に言えば、ナツは自分の炎を食べられないんだ」

 

「めんどくさー」

 

アキヒサの説明を聞いてルーシィは呆れながら呟いた。

 

「そうだ!あたしちょっとこの街見てくる。食事は三人でどーぞ」

 

「何だよ……みんなで食った方が楽しいのに」

 

「あい」

 

「何かあるんじゃないかな?」

 

 

 

 

 

ルーシィと別れた三人はホテルに荷物を置くと食事をしていた。

 

「脂っこいのはルーシィにとっておこうか」

 

「脂っこいの好きそうだもんね」

 

「おおっ!これ凄く脂っこいよ!」

 

「あ………あたしがいつ脂好きになったのよ………もう………」

 

「おっ!?ルー………シィ?」

 

「ど………どしたの……それ?」

 

ルーシィの声がしたので、三人が振り向くと……唖然とした。

 

「けっきょくあたしって何着ても似合っちゃうのよねぇ」

 

なぜなら、メイド服を着て自慢げに話すルーシィがいたからだ。思わずナツとアキヒサは食べていていたものを落とした。

 

「お食事はおすみですか?ご主人様。まだでしたらごゆっくり召し上がってくださいね!」

 

「「「…………………」」」

 

完全になりきってそういうが、三人は顔を見合わせてヒソヒソと話し出した。

 

「ど~しよぉ~!冗談で言ったのに本気にしてるよ~!メイド作戦」

 

「まさかここまでノリノリでやるとは思わなかったしね……」

 

「今更冗談とは言えねぇしな……こ……これでいくか」

 

「聞こえてますがっ!?」

 

 

 

 

一悶着があったが、一同は大きな屋敷の前に来ていた。

 

「立派な屋敷ねぇ~~。ここがエバルー公爵の……」

 

「いいえ。依頼主の方です」

 

「どんな本なのかまず聞かないとね」

 

「そっか………本に20万(ジュエル)も出す人だもんね。お金持ちなんだぁ」

 

ルーシィが感心しているとナツが扉をノックした。

 

 

「どちら様で?」

 

 

「魔導士ギルド、フェアリー……」

 

 

「!しっ!静かに!すみません…裏口から入っていただけますか?」

 

 

「「「?」」」

 

四人は首を傾げたが、裏口から屋敷に入った。

 

そして、屋敷に入ると初老の夫婦が迎えてくれた。

 

「先ほどはとんだ失礼を………私が依頼主のカービィ・メロンです。こっちは私の妻」

 

カービィが奥さんを紹介すると彼女は頭を下げた。

 

「うまそうな名前だな」

 

「メロン!」

 

「何か急に食べたくなってきた」

 

「ちょっと!失礼よ!」

 

「あはは!よく言われるんですよ」

 

ナツ達の失礼な発言にルーシィは注意した。

 

「まさか噂に名高い妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士さんがこの仕事を引き受けてくれるなんて……」

 

「そっか?こんなうめぇ仕事よく今まで残ってたなぁって思うけどな」

 

「確かに僕たちが受けるまでよく残っていたよね」

 

(仕事の内容と報酬がつりあってないから、みんな警戒していたのよ)

 

ナツとアキヒサの言葉にルーシィは内心そう思った。

 

「しかもこんなお若いのに。さぞ有名な魔導士さんなんでしょうな」

 

「ナツは火竜(サラマンダー)って呼ばれているんだ。それにアキヒサは魔戦士と呼ばれているよ」

 

「おぉ!その事なら耳にしたことが。そちらの方も耳にしたことあります………でそちらの方は?」

 

「あたしも妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)の魔導士です!」

 

 

ルーシィがそう言うとカービィはメイド姿になっているルーシィをじーっと見る。

 

 

「その服装は趣味か何かで?いえいえ…いいんですがね」

 

「ちょっと帰りたくなってきた」

 

ナツ達が爆笑している横でルーシィはしくしく泣いていた。

 

「仕事の話をしましょう」

 

カービィのその言葉に全員気を引き締めた。

 

「私の依頼したいことはただひとつ、エバルー公爵の持つこの世に一冊しかない本日の出(デイ・ブレイク)の破棄、または焼失です」

 

「盗ってくるんじゃねぇのか?」

 

「実質上他人の所有物を無断で破棄するわけですから、盗るのとは変わりませんがね…」

 

「驚いたぁ…あたしてっきり奪われた本を取り返してくれって感じの話かと思ったけど」

 

「焼失かぁ。だったら屋敷ごと燃やしちまうか!」

 

「賛成!そしたらすぐに終わるね」

 

「ダーメ!!それだと牢獄行きよ!」

 

ナツとアキヒサの言葉にルーシィはツッコミを入れた。

 

「一体……なんですか?その本は……」

 

「…………」

 

ルーシィの質問にカービィは黙る。するとナツが笑いながら口を開く。

 

「どーでもいいじゃねえーか。20万だぞ20万!」

 

「いいえ…200万(ジュエル)お払いします。成功報酬は200万(ジュエル)です」

 

「にっ!?」

 

「ひゃっ!?」

 

「くぅ!?」

 

「まんっ!?」

 

カービィの言葉に一同は驚愕の声を上げた。

 

「おやおや……値上がったことを知らずにおいででしたか」

 

「200万!?ちょっとまで!!4等分すると………………うおおおっ計算できん!」

 

「簡単です。オイラが100万ナツが100万残りはルーシィとアキヒサです」

 

「ハッピー、頭いいなぁ!!」

 

「残らないわよっ!あんたらで独り占めする気かっ!」

 

「僕たちの分もちゃんと計算しろよっ!」

 

高額な報酬に興奮していた四人は冷静になると、アキヒサが質問した。

 

「でも、なぜ急に報酬が上がったんですか?」

 

「それだけどうしてもあの本を破棄したいのです。私はあの本の存在が許せない」

 

カービィの意味深な言葉にルーシィは疑問を感じた。その横でナツの顔は突如燃え上がった。

 

「おおおおおおおっ!!燃えてきたぞぉぉぉぉぉっ!行くぞっお前ら!」

 

「ちょ……ちょっとぉ!」

 

「あいさー」

 

「いっくぞぉぉぉぉ!」

 

ナツ達は勢いよく広間を出るとエバルー邸に向かっていった。

 

 

 

 

ナツ達が出て行ったあと広間に残ったカービィ夫婦は………

 

「あなた…本当にあんな子供たちに任せて大丈夫なんですか?」

 

「…………」

 

「先週…同じ依頼を別のギルドが一回失敗しています。エバルー公爵からしてみれば、未遂とはいえ自分の屋敷に賊が入られた事になります。警備の強化は当然です。今は屋敷に入る事すら難しくなっているんですよ」

 

「わかっている……わかって…いるが……あの本だけは…この世から消し去らなければならないのだ」

 

カービィは苦悶に満ちた表情で彼の妻の言葉に答えた。しかし……その言葉を一人聞いているものがいた。

 

「………」

 

なんとアキヒサが夫婦の会話を聞いていたのだ。夫婦の会話を聞くと先ほど落とした木刀を拾ってナツ達の元へと向かっていった。

 

「今の会話からして何かありそうだね……」

 

 

 

 

 

「おせぇぞアキヒサ!」

 

「ごめんごめん落とし物しちゃってさ」

 

アキヒサはナツに遅れたことを謝ると、近くで落ち込んでいるルーシィに目を向けた。

 

「……それでルーシィはどうしたの?」

 

「あい。メイド作戦が失敗したのです」

 

「使えねぇよな」

 

「違うのよ! エバルーって奴の美的感覚がちょっと特殊なの! アンタも見たでしょメイドゴリラ!」

 

「メイドゴリラ?ゴリラがメイド服着ているの?」

 

「違うわよっ!」

 

「言い訳だ」

 

「キィーーー悔しいぃぃぃぃぃ」

 

そんな彼女の叫び声を無視してナツは話を進めた。

 

「こうなったら¨作戦T¨に変更だ!」

 

「突撃ー!」

 

「ようしいつもの作戦だねっ!」

 

「あのオヤジ絶対に許さん!………っていうかそれ作戦なの?」

 

 

 

 

 

一方エバルー公爵はナツ達を迎え撃とうと準備していた。

 

 

「また性懲りもなく魔導士どもが来おったわい。しかもあの紋章、今度は妖精の(フェアリー)尻尾(テイル)か。隠さんこともマヌケだが、どうせなら美人をつれてこいっての。さぁて、今度の魔導士はどうやって殺しちゃおうかねぇ。ポヨヨヨヨヨヨヨ!」

 

そう言うエバルーの後ろには大柄の男が4人立っていた。

 

 

 

 




次回でエバルー公爵での戦いは終了します。
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