カレイドの劣等生   作:ポッチャマ

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話が進まん。


第5話

海の家までは、歩いて五分ぐらいのところにある。

そこでレオは歩いている最中に見たくないものを2つ見てしまった。

 

1つめ 小さなレジャーシートの上に母親と知らない黒髪の女性が一緒にいたこと。ただしまるで平易な日本語で言うレズ(もしくは百合)のような距離でなおかつ雰囲気だった。

レオとしては文句というよりもただただ

「うわ、ないわー」という感想しかでてこなかったのは中学生の感性としてはまともだろう。

 

                      ..

2つめ 姉が昨日から肴として話題に挙げてくるあの兄妹の近くにむかったことだ。

レオとしては1つや2つ文句を言わないといけないし、いうつもりだ。それに、レオはただでおもちゃにされるつもりはない。いじり倒すための事を考えながらかき氷を買うための列に並ぶ。

 

「おつかれー金足りたか?」

 

「一杯10万以上するかき氷とか聞いたことがねーよ!

 つか何でわざわざこんなところに陣取ったのか説明しろ。」

 

「そっちの方はただ単に俺が面白そうだと思ってやっただけだ。それより、ん。」

 

そう言ってパーカーをカヤは脱ぎ出した。

まだまだ成長しそうな小ぶりな胸(平均よりかは少し上だ。)を存分に見せつけながら日焼け止めをレオに渡してレジャーシートの上に寝転がった。

 

「分かった。」

 

そう言ってレオは日焼け止めを塗って行く。

 

「ん、んんー

レオお前そこは、ん。はぁはぁだめー」

 

確かにレオの指の動きは少しいや、かなりいかがわしい。

しかしそれにしたってカヤのリアクションも相当大げさだ。

ちなみに隣のパラソルのなかでは、女の子が顔を真っ赤にし、男の子が素知らぬ顔で海を見ていた。

 

「おい、いい加減にしろ。」

 

小さなこえでカヤに注意する。

カヤは先ほどとはうってかわって覚めためでレオを見ていた。

 

「甲斐性なし」

 

小さな声でカヤは呟いた。

 

「は?」

 

レオの対応は一般的な反応だ。

 

「もっとテンパれよ。隣の反応が以外と面白いんだから。」

 

「ホントにイイ性格してるよな。」

 

「だろ?」

 

「だろ?じゃねーよ。ほめてないか」

 

「これから誉めるつもりか?」

 

「そもそも何で弟に誉められたいんだ?」

 

「お前今どんな体勢か自覚してないのか?」

 

「ア?・・・あ!」

 

初めは怪訝そうに、そのあとは何かに気が付いたかのように呟いた。(正しくは気付かされたというべきか・・・)

 

当初レオは日焼け止めを塗るためにカヤの上に乗っていた。しかし小声で話すためにカヤに寄りかかってしたがってまっている。

姉弟とはいえその状態は他人から見れば、明らかに恋人がやるようなことだ。当然そんなことを改めて実感させられればいくら姉弟だとしても気恥ずかしいことこの上ない。

 

「謀ったな?」

 

「まさか?そんなつもりはないさ。」

 

そう言いながら、カヤは人差し指もうすぐ喧嘩しそうなヤンキーどもに向けた。(レオからみて)

 

「それより、あいつを止めた方がいいんじゃないか?」

 

もう一度よく見るといつの間にかあいつ(さっきまでパラソルにいた昨日不良軍人に絡まれていた男の子)が、わざわざヤンキーの喧嘩に割り込みに行った。

 

「ばかだろ?」

 

レオはつい口走った。

勝てるわけがないという意味だ。

 

「ああ、バカだな。」

 

カヤも同じ結論に・・・

 

「ただし、理由がかなり独善的なようで面白そうだ。」

 

至ったようではないかったらしい。むしろシニカルな笑顔を浮かべている。つまり戦いたいということだ。

 

「おいおい、ちと好戦的すぎやしないか?」

 

レオはカヤを止める。

心配しているのは、カヤが殺してしまうのではないか?と思っていったのだが・・・

 

「そうか?」

 

伝わらなかったらしい。

むしろ好戦的なところを隠そうとしないで自らのギフトの書かれたカードを手に持った。

 

「はぁ」

 

レオもしぶしぶといった具合だが、自信の魔術回路を開く。

 

「『コンタクト・フル・オープン』」

 

そういいながらパーカーの袖口から黒鍵を取り出す。

さらに黒鍵を範囲指定の軸にした情動に効果のある認識阻害の結界を展開できる精霊魔法を展開しつつ、黒鍵を4本周りに飛ばし、レオは消えてしまったかのように見える速さで移動して、2,3人のヤンキーを吹き飛ばした。

 

「おいおい、一撃で敵を気絶させたら死ぬかもだぞ?」

 

指を振りながら声をかけてきたのは、カヤだった。

 

見てみると、4,5人のヤンキーが意識を(正確には魂を)失っていた。

 

まぁその間に、レオと少年でヤンキーを殴り倒していったのだが。

 

わずか、3,4分の出来事だった。

 

十数人いたはずのヤンキーどもは全員気絶していた。

まぁそのうち何人かは死んでいたが。

 

 

「まったく、事後処理はめんどくさいんだよ。」

 

そういいながら、レオは二回地面を足でノックした。

 

そうすることで半径2メートル弱の入り口(?)が出てきた。

 

「維持するのがきついから、早く持って来てくれよ。」

 

レオはカヤに向けて言った。

 

「分かった。」

 

いくらカヤのプライドが高いといっても、聞き分けが悪いというわけではない。あとは、カヤとしては少しだけやり過ぎたという後悔もある。

 

しかしなにも知らない人間からすれば女子高校生が遺体を担いでゲート(?)に放り込むのは、かなり異常な光景と言えるだろう。

 

そう、この場にも事情を知らぬ第3軍がいるのだ。そしてその二人はすっかり失念していた。

 

「他人の魔法を詮索することがマナー違反だということを承知の上で聞かせてもらうが、今の魔法は何だ?」

 

あの少年が聞いてきた。

しかしこの質問に対して、カヤもレオも答える気はなかった。当然ではあるが。何せ二人にとってメリットがないのだから。

 

それをすぐに察したのだろう少年は少しだけばつの悪そうな顔をしてから(正確には作ったのだが)

 

「すまん、気にしないでくれ。」

 

と詫びた。

世間一般的にはかなりマナーの悪い謝り方ではあるが少なくとも、そんなことで怒るほど二人ともキレやすい性格ではなかった。

 

「そういえば何でヤンキーどもの喧嘩に突入したんだ?」

 

カヤがニヤニヤ笑いながら少年に質問した。

 

「妹の昼寝の邪魔になりそうだったから。」

 

特に何でもないといった具合で話した。

それを聞いてカヤガンド高笑いをし、レオが微妙な表情になった。

穏やかな雰囲気が立ち込めそうになったとき、

 

「兄さん、どこですか?

下手人さん、確かにこの辺に結界らしきものも張ってあるのもわかっていますよ。ですので早めに結界をときなさい。」

 

認識阻害の結界の外側から声が聞こえた。

しかしこの事事態がすごいことだ。なぜならこの結界は情動に作用する結界だ。つまり一種の系統外魔法だ。それを初見で見破れるものはそうそういない。

 

「悪い、妹が心配しているようだから、そろそろこの結界をといてくれないか?」

 

「分かった」

 

そう言ってレオは結界をといた。

 

「何事ですか?」

 

本気で心配そうにしている少女にカヤが微笑ましそうに見ていた。

 

「いや、心配する必要はないよ。」

 

いやそれは全然効果がないぞ?と誰も突っ込まないくらいには空気を読める二人だったがここで、空気を読もうとしないやつがあらわれた。

 

「君たち魔法師かい?」

 

年齢は40半ばだろう。太って、メガネをかけて、リュックサックをしょって、大きめのカメラを持っている。

 

「俺は×××社の記者なんだが、インタビューに答えてくれよ?」

 

そう言って名刺を4人にぞんざいに渡してきた。

4人の本音としては、程度の差はあれどすぐに捨ててしまいたい気分ではあったが、そんなことすれば後々面倒ごとになるのがわかっているくらいには頭が良かった。

 

「なんでしょうか?」

 

この中のおそらく年長者であるカヤが答えるために動いた。

 

「君たちさっきどこから出てきたの?」

 

「結界の中からです。」

 

いきなりきつい質問にカヤは一瞬戸惑ったが、ここは阿吽の呼吸ということなのだろう。間髪入れずにレオが答えた。

 

「結界?それは魔法じゃないのかい?」

 

「はい魔法です。」

 

「魔法師が勝手に魔法を使っていいのかい?」

 

「少なくとも俺たちは魔法を放っていないぜ?」

 

記者は、非魔法師のため、そこについてはとやかく言えるような感覚を持っていないために舌打ちをするにとどめた。

 

「そもそも君は剣を投げていたではないか?」

 

そのぶん、客観的に分かりやすい証明ができればいいのだ。

 

「あれは、黒鍵といってただの鉄の薄い板だが?」

 

ここまでは、記者にとっては前座らしく、まあ仕方ないと割りきった表情だったが、カメラを取り出してニヤリと笑った。

 

「君たち、これについてはどう説明してくれるのかい?」

 

そこには遺体を担いでいるカヤにそれを興味なさげに見る少年と様々な色を出すまさに魔法といった具合の結界を展開するレオ。さらに心配そうに見ている女の子と地面に刺さっている4本の黒鍵。

 

「たまたまだよ。」

 

レオが冷静に答える。

 

「たまたまだと?人が死んだり、気絶することがたまたまだと言うのか?」

 

それに記者がくってかかる。

 

「いいや、気絶したのは、こちらが絡まれたから魔法を使わないで殴って気絶させた。」

 

「では、人がなくなったのは、どういうことなんだ!」

 

「魔法の観点から見ればわからんとしか、こたえられないが?」

少年が答える。

 

「ハア?」

 

記者はさらにくってかかろうとする。

しかしそこでカヤがニヤニヤ笑いながら監視カメラの方向に指先を向けた。

 

「確かにそうだな。俺たちはサイオンを使った魔法は使っていない。」

 

「だったら何で人が消えたんだ!」

 

「さぁ?少なくとも現代魔法工学ではわからない現象が起きたのでは?」

 

さらに少年が畳み掛ける。

素人の人間が現代魔法工学でわからないと言われれば、例えどんなに主張しようとしてもうんも、すんもないのである。

ここで頭に来て暴れるほど理性が聞かなくなるほどこの記者は無能ではないらしい。そのままふてくされながらも、かえっていった。

正確にはいこうとした。しかしカヤがガンドを打ち込みその記者は二度と、動くことができなくなった。また、男が持っていた機材はすべて壊れた。

 

こうしてビーチでの波乱は幕を閉じたのだった。




ちょっと無理やり過ぎました。
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