明久と優子ともう一つの世界   作:e4705

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オリジナルバカテスト 第8問

H2SO4は強酸か弱酸か答えなさい。

木下優子の答え:強酸
教師のコメント:正解です。これは『硫酸』で、人体に大変危険な影響を及ぼします。間違っても絶対に触れないようにしてください。

吉井明久の答え:食べればわかるかな?
教師のコメント:人の発言を無下にするような回答をしないでください。

さて、ようやく完成した召喚システムでs「待ってよ!」…なに?

明久「模試の回答が盗まれたんでしょ!?そっちを先に取り上げないの!?」

おお、そうかそうか…って、なんで明久が知ってるんだよ。

明久「うるさい!この駄作者!」

ちょ、またオレのことを『駄作者』扱いするか!この『キング・オブ・バカ』が!

明久「最近僕だって頑張っているんだ!勝手にバカって呼ばないでよ!」

……



瑛梨奈「えー…、いろいろと騒がしいですが本編へどうぞ。」


STORY7 プログラム完成イベント①

翌日…

 

明久Side

 

ほあよ~(おはよう)

 

優子「起きるの早くない?まだ6時よ。」

 

幸久「いつも寝ぼすけな兄ちゃんがこんなに早く起きてくるなんて信じられない…」

 

「うっさいなー!こういうときぐらいあるよ!」

 

何で自分が規則正しいことしてるのにこんなにも驚かれるんだろう…」ブツブツ

 

瑛梨奈「だって、明久君っていつもそんなことしないじゃん。普段やらないことを突然されると誰だって驚くわよ。」

 

そういうもんかなぁ?

 

 

 

~学校~ A.M.9:00

 

僕たちは学校へやって来た。今日のプログラム完成イベントは学校でやるらしい。

 

ただ、僕たちが内緒で試験召喚システムの制作をしていることは悟や悠大は知らないから説明する必要がある。

 

瑛梨奈さんは途中から関わっていたからその必要は無い。

 

十和田先生に関しては、模試の返却があるからどの道説明しなきゃならない。

 

たがら、3人には、『学校で大事なイベントがありますので是非お越し下さい。』という、文語的な文書を送っておいた。

 

で、現在1年3組の教室…

 

幸久「あと20分で始まるのかぁ…」

 

明久「今回のプログラム完成イベントは2日間に渡って行われるけど、基本的にはプログラムの確認とか召喚獣のこととかなんだよね。」

 

優子「そうよ。そもそも、試験召喚システムって何なのかを説明するためにも、いろいろと準備しなきゃいけないからね。」

 

悟「まずオレたちは、そんなことを裏でやっていたなんて知らないからな…。」

 

悠大「…あまりに生々しい話だけど、運営費用とか大丈夫なの?」

 

あ、そういうところも気にするべきだったのか。文月学園は一応試験校でスポンサーもついているから費用に関しては別に問題ない。

しかし、この信越高校に関しては別。ごく普通の一般校でしかも公立の高校。文月学園とは訳が違うのである。

 

???「ご心配には及びませんよ、皆さん。」

 

…ん?誰だ…って、校長先生!?

 

優子「校長先生?いつの間にいらしていたんですか?」

 

校長「ええ、最初から。」

 

うそぉぉぉ!?最初からなの!?

 

明久「それならそうと一声かければいいじゃないですか!」

 

校長「ちょっと驚かせてみたかったんですよ。」

 

まったく…、この人はいたずら好きなのか?

 

瑛梨奈「それよりも校長、『ご心配には及びませんよ』と言ったのはどういうことですか?」

 

校長「実は、『試験召喚システム』の話をとある一部の企業にお話ししたんです。あまりにも興味を持ってくれたみたいで…そしたらいきなり、「ぜひスポンサーにさせてください!」というお返事をいただいたもので少々戸惑ってしまったんですが、契約が完了したので、運営を開始しました。なので、資産運用に関しましては問題ありませんよ。」

 

…まあ、世界初(この世界において)の『試験召喚システム』だから興味を持たないわけないか。

 

瑛梨奈「ところで本題に入りたいんですけど、実は今朝、模試の回答が何者かによって盗まれたんです。誰か心当たりのある人はいらっしゃいませんか?」

 

「「「「「「ええええええ!?」」」」」」」

 

なんでそんなことが!?

 

十和田T「補足は私からするんだが、昨日の…あれは午後11時ごろだったかな。みんなの模試を採点していてな…あと2枚で終わりそうになったその時、誰かが訪問してきたんだ。で、ドアを開けたら同じ学校の生徒の3-4の『新城結奈』が来てな…」

 

…この人、周りの女子たちをどんだけその気にさせているんだよ。

 

~回想~ P.M.10:50

 

結奈「十和田先生いらっしゃいますか?」

 

十和田T「おう、結奈。こんな夜中にどうしたんだ?」

 

結奈「(先生ったら、自分の生徒が教師の家の位置を把握していることは気にしないんですね。…まあいいとして)あの、数学の…の…を教えていただきたいんですけど。」

 

十和田T「ん?そんなの明日学校あるからその時でいいんじゃないのか?」

 

結奈「(まあ、それもアリですけど)ちょっと、私の性格を知った上のお言葉ですか?気になった問題はその日のうちに解決しないと気が済まない性格だって何度言ったらわかるんですか!」

 

十和田T「ああ、すまんすまん。私もいろいろやることがあるからな。」

 

結奈(この人もこの人ね…、周囲の女子をたぶらかして…)

 

十和田T「で、それなんだがこうするといいぞ。えーっと…」

 

~10分後~

 

結奈「…なるほど、わかりました!ありがとうございます!」

 

十和田T「またわかんないところあったら私に相談してな。」

 

結奈「はい!…では、失礼します。」

 

十和田T「(さて、模試の採点の続きするか…)えーっと次は…って、何だこれは!!!」

 

・そこのあるはずの模試がない

 

・部屋が異常に散乱している

 

・ついでに言うと赤ペンまで無くなっている

 

十和田T「これは一大事だ…!」

 

~回想終了~

 

十和田T「…ということがあってだな、どうしたものか。」

 

瑛梨奈「……先生、これ以上弁明のしようがありませんよ。」

 

十和田T「なぜだっ!」

 

いや、つっこみどころ多すぎるでしょ。

 

校長「えっ?模試なら私が持っていますけど。」

 

いや待て、それは本当なのか?

 

校長「実は今日の早朝、新城さんが私のところを訪ねてきまして、その十和田先生の昨日の出来事について謝罪してきましたよ。私は、それなら直接謝罪に行ってくればいいのにと促すつもりでしたが、『気が引ける』とか言ってましたので…」

 

その人もその人だなと思うけどここは抑えよう。

 

教頭「ちょっと、その癖はいい加減直してくださいって何度言ったらわかるんですか!?みんな動揺しているじゃありませんか!」

 

校長「すまない、言うタイミングがなかったもので。」

 

いや、あったと思うよ。

 

十和田T「おお、よかった。まだ完全に採点が終わっていなくてな…。」

 

校長「それなら私が終わらせましたよ。ついでに召喚システムのほうに登録させました。」

 

この人相変わらず仕事が早いよ!!

 

瑛梨奈「え?じゃあもう召喚可能な状態になっていることですか?」

 

校長「そうです。…タイミングが悪くて申し訳ありませんが、ただいまより『試験召喚システムプログラム完成イベント 1日目』を開始いたします。」

 

本当に唐突すぎるよこの人は!

 

 

校長「では、さっそく召喚してみましょう。召喚キーワードは『試験召喚獣召喚(サモン)』です。ポーズはどうでも構いません。」

 

あ、そこは文月学園と同じなんだ。

 

校長「召喚フィールドは私が生成します。…では、今回は一人ずつ召喚してみましょう。最初に坂井さん、お願いします。」

 

瑛梨奈「いきなり私からなのね。…いいわ。『試獣召喚(サモン)』!」

 

 

~総合科目~

 

1-3 坂井 瑛梨奈 6347点

 

で、出てきた瑛梨奈さんの召喚獣は性格の影響か、結構な軽装備で素早さに特化しているというk…ってちょっと待てぇーい!

 

明久「今回の模試は2000点満点ですよね!?なんで6000点以上もあるんですか!?」

 

その言葉にみんなも動揺している。これは設定ミスなのか?

 

校長「あ、伝え忘れましたが、今回の模試は2000点満点だったとお見受けしましたが、それでは誰も腕輪の点数に届かないということで、満点を7000点にまで引き伸ばしました。」

 

なんだ、そういうことなんだ。

 

教頭「……校長!」

 

あ、教頭先生の逆鱗に触れてしまった。

 

校長「いや待て、これはよくあるミスで…って、ちょっと!?」

 

…もう何も言えないよ。

 

 

 

…2分後

 

校長「…ありがとうございました。続いて、哀川くんお願いします。」

 

悟「よし、オレの出番だな!『試獣召喚(サモン)』!」

 

1-3 哀川 悟 1173点

 

なんかさっきの点数に比べると見劣りが…

 

悟「明久、声には出ていないが一応読み取ったからな?後で覚悟しとけ。」

 

明久「なんで!?」

 

校長「ありがとうございました。続いて、吉澤くんお願いします。」

 

悠大「今度は僕の番だね!『試獣召喚(サモン)』!」

 

1-3 吉澤 悠大 2111点

 

悟「そこそこの点数だな。」

 

悠大「何その上から目線!僕より低いくせに!あとでお仕置きするから!」

 

悟「ちょ、悪かったって!」

 

校長「何があったかは放っておいて、次は木下さん、お願いします。」

 

優子「次はアタシなのね。『試獣召喚(サモン)』!」

 

1-3 木下 優子 5765点

 

さすが優子、優等生に磨きがかかっているね。

 

優子「もうちょっとで腕輪に届きそうね。」

 

明久「まだ到底及ばないなぁ…」

 

優子「でも、最近は頑張っているからそのうちいけるんじゃない?」

 

明久「そうだといいね。」

 

校長「はい、ありがとうございました。続いて、幸久くんお願いします。」

 

幸久「…ということは兄ちゃんが最後なんだ。…いくよ、『試獣召喚(サモン)』!

 

1-3 吉井 幸久 3997点

 

幸久「あと3点!?惜しかったな~。」

 

優子「十分いい点数よ。この『ダメ兄』に比べてね。」

 

明久「『ダメ兄』ってひどくない!?しかも優子からの発言だなんて!」

 

ダメだ、相当のショックが…

 

校長「…立ち直れそうですか?さいごはあなたの番ですよ。」

 

明久「…そうか。…いや、最後なんだからしっかりといい所見せないとね!『試獣召喚(サモン)』!」

 

1-3 吉井 明久 1174点

 

悟「なんだとっ!?俺より1点上なのか!?」

 

よっしゃ!悟よりも1点上だ!

 

瑛梨奈「…なんか、低レベルの争いのように感じるのは私だけ?」

 

優子「…アタシも同感よ。」

 

幸久「…僕も。」

 

 

昼食後、いろいろと発表会的なことをして一日が終わった。

 

優子「明久、明日は実際に体験するのよね?」

 

明久「そうだよ。僕たちは文月学園で実際にやったことがあるけど、悟たちは全然やったことがないから、どう教えるかによって変わってくるね。」

 

優子「ところで、幸久はどうしたの?」

 

明久「なんかね、瑛梨奈さんと話がしたいから先に行っててだって。」

 

優子「ふ~ん、どんな話なのかしら?」ニヤニヤ

 

さあね?

 

幸久Side

 

幸久「ねえ瑛梨奈、明日の体験のことなんだけどさ。」

 

瑛梨奈「それね、わくわくするわ。で?」

 

幸久「僕は前の文月学園で実際に扱ったことがあるからいいんだけど、みんなはまだ扱ったことすらないから僕が先導してあげるよ。」

 

そうすれば効率がいいし、全体に広がっていくスピードも速くなる。

 

瑛梨奈「そうね、こればっかりはさすがに私じゃ先導できないからお願いしようかしら。」

 

幸久「ありがとう。みんなのこれからのためにもがんばるね!」

 

瑛梨奈「こちらもありがとう。」

 

瑛梨奈Side

 

真実をすべて知っている私。あの3人が3年の夏がリミットだということも。それまで私は私の理想をどうにかして実現させなきゃならない。召喚システムが完成した今、ここからが本番だと思っている。その前にまずは、召喚獣の扱いに慣れなきゃならない。まだ、どれほどの難しさなのかも知らない。…まだ来たばっかだけど3人と離れたくない思いはもうすでにある。そのためにも、常に上位であり続けなければならないし、召喚獣の扱いもそこそこにならなければ…

 

幸久「瑛梨奈、どうしたの?考え込んだような顔して。」

 

瑛梨奈「い、いや何でもないわ。帰りましょ。」

 

幸久「そうだね。」

 

とりあえず、これは今、心の内にしまって…と。




というわけで、今回の模試の結果です。

1位 坂井 瑛梨奈 6347点
2位 木下 優子  5765点
3位 吉井 幸久  3997点
4位 吉澤 悠大  2111点
5位 吉井 明久  1174点
6位 哀川 悟   1173点

まさか明久が悟を追い越すなんてね…。
これを、文月学園のクラス編成のようにして、基準を信越高校に設定した場合…

瑛梨奈、優子…Aクラス
幸久    …BかCクラス
悠大    …Dクラス
明久、悟  …Fクラス

という感じですね。
さて、次はいよいよ召喚獣の体験!明久たちは瑛梨奈たちにどうやって扱い方を教える
のか?

まあ、明久はまたトラブルを起こすかもしれn「くたばれぇい!」ってうわなにをすくぁwせdrftgyふじこlp

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