やはり俺が私立グリモワール魔法学園に転校生と一緒に入学するのは間違っている   作:水無月ゲンシュウ

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あけましておめでとうございます。今年もよろしくです。


第二十話 けっこう転校生は怒らせると怖いのかもしれない。

 「よう……転校生」

 

 玄関のチャイムに対し、居留守を試みた比企谷。しかしチャイムを鳴らした転校生の予想外なMore@の文面の圧力によりカギを開けてしまう。比企谷の運命はいかに。

 

 入ってもいいかとジェスチャーで確認する転校生。ドアを開けてしまった以上無下に追い返すこともできず、彼を部屋へと招き入れる。転校生は非常に慣れた手つきで俺の部屋へと上がると「つまらないものですが」といいながら手土産を渡してくる。これ確か最近新しくできたスイーツ専門店の商品じゃねぇか。普段から女子生徒を侍らしているだけあって、こういう店の情報もよく耳にするのだろう。またこういった店に一人で入ることにも抵抗がないようである。伊達に学生生活の大半を女子とのデートやその他それに準することに費やしている男なだけある。なんでも転校生とのデートなどの予約は結構先まで埋まっているらしく、逆をいうとそれだけ転校生自身の一人でいる時間が少なくなるというもので、そんな転校生がわざわざ一人の時間をつぶしてまでここに来るということは、それなりに重要なことなんだと思う。むしろそうでなくては転校生の貴重な時間を奪った罪で転校生のハーレム要員に俺が殺されかねない。

 

 「マッ缶でいいか?」

 

 とりあえずお客様に何も出さないのはまずいと思い千葉のソウルドリンクであるマッ缶を提案した後に軽く失敗だなと思った。ケーキとマッ缶を同時に飲食するのは千葉県民でもない転校生には無理だと思ったからだ。しかしそんな心配は杞憂に過ぎず、転校生が買ってきたケーキはどれも甘さを控えたものとなっていた。紅茶を混ぜたケーキや酸味の強い果物を乗せたケーキなど。俺がマッ缶を提供するのを読んでいたかのような品揃えだ。おそらくこういったささやかな気遣いが女子生徒の心を鷲掴みにしているのだろう。それでいて嫌味がないとならばそりゃもう男の俺でも惚れそうになるほどだ。

 

 いくつかの他愛のない会話をしたのちに転校生は本題を話し始めた。

 

 「俺が風紀委員を辞めた本当の理由?」

 

 転校生はいつになく真剣なまなざしで聞いてくる。

 

 「割といろんな人に行っていると思うが委員長に迷惑かけたくないのと、あの戦いで自分の力不足を痛感したから。それと正直もう働きたくないでござる」

 

 と、冗談っぽくいってみるが転校生は首を振る。それを嘘だと思わないが本当の理由は?としつこく聞いてくる。それと委員長を泣かせた件についてもといただいてきた。コイツ妙に勘がいいからな、少しカマかけてみるか。

 

 「なぁ転校生……お前はどこまで知っている?」

 

 もしかしたらこいつは俺の隠している秘密に気づいたのかもしれない。

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