やはり俺が私立グリモワール魔法学園に転校生と一緒に入学するのは間違っている   作:水無月ゲンシュウ

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第二十四話 再び比企谷は風紀委員として活動する

 俺は………

 

 「……………戻っても………いいのか?」

 

 俺に居場所があってもいいのか?

 

 「勿論ですようちら風紀委員は比企谷さんの委員会入りを歓迎します」

 

 正直断られると思っていた。嬉しい誤算です。嬉しさが顔に出たのを隠すようにタルトを口に運ぶ。口の中一杯にリンゴの甘酸っぱさが広がる。やはりリンゴは美味しーです。この美味しさは共有すべきですね。

 

 「比企谷さん、あーん」

 

 委員長の突然の奇行に思考が止まる。

 

 「………は?」

 

ここまでうちをへこませたお返しです。

 

「うちらはデートに来てるんですよ?デートっぽいことしておきてーじゃねーですか」

 

「いや、デートじゃないと思うが………むぐっ!」

 

 まだ色々と言っていた口にスプーンを無理やり突っ込む。

 

「美味しーでしょ?」

 

 その後も二人は楽しんだ後学園へ帰宅した…………

 

「と、言う訳で復帰した比企谷先輩っス。先輩っ、何か一言」

 

「いや何がと言う訳だお前はいった何を見てたんだ」

 

 全く、この忍者は何をみてたと言うのだ。どこからどうみても反省会をしていたじゃないか。こいつが説明した部分も罰ゲームの部分だろ。こいつがいる限り、プライバシーというものがあってない気がするのは俺だけだろうか。

 

「何って…………先輩と委員長がなかむつまじくデートしてる現場ッスけど?」

 

「服部、じょーだんはほどほどにしてくだせー、約一名じょーだんだと気づいてない者もいますし」

 

氷なんとかさん冗談だって気づいてなかったのかよ、危うく反省文書かされるところだったじゃねぇか。

 

 「まぁそういう訳だ……………迷惑かけるかも知れねぇがよろしく頼む」

 

 「私は別にどちらでも良かったったので、これで失礼します」

 

 お前はそうだろうな。

 

「服部さんの言うことが本当だったら復帰そうそう反省文でしたね」

 

 冗談ですんで良かった。

 

「これからもよろしくっス、先〜輩」

 

 お前は俺の許さない奴ノートにランクインだ。

 

「またよろしく頼む比企谷。あれが捻デレというものなんだな、夏海が言ってたぞ」

 

 岸田、覚えてろ。

 

 「比企谷さん、お帰りなさい」

 

 お帰りなさい・・・・・・か。そんな声かけられるのは自宅で小町だけだと思ってた。小町も結構な頻度で忘れたりするけど。ここは俺の変える場所か・・・・・・

 

 「あぁ」

 

 少しは本物に近づけたのだろうか。

 

 比企谷の風紀委員復帰後、阿川奈での人を食べる霧の魔物騒動の中、霧の守り手幹部、間ヶ岾昭三の死亡が確認され、霧の魔物に食われたと思われたが検死の結果他殺であることが判明した。

 

 運命の歯車が徐々に回りだす。

 

 ちなみに余談だが彼と風子の反省会の写真は報道部によってゴシップとして新聞に載り、良くない意味で彼を知る人物が増えたのはまた別の話。

 




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