やはり俺が私立グリモワール魔法学園に転校生と一緒に入学するのは間違っている 作:水無月ゲンシュウ
「あぁ今日もマイシスター秋穂がかわいいわぁ」
「分かる」
「あぁ?何よアンタ」
「妹って目にいれてもいたくないくらいかわいいよなぁ」
「あんたも妹居るの?」
「おう、小町は…」
妹談議で意気投合する二人であった
犬川学園長、二回ほどしか顔を合わせたことはなかったがなかなか食えない爺さんだった。愛娘のために病気のことを隠してやがったのか。その学園長がなくなったとはいえ一般生徒である俺に直接的な関係はなく転校生や瑠璃川姉妹と共に碧万千洞へとクエストに来ていた。
「なにここ。霧の濃度が高すぎる…クエストのレベルじゃない。どうしてこんなに調査が雑なのよ」
「お姉ちゃん、どうしたの?立ち止まっちゃって」
「なんでもないよぉ!秋穂は心配しなくていいからね!転校生と比企谷にお話があるから、ちょっとだけ見張りしておいてもらえない?」
「あ、うん。わかった」
「転校生。すぐにここを出る。いったん退却するわ。こんな場所に秋穂を長い間いさせるわけにいかないわ。まだ突入して三十分。すぐに出られる。入り口に戻るまで、秋穂が傷つかないように守るんだ。比企谷はあたしと一緒に周囲の警戒をやれ、いいな?」
瑠璃川姉に呼ばれたかと思えば退却をするとのことだ確かにここはいささか霧が濃い。霧過敏症でもない瑠璃川姉が感じられるくらいなのだからよほど濃いのだろう。撤退を開始しようとしたら突如爆発音が鳴り、俺は下へと落ちていった。
崩落から四時間後、転校生が新たな転校生、ヤヨイ・ロカとの合流を果たし、別動隊も残りのメンバーを探していた。一方比企谷は……
「……くそっ、とっさに障壁で身を守ったが片足持ってかれたか……あれは瑠璃川妹?気を失っているのか」
折れた足を引きずりながら瑠璃川のところへ向かう。傷の有無を確認する……後で瑠璃川姉に殺されそうだが緊急事態だやむを得ない。落ち方がよかったのか特に目立った外傷はない。細かいことは帰ってから検査でもすればいいだろう。しかし妙だな、霧が少しずつではあるが確実にここに集まってきてる。障壁はここに来る前にしっかりかけてきたんだがな。
「俺が原因じゃないとすると…瑠璃川…お前、もしかして……」
「秋穂っ!」
数時間後、春乃が秋穂の所に到着すると、転校生たちと衰弱した比企谷が待っていた。
「……瑠璃川姉、すまない。俺の技量じゃろくな障壁が張れなかった。ちゃんとした奴かけてやってくれ」
「比企谷…お前……転校生、頼む…魔力を……」
その後無事に救出された一行は無事学園へと帰投した。その学園の病室で瑠璃川姉と比企谷は話していた。
「比企谷、今回はお前に助けられた。礼をいう」
「あんまし役に立たなかったけどな。それに成り行きとはいえお前ら姉妹の秘密を知っちまって悪いな」
「仕方がない…秋穂のことを怖がらないで上げてほしい」
彼女は妹がいつ魔物に代わるかわからない危険因子として見られないように誰にもこのことを教えなかったのか。
「あぁ…俺も瑠璃川妹と同じ状態だし怖がるわけねぇだろ?」
「なに?」
「俺だけ他人の秘密を知っているのはフェアじゃないからな…誰にも言うなよ?」
二人が秘密を共有した瞬間であった。
春乃さんと比企谷はお互いシスコンということでクエスト前から関係が良好でした。だから春乃さんが名前を憶えていたんですね。