やはり俺が私立グリモワール魔法学園に転校生と一緒に入学するのは間違っている   作:水無月ゲンシュウ

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第三十三話 パンドラ

 碧万千洞での瑠璃川姉妹の一件からしばらくたったころ、二度目の裏世界捜査が実地されることが発表された。なんでも今回の調査では報道部部長、遊佐鳴子の協力者と言われている人物から裏世界に関する情報を入手することが目的らしい。その為、今回は遊佐鳴子がチームの指揮を執ることになるため、彼女との面識がほぼ皆無な俺が調査隊のメンバーに選ばれることはないと踏んでいたのだが……

 

 「…遊佐先輩なんで、俺を選んだんですか?せっかく休日に撮りためたプリキュアを見ようと思っていたのに…」

 

 「おや、僕が君を選んだことに何か問題があるのかい?僕は君が思っているよりも高く君のことを評価しているんだけどね。隠密関係に特化した魔法適正、あらゆるものを疑ってかかるその精神……水無月君に先手を打たれていなければ報道部に勧誘していたくらいにはね、何なら今からでも内に来ないかい?それなりのポストを用意しよう」

 

 「委員長に殺されるので勘弁してください」

 

 「ははっ、半分冗談さ……君は水無月君の大のお気に入りのようだしね。手を出した時の報復が想像つかない」

 

 半分は本気かよ。あとお気に入りっていうのは仕事を押し付ける体のいい奴なだけですよ。

 

 「実際の所今回の捜査では主に市街地での戦闘がメインになるだろうからね、あまりド派手な魔法は使えないのさ。その点君の魔法は転校生君に毛が生えた程度…ということになっているらしいしね、そもそも火器を使うみたいだしね。問題ないと判断したよ」

 

 今回向こう側が指定したエリアは市街地を抜けた先の地下から出た部分だ。そして今回は裏世界のある団体がそれを妨害してくると予想されている。戦闘は避けられないのだが裏世界の損壊した家屋内での戦闘に武田会長などの攻撃は建物が耐え切れない。そこで強化魔法が主体の生徒や、俺のように攻撃魔法が貧弱な生徒が主体となって構成されている。

 

 まぁ、選ばれてしまったのだから仕方ない。駄々をこねて仕事が増えても仕方がない。仕事に取り掛かるとしよう。

 

 結果として遊佐鳴子の協力者は遊佐鳴子であった。裏世界のJGJの攻撃をしのいだ先にいた彼女は何も発することはなかった。そして裏世界の遊佐鳴子から持たされた情報は非常に価値あるものとなった。我々の世界と裏世界の生徒の違い。こちらにはいるのに向こうにはいない生徒。その中にはここまで獅子奮迅の活躍をしてきた転校生の名前も存在した。

 

 「転校生君。君はいったい何者なんだい?」

 

 

 

 

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