やはり俺が私立グリモワール魔法学園に転校生と一緒に入学するのは間違っている   作:水無月ゲンシュウ

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第三十六話 比企谷人生初の海外へ

 初田村でのクエストから暫くしたのち、計画されていた通り8月からのハワイへの出発の準備が進められていた。海外に行くから風紀委員の仕事が無くなるなんてことはなく、寧ろ出先で問題を起こす生徒が居ないようにするため、仕事が増える始末である。

 

 「服部の奴、こんな忙しい時に何処で油売ってるんだか」

 

 こんな忙しい時期にも関わらず服部の姿が見えない。どうしたものかと頭を悩ませていると生徒会から呼び出しがかかる。あれのことがバレたのかと思いつつもそんなヘマをした覚えもないが、呼び出された以上行くしかあるまい。生徒会室に入るとそこには生徒会のメンバーの他に、委員長と、服部がいた。

 

 「よし、揃ったな。手短に話すと服部が転校生の情報を漏洩し、そのため謹慎処分となった。風紀委員には悪いが服部の抜けた分のスケジュールを調整しておいてくれ」

 

 「謹慎?」

 

 副会長の補足によれば、テロリストなどに対する撒き餌として、バレても問題ない情報を暗号付きで外部に漏洩させた。その結果、転校生の情報が喉から手が出るほど欲しい連中は夢中になって取り掛かり、時間稼ぎにはなったらしい。学園としても喜ばしい限りだが、規則は規則。何も罰を与えないというわけにもいかず、謹慎という形が取られた。

 転校生を取り巻く状況などいち生徒からすれば知ったことではないが、アイツのせいで俺の休みが消えるのはけしからん。

 当の転校生はというと、精鋭部隊隊長エレン・アメディックとクエスト中である。今日の午後にはハワイに向けて出発するというのに勤勉なやつだ。転校生を取り巻く環境は変わりつつある。転校当初は数少ない男子と会う物珍しさと魔力タンクとしての役割という見方であったが、転校生自身が力を付けていくにつれてあいつを中心とした一つの組織が形成されつつある。魔法使いの組織としては間違いなく世界最強の組織の完成だ。だがそれは良くも悪くも世界に影響を与えることになる。その時転校生に世界に抗えるだけの力がついているかどうか。或いはそれまでに

 

 人類が残っているか。

 

 「生徒会執行部会長の武田虎千代だ。学園生に通達がある。クエストに行っていない生徒は各々作業を止め、きいてくれ。8月に2回に分けてハワイへの旅行がある。その目的は民間軍事会社との合同訓練である。魔法使いではないが対魔物戦のエキスパート達だ。彼らとの合同訓練でレベルアップを図り我々は・・・・・・9月の第8次侵攻に備える」

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