そればかり考えているわけではないジータちゃんのお話です。
「ええ!?団内の星晶獣が喧嘩を始めた!?」
「はわわ、大変ですぅ!」
ロゼッタから報告を受け、慌ててグランサイファーを飛び出す。
「ルリア、行くわよ!もう、こんな時に何やってるのよー!」
「ビィさんが『たまには星晶獣にも仕事させた方がいいんじゃねーのか?』ってかわいい顔して言うから魔物の見回りの依頼を任せたんですよね…」
「ルリア、説明ありがとう!とにかく今は急ぎましょう」
「えーと、今確か見回りに行っているのは…」
「ルシオさんと、メドゥーサちゃんと、ゾーイさんとケルベロスちゃんと…えーと、」
「あとはノアくんとゆぐゆぐ、モルフェとヴェトルとロゼッタ、最後にビィね」
「はわわ。たくさんいますねー。大丈夫でしょうか」
「大丈夫じゃないから今こうして向かっているんでしょう!本気を出したらどうなることか…あの闇エレメント・リッチさんですら島1つ滅ぼせるのよ!?街に被害を出してしまったら、私のジータ商事株式会社の未来はないわ!」
ジータは、日ごろから何かあれば即時対応を心掛けている。ロゼッタお姉さんから脳内に直接語りかけられた今回も、即時対応ということで、代表取締役社長自ら駆け付けたわけである。
上限の月がちょうど南中した頃。ジータとルリアは険しい山道を進む。あたりは暗くなり、月明かりを頼りに前に進むしかなかった。
「あっ!あの茨は!」
「間違いないわ。ロゼッタのものよ。いくら町の外れとはいえ、あんなにでかい結界を作って何やってるのよー!騎空士は信用第一なのよ!」
「ひゃわっ!」
ルリアが石につまずいて転んでしまう。ジータはすぐさま手を差し伸べる。
「っ!ルリア、大丈夫?」
「いたたた…ジータ、ありがとう。大丈夫です。へへへ」
「くっそ、ほんとこの東山ボイスかわいんだよな、くっそ」
「はわ…?何か言いましたか?」
「いいえ、なんでもないわ。先を急ぎましょう」
ルリアを気にかけつつも、先を急ぐ。険しい山道を抜け、ようやく茨の結界の入り口となる草原へとたどり着いた。
「ノックすれば開けてくれるかしら」
「えっと…JKっていえば開けてくれるって前にロゼッタさんが言ってました」
「よく覚えてたわね!さすがよ、ルリア」
「えっへん!」
「あー、あー、かわいいよー!」
「?」
「そんな瞳で見ないで~!とか言ってる場合じゃなかったわ、ええと…JK」
「あ、入れるようになりました!わーい」
「さぁ一体中で何が起きているのか。このあと独占生中継です。チャンネルはこのままで!」
「中は異様な静けさに包まれていた、ですか?」
「ルリア、台本を読んでいることを隠す努力をしなさい」
「はわわ…ごめんなさい」
「いいわ。続き行きましょう」
「星晶獣たちがみな倒れてしまったあとなのかもしれない。不安な気持ちを必死に抑え、ジータは先をと進む」
「ルリア、星晶獣の気配は感じる?」
「…は、はい。ここを左に曲がったところから強い気配を感じます。全員そろっているような…?」
「全員?どういうことなのかしら。とにかく、急ぎましょう」
【ぐぬぬ、疲れてるときに…】【まだ何も見えてこねーな!】→skip
黄紅石を2個手に入れた!キュアポーションを1個手に入れた!
「あれは…?」
「茨の中にまた茨…怪しさしかないじゃない」
「え、えっと、入りますか?」
「もちろんよ。JK」
そこでジータたちが見たものとは…
<後編へ続く>
黄紅石…大事にしろよ…