猫修羅   作:ちょい晩酌

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親子

バス…じゃなくて父親は、走ってきた私をちらりと見ると、聞き取れない声でボソッと何か言って、飛ぶように走って屋敷に行ってしまった。

 

 

猫バス絶対私が娘って分かったな。

一年経って初めて会う娘に、まず言うことあるんじゃないのかい?

一人にしてすまなかったなーとか、俺が父親だよー的なさぁ。

何て言ったか全然聞こえなかったし、どう見ても逃げたでしょ。

 

 

ふと横を見ると、さっきの猫バスが私の父親だと気付いたであろう昴が、父の走り去った道と私の顔を交互に見て、私に声をかけずらそうにしてるのが申し訳ない。

3歳の昴に気を使わせてしまうなんて…。

 

落ち込むより、呆れてしまったので私は平気です。

でも、それを一歳の言葉で三歳の昴に伝える事がが難しいので、

 

「あたち、だいじょーぶよぉ。またあした、あしょぼーねー。」

と軽く済ませる私。

 

「「ばいばーい。」」

 

 

ぁあ。屋敷に戻るのが憂鬱です。

 

 

 

 

 

そっと屋敷に入る私。

…なんで私がこそこそしないといけないのだろう。

 

 

 

 

「猫修羅」

 

 

あ、呼ばれた。

 

 

「あい。」

 

 

なんとなく猫化したまま対面する。

 

 

「さっきは村の者達がいたのですまなかったな。ずっと一人で大丈夫だったか?」

 

 

まぁ、侍女とかいたし大丈夫だったけど…。

「あい。」

 

 

「俺にはやる事が沢山有る為、この村を離れる事が多い。しかし、時に村を守る為の行動でもある。

…いつかお前も外に連れて行く。しかし今は幼すぎて力がない。精進するのだ。」

 

「…あい。」

 

「暫く滞在するが、今日は休む。下がれ。」

 

 

はい?

なんて父親だ!詫びはないし、聞きたいことが山程あるのにもう会話終了?

バス猫ならぬ、バカ猫か!!

親子って言うのは会話やスキンシップ大事!

って事で下がりません。

 

 

「ははうえー。いないー。」

 

「…。」

 

猫バスは目を見開いた後に、少し目を細めて話始めた。

 

 

「…理解できるか分からぬが…。

 

お前の母は人間だ。巫女と言う特別な力を持った人間だった。

妖怪を滅する力を持ちながら、人間に害のない妖怪と仲良くしていた。“撫子”と言う、気が強いが名前の通り花のように美しく優しい女だった。

お前を腹に宿してからは、巫女としての力がなぜか弱まり、巫女を食らおうとする妖怪に狙われた。

危険だと思い、俺は撫子をこの村に置いて守る事にした。

…しかしそれが原因で、猫妖怪達は他の妖怪達と争う事が増えた。

…俺は巫女を食らおうとする妖怪を潰しながら、力を戻す方法を探していた。

 

ある時、子が産まれたと知らせがきた。

そして…、そのまま意識をなくしたと。

無論お前のせいではない。

 

今はとりあえず妖怪から離れ、空気の良い人間の住む村で休ませる事にした。

何かあった時の為に、猫も近くに置いてある。」

 

 

 

ほう…。

猫バスも大変だったようですね。

妻ラブって事か。

母親に会いに行きたい所だけど、私が近づいたら良くないのかな?

 

 

「ははうえ…。」

 

 

「数多くの妖怪を滅する中で、呪いにでもかけられたのだと思う。まだ詳しいことは何も分からぬ。」

 

 

そっか。

 

よし!じゃあ私は母親を救ってみせる!!

 

この世界でやる事は決まった!

 

 

 

目標は家族団らん!

 

と素敵な人と結婚!

 

 

 

二つ目おかしいって?

いやいや、女として産まれた以上譲れない。

 

まずは強くならねば。

 

 

気合いを入れて、猫パンチ!!!!!

 

 

猫バスに当たって、睨まれてしまった…。




ルビをふる?とか、色々難しい事はできません(笑)
今まで読むだけだったので、何も使いこなせません!
しかしながらお気に入りして下さった方に感謝です!!
飽きられない用に頑張りたい…です。

ちなみに、猫バスが人間の村に置いた猫は、アイツです。
分かりますかー??ニヤニヤ


原作で年齢とかあやふやなので、時に噛み合わない事もあると思いますが、そこは私解釈ですいません。

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