ポルカ〜剣の王の伝説〜 作:ガラスのハート
皆がイライラしていた。
際もイライラしていたのは恐らくはイワンだろう。
ポルカが試合会場に現れないまま10分が過ぎようとしていた。
審判がイワンの顔色を伺う。
不戦勝で・・・。
イワンは審判を睨みつけた。
もう少し待て・・・。
すると、ポルカがやっと現れた。
ポルカは始めから剣を剥き出した状態で俯いて現れた。
イワンは少しホッとした。
「ビビって、来ないかと思いましたよ」
ポルカは軽く会釈だけ返した。
イワンはいきなりポルカに斬りかかった。
ポルカはその一撃を剣で受け流す。
イワンはポルカの足をはらおうと蹴りを放つ。
ポルカは蹴り使用とした足を足の裏で止めた。
「審判、速く試合を始めてくれないか?」
唖然としていた、審判は生唾をのむ。
「しかし、これは明らかな・・・」
イワンはポルカの顎を蹴りあげようと足を上げた。
ポルカはそれを紙一重に避ける。
「遅れた私をわざわざ待ってくれたんだ、これぐらい問題ない」
審判は開始の合図をあげた。
「ハッカペル!!」
同時にポルカは叫ぶ。
ポルカはイワンの膝を蹴りつけた。
イワンは慌てて、後ろに下がり蹴りを避ける。
ポルカはすぐに下段攻撃を上段に切り替えて、イワンの顎を足の裏で蹴りあげた。
ポルカは続けざまにその足でイワンの溝をつま先で貫く。
その身は一振りの鋼、つま先はイワンの身体に突き刺さり刺傷を作った。
イワンはそのまま、足刀でイワンの喉を蹴りつける。
イワンは蹴りを紙一重に避けて、足を絡ませ両手で抱え込み寝技に持ち込んだ。
その際に首元を掠めて首に軽い傷口が出来た。
しかし、そんな事はどうだっていい。
白刃の王の足を取ったのだ。
剣の尖端がイワンの顔目掛けて飛んできた。
イワンは足を離して、飛び退き剣を避けた。
ポルカは直ぐに足を引いて体制を立て直す。
イワンはポルカの顔に前蹴りを放つ。
ポルカはそれを紙一重で避けるとイワンは足を曲げてイワンの首に掛けた。
そのまま、もう片足を上げてポルカの首をロックする。
そのまま、ポルカの頭を両手で掴む。
後は身体を捻れば終わりだ。
イワンは身体を強烈に捻る。
ポルカはそれと同じ速度で回った。
イワンは身体を反ってポルカにフランケンシュタイナーを掛ける。
ポルカは飛び、空中で廻り元の体制を維持した。
ポルカの剣がイワンの首に迫った。
イワンは落ちるようにポルカから降りて背後に周り、シャシュカで足を切りにかかる。
ポルカはバク宙をとって、シャシュカを避けてイワンの頭を踏んづけにかかる。
イワンは慌てて後ろに下がり蹴りを避けた。
イワン顔に切り傷が入る。
ここまで、強いのかポルカは!?
イワンは殺す気なのに死合をしているつもりなのに、ポルカは普通の試合をしていやがる。
いまだって、当たっても致命傷にはならない様にしている。
ポルカの後ろ蹴りがイワンの頭をすっ飛ばした。
イワンは鼻血をだして、白目を向き地面に倒れた。
これが白刃の王である。
審判が立ち上がらなくなったイワンを確認する。
「ポルカの勝利!!」
ポルカはイワンに背を向けた。
すると、突如観客と審判がどよめきだした。
イワンが立ち上がり、後ろからポルカの首を締めあげたのだ。
殺意無き一撃。
しかし、ポルカは冷静だった。
イワンは一気にポルカの首をチョークでしめあげる。
「ポルカ、俺はお前を殺すためにここにいるんだ!!」
ポルカはイワンの手を片手で掴んだ。
指がイワンの腕にめり込み突き刺さり骨にたっした。
そのまま、身体を少し前傾させてイワンの足をうかせて、ものすごい速度で後ろに下がり出した。
そして、イワンを壁に叩きつける。
イワンの力が弱まると隙間から抜けて、イワンの手を指で抉りながら片手でイワンを正面に投げ飛ばした。
イワンはあまりの傷みに悲鳴を上げる。
すると、ポルカは靴を脱ぎ出した。
「お前が毒蛇なら、俺は孔雀だ」
ポルカは両足裸足になった。
「かかってきな」
イワンはポルカに切りかかる。
ポルカはそれを剣で受け流して、イワンの肩に肘を振り落とした。
肩の肉が鋭利に切り裂かれる。
ポルカはそんな至近距離から、イワンの顎を蹴りあげた。
顎にも切り傷が入る。
ポルカは足を振り落とした。
イワンは後ろに下がる、顔に傷が増える。
イワンはシャシュカを構えている間にポルカに距離をつめられる。
ポルカはイワンに頭突きをかます。
そのまま、正中線を拳で打ち抜かれた。
腹と胸に小さな刺傷が出来る。
イワンは慌てて後退したおかげで致命傷にはならなかったが今のは殺しに来ていた。
イワンは直ぐにポルカに切りかかろうとすると、ポルカの足の裏がイワンの胸に当てられた。
そのまま、ポルカが足の指を曲げると足の指がイワンの胸に突き刺さった。
イワンが足を切り落とそうとシャシュカを降るが、途中でポルカにシャシュカを剣ではねとばされる。
そのままポルカはイワンを足で持ち上げて、足を振り落とす容量でイワンを投げ飛ばした。
だがイワンは血まみれでも立ち上がろうとした、そのイワンに化け物は歩み寄る。
ポルカは手の指でイワンの頬をかなぐりった。
ポルカは下から足の裏を振り上げて、イワンの胸を足の指でかなぐる。
その姿はまるで狼が人に襲いかかっているかのようだ。
イワンはそれでも立ち上がろうとする。
ポルカは容赦なくイワンの背後に周り首を締めあげて、今度こそ本当に気絶させた。
観客は沸かなかった。
化け物は黙って会場を後にする。
イワンが再び立ち上がり、ポルカに襲いかかった。
完璧に落としたはずだった。
それでもイワンは気絶してもなおポルカの肩に噛み付いた。
ポルカは剣を握る手に力が入った。
戦いは長引き、夕日が照らしていた。
剣は空を写して乱反射していた。
皆が唾を飲んだ。
ポルカが斬るぞ、地上最強の剣士が剣を降るその意味は・・・。
ポルカはイワンを引き剥がした、肉を食いちぎらせた。
そして・・・。
イワンは宙をまった、ポルカは力の限りでイワンを殴り飛ばした。
ポルカは光り輝く剣をかがげた。
勝どきをあげた。
イワンは殴られて、意識を取り戻したが返ってポルカの勝どきを聞いてしまった。
ポルカはイワンに近寄って、手を差し伸べた。
「これは戦争では無い、この剣はお前をきることに使えない」
イワンはポルカを睨みつけた。
「戦うための剣だろ!」
ポルカはうなづいた。
「守る為に戦う剣だ、この剣は守る為に・・・」
イワンはポルカの手を払った。
「随分と丸いんだな、お前」
沢山の人が集まって来て、イワンは担架に積まれた。
ポルカは担架で釣れられていくイワンをずっと見つめていた。