プロローグ 始まりの物語
俺の名前は
病室で読書をしていたら、先程俺が言っていた幼馴染が病室の扉を開けた。
「やっほー、翔ちゃん」
入って来て、隣の椅子に腰かけたのは、茶色の髪で、左側の髪の一部を黄色のリボンで結んでいるセミロングヘア。幼馴染である高坂穂乃果だ。
「……翔ちゃんやめろって言ってるだろうが」
「えー、いいじゃん。可愛いし」
男子に可愛い言うな。てか、俺が病院に入院してる理由だが、一言で言えば前の高校の時に押し入った犯罪者に刺されたからある。まあ、クラスに押し入るとは予想外もいい所だ。ちなみに、俺はちょっとだけ武道を齧っていたので、犯罪者と戦い刺されたって所か。……ナイフで腹を刺されると結構痛いのね。良く助かったな俺。出血多量で死んでもおかしくなかったのにな。その後、学校では色々あったらしいけど。んで、親戚に編入を勧められたのが、幼馴染が居る音乃木坂学園である。
「今日はどうした?」
「実はね――」
穂乃果の話によると、俺が編入する音乃木坂学園が廃校の危機に晒されているらしい。まあでも、今から三年間は存続らしいが。てか、編入する学校が無くなるのは寂しいな。
穂乃果たちはスクールアイドル活動をし、人気を集め廃校阻止に乗り出したらしい。まあ、生徒会長は頭が硬かったらしいけど。……まああれだ。後二人の幼馴染たちドンマイ。見事に巻き込まれたと予想できる。“UTX学園に人が流れてるからじゃね。”と言う俺の心の声は内に仕舞っておこう。
「お前らしい発案だな」
「でしょでしょ」
「まあ頑張れ」
え、何で目を丸くするの、穂乃果さん?俺、不思議な事は言ってないよね。
「翔ちゃん、手伝ってくれるかと……」
「いやいや、スクールアイドルは女子が活動するもんだろ?そこに野郎が入るのはな」
「うぅ、翔ちゃん」
おいやめろ。美少女が上目遣いとか反則だからね。俺、穂乃果のこの攻撃には弱いんだからね。もう一人の幼馴染の「おねがぁい!」並みの効果があるんだからね。まあそういうことなので、退路は断たれてしまったのである。
「……はあ、わかったよ」
やったっ。って喜ぶな。まあいいけどさ。俺もつられて笑みを浮かべてしまう。だが、穂乃果の顔が笑顔から、悲しみを帯びた顔になる。
「……翔ちゃん。怪我、大丈夫なの」
俺は穂乃果の頭に左手掌を乗せ、
「まあ心配すんな。主治医もあと少し入院すればOKだって言ってたしな」
「……私、翔ちゃんの帰りを待ってるね」
「まあ期待しないで待っててくれ」
「うん、待ってるね」
とまあ、そういう事なので、穂乃果は下に置いた通学鞄を手に持ち、病室を後にした。
入れ替わるように入って来たのは、
「あら、お邪魔だったかしら」
「いや、穂乃果も今帰った所なんで大丈夫です」
「仲が良いのね。あなたたち」
と言って、真理はクスクス笑った。
「まあ幼馴染ですから。てか、俺いつ退院できますかね?腹の傷も塞がってますし、そろそろ良い頃合いだと思うんですが」
つーか、これ以上ベットの上での生活は退屈って事もあるんだけどね。読書くらいしかする事ないし。
「そうね。後、二日三日様子を見てから退院かしら」
「そっすか。了解です」
あと少しの辛抱でここから解放される。
そして、これが後に奇跡を紡ぐ物語である――。
プロローグはこんな感じで。
文字数は、まあ2500~3000の間くらい。気軽に読める程度にしようかと。
まあうん、かなりのご都合主義だけどね(-_-;)
追記。
前の病院から、西木野病院に移ってます。