ラブライブ!~奇跡を紡ぐ物語~   作:舞翼

10 / 27
サブタイトル思い付かねぇ(二回目)


第10話 心の在り方

「……やっぱ、西木野家って豪邸だよな……」

 

 西木野家は、一般邸の3倍はあろうかという大きさだ。やっぱ、何度見ても慣れない。

 まあ、立ち尽くすだけでは意味が無いので、俺がインターフォンを押す。何で、こんなに簡単に押せるかって?そりゃ、西木野病院の人と知り合いだからだ。

 

『はい、どちら様でしょうか?』

 

 この声は、麻里さんだ。俺の主治医だった人でもある。

 

「こ、こんにちは。真姫さんと同じクラスの小泉花陽です。え、えっと、忘れ物を届けに来ました」

 

「その付添の、後藤翔太です。ご無沙汰してます」

 

『あら、後藤君も居るの。ちょっと待っててね』

 

 通話が切れると、ガシャン!と音が響き、目の前の門が自動で上がっていく。自動ドアならぬ、自動門(俺命名)である。……てか、幾らかかってるのよ。この門。

 

「……庶民と比べるとスケールが違うね」

 

「そ、そうですね。見た事ありません……」

 

 まあそういう事で、俺と小泉は門を潜り歩き出す。家と思われる豪邸に到着し、俺がインターフォンを押すと、女性が出迎えてくれた。西木野真姫の母親、西木野麻里さんだ。

 

「いらっしゃい。よかったら上がっていって」

 

 マジか。簡単に上げていいものなの?まあ、お言葉に甘えますか。

 麻里さんの案内の元、俺と小泉はリビングに通された。てか、ここの部屋の内装だけで幾らよ。んで、ソファに並んで座った。

 

「真姫は今病院の方に顔を出してて、もう少しで帰ってくると思うからここで待ってて」

 

「了解っス」

 

「わ、わかりました」

 

 そう言って、麻里さんは部屋を後にした。

 

「後藤先輩は、西木野さんのお母さんとお知り合いだったんですか?」

 

「まあそうだ。俺、編入前に西木野病院に入院してたんだよ」

 

「な、なるほど」

 

 何があったの?と突っ込まない辺り、小泉は引き際を弁えてるのかも。いやまあ、聞かれた答えたけどさ。

 

「……お客さんって誰……って、あなたたち」

 

 話をしていると、西木野さんが帰って来た。リビングに顔を出すと、彼女は、俺と小泉を見て目を丸くした。

 

「悪いな。勝手にお邪魔しちゃって」

 

「別に構ないけど……どうしたの?」

 

 今度は、小泉が目を丸くした。西木野さん、俺に敬語じゃないし。

 

「西木野さん、これ……!」

 

 小泉は、反対側のソファに座った西木野さんに生徒手帳を差し出し、彼女はそれを受け取った。

 

「私の生徒手帳……?ありがとう、何処にあったの?」

 

「1階の掲示板の所に落ちてたよ!……スクールアイドルの張り紙見てたんだよね?」

 

「なっ……!ち、違うわよ。偶々通りかかっただけよ!」

 

「でも、張り紙の下に落ちてたよ?」

 

「あ、あれは……!」

 

 西木野さんは立ち上がると、勢い余って、テーブルに片膝を当て、背中から倒れる。……つーか、ソファも一緒に倒れてるし。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 気を取り直して、もう1度対面で座る。

 

「んで、西木野真姫さん。アイドルに興味あんのか?」

 

「………………興味、ないわよ」

 

 なんつーか、結構な間があったんだけど。これは脈ありか?

 

「……ライブの時、かなり楽しそうに見えたんだけど」

 

「――――ッ!?そ、それは、私の作曲した曲が、どんな風に使われるか確認しに行っただけよ!」

 

「……そうか。でもな――」

 

 俺は言葉を重ねる。

 

「――――心の奥底では、スクールアイドルをやりたっいって言ってる気がするんだけど?」

 

 俺のこの質問は、半信半疑でもある。俺が、雰囲気で感じ取っただけであるからだ。

 だが、西木野さんは両手を握り締める。

 

「……私知ってるよ。西木野さん、1度だけライブの曲、START:DASH!!を歌ってた……よね?アイドルに興味が無いなら、あの歌は歌わないと思うよ」

 

 ……これはビックリである。小泉の援護射撃だ。これはマジで、彼女の本心が聞けるかもな。――――そして、俺と小泉の言葉は、西木野さんには効果が抜群だった。

 

 

 

 

 

「─────あなたたちに私の何が解るのっ!」

 

 

 

 

 

 彼女の言葉は、もの凄く重みを感じた。そして、俺も小泉も口を閉ざしてしまう。

 

「私の気も知らないで……勝手なこと言わないでよ……!私だって―――」

 

「…………なあ、西木野真姫さん。やりたいなら、やればいいじゃんか。俺はな、皆、そうやって前に進むんだと思ってるんだよ。てか、そうやって道を切り開いてる奴を知ってるしな」

 

 まあ、天然も混じってアホっぽいけど。でも、あいつは、不思議と人を引き付ける何かがあると思う。彼女は、本音を呟いていく。

 

「……私が西木野病院の娘である限り、将来は病院を継ぐって決まってるの。だから、大学の医学部に進学して、勉強をしないといけない。――もう、私の音楽は終わってるの。スクールアイドルをやってる暇なんてないのよ」

 

「へぇ、偉いんだな。てか、どっちもやれば万事解決じゃね?もう、迷わなくていいし」

 

「……貴方はバカなの?医学の勉強とスクールアイドル。その2つの両立なんて無理に決まってる……」

 

「……うっ、かなりストレートに言うんだな。もっとオブラートに包んで言ってくれ……」

 

 俺は、小泉に顔を向ける。

 

「つーか、小泉どうするんだ?アイドルに興味があるんだろ?いやまあ、学校でも聞いたけどさ」

 

 行き成り矛先を向けられ、小泉はあたふたする。

 

「え、私は……鈍臭いし、声も小さいし、まだアイドルには――――」

 

「いやいや、俺が聞いてるのは、アイドルには興味があるのかって事だよ」

 

「そ、それは……。―――興味は……ありますけど……」

 

 俺は頭を掻く。

 

「だ――ッ!2人とも素直になれって!そうすれば、全部上手くいくと思うぞ!いや、俺の勘も混じってるんだけどな!てか、お前らはアイツ(・・・)に似すぎだからね!やりたいなら、やりたいって言えばいいのにな!…………ハッ!」

 

 ……うん、お前は何様だ。って感じだよな。つーか、これまでを振り返ると、俺ってナルシスト発言をしてるよね。ヤバイ、かなり恥ずかしんだが……。

 

「……偉そうな事言ってごめんなさい………。てかあれだ。今すぐ俺の発言を全て忘却させるんだ。俺、羞恥に駆られちゃうからね。いや、もう駆られてるけどさ……」

 

 ダレカタスケテ~!って感じでもある。

 うん、顔が真っ赤になってるだろうし。

 

「「…………ぷ」」

 

 行き成り、吹き出す後輩たち。いや、何で?

 

「……ふふ、あんたって面白い人ね。考えてみるわ、さっきの発言」

 

「……ほ、本当に先輩は面白いです。深く考えてた自分がバカらしくなってきました」

 

「……笑いながら言う事なくね。俺、かなり恥ずかしんだけど……いや、マジで」

 

 さっきのシリアス感は何処行った。完全にシリアスブレイクじゃん。

 このままだと悶絶してしまうので、

 

「そ、そろそろお暇しようかな。長居すると悪いしね」

 

「わ、私もお暇します」

 

「そう。わかったわ。――――先輩、ありがとうございます」

 

 後半の言葉は、俺に聞こえる事はなかった。

 鞄を持ち部屋を出ると、麻里さんに遭遇した。

 

「あら、帰るの?」

 

「え、ええ。あの場に居たら俺が持たないと思ったので」

 

 麻里さんは、にっこり笑った。

 

「そう。でも、ありがとう。あの子の道が増えたわ。……あの子、音楽が大好きなのに、家では触れる事はなかったから」

 

「そうですか。力になれたなら幸いですけど」

 

「きっと力になったわ。そこの子にもね」

 

 麻里さんの視線が、小泉に向き、小泉は体を縮めていた。

 そういう事があり、俺と小泉は西木野家を後にした。歩道を歩き辺りを見渡すと、既に暗くなりかけており、僅かに夜風が冷える。

 

「……あ、あの先輩。ありがとうございます。わ、私――」

 

「ストップ!それは俺に言ったらいけないぞ。俺は、お手伝いしてるだけだからな。明日の放課後、屋上で待ってると思うから、あいつらは」

 

「はい!わかりました!必ず行きます!」

 

 さてさて、星空は小泉たちに任せるとして、後は、西木野さんの答えだよなぁ。良い答えが聞ければいいけど。

 それから、小泉を送ってから、俺は帰路に着いた。




凛ちゃんは、竜也君が説得してるスタイルを取ってますね。
てか、小説書くのって難しいね(^_^;)

では、感想お願いします!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。