ラブライブ!~奇跡を紡ぐ物語~   作:舞翼

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書きたい事を書いてたら、意外と長くなってしまった……。
てか、にこがあんまり登場しない……。


第12話 μ’sの練習と雨

 μ’sメンバーが6人になり、早朝の練習。

 俺はいつも通り神田明神へ向かったのだが、如何せん、朝飯を食べるといつもの時間を遅れてしまうという事で、神田明神で摂る事にした。飯はコンビニで買ってきて置いたブルーベリー味のパンだ。新商品である。

 ちなみに、海未は弓道の朝練があるから、この場にはいない。

 

「翔太。いまから飯か?」

 

「おう。いつもの時間に遅れそうだったから、今日はここで飯だ」

 

「でも翔太。ここでパンを食べるっていう事はな――」

 

 竜也さん。その含みのある言い方は何でですかねぇ?そしてその数秒後、竜也が言っていた事が明らかになるのだった。

 ――そう、俺は失念していた。この場には、パンが大好物の人物が居る事に。

 

「しょ、翔ちゃん。それって新商品のブルーベリー味のパンでしょっ!私にも一口頂戴よ!」

 

 そう言ったのは穂乃果だ。

 だが、俺は無視である。関わると、碌な事にならない事は目に見えているからだ。まあそういう事で、パンを頬張る俺。

 いやー、新商品とあって旨いわ。

 

「あ、翔ちゃん。生徒会長が来てるよ」

 

「なっ!マジか!」

 

「隙やり!」

 

 ……まああれだ。手許からパンを盗まれた。つーか、それ俺が取っといた真ん中の場所で、ジャムが詰まってる所だからね。

 

「おいこら!盗むな!返せ!」

 

「じゃあ、頂きまーす」

 

「ちょ、待て待て!全部食うとかやめろよ!」

 

 ……あー、全部食われた。てか、結構大きいのによく食えたな、穂乃果の奴。つーか、俺の食べたかけを食うという事は、アレのアレである。まあ、こいつが気にしないなら、俺も気にしないけどさ。

 

「おま、太るぞ!」

 

「な!?だ、大丈夫だもんっ!練習でカロリーは消費してるから!」

 

「……そういう問題じゃないと思うんだけどなぁ。てか、俺の飯はどうすんだよ……」

 

「だ、大丈夫。穂乃果、チョコレートを持ってきてるからね」

 

 穂乃果が鞄から取り出したのって、チロルチョコやん。これで腹一杯になるわけないじゃん。

 

「おいこら。俺がチョコレートにつられると思ってんのか?」

 

「あれ?翔ちゃん、チョコレート好きだよね?」

 

「いや、そうだけど。……まあいいや。今度、何か差し入れしてくれたら許してやる」

 

「OK。じゃあ、穂むまんで」

 

 ……うん、こうなる事は知ってた。まあ旨いけどね。

 そんな時、1年生組が神田明神頂上に到着した。

 

「「「おはようございます」」」

 

 元気良く挨拶をくれる、1年生組。

 俺たちも「おはよう」と挨拶を返す。てか、花陽が眼鏡をかけてない?

 

「花陽、眼鏡はどうした?」

 

「えっと……思い切ってコンタクトにしてみたんですけど……へ、変ですか?」

 

「いや、天使力が上がって、女神だな」

 

 告白して振られちゃうレベル。……振られちゃうのかよ。

 そして、あたふたする花陽。

 

「しょ、翔太先輩。は、恥ずかしいです……」

 

「お、おう」

 

 やっべ、鼻の下が伸びちゃうわ。

 

「――――痛って!」

 

 ……穂乃果に右足の爪先を踏まれたんだが。つーか、これってデジャブじゃね。

 

「……翔ちゃん、デレデレしすぎ」

 

「い、いや、そんな事ないと思うんだが……すいません、デレデレしてました」

 

 ……俺、弱ぇ。いや、分かってた事だけどさ。

 そういう事があり、ストレッチをしていた、ことり、竜也と共に、1年生を含めたμ’sの練習が開始されるはずだったのだが、ことりが俺の元に歩み寄る。

 

「翔太君。誰か見てるよね」

 

 ことりが俺にそう言った。ふむ。確かに、建物の角から人の気配がするような気が。んじゃま、確認しに行きますか。

 

「俺が確認してくるから、ことりは練習に戻っていいぞ」

 

「うん、わかった」

 

 其処に行くと、突然足が掴まれた。つか、前のめりに倒れるんですけど……。だけどまあ、俺の腕筋をなめてもらったら困る。てか、誰だ?コートにマスクって……もしかして、不審者。あらヤダ!……うん、俺がやるとキモイな。

 その人物は、びしっとオレに指を人差し指を突き付け、

 

「あんたたち、とっとと解散しなさい」

 

 と言って、立ち去ってしまった。俺の頭の脳内は、疑問符しか浮かばない。つーか、マジで誰?

 いやまあ、練習練習。まあそういう事で、朝練を終え、俺たちは学校へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ~放課後~

 

 練習着に着替えたμ’sメンバーとお手伝い2人は、2年の廊下に立っていた。

 

「それでは、メンバーを新たに加えた新生スクールアイドル、μ'sの練習を始めたいと思います!」

 

「……お前、いつまで言ってんの?それ、2週間前にも言ったよね?てか、練習の最初には絶対言ってるよな。耳にタコができるわ」

 

「だって、嬉しいんだもん!」

 

「そうだろうけど。元々は、3人だったわけだしな」

 

 1年生が3人加入した事で、メンバーが倍になったのだ。だからまあ、穂乃果の想いに共感できたりもする。

 

「じゃあ、いつも恒例の!」

 

 そう言って、穂乃果は姿勢を正し、右手でピースを作り前に差し出す。んで、皆(俺と竜也は除く)も同様にした。

 

「1!」

 

「2!」

 

「3!」

 

「4!」

 

「5!」

 

「6!」

 

 それぞれ番号を言う。この掛け声は、ファーストライブの際に行い、今では恒例になったそうだ。まあ、円陣を組むみたいな感じで悪くないと思う。

 

「くぅぅ~!6人だよ6人!アイドルグループみたいだよねぇ!」

 

「一応スクールアイドルだから」 

 

 お、ナイス竜也。俺に変わりに言ってくれるとは。

 

「いつも思うけど、何で竜君と翔ちゃんは番号を言ってくれないの?皆で円陣を組もうよぉ~」

 

「あのな、俺はメンバーじゃないから。ただのお手伝いで、部に在住するだけの野郎だからね」

 

「オレも、以下同文」

 

「う、うぅ~。竜君と翔ちゃんの頑固者!意地っ張り!頭でっかち!バカ!」

 

 穂乃果さん、最後悪口になってるからね。……てか、似た言葉を、ある人物を対象に言った気がするのは俺の気の所為か?

 

「俺は、頑固者でいいです~」

 

「んな!?開き直ったね!」

 

 それから、俺と穂乃果はいつも掛け合いを始めた。

 呆れ顔の海未と竜也。そして、苦笑することり。

 

「……お前らな。ここ学校だぞ……」

 

「……翔太と穂乃果に言っても、これは治らないと思います」

 

「あはは、幼少期からずっとだからね」

 

 な、何だと。俺には味方が居ないのか……。

 

「なるほどね。μ’sメンバーは、これに慣れないといけないのね」

 

「でも、楽しそうだにゃ!」

 

「喧嘩する程、仲が良いって言うしね」

 

 真姫、凛、花陽と続いた。

 すると、真姫が、セミロングの赤髪を人差す指でクルクルと回し丸める仕草をする。

 

「それより練習。どんどん時間なくなるわよ」

 

 な、何……。ツンデレの真姫が練習宣言だと……。明日、槍が降ってくんじゃねぇよな。まあ有り得んと思うけど。

 

「真姫。ツンデレ乙。意外と可愛いとこあんじゃん。てか、そんなに練習したいとは……」

 

「な!?べ、別に、私はとっととやって早く帰りたいの!」

 

 凛が真姫にすり寄り、

 

「凛知ってるにゃー お昼休み、真姫ちゃんがこっそり隠れてステップの練習してるのを」

 

「あ、あれはただ、この前やったステップがカッコ悪かったから、変えようとしてたのよ!あまりにも酷過ぎるから!」

 

 ドヨーンと落ち込む、俺と竜也。

 そう、俺と竜也で練習内容は任されているのだ。

 

「……スマン。もっと考える……」

 

「……また、考え直そうぜ……」

 

「……そうだな、今度また俺の家で考えようぜ」

 

「……おう。練習が休みの日にしようぜ」

 

「なっ!?わ、悪かったわよ!機嫌直しなさいって!」

 

「気にする事ないにゃー!真姫ちゃんは照れ臭いだけだよね」

 

 凛が、屋上に続く階段を上りながらそう呟く。

 

「あれ?」

 

 凛が後ろに振り向いた。

 そう、雨が降り屋上が使える状況ではない。穂乃果は階段を上がり、開いた窓から屋上を見やる。

 

「どしゃぶりー!雨、降り過ぎだよー!降水確率60%って言ってたのに。昨日も一昨日も60%だったのに降らなかったのに」

 

 まあ、天気予報って当てにならない時が多々あるしなぁ……。そういう事もある。

 

「あ、雨少し弱くなったかな」

 

「ホントだ!」

 

「やっぱり確率だよー!良かったー!」

 

「これくらいなら練習できるにゃー!」

 

「ですが、下が濡れていて滑りやすいですし……。またいつ降り出すかも……あっ!」

 

 海未の言葉など耳に入るはずもなく、凛と穂乃果は屋上のドアを駆け出した。

 

「大丈夫大丈夫!練習できるよー!」

 

「うー!テンション上がるにゃー!!」

 

 だけどまあ、また降り出したけど。

 んでまあ、俺と竜也の言葉が重なる。

 

「「あいつらアホか」」

 

 でも、こうなると部室が欲しいかなぁ。雨の日は、ミーティングに使えるし。

 という事で、今日の所は帰る事になった。いや、皆の提案によってファーストフード店に行く事になった。

 だが、靴に履き替えた俺は、昇降口である人物を見つけた。その人物は空を見上げている。てかあれだ。傘を忘れたと予想できる。

 

「竜也。俺は少し遅れるかもしれん」

 

「あー、なるほどね。オレから、穂乃果さんたちに言っとくよ」

 

 どうやら、竜也はすぐに理解したらしい。

 

「悪い、頼んだわ」

 

 そう言って、その場に向かう俺。てか、絢瀬さん。目を丸くしないでよ。

 

「後藤……君」

 

「そうだけど。てか、絢瀬。傘忘れたのか?」

 

「え、ええ。今日は急いで家を出たから、忘れちゃってね」

 

「珍しいな。お前が寝坊しそうになるなんて」

 

 おそらく、学園存続関連で夜更かししたんだと思うけど。

 

「ええ、色々あってね」

 

「そか。傘貸すよ」

 

 そう言って、俺は手に持っていた傘を差し、それをおずおずと絢瀬は受け取る。

 俺は笑みを浮かべ、

 

「んじゃ、気をつけて帰れよ」

 

「ちょ、ちょっと待って。後藤君はどうするの?」

 

「まあ気にするな。途中で竜也と合流すれば問題ないしな」

 

 あいつ、途中にあるコンビニでビニール傘を買っておくとも言ったし。

 

「……それまで、濡れるって事よね」

 

「そういう事になるけど。でもまあ、気にするな。俺、体は頑丈な方だし」

 

 ここ数年は風邪引いた事ないしね。……バカって意味じゃないからね。いやまあ、英語は赤点に近いけどさ。てか、俺も穂乃果の事いえないかもなぁ。

 

「送っていって欲しいのだけど。ダメ……かしら」

 

 おいこら。涙を目許に溜めて上目遣いをするな。冗談だと解っているが、断る事ができん……。つーか、絢瀬。策士すぎる……。

 

「……分かったよ」

 

 まあそういう事なので、俺は竜也に結構遅れるとメールを送り、絢瀬と一緒の傘の中に入り送っていく事になった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「学園の歴史をアピールする感じで固めてるのか。てか、そこまで生徒会(・・・)で学園を存続させたいって事は、何か理由があるのか。まあでも、言いたくなかったら、言わなくていいぞ」

 

「いえ、いいわよ」

 

 絢瀬が言うには、ロシアに住むおばあさんの母校なので、絶対に廃校を阻止したいらしい。

 ――――でもまあ、義務感で廃校阻止は、そのおばあさんが望んでいるのか怪しい所だ。お前は何様だ!って言いたくなる発言だけど。

 

「そんな想いがあったとはな。でも、何でスクールアイドルには反対なんだ?」

 

「……私には、スクールアイドルがお遊びの集団にしか見えないからよ」

 

「……その理由も聞いてもいいか?いや、これも言いたくなかったら話さなくていいよ」

 

「いえ、これも教えるわ」

 

 話しによると、絢瀬はバレエをしてて、必死に練習していた。オーディションにも積極的に参加し、最高のパフォーマンスを見せたが、それは結果に繋がる事はなく敗退し挫折を味わった。でも、それでも、いつか結果がついてくると努力したが、それは報われる事はなく何も残す事はできなかった。

 そう。絢瀬は、再び奈落の底に落とされた気持ちになったそうだ。だからかもしれない、スクールアイドルで廃校阻止なんか夢のまた夢だと……。だから、だからこそ穂乃果たち、いや、スクールアイドルを認める訳にいかない、と。

 

「……そうか。そんな事があったとはな……。でもな、あいつらは、やりたくてやってるんだ。――――彼女たちは強いよ。芯が通ってるって言えばいいのかもな。ファーストライブの時も乗り越えたしな」

 

 俺は言葉を続ける。

 

「でも絢瀬には、軽く見えるかもしれないけどな」

 

「……そうね。この事は、μ’sのメンバーに?」

 

「いや、言わないよ。俺は手伝いをしてるだけって言っただろ。メンバー以外の奴が言うのは、何か筋が違うと思わないか。でもあれだ。俺に友人としてダンスを教えてくれないか?まあでも、嫌なら無理にとは言わない」

 

 絢瀬は頷いた。

 

「……それくらいなら。それにしても、後藤君は厳しいのね。今の話を話さないなんて」

 

 いやいや、お前も厳しかっただろうが。

 

「そうか?彼女たちなら、難なく乗り越えると思うけど。でもまあ、一時的にショックを受ける可能性は否定できないけどな。絢瀬も、俺がこの事を知ってるって内緒にしてくれよな」

 

「ええ、構ないわ」

 

 こう話していたら、目的地が見えてきた。

 そしてマンションに到着し、絢瀬は傘の中から抜ける。

 

「ありがとう、後藤君。助かったわ」

 

「気にするな。俺、これから皆の元に向かうからお暇するな。――――――あとな、絢瀬。自分の気持ちを押し殺すなよ。自分がやりたい事は、素直にやった方が良いと思うぞ。まあ一応覚えといてくれ」

 

「――――ッ!……ええ、覚えとくわ」

 

「そうか。それじゃあな。……あ、今度何かおっそわけしてくれ」

 

「ふふ、いいわよ。それより、ちゃんと食べてるの?」

 

「おう、食ってるぞ。てか、焼肉のタレって最強だな」

 

 炒め物系ならほぼいけるし。

 偶に魚系も食ってる。でも、骨があるからメンドイ。まあ、ここ最近は金欠だから、もやし炒めがご飯のお供だけどね。

 

「……炒め物だけとか言わないでしょうね?」

 

「い、いや。魚も食ってるぞ」

 

「白米は?」

 

「えーと、いつも冷凍してから、解凍して食べてます」

 

 ジャーの中に入れてると電気代が勿体無いしね。てか、何これ。尋問になってない……?

 絢瀬は溜息を吐く。

 

「今ので大体の食生活は予想できたわ。近い内に私の家に来なさい。いいわね」

 

「は、はい!了解です!」

 

 いや、有無を言わせない口調とか怖すぎでしょ……。

 それから手を振って分かれ、俺はファーストフード店へ向かった。




うーむ。フライングした感は否めないのかなぁ。でも、翔太君だし(←いやいや、どういう事だよ)乗り突っ込み(笑)

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