放課後、μ‘sのメンバーは、ことりがアルバイトをしているメイド喫茶を訪れた。
凜を先頭に、扉を開ける。
「にゃー!遊びに来たよ!」
「秋葉で歌う曲なら、秋葉で考えるってことね」
「でわでわ~、早速取材を~!」
希先輩は、鞄の中からビデオカメラを取り出す。つーか、穂乃果と海未も、メイド服がかなり似合ってる。
「やめてください!」
声を上げる海未。
すると、にこ先輩が、
「それよりも、早く接客してちょうだい」
一早く動いたのは、ことりだ。
「いらっしゃいませ。お客様、8名様でよろしいでしょうか?」
「ええ」
「それでは、ご案内致します」
なんつーか、ことりの雰囲気が若干を変わった気がした。
ともあれ、席に着いた俺たち。
「こちらのお席にどうぞ。メニューでございます。只今、お冷をお持ちいたします。失礼いたしました」
そう言って、綺麗にお辞儀をし、笑みを浮かべ席を後にすることり。それを確認してから、隣に座る竜也が俺の右肩を揺する。てか、かなり興奮してると伺える。
「翔太、念願のミナリンスキーさんからの接客だぞ!」
「……あー、まあそうだな。前は飯を食っただけだしな。つか、お前テンション高すぎだから」
「伝説のメイドさんの接客だぞ!あ、翔太の分も注文しといたから、“萌え萌えオムライス”な。ちなみに、オレの奢りだから心配すんな」
「はあ!?皆の前でまたあれをやんのかよ!?」
皆の前で、“萌え萌えキュン。美味しくなーれ”を言うとか、公開処刑だからね。
そして、運命の時間がやってくる。てか、やはりというべきか、竜也はことりを指名らしい。え、俺か?俺は穂乃果らしい。
「……なあ穂乃果。無理してやんなくていいんだからな。てか、やんなくていいぞ。……いや、マジで」
「竜君からお代を貰うんだし、やんなきゃね」
俺は盛大に溜息を吐く。てか、既に皆の視線が痛い……。
穂乃果は「せーの」と言い、
「「萌え萌えキュン、美味しくなーれ!!」」
と、俺は声を合わせて言う。手でハートを作るのも忘れずにだ。……あれだ、穴があったら入りたい気分である。つーか、羞恥に駆られてるからね……。食べさせてもらうオプション付きもあるらしいが、マジで遠慮した。
それから、ツーショット写真を撮って終了だ。
「……マジでここから居なくなりたい気分」
「まあ、翔太は頑張ったわ」
「……いや、何にだよ。絵里さんや」
「色々よ。色々」
それからはまあ、ダーツをやったりと遊びました。
数時間経過した頃、厨房から穂乃果たちがやって来た。表情を見るからに、この作戦は成功したらしい。
「今日は皆来てくれてありがとうね。皆のお陰で作詞が進みそうだよ!」
「それじゃあ、今度の日曜日、秋葉でライブしましょう!」
皆賛成という事で、今週の日曜この場所でライブする事が決まったのだった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
~翌日の屋上~
「この衣装で秋葉に!?」
「うん!ことりちゃんのお店の人に言って貸してもらったんだ!」
教室で作詞をしていることり以外のメンバーは全員メイド服を着ていた。花陽の言った通り、メイド服という“衣装”でライブをするのだ。
つか、皆素材?が良いのか、かなり似合ってるね。
「どうどう?翔ちゃん」
「似合ってるぞ。世界一可愛いぞー」
穂乃果にそう聞かれたが、俺は完全に棒読みである。いや、可愛いけどさ。
穂乃果は、俺を見ながら頬を膨らませた。
「……翔ちゃん、棒読みすぎ」
「いやね、穂乃果さん。お前のメイド服は昨日見たじゃん。だからまあ、さっきの反応になっちゃたんだよ」
「……それって穂乃果がお古になった発言に聞こえるんだけど……。まあ、幼馴染だからって事もあると思うけどさ」
「まあうん。お古の件は置いといて、幼馴染っていうのはあるな。つーか、お前は素材が良いんだし、何着ても似合うだろ」
「そうかなぁ」
「そうだろ」
てか、皆さん。『また始まったよ』的な視線で見るのは止めてくれませんかねぇ。つーか、いつも思うけど、しょうもない掛け合いだよなぁ。ま、楽しいんだけどね。
ともあれ、歌詞も滞りなく進み、真姫が曲をつけ順調に進んでいった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
そして、――当日の日曜日がやってきた。
また、今日の為にチラシ配りや、秋葉原で目に付く場所にポスターを貼ったからか、結構な人数が集まっていた。
「結構集まったな」
「まあな。μ’sの知名度も中々のものだし」
俺と竜也は、皆から離れた場所で皆を見ている。
そして、披露する曲は、
――Wonder zone。
言うまでもなく、ライブは大成功で幕を閉じた。
ではでは、次回も頑張ります(/・ω・)/