「……流石お嬢様。こんな別荘持ってるなんて」
「……何よ、嫌み?」
「め、滅相もない。真姫ちゃん後輩」
「……それ、気持ち悪いから止めてくれるかしら」
「あー、悪い」
……うん、俺も思った。確かにキモイわな。まあいいや。取り敢えず、西木野家の別荘はかなり大きかった。メンバー全員が入っても、部屋余るんじゃね。って感じである。
「翔ちゃん翔ちゃん。何か緊張するね」
いや、何。穂乃果はいつの間に俺の隣に移動したの?……てか、薄着で抱きつくな、アホ。俺の壁が崩れるだろ。……まあ、何の壁とは言わんが。
「知らんわ。てか、穂乃果さん。何で抱きつくんですかねぇ。アホなのか」
「えー、いいじゃんよー。ほら、私の緊張の解しかただよ。それと、アホじゃないもんっ」
「あー、悪かった悪かった。穂乃果嬢は偉い子ですね。つーか、離れろっ。暑いわ!」
……まあうん、一応、穂乃果は離れてくれた。つっても、隣を歩いてるんだけど。んで、メンバーたちは靴を脱ぎ別荘へ入る。どうやら、男子は二階の部屋らしい。
俺と竜也はボストンバックを背負い二階へ向かう。ちなみに、他のメンバーは別荘の散策に向かったらしい。
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「あ~、疲れたわ。もう寝たい」
指定された部屋の片側のベットに座り、俺がそうぼやく。
「いやいや、これから練習だろ」
もう片側のベット座り、竜也がそう言った。
「……そうだけど。てか、最近の練習メニューって海未が作ってるんだっけ?」
「ああ、最近はそうだな。最初の頃は、オレたちが作ってたけど」
そういう事で、練習時間となり一階の玄関へ向かう俺たち。にしても、料理人が居るとか、かなり驚きました、はい。
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「これが!合宿での練習メニューになります!」
「凄い、こんなにびっしり……」
全員が練習着に着替え、外に集合したところで練習メニューを考えてきた海未の説明が始まった。……いや、全員ではない、数名水着姿の奴も居るが……。遊ぶ気満々じゃんか。
「……って海はぁ!?」
「……私ですが?」
「そうじゃなくて!海だよ!海水浴だよ!!」
穂乃果が海未をツッコんでる。いや、その前にこの練習メニュー、俺たち瀕死になるんじゃね。
「ああ、それなら、ほらっ」
すると海未は、楽しそうに練習メニューの一部を指差した。
「え、遠泳10キロ……!」
「そのあとランニング10キロ……!?」
「最近、基礎体力をつける練習が減っています……。せっかくの合宿ですし、ここでみっちりやっといた方がいいかと!」
「それは重要だけど、皆持つかしら……」
うん、流石の絵里もこれには苦笑。つーか、絵里。俺たちに助けを求めるな。はあ、と俺たちは溜息を吐く。
「……えーとだな、海未。練習は夕方からにするか」
「だな。今詰めて体を壊しちゃ合宿の意味が無くなるぞ」
「そ、それは、そうですが……」
後、一押しって所か。
「まあいいんじゃないかしら。μ'sはこれまで部活の側面も強かったから、こんな風に遊んで先輩後輩の垣根を取るのも、重要な事よ」
「で、ですが……終わったら練習ですよ」
絵里の一言で、海未が折れた。
まあそういう事なので、
「穂乃果たち。行ってよーし」
「やったにゃー!」
「海だ海だー!」
「あんた達、待ちなさーい!」
と、穂乃果たちが海へ向かって走って行く。また、他のメンバーも海辺に走って行く。
「さあ海未、私たち行きましょう!」
「うぅ、何だか力押しをされた感じですが、解りました……」
少しだけ迷っていた海未の手は、絵里の伸ばされた手に、吸い込まれるように伸びて行った。
つーか、皆さん(海未を除く)。既に水着を着てたのね……。さて、俺たちは、別荘に戻りますか。
「んじゃ、竜也。冷房が効いた別荘に戻ろうぜ」
「おう。そうすっか」
戻ろうした俺たちに、絵里が声を掛ける。
「何言ってるのよ。貴方たちも来るのよ」
「「えー、面倒くさい」」
はもる、俺と竜也。
ともあれ、俺たちも水着に着替えてから海へ向かう事になった。ま、俺は海には入らないんだけどね。
次回も頑張ります(#^.^#)