ラブライブ!~奇跡を紡ぐ物語~   作:舞翼

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第7話 動き始めた歯車

 翌日の朝。

 俺は、絢瀬から頂いたほうれん草のお浸しと、昨日冷凍した白米をレンジで温め、朝食を摂った。それから、練習着に着替えアパートのドアを閉め、二階の階段を下りて行く。

 歩道に出た時、

 

「「あ……」」

 

 金髪美人さんとエンカウントしました。てか、遭遇率高くね。

 そんな訳で、途中まで一緒に歩く事になった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「お前、朝早くないか?」

 

「生徒会の仕事があるのよ。学園存続のアイディアも考えないといけないしね」

 

「……生徒会の義務ってやつか?」

 

 まあ、十中八九そうなんだろうけど。

 絢瀬は頷き、俺の予想した言葉を口にする。

 

「そうよ」

 

「……そうか。まあ頑張れ」

 

 理事長が、生徒会が動くのをOKしてくれるか怪しいけど。だが、生徒会長にかかるプレッシャーも相当なものなのだろう。なので、生徒会で何とかしなくちゃ。という義務感を背負ってしまうのかもしれない。

 

「以外ね、後藤君は突っかかってくると思ったんだけど」

 

「そうか?まあ、絢瀬のやりたいようにやれば良いんじゃないか。どんな結果が出るか解らんけど。俺たちも好きにやらせて貰ってるんだし」

 

「……でも、講堂の使用許可を出したのは希よ……。それに、すぐに飽きるのがオチよ」

 

 いや、それは無いだろう。

 穂乃果たちは、スクールアイドルをやりたくて始めたのだ。てか、あいつが飽きる場面が想像つかん。

 

「どうだろうな。んじゃ、もう一度本人たちの意思確認を取って見ればいいんじゃないか?」

 

「私が、生徒会室に呼び出すのかしら?」

 

「違う違う。ライブの後にだよ。ま、それで判断すればいいんじゃないか?」

「……そうね、分かったわ」

 

 話をしていたら、分れ道の場所まで来ていた。左に曲がれば、神田明神。右に曲がれば、音乃木坂学園である。それに、竜也も力になるって言ってたし。てか、指定時間に神田明神に来いって言ってたんだっけか。つーか、この話題になると火花が散るよな、俺と絢瀬。

 

「俺は練習行くな。あ、そうだ。今度タッパー返しに行くわ。また食わせてくれ」

 

「返しに来た時に、新しい料理をあげるわ。……私、後藤君に餌づけしてないかしら?」

 

「解らん。まあ、俺も食費が浮くし、絢瀬も料理の味見役ができる。正しく、win-winじゃないか。てことで、また後で」

 

「ええ、そうね」

 

 俺は絢瀬に手を振り、神田明神に向けて走り出した。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 神田明神の階段に到着すると、一段目の階段に竜也の姿があった。ちなみに、コイツも練習着である。

 

「指定時間より早いな、竜也」

 

「そりゃそうだろ。音乃木のスクールアイドルの練習だぞ!」

 

 竜也さん。かなりテンションが高いんですが。まだ、早朝ですよ。

 

「……はあ、お前ってスクールアイドルの事になるとキャラ変わるよな」

 

「そ、そうか。いや、でも、アイドルだぞアイドル」

 

「はいはい、分かったから。皆も来てる頃だろうし、上に行くぞ」

 

「お、おう。了解だ」

 

 そう言って階段を上がり、穂乃果たちと合流。人数も増えた事なので、一人がタイムウォッチでタイムを計測し、記録をつけていく事になった。順位でいうと、俺、竜也、海未、穂乃果、ことりの順である。

 また、海未に歌詞の手直しが終わったかと聞いたら、まだ終わってという事だ。だからまあ、俺、手直しやって見たいと言い、海未から歌詞ノートを借りました。ちなみに、竜也も名字呼びから名前呼びになった。仲間なのに、距離間があったらいけないしね。まあでも、あいつは『さん』づけなんだけど。

 朝練が終わり、5人で今後の事を話しながら登校し、俺は授業中に海未が創った歌詞と睨めっこをしていた。にしても、START:DASHか。てか、作詞のレベル高くね?

 つーか、歌詞見てたら無性にピアノが弾きたくなってきたわ。まあ、幼少期から趣味で弾いてるだけなんだけど。

 そういう事なので、俺は歌詞ノートを持って昼休みに音楽室へ向かった。一応、家に鍵盤キーボード置いてあるしね。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 音楽室に到着し、前のドアをガラガラと開け、ピアノ椅子に座り板を上げ鍵盤に指を置く。そして俺が弾く曲は、

 

 

 ――――翼を下さい。

 

 

 これは、俺が一番最初に覚えた曲だ。てか、赤髪のセミロングで、吊り上がった目。一言で言うならば、クールな少女って所か。その子がドアを開け、音楽室に入って来た。

 

「……先輩、ピアノ上手ですね」

 

「そうか?……まあ、弾く事しかできないけど」

 

 ――そう、俺には作曲と歌詞を書く才能はなかったのだ。簡単に言えば、音楽の才能は無かったって事だ。皆の前では言わないけど。だけどまあ、手直しはやって見たいと思い、海未から歌詞ノートを借りた次第である。

 

「いつも君が使ってたんだな。悪いな、邪魔して。無性にピアノが弾きたくなってな」

 

「……あ、あの。失礼を承知でお聞きしますが、うちの病院に入院してました?ええと、確か、後藤翔太さん」

 

 てことは、この子が西木野真姫さんか。確か、作曲ができるんだよな。

 

「ああ、それであってる。てか、慣れない敬語は使わなくていいぞ。凄く話しずらそうだし」

 

 ソースは俺。

 

「いいんで……いいの?」

 

「構わない。まあでも、先輩と認識はしてくれ」

 

「ふふ、わかったわ」

 

「そろそろ失礼するな。俺、やる事があるから」

 

 やる事とは、歌詞の手直しの事である。

 

「……もしかして、スクールアイドル関連?」

 

「あ、ああ。何で解った?」

 

「いえ、先週の昼休みに、『あなたの事』と『スクールアイドルの事』を言ってた先輩がいたものだから」

 

 かなり心当たりがある先輩なんだが……。

 

「それ穂乃果の事だな。悪いな、知り合いが迷惑をかけたみたいで。『アイドルをやりませんか?』的な事を言われたんだろ?」

 

「腕立て伏せもさせられたわ」

 

「あとアレか。作曲してともだろ?」

 

「え、ええ。その通りよ。それよりも、あなたの手にあるのは歌詞ノート?」

 

 そう言って、赤髪少女の視線が作詞ノートへ向けられる。

 

「あ、ああそうだ。後は、手直しだけだな」

 

「……ねぇ、聞いていいかしら?」

 

 西木野さんから、問いかけられる。

 

「ん、どうした?」

 

「貴方たちは、本当にスクールアイドル活動で廃校を阻止しようと考えてるの?正気なの?」

 

「正気だ。俺たちは廃校を止めて見せるよ」

 

 まあ俺はそのサポートだけど。

 西木野さんは声を荒げる。

 

「どう考えても無謀よ!無理に決まってる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――やってみないと解らないだろ。それに、穂乃果たちはやりたいからスクールアイドルをやってるんだ。誰かの為じゃない」

 

「――ッ!?」

 

 少女の顔が強張る。……成程。この子は何かに縛られてる感じなのか。西木野病院関連か?いやまあ、俺の勘だけど。

 

「頼む。力を貸してくれ。虫の良い話だと解ってるが」

 

 俺は立ち上がり深く頭を下げた。

 

「ちょ、頭を上げてよ!私、頭を下げられるのは苦手なの!…………今回だけ力を貸してあげるわ。今回だけよ!」

 

 俺は頭を上げてから苦笑した。

 

「悪い悪い。でも、こうしないといけない気がしてな」

 

「まったく、変わった人ね。私ピアノを弾いてるから、できたら声をかけて」

 

 それから俺は、音楽室の机の椅子に座り、机の上に広げた作詞ノートと睨めっこした。海未が考えた歌詞がどうなれば良くなるか?そして――――3人がどのような想いで、スクールアイドルの活動をしてるかをだ。廃校阻止の事、だけどそれは義務感では無く楽しんで活動してる事。ライブに向けて、一生懸命練習して事。様々な想いを込めた。……まあ一応、俺と竜也の想いも込めたけど。

 そして、昼休みが終わる10分前という所で歌詞の手直しが終わった。

 俺はできた歌詞を、ピアノの椅子に座ってる少女の元へ持っていく。

 

「これで作曲を頼む」

 

「ええ、これで作曲するわ。できたCDは、高坂先輩のうちのポストに投函しとくから」

 

「ああ、μ’s宛てって書いて投函を頼んだ」

 

 そう言って、俺は音楽室を後にした。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「す、凄い……」

 

 私は、歌詞を見て感嘆な声を上げた。歌詞を読んでいて、先輩たちの想いが伝わってくるようだ。

 

「……これが、本当にスクールアイドルの歌詞なの?」

 

 私は呆然と呟き、歌詞ノートを持ち自身の教室へ戻った。それに、早くこの歌詞を作曲して見たいという思いがあった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 そして、三日後の朝練。

 

「みんな、聞いてよ。μ’s当てにうちのポストにCDと歌詞が投函されてたんだ。西木野さん、作曲してくれたんだ」

 

 うん、人物特定されてる。いやまあ、西木野さんに海未の歌詞ノートを貸した時点でバレてるんだけどね。

 そして、朝練と授業を終え、昼休みになった。俺がノートパソコンを借り、ノートパソコンを置いた周りに5人は座って集まる。ちなみに、場所は屋上である。

 

「じゃあ……いくよ」

 

 穂乃果の掛け声と共に、Enterキーが押される。流れ出すのは西木野さんの声と曲。

 

「こ、これが私たちの歌ですね」

 

「うん、私たちの歌だよ」

 

「つか、クオリティかなり高いな」

 

「まあそうだな」

 

 つーか、竜也の言う通り、クオリティ高すぎだろ……。彼女、作曲担当になってくれないかなぁ。と思う俺でした。

 

「よし!今日からこの曲で練習だ!」

 

「そうですね。ライブまで後少しです。頑張りましょう」

 

「うん!頑張ろう!絶対成功させようね!」

 

 穂乃果たちはやる気満々である。

 

「俺たちは最大限のサポートだな」

 

「オレたちもできる限りの事をしようぜ。何せ、μ’sの為だからな」

 

 曲も衣装もできてるし、最大限のサポートもする。後は、精一杯の練習だけだ。新入生歓迎会まで後僅かである。




うーん、ご都合主義が否めない。
ま、とにかく、曲が完成しました。

では、感想よろしくです!!
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