彼が生きていたのは本当の偶然。神様がサイコロ振るったそんな運命を少しは信じるくらいの拾った命。
シャルティアに汚点はない。勝利を確信した一撃の瞬間も警戒は解いていなかった。ほんの僅かな感情のブレによる隙とも言えぬ隙。アスラ・ザ・デッドエンドはlevel100守護者最強の化け物の勝利への緩みの間隙を利用し、星は確かに核を破壊した。
「……?おいおい俺は確かに潰したぜ。脳と心臓見事に綺麗にな。それどころか綺麗さっぱり治ってやがる。目や鼻や口から溢れた血も、まるで巻き戻るみてぇに逆流しやがった!!」
愉快愉快、我天上天下唯我独尊成り。男はこの巡り合わせに感謝する。
「……
「そういうなって
カカカカカカカッと、人生を自由気ままに生きる男の感性をルシードは羨ましく思う。だが、その登場は待ちに待ったクイーンを手札を引き寄せたことを意味する。
「君がいるってことは当然そうなんだろ?てかいつからいたの?死んだよ?死んでたよ?」
「女々しいな。結果良ければ全て良し、万事一切問題なし。それよか糞爺が何でいんだ?アイツ星もないくせにどうやって戦うんだよ?さっさと現役引退して隠居しろってんだ」
「なんだ、心配してるのかい?君こそらしくない」
その言葉は聞きずてならないと、視線をシャルティアから離さず睨みつける。
「……冗談もほどほどにしろよ。それだけはありえねえ、絶対にねえ。俺も
――――――それこそが、拳の極み。
「これぞ最強。これぞ究極。天上天下に比する者なし、我が
その振る舞いは傲岸不遜。ふざけた調子に大真面目に堂々と言い放つ。
「人間舐めたら行かんぜ、おい。努力さえすれば大抵何とかなるもんさ。なあロリ吸血鬼?」
此方を見向きもしないシャルティアに、アスラは仕掛けられない。空中を浮遊する鏡は円を描くようにシャルティアを中心に回る。
そこはデッドゾーン。踏み込めば死ぬと親切にも分かりやすく教えてくれている。
「ありゃやべーな。どうにかできるか
「無理みたいだね、アレはどうも特別製らしい。干渉すら許されない。いや……これは……」
金属を操る磁界生成の
「……
「へぇーアイテム一つに仰々しいな。スレイン法国もそうだが、武者修行に周った国も装備やアイテムに重点を置きやがって、努力をしてる?それに見合った素晴らしい装備が欲しい?何一つ間違ってねえな。真理だ。剣も槍も弓も魔法も突き詰めれば力だ」
「拳も?」
「当たり前だろ。だがよ、俺に言わせればそれは甘えだ。否定はしないし人様の努力を一々文句なんていわん。それでも――――――まずは、五体極めてから出直せや」
簡単に堕落するな。努力して頑張れば誰でも可能な技術しか俺は使わない。何度でも言おう――――――これは努力の延長線だ。
「いや無理だから。馬鹿じゃないの君?頭おかしいんだよ一緒にするな。誰もが自分と同じとかトチ狂った思考回路をさっさと直せ、もしくは光の奴隷を道ずれに死ね」
努力すればどんな願いも叶えられる。そんな当たり前の正論が大っ嫌いだ。出来ないのも、やらないのも、失敗も、窮地も、要するに努力が足りないから。
出来ないなら出来るように努力しろ。
やらないならやれるように努力しろ。
失敗したならそもそも失敗しない努力しろ。
窮地なら窮地にならない努力をしろ。
「大っ嫌いな野郎思い出しただろ……眼鏡ワレロ」
「愉快愉快!!前を見ろ前を――――――来るぞ」
勝手に塞ぎ込む馬鹿にアスラは注意を促す。円鏡がピタリと空中で止まり、二人を写し出し――――――世界が反転した。
世界から四人を除く生命が消えた。
世界から弾き出された。
「……すげえな、全景が左右逆。さしずめミラーワールドと言ったところか」
「イヤイヤイヤイヤあり得ないでしょ!?なに冷静に解説してるの!?」
「これは……本当に驚いたわ」
この場の四人目であるイヴ・アガペーもまた驚愕に表情を固める。
「どうも奴さん俺ら三人に用事があると見える。あの場の突出した敵を一人で引き受け殺す気満々らしいな」
アスラ・ザ・デッドエンドは闘争に身を任せ、にやりと顔をほころばせる。
「逃げ場なし、うってつけの戦いだ……本当にね」
ルシード・グラセニックの覚悟は決まっていた。でも、追い詰められなきゃ負け犬は足掻けないんだと、ポーションを煽った体に活を入れる。
「あら、サポートは任せてね。……あの子に帰ってくるからって約束しちゃったし」
イヴ・アガベー、何処までも慈愛に満ちた女は馬鹿な男たちを生かすために、大切な少女との約束を果たすために蜂を展開する。
そして――――――
「アア……ア、ア、アアァアアア、ァアアアアア、ア、アアアアアアアアア、ア、アア――――――」
シャルティアにゲームのキャラクターとしての自覚はない。そもそもNPCにとって設定と創造主は絶対の法則。故にそう創られたNPCは強い。創造主の想いを絶対とし、時には設定による個の強さにより自らの感情を優先する。無論、ばれないようにひっそりと、そんな
シャルティアは馬鹿だがアホではない。
それを――――――
「あがががががががががっががががっががっがががぁああああああああああああああがあがあああああぁぁかあああああ――――――あ、いんず……さま」
暴走状態に方向性を与える。
コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス、小賢しいこいつ等はそう簡単には殺せない。ならば最善を、アインズ様、創造主ペロロンチーノ様にために――――――より殺戮に特化する。
「……
この瞬間四人の移動と他者への攻撃が可能となる。
「我経絡秘孔――――――殺人拳の真髄を味わえやッ!!」
口角を野獣のように吊り上げ、哄笑も高らかにアスラは一番槍として魔拳の完成を目指しこの世界で出会った誰よりも強い
即座にルシードの星辰光がシャルティアの挙動、その自由を遍く奪い取る。抵抗の様子を見せないシャルティアに振りかぶった拳を鳴らし叩き込む。
「血の武装」
血が鎧の隙間から全身に流れ込み、動けない肉体の代わりに補強し血を操る感覚で人形として自身を行使すると同時に――――――
「器用だな。血をこうも自在に操る吸血鬼は初めてだ。俺の特性を何となく理解して対策したな?」
三つの血の球体をつくり出し、その一つが盾の役割としてアスラ必殺の拳を防いだ。
アスラ能力の正体は衝撃操作。極端に特化した操縦性による星辰光。通常は波紋のように対象へ伝達される衝撃を自由自在に操縦する無敵の能力。だが空中で独立したそれをいくら殴ろうがシャルティアに衝撃は届かない。
四方から襲い掛かる屑鉄や砂鉄、兆を超える蜂の大群も変幻自在の血の武装に迎撃される。面となり網となり鞭となり刃となるそれらを、指先が掠らせるだけであらぬ方向に弾き飛ばす。
血の狂乱による判断力の低下による純粋な殺意のみで暴風の嵐を読み易いと受け流し、必殺の間合いに鮮血の戦乙女を捉えた。
「獣に堕ちてどうするよ?正常の判断も駆け引きもなっちゃいねぇ。速さも力も段違いなのは間違いないが……軽率だ」
真祖もシャルティアの背後に浮遊する円鏡も動かない。罠か?脳裏にチラつく警告も当てて下さいと言わんばかりの佇まいに。
「オラアアアアァ――――――ッ!!」
「――――――あぁ?」
質量も触感も星も問題ない。確かに殺した。手応えもある。こんなものかと、血に濡れ美しかったであろう少女の胸から腕引き抜く。円鏡は不動のままその光景を写し出す。
風穴を空けたシャルティアが――――――消える。
「ッ!!」
背筋に走った悪寒が反射的に身を屈める。はたかれ見れば不自然な回避行動も予兆も見せず背後から出現した無傷の吸血鬼のスポイトランスの命中を未然に防いだ。血の武装がランスをつたいミキサーとしてアスラを切り刻む。
ルシードは斥力を二人の間に発生させ、アスラの方を吹き飛ばす。
「はい、チェックメイト」
移動したシャルティアに球体の守りはない。故に捌ききれなかった
「あ、……」
スポイトランスの尖端がイヴの脇腹に出現する。すぐ真横にいた
「
「摩訶不思議だなおい!!どういう原理だ?転移とちと違うな」
頭上に現れ放たれた突きを両手の甲で滑らせ流れに逆らわず意識の狭間を間隙するも――――――消える。
出現して、消える。出現して、消える。出現して、消える。そのペースは洗練され間の間隔が無くなっていく。
守護者『最強』――――――その称号にたがえない凶暴性と何処までも殺しに特化した真祖の吸血鬼シャルティア・ブラッドフォールン。
同時に二人が存在するかのような連撃に幻術催眠の類いをアスラは否定する。
これはそんな陳腐なもんじゃない。
常にシャルティアの後を浮遊する円鏡、戦っているシャルティアと鏡に写し出されたシャルティア。
――――――そういうことか。
瞬間的連続転位は、
速く気づけよ馬鹿か俺は。世界をつくるそんな規格外な力に無意識のうちに視野を細めてたのは俺の方かよ。まだまだ鍛錬が足りてねえ練り直しだ。
「……このままじゃ自慢にすらならねぇ。アレだけ啖呵切っといてこのざまは笑われても仕方ないぞマジで」
直撃しなくともlevel100以下はその余波だけで致命傷を負い嬲り殺される殺意の化身。
それを拳で捌く巧さ。純粋な悪いのみの攻撃は読み易いとはいえ無傷で戦える理由。
「……俺様の武に反するが、特別だ吸血鬼。ありがたく頂戴しろ」
踏み出した足で大地を粉砕しシャルティアの足元にクレーターをつくりだし側面に移動する。
鎧の隙間から血の触手蠢き人体の有所を音を置き去りにアスラを串刺しに面で迫る。
「……悪手だ。ホラよ」
勢いをつけぶつかりに行く。防御も回避も技術も何もない。遍く全身を貫いた血の武装はアスラを傷つけること敵わず、その殺意の衝撃をシャルティアに返した。
「あ、ギィ、いが」
死したシャルティアが消え、また出現する一秒にも満たないこの時こそが――――――
「どうよ――――――正解か?」
なにも存在しない空間に振るった裏拳が――――――確かに命中した。
確信はなく試しに近いこともあり浅く入ってしまったが、鏡の中のシャルティアが膝をつく。
狂気に染まらず理性的に映る彼女は、驚愕に目を見開きいくら何でも速すぎると感情を露わにする。
『おまえ……私より弱いくせにその力はなに!?あり得ないあり得ないあり得ないこんな結果認められないッ!!』
「ぎゃあぎゃあ騒ぐな聞こえねーよ。こっちの世界で喋ろや」
アスラ達が奮闘する鏡の世界は、本物で在り本物ではないシャルティアが戦っている。
思考も同じ完全コピー、創られた合わせ鏡の二つの世界。
シャルティアしかいない表の世界。
アスラ、ルシード、イヴ、シャルティアしかいない裏の世界。
そう、常に浮遊する円鏡は二つの世界を繋ぐ扉。鏡は世界とシャルティアのみを写し出し『裏世界のシャルティア』が消失したとき、『表世界のシャルティア』の立ち位置から出現する無限湧きシステム。
『裏世界のシャルティア』がどれだけ傷つき死のうが『表世界のシャルティア』には一切関係のない事象――――――住む世界が違うのだから当たり前だ。
だが、
「こっちのお前が
過剰なまでの殺意による威嚇も、血の武装による広範囲の攻撃も、鏡に写る矛盾を悟らせないため。
シャルティアは
故に不意打ちの瞬間転移は意味はなく。攻略すべき道しるべが生まれたことを意味する。
故に――――――
『
まんまと騙された憐れな劣等種に、我慢していた口角がつり上がってしまう。
一分間の無敵状態から戦闘エリアと同じ世界を二つ作り出し任意の相手をその世界に召喚する。一見強力そうに見えるが、一分間戦闘エリアは妨害と戦闘行為が禁止され、戦闘エリア外に逃げてしまえば発動者は五分間行動不能のバッドステータスが発生してしまう。
万一成功してもその際、第一段階の『表世界にいる本体』の耐性・無効化は無くなり防御力も80%以上低下する。
相手にも打撃を与えるが、こちらもそれと同じくらいの打撃を受けるおそれがある。大きな効果や良い結果をもたらす可能性をもつ反面、多大な危険性をも併せもつ諸刃の剣。
それ故に、最終段階に至る『敵に体力20%以下のダメージをくらえ』というユグドラシルプレイヤーにとって、死ねと?クソだろ運営条件変えろよ案件が殺到するが運営が手を加えることは無かった。
シャルティアにとって賭けの要素があったが勝算は濃厚で高かった。攻略サイトにも掲載されている
「条件が達成された。虐殺は一瞬」
時間逆行を発動させ自身の肉体の時間を巻き戻し、一割に落ち込んだ体力を一瞬で修復する。
『表世界のシャルティア』が『裏世界のシャルティア』と一つとなり世界が統合される。
裏と表。交わらない世界が向かい合う。鏡に映った鏡の中に鏡が写り、その中にまた鏡が写る――――――鏡の中に途方もない無限の己が広がる。
「シャルティア・ブラッドフォールン無限湧き。ペロロンチーノ様がおいでにならないのが残念でありんす。きっとお喜びになってくださるのに……」
遥か彼方に御隠れになられた愛しの方。私がアインズ様に初めてを捧げたら――――――嫉妬してくださいますか?
最大最後のチャンス。シャルティアが召喚されるほんの数秒の希望。
迫る砂鉄も、蜂も、拳も、
「不浄衝撃盾」
攻撃と防御を同時に発生させ諸とも吹き飛ばす。アスラも衝撃には無傷だが、防御の性質上進むことが出来ない。
「完全なる勝利のために……」
シャルティアは距離をとる。その際シャルティアが爆発的に出現する。
本体が戦う必要はない。全力で逃げるだけで勝てるのだ。
「おい塵虫、感謝しんす。真・最終段階に至るための贄となれ」
――――――清浄投擲槍。
必中効果が付与された流星群。世界を埋め尽くす殺戮の雨。
三人は一ヶ所に固まり向かい打つ。
「あー……わかりきった答えだけどアレ君のなんちゃって拳法でどうにかならない?」
「掴めるし逸らせはするが直撃すれば普通に死ぬな」
「なら、少しは抵抗しないとね。護りは任せて」
兆を越える蜂の大群を集束させ一つの壁として流星群を失速、誘導する。
全能力を引力とし限定的な
必中の清浄投擲槍を触れた箇所を抉られながら捌ききる。
豪雨の槍。対処の要領をつかんでいく。
アスラは身体にわざと傷付けさせ損傷を最小限に抑えていく。
「オラオラオラオラオラオラオラッ!」
それでも。何千と付けられた傷は着実に命を削り取る。
新たに召喚されたシャルティアが投擲してくるが弾幕の密度が最初と違い薄くなっていく。その中を、三人が駆ける。スキルを使いきったシャルティアが襲いかかるもそれぞれの役割を理解し足を揃え勝利を掴むため前へ前へ進む。
オリジナルは、耐性・無効化、防御力80%以上低下の束縛から解放されているが、無限湧きシャルティアはこの制約に縛られている。
だがこの時点で勝利は確定している。
足掻く姿を眺めて警戒はしているが、真・最終段階へ至る条件として、
奴等は粘っている方だと思うが時間の問題だ。
アンデッドや耐性・無効化とうのアイテムがない限り疲労は誤魔化すことは不可能。
なのに――――――違和感。
少しずつ、ほんの少しずつ強くなっている気がする。
速さや、能力の出力が上昇している?
否、この現象をシャルティアは知っている。
「levelアップ?耐久が紙装甲とはいえ、level100の敵を倒した経験値が急激な成長を促してしまってると……」
ユグドラシルではlevel100が当たり前。そこ迄に至った構成と創意工夫で強い弱いと分別される。
一部の敵モンスターを除き、プレイヤーやNPCの戦いはlevel差が絶対。今回のようなイレギュラーでもない限り格下が格上に勝つなど本来あり得ないのだ。
「同格に成りつつあるとはいえ、三匹と無限。この戦力を覆すのは誰であろうと不可能!!
真・最終段階へ至れば、異界を外へ流出させる条件が達成される。24時間と時間制限はあるが、それだけの時間があれば複数の国ごと更地に蹂躙できる。
シャルティアだけで難攻不落のナザリック地下大墳墓を攻略することも一つの世界を終わらせることもできる。
「……おい、吸血鬼ィ!舐めてんのか何かしらの理由か知らんが本体ここにいますアピール後悔するぞ?」
「血だらけでほざくな。貴様の能力の正体は衝撃操作だろ?厄介でありんすが、魔法は完璧に受け流すのは無理!!削り死ねでありんす!!」
諦めれば楽だろう。終わりのない無限湧きに閉ざされた世界。どう足掻こうが人間に勝ち目はない。
頑張るのは辛いのだ。圧倒的なワンサイドゲームに弱者の心は容易く折れてしまう。
「……それでも、諦めない理由がある」
「……お互い理由は異なるけど」
「……果たすと決めた約束があるんでな」
『お前(貴女)は邪魔だ(よ)』
「あははははははっはははははははははっはははははははははははははははっははははははははははははははっ!!口だけはよく回る。死ぬんだよテメェらは!!至高なるペロロンチーノ様に生み出されたナザリック地下大墳墓第1~3階層『墳墓』の守護を任された階層守護者最強シャルティア・ブラッドフォールンに全てを台無しにされんだよォ!!絶望しろ!!絶対だ……お前ら三匹の縁者を一匹残らず地獄に堕とす。剥いで削いで潰して焼いて死んで蘇生させ犯し尽くしてやるよ!!死が救済だと思うなよ……クックックック……フハハハハハハハハーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!」
お任せくださいアインズ様!!流出させ勝負を一瞬でつけてみせます!!世界を貴方様に捧げます!!この戦いで私は誰よりもお役に立ちます!!あぁ……寵愛を……私のためだけの愛を!!
「炎よ!!」
燃えろ、灰となれ。
私達よ、終わらせろ。
志高く、成長を遂げた
三人の贄を持って世界は流出する。
死ね。とく死ね。貴様ら三匹が死ぬだけでナザリックの勝利は確定する。
この異界は
この世界で
この世界のルールは純粋なまでのlevel差と数の差。
この世界でのシャルティアは――――――無敵だ。
――――――パリン
「――――――は?」
この世界にはない
三人の贄を捧げる前に、異物が世界を侵す。
停まる――――――機能が停止する。
この刹那、最強の魔拳は誰よりも早く地を蹴った。
「違う、もっと、鋭く、速く――――――骨を用いて、虚を目指せ……怯えを支配し、予測しろ」
世界を殺す反粒子が一つの世界である
「……ばか……な……」
口から上をアスラの拳が貫き、脳を完全に破壊する。
「感謝する。お前の御蔭で俺は完成された」
魔拳の性能は限界に達した。シャルティアを殺した経験値がlevel100へと至らせる。
世界を否定する反則級の力が鏡世界を崩壊させる――――――
「実際死んでたな……ちと予定が狂ったが、……ヤバいな」
余波だけで世界を崩壊させるこの威力。
「まだポーションあるか?外でも休憩する余裕はないみたいだ」
「僕は休むよ流石にへとへとだ。……ホラ、ラスト一本」
投げ渡されたポーションを一気に煽り空の瓶を適当に投げ捨てる。
「蜂を一匹俺にくっ付けろ。連絡手段を確保する」
「あら、何処か行くの?」
「そんなの決まってんだろ」
――――――殴りこみだ。
あけましておめでとうございます!!
多分誰もがゼファーさんが覚醒して斃すんだろ?と安易な考えをしていたな~(愉悦
ゼファーさん知らぬ間に覚醒、誰かと戦っている状況。
はてさて、次回どうなるか。
正直シャルティア扱いが雑と思った作者です。