オーバーロードVS鋼の英雄人 『完結』   作:namaZ

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主人公誰だっけ?





極晃星=誕生

 ナザリック地下大墳墓のメンバーは深く浅いところで繋がっている。

 創造主とNPCを繋ぐ見えない魂の糸は、想像以上に強固なもの。

 これは同じ創造主を持つ姉妹にも言える現象だ。

 生物とは単体である。

 違う思考回路を持ち、理解しようにも仕切れない自分とは違う生物。

 創造主とNPCは繋がりや絆を紡ぐ難しい工程をすっ飛ばして最初っから魂の深いところで繋がっている。

 ナザリック総員は無意識に繋がりが発生しているが、やはり親子や姉妹には及ばない。

 ナザリックから解放された今でも、個人差はあるが仲間意識は残っている。

 だからこそ、集団として星辰伝奏者(スフィアリンカー)にこれほど適したものはない。

 他者の強い意志。培った経験と知識。思想から自分を形成する理屈(ロジック)まで、繋がりが深ければ深いほど無条件で獲得できる。

 そう、星辰伝奏者(スフィアリンカー)として中途半端なパンドラはこの繋がりを利用し、ドッペルゲンガーの能力を最大限に活用した。そして――――――より強い繋がりを持つ創造主には星辰伝奏者(スフィアリンカー)の能力をフル活動で励まし、応援していた。

 絶望の中、『鈴木悟』の過去の記憶から算出した思い出を"声""映像""追体験"としてアレンジを少し加え今までずっと、英雄との戦闘時も大半の意識はこちらに集中、総動員させていた。

 だからこそ、パンドラは全身全霊は無理でも現状の本気でクリストファー・ヴァルゼライドと戦っていた。

 英雄譚を紡ぐ『英雄(ラスボス)』戦で舐めプ、縛りプレイはゲームだから楽しいのであって、現実世界だとそのまま命に直結する。

 それを最後までやり遂げ、時間を稼いだパンドラズ・アクターの想いは一つ――――――父が偉大であると証明すること。

 そうこれは、自分の父親は強いんだぞと自慢する子供らしい――――――我が儘。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「()()()()()

 

 

 瀕死者から発せられたと思えない耳の奥にまでよく通る静かな声音。

 パンドラは愛する父親の腕の中で、魂の深度を高め特異点へ接続した。

 

 

「ッッッ、なんだよ!?」

 

 

 両者の意識のみが世界の孔へ落ちる。

 『鈴木悟』の視界を埋め尽くす無限の歯車。無限の素粒子が満ちる別次元。

 この場所こそ、人を知り成長させる特異点:水星(マーキュリー)

 

 

「現実世界の勝負は一瞬……十秒にも満たない攻防。この場なら時間の流れを気にすることなく語り合おうことができます」

 

「パンドラ!?ここはいった!!そもそも敵が……皆どうしたんだ!!?」

 

「死にました」

 

「ハアッ!!??」

 

「あ、ごく少数ですが一人立ちして旅立った方もいますね☆」

 

「ええッ!!??」

 

「ことの顛末だけを語りますと……自爆?盛大に身内のやらかし。もう笑うしかねぇーwwwwといったところですか。ナザリックに災厄を齎すルベド解放(ナザリック崩壊張本人)デミウルゴス様の勘違い(英雄の殺る気スイッチ)シャルティアの油断怠慢(冥王なる前にちゃんと殺しとけ)。そもそも戦うという選択自体がこの状況を招いたのです!」

 

「………………」

 

「あらゆる状況を考慮して臨機応変に柔軟に対応。油断するな一部強者に気をつけろ。プレイヤーの影を常に警戒しろ。傲慢。軽率な宣戦布告。世界征服を目標とする時点でこの世界の住人舐め腐ってますけども」

 

「そ……それは、デミウルゴスが」

 

「あの時点ならまだ修正可能でした。ナザリックNPCはどんな人だろうと絶対忠義を誓ってくれたはずです。ええ、誰でもよかった。失望されたくない。捨てないで。『至高の四十一人(モモンガ)』を欲していたのですからその中身のことなどNPCにはどうでもいいとさえ言えましょう。むしろ途中からノリノリで世界征服してましたね!」

 

 

 切っ掛けを与える。パンドラは『鈴木悟』に自覚させる。

 

 

「仲間の大切な子供たち。仲間の大切な形見。アルベド様の()()()()()()()()()の例えは的を得てます。魔王(ロール)を演じ、ギルドメンバーが叶えられなかった理想を実現しようとした。現地人の命を蔑ろにして、NPCとのコミュニケーションを最初っから放棄している。モモンガ様……なにか反論はございますか?」

 

「——————ない……そのとおりだ。俺は、ゴミクズだ」

 

 

 リアルではNPCのことなんて友達であるペロロンチーノが熱弁したシャルティアか、自分で手掛けた黒歴史パンドラぐらいしか記憶になかった。

 十年も無関心だったNPCが突然個性を持って動き出す。凄いのは分かる。でも、長い年月ギルドの一ヶ所に閉じ込め続けた創造主を普通慕うか?

 設定がそうだから?便利な言葉だな――――――その設定が消失した結果がこれなのに。

 それでも……

 

 

「おれは……感謝してるんだ」

 

「感謝ですか?」

 

「ああ、お前やアルベドとギルドメンバーですら本音で話したことがなかった俺が、こうやって不器用ながら会話してる。なぁパンドラ、お前なのか?俺に昔の夢を見せてくれたのは?俺はな――――――救われたんだ。アインズ・ウール・ゴウンは俺の居場所だった。ギルドメンバーはどいつもこいつも楽しい奴らで最高で。友達って呼べる人は二癖もある変や野郎ばかりだった……本当に救われたんだ。辛いことばかりだった。逃げたいことも泣きたいこともたくさんあった。でも、ああ、本当に……俺が望んでいるのはああゆう光景なんだ」

 

 

 絶望もある。この傷は一生癒えやしない。でも――――――希望もある。

 

 

「ありがとうパンドラ。俺にカツを入れてくれたんだろ?……不思議だなぁー仲間から褒められたら嬉しいのにお前たちに絶賛されると鳥肌が立つんだ。パンドラの言葉で、俺は現実を見ることが出来た。過去を思い出すことが出来た。なあ、俺は……お前にとってなんだ?」

 

 

 帽子を深くかぶり直したパンドラは目元を震わせた。運命はパンドラを選んだ。

 舞台を作り未知要素だったアルベド(ヒロイン)に台本の半分以上を勝手に投げ渡していた。絶望に沈んだ父を立ち直らせる切っ掛けになればと――――――結果アルベドはパンドラの予想以上の成果を上げてくれた。

 

 アルベドが望んだのだ――――――『鈴木悟』の未来を。

 パンドラが望んだのだ――――――『鈴木悟』の過去を。

 

 膝を付き偉大な父に敬意を示す。それが例えゲームの中だけだとしても、ゲームの中でしか生きられないNPCにはそれだけで十分なのだ。

 現実(リアル)虚構(ゲーム)が複雑に混沌するこの世界は、『鈴木悟(モモンガ)』には似合わない。

 

 

「父よ、私はまた観たいのです。ユグドラシルは、そこたらじゅうに命の危機がありながら命は軽く攻略を進める上で死は効率でしかなかった。貴方様が脅威の少ないこの世界でNPCの顔色を窺いながら段々調子に乗っていく微妙な物語は正直うんざりなのです」

 

「あー……うん。ソダネ」

 

虚構(ゲーム)は無限の可能性。無限の選択。そこに現実(リアル)が混在するとどうしても苦痛が伴ってしまう。そもそも現実(リアル)虚構(ゲーム)は別物で、辛い現実(リアル)を忘れ、虚構(ゲーム)で楽しく可笑しく遊ぶのが当たり前でしょ!!そもそも――――――!!」

 

「わかったから!!わかったよパンドラ!!愚痴しか言ってないよからな!?"絶賛されるのは嫌"と確かに言ったが罵ってくれとは頼んでないぞ!!お前の言葉は一つ一つ心抉るんだよ!!??」

 

「何を言いますか!!「現実(リアル)どうでもいいマジかったりぃ~うっひょ虚構(ゲーム)サイコー!!」とか言いながら、知りもしない異世界で、寂しさを紛らわせるNPCと「世界征服キリッ☆」とかしときながら勝手に絶望して勝手におっぱいに絆されて「未来を生きよう」とかしだす上煽った私に「ありがとうパンドラ」と言い出す始末に『鈴木悟』様を父とお慕いしてますとも!!ええ!!」

 

「馬鹿にしてるだろお前!!?絶対そうだ!!てか煽ってたって自白したな!!このハゲ!!」

 

「貴方もハゲでしょ!?」

 

 

 白熱する口喧嘩は両者がたまらず噴き出すまで続いた。

 

 

「ははは……何でだろ。お前と会話してると皆を思い出す。ドッペルゲンガーの特性とかか?」

 

「そこを説明するとあれやこれやと教える必要が発生しますが……聞きます?よければ姿も変えましょうか?」

 

「いや、いいよ。パンドラはパンドラだ。お前のおかげで俺は生きる意味を思い出せた。大切な過去を、俺が望んだことを実感出来たんだ。切っ掛けはあったんだよ。ずっと傍に」

 

 

 『鈴木悟』の心から迷いが消えた。

 『答え』は過去にある。自覚してないだけで歩んだ道は『鈴木悟』の人生。どんなに否定しても積み重ねた年月が、自分を証明する。パンドラが教えてくれた。

 『答え』は未来にある。未知を楽しみ苦痛を糧とする。理想とは違うかもしれない。でも刹那が未来に追いつくまで『答え』は誰にも分からない。アルベドが教えてくれた。

 

 

「……勝てるかな」

 

「勝つのです!!条件はクリアされました。ならあとは……」

 

「俺が腹をくくるだけか」 

 

 

 これから命懸けで戦う相手は最強最高の『英雄』。

 人を傷つける。自分も斬られる。その可能性を考えただけで緊張し身が竦む。

 『鈴木悟』は肉も皮もない骨の手に視線を落とす。

 本当の自分ではない神が創り出した肉体(アバター:モモンガ)

 何の目的で誰がプレイヤーを虚構(ゲーム)から現実(リアル)へ叩き落としたか知らない。

 それが神だというのなら――――――アルベドを守れる力を授けてくれた神に感謝した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 決着まで時間にすれば23秒の攻防。

 二本の刀を叩き折ったアルベドは『英雄』の腰に差された残り五本の刀を視界に入れ――――――右手で抜刀された知覚以上の閃光を完璧に『パリー』で弾いた。

 『真なる無|(ギンヌンガガプ)』を形状変化させたバルディッシュがまた一本叩き壊した。

 その瞬間を無駄にしない左手抜刀。

 スキル発動のタイムラグなど消失した今、アルベドの意志一つで発動可能。『ダメージを鎧に流す防御スキル』:1日3回使える。被ダメージを鎧に流すスキルでアルベドの切り札。『パリー』:攻撃を弾くスキル。

 3回目を発動した瞬間——————砕け散る鎧と刀の破壊音が響き渡る。

 ならばと両手で握られた一本の刀が、強弱をつけた残像を残し100以上ののフェイントを織り交ぜた。

 攻撃のタイミングを悟らせない防御を空ぶらせる絶技。 

 アルベドは冷静に、澄み渡る脳が極限まで研ぎ澄まされていると感じる。腕、足、同、腰、関節、指先まで観察し加速させた脳が本命の一撃を予測する。

 そして――――――

 

 

「——————ッ!!」

 

 

 受け流す鎧を失った代わりに、全ての防御スキルを漆黒のカイトシールドに発動させた。

 一つの防御スキルで、片腕を犠牲にコキュートスの攻撃を防いだ防御力。

 最初っから左腕を失う覚悟で、正面から受けずに盾の側面を利用し明後日の方向に受け流す。

 

 

「防御力特化の私でこれね」

 

 

 バルディッシュで五本目を壊しながら、もう使い物にならない左腕で殴る。

 盾は砕け、その衝撃は左腕の骨を圧し折ってる。

 拳も握れないほど損傷した腕で、この不意打ちが当たらなければもう当たらないと確信する。

 経験が足りない。スピードが足りない。だが無手となった絶好のチャンスは二度と訪れない。

 

 

(残り二本を抜刀する前に私の拳が命中する。防御力ゴミカスのこいつには当てれば勝ちなのよ……なのに!!)

 

 

 迫る死を前に、ヴァルゼライドはアルベドの腕を掴んだ。

 

 

「………………え」

 

 

 空中を舞う体。威力を殺さずに、更にパワーとスピードが加算された一本背負いに王座の間の床が耐え切れずアルベドの体が衝撃に沈む。

 

 

「——————ッツ、ほんと……出鱈目ね!!」

 

 

 叩き込まれる拳はすべて急所を抉る。回避もろくに許されず完成された美しい容姿が破壊されていく。

 ヴァルゼライドにそのつもりがなくとも急所である顔面に集中して叩き込まれる拳が顔を歪ませていく。

 

 

「ッッッヤメロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 

 『パリ―』スキルの応用で接触している地面を弾き飛ばし空中に跳ね上がる。バルディッシュの遠心力を利用した高速回転。武器破壊を発動させヴァルゼライドの脳天に振り下ろした。

 

 

「――――――()()()()!!」

 

 

 不可視の広範囲武器破壊を頭突きで跳ね除ける。五指が柄を掴み取り――――――解き放った。

 

 

「ァア――――――そん、なァ……」

 

 

 斬られた両腕が『真なる無|(ギンヌンガガプ)』と飛んでいく光景を呆然と見つめ。

 

 

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あああああああああああああああ!!」

 

 

 もう愛する人を抱きしめることが叶わないと知った女は、涙を流す。

 

 

「さらばだ――――――俺はこの戦いを生涯忘れはしない」

 

 

 首切りの一閃。心からの感謝を込めて称賛する。ギルベルトの武器破壊より完全格上。七本中五本を失う戦力低下。この一撃で決めねば次はどうなるか分からない。

 全力で狙った一閃が——————

 

 

「……貴様は!?」

 

 

 死人の手により止められた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最初は夢でも見ているのかと思った。

 だって、先ほどまでと明らかに雰囲気が別人で、よりかっこよくて――――――イケメンで。

 女の子がやって欲しいことを無自覚にやってしまう女たらし。

 

 

「サトル……さま?」

 

 

 失った腕は何も掴めない。触れない。それでも――――――

 

 

「助けに来たぞアルベド」

 

「~~~~ッはい!!」

 

 

 愛しの腕に抱かれることはできる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デスナイトはどんな攻撃でも一撃だけ耐えられる。

 どんな敵も一撃で滅ぼしてきた『英雄』には、不意打ちであったがアルベドを助け出すことはできた。

 

 

「……アルベド、俺な、少しは分かってやれそうなんだ」

 

 

 やっとアルベドのことが、少しだけわかってやれそうなんだ。

 少しはアルベドのことを理解してやれているって、『鈴木悟』として身勝手な自己満足にもなる。

 

 

「今日だけで理解した気にはなれない。やっとわかったよアルベド。俺もアルベドのこと大好きだって」

 

「……っ!?」

 

 

 顔を背けアルベルトは振り向こうとしない。でも、驚いていることはすぐにわかった。

 

 

「好きだの愛してるのだの難しく考える必要は一つもない。こうやって、あぁ……お前の事好きなんだなって自覚するだけで、なんだって分かってやれる気がするんだ。だからさアルベド」

 

 

 より強く、より優しく、より大切に抱きしめて――――――

 

 

「愛している。大好きだ。だからさ……一緒に未来を見よう」

 

 

 アルベルトはだんだん表情を歪めて、瞳に涙をためていった。泣くのをやめようと、必死にこらえようとして――――――やっぱり、泣くのをこらえ切れなかった。

 

 だから『鈴木悟』は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――自分の意志で彼女の心臓を握りつぶした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――ドクン――――――

 

 

 モモンガ玉が、脈動を開始する。

 さぁ、虚構(パンドラ)現実(アルベド)――――――望むままに時計の針を合わせよう。

 

 

 

 

 

「天涯せよ、我が守護星――――――鋼の時制(こよみ)こそ未知不変の旅路なり」

 

 

 紡がれる詠唱(ランゲージ)魔王(人間)の慟哭。

 

 

「ああ歓喜、喝采、最高の黄金時代さえ世は無常である。無常なるものは苦である。苦なるものは無我である。無我なるものは、わが所有(もの)にあらず、わが()にあらず、またわが本体にもあらず。まことに、かくのごとく、正しき智慧をもって観るがよい」

 

 

 この世のあらゆる存在は、変化していく。

 人は、あらゆる”縁起・因縁“によって生まれている。

 

 

「其は、過ぎ去ったもの。

其は、生起(せいき)したもの。

其は、いまだ来ないもの。

三世(さんざ)過現未(かげんみ)己今当(いこんとう)とし。其は、実体なく存在を変遷するもの」

 

 

 神の創りし肉体(プレイヤー)が原初『ユグドラシル』の楔を解き放つ。パンドラとアルベドの経験値()と思いが愛する男の力へ塗り替えていく。

 

 

「故に偉大なる最強の魔法詠唱者を讃えよ。至高なる死の支配者に平伏せ。世界、神話においてアインズ・ウール・ゴウンこそが絶対悪。栄光は瞬きの胡蝶の夢だとしても四十一人の軌跡は歴史が証明する。あの日、あの時、伝説は確かに存在していたのだから」

 

 

 過去と現在を置き去りに、未来(勝利)を願う怪物よ。過去の栄光など現在の参考に過ぎず、現在の繁栄などより良い未来への過程に過ぎぬと断言する『英雄』よ――――――過去を思い出(憧憬)する恐ろしさを思い知れ。

 

 

「だから願う、愛しい人よ――――――どうか前を見上げてほしい。 

次の出会い、次の思い出、世界は広く未知であふれている。体を蝕む影の重圧も光の速さで追い抜いて。煌めく理想を次こそは仲間と実現するために。また迷わぬように、手を繋いで参りましょう」

 

 

 どんな存在も、単体で存在しているわけではなく、支え合っている。だから自分一人の考えで物事すべては思い通りにならない。愛する人と生きろ、仲間を作れ――――――未来を思う(慈愛)する頼もしさを思い知れ。

 

 

「ああならば今度こそ離しはしない。俺はもう後悔だけはしたくない。お前たちが必要だ——————共に往こうッ」

 

 

 "神が創りし偽りの命(NPC)"との完全なる同調。自分すら偽り続けていた男の思いも魂もが接続された"神が創り出した肉体(アバター:モモンガ)"="モモンガ()"。

 復元を超えて、一度は欠けた彼の心を新生させてゆく。

 尽きぬ泉と湧き上がる力の鼓動。

 迸るのは無限の力、新たな異界法則の神にならんがためこの瞬間だけ『鈴木悟』を生まれ変わらせた。

 存在を変革させながらも――――――彼の心は、湖畔のように澄み切っていた。

 

 ――――――歓喜はない。後悔もない。

 

 (チート)を得た高揚を感じることなく、本当に人をやめ魔の秘奥に至ったことを嘆くこともしない。

 ただ、受け止める。胸に渦巻く感情を噛み締めて、己を構成する一部、これも自分だと認めていた。

 故に――――――だからこそ。

 

「俺たちは――――――無敵だ」

 

Wenn es meines Gottes Wille(我が神のお望みとあらば)——————ッ!!」

 

「愛しています。サトル様!!」

 

 

 苦痛と、失敗と、後悔の苦痛(ほこり)を胸に秘め。

 

 

「過去を悔いず、未来を待たず、現在を大切にふみしめよ。それこそが、アインズ・ウール・ゴウンの生き様と知れッ!!

 今こそ、我が足跡に誇りと御名を授けようッ!! 」

 

 

 発露する別次元の異能。それはもはや、超越者(オーバーロード)にあらず。

 不格好な葛藤と共に駆け抜けた。傷と共に在る我が生涯を示す名は――――――

 

 

 

 

 ——————其の名はッ!

 

 

 

 

 

 

 ——————其の名はッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ——————其の名はッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

超新星(メタルノヴァ)――――――世界樹の栄光(プルーフィング)遡行する三世因果(スフィアトラベラー )ッ !!」

 

 

 

 

 創生――――――星を渡る者(スフィアトラベラー)

 事象の地平面を超え、最強最大の天体が再誕した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




サトル・パンドラ・アルベド「トリニティはここにある!!」


はい、すいません。Vermilion -Bind of blood-再プレイしたらまんま影響されました。
スフィアトラベラーは色々選んだ結果『ランナー』『トラベラー』に候補を絞りまして、実際に口にして詠唱してみたところ『トラベラー』になりました。※家族がいないことを確認してから唱えましょう。


星を渡る者……一体どんな能力なんだ?※かなり予想付きやすいけど感想には書かないでね。


感想、批判等お待ちしてます。正直詠唱の部分に一週間かかりました。自分の中二力低下にはがっかりです(溜息


息抜きに盾の勇者の成り上がりを短編で書いてますのでよろしくお願いします。

次回:タイトルコール



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