綾川雪観は転生者である   作:白だるま

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一応投稿しますが…めっちゃ長いです(一万字超えました)

わしゆの二話に所となります。




第参話 悲しき思い出 (ヒガンバナ)

初めて会った時、なんであんな酷い事を言ったのかが分からない…

 

いつもあの子は■■で私達を守ってくれる…

 

皆を■■■■に■■■■になっても明るく支えてくれた…

 

「私と友達にならないで…」と悲しく言う言葉を無視した

 

泣きながら笑顔を見せて礼を言ったあの子の顔が今でも忘れられない…

 

だけど…私は■■■■■■■■■■…

 

今でも大切な友達…私は■■■■■■■■■■■■■■■■…

 

                         勇者御書.298.9.15

 

 

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あれから勇者となって半月後…また敵が…バーテックスが襲ってきた…

 

この時の戦闘の事を言えば…殆どごり押しに近い勝ち方だった事で、担任でもあり大赦にも勤めているの安芸先生にその事でお説教を受けている所だった…

 

その理由は殆ど、三ノ輪さんが倒したに近い事もあるけど…やはり連携が上手くいっていない事もあった…

あの時…天秤座のバーテックスの攻撃方法はシンプルでその場で回転しながら攻撃してきたが強烈な突風が巻き起こっていた…

 

始めにバーテックスの侵食を止めようとした鷲尾さんが突風に飛ばされる中放った矢が不発に終わり、その後回転する際の分銅の攻撃を私が受けきっている時に、乃木さんの槍に三ノ輪さん掴まって突撃の加速力を使ってバーテックスに近づき近接戦闘で勝った…

二回目の戦闘もほぼ三ノ輪さんに頼りきっているような戦闘で、確かにこのままだと拙いと思っていた時に安芸先生は心配してくれるのはわかっているけどね…

 

その為か連携を上手く取れる様に指揮を執る隊長を選ぶことになった時に、先生は私の方を見たような気がしたのだけど…隊長は乃木さんに任命された…

 

私的には適任だと思っている…三ノ輪さんは最前線のアタッカーで指示してる暇なんてないだろうし、鷲尾さんは想定外の攻撃が起こったとしたら真面目さが仇になって行動出来なそうだし…私は防御特化なので自分で言うのは何なのだが…前線に立つ二人を守るか、怪我をした時に救出して後退させるのが役目だと思っているので、逆に指示をしてくれた方が動きやすいのが理由だ。

 

その時に乃木さんに隊長を任命された事に、鷲尾さんが動揺していたみたいだけど…どうやら自分が選ばれると思っていたのかしらね…その後に自分なりに納得のいく理由が出来たのか賛成したのと、三ノ輪さんは元々の性格からなのか「アタシはそんなガラじゃないからアタシ以外なら誰でも」と言って即決だった。

 

どうやら次の襲来までは、時間があるみたいで連携攻撃の特訓の為の合宿をする事になった。

…私的には合宿は嫌だった…絶対皆に迷惑がかかるから…

 

そんな暗い顔をしていた事に気が付いていたのか、安芸先生に少し話があるから残るように言われ二人っきりになった時に私にこう言ったのだ…

 

「綾川さん…本当は言うべきではないと思ったのだけど、本当は貴方に隊長をしてもらいたかったのよ」

 

安芸先生の意外な話に驚いていたけど…

 

「でもね。貴方に隊長にしなかったのは…貴方が冷静に全体を見ているようで、盾による攻撃はあまりせずに、過剰と言ってもいいほどに三人を守っている事…今回の戦闘でも乃木さんが防御出来る所でも、あなたが守りに入った事で乃木さんは無傷だけど綾川さん…貴方は…」

 

本来であれば乃木さんが防御して受け止める事が出来る攻撃でも、私が代わりに入った事で乃木さんが攻撃する事は出来たけど、その代わりに私の腕に痣が出来る程の怪我をしていた事だ。

安芸先生は私の腕の痣を見てるけど…私は

 

「いいんです…私はあの子達を守る事…私はどうなってもいいんです…無事にお役目が終わればそれで…」

 

「それは…綾川さんの前世の記憶と関係しているのかしら…」

 

「両親から聞いていたんですね…私は…今でもこのお役目に違和感を感じています。それは大赦にとっては背信者とみなされても仕方ないと思っています。でも私は…あの敵と戦わなくてはいけないのであれば戦います…それであの子達の未来があると…この世界の人の為になると信じられるなら…私は…」

 

「綾川さん…私はご両親と美雨さんからも聞きました…壮絶な前世を体験した事は私には想像もつかないですが…自己犠牲が過ぎませんか?」

 

「心配してくれるのは分かります…でも私は許されてはいけないんです…未来のあったあの子達の人生を壊して…あの人の命も奪った私は…救われてはいけないんです」

 

先生は何か言いたそうだったけど聞く気はもうなかった。

早々に私は教室から出て行った…

 

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「難しいわね…」

 

安芸はさっきまで話をしていた雪観の事を思い出していた。

これでは本当にいつ落命してもおかしくないと危惧ていたが、先ほどの会話から近い内に最悪の事態が起こってしまってもおかしくないと判断した…

 

今の自分達にとっては、知らない歴史を生きた事を証明できるほどの知識を持ち、大赦に対し警戒している雪観は最重要警戒人物であるが安芸の印象は違った…

 

雪観の両親から事情は聴き、前世での出来事はある程度は聞いていた…

 

今、この四国だけのしか人類は生き残ってはいないが、もし世界が正常であっても人の業と言うのは変わらないと…

雪観はそんな中で生き、自分の信念を曲げずに生きていけたからこそ、前世での死亡した事の罪悪感が強すぎた…

 

幸いな事に仲が悪いのではなく、深い仲になるのを拒んでいるだけなので、改善は可能だろう…

彼女の必要なものは、やはり信頼できる友人を増やす事…この合宿がきっかけになってくれればいいと安芸は思っていた。

 

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「なんであの夢を見たのかしら…こんな時に…」

 

合宿の集合の為にバスまで向かっていたけど…体調はかなり最悪と言ってもいい…

それは、今日の朝の夢見が悪かったせいだった…

両親と姉さんには顔色が悪い事で心配されたけど、歩いていけない程ではないのでみんなの待つバス停まで急ぐごとにした…

 

そのせいで遅刻してしまったけど…三人には悪い事をしてしまったわね。

数分の遅刻だったけど、鷲尾さんは私の遅刻にご立腹だったみたいで、真剣に謝っていたけど乃木さん…こんな時によくぐっすり寝てられるわね…

そう言えば三ノ輪さんのがまだいないみたいで、数分後に三ノ輪さんが来た時も、私の時と同じようにお説教を始めたけど、丁度その時に乃木さんが目が覚めたみたいで「アレ?お母さん…此処どこ~」と言った事で終わったけど、勇者としての自覚…か、私は勇者じゃない…罪人よ…だから私は命を懸けて守れるのよ。

 

実は特典の使用で、私が死んだ時に私に係わった人達に、私の事に関するすべての記憶を無くしてほしいと申請していたが神様は…

 

「そんな事に特典を使わないでください…よく考えて申請してください」

 

その後、神様にお説教が始まったけど、私の事をなんでこの神様は心配してくれるのかが分からなかった…

その事を聞いてみると、

 

「私も同じです…味方だと思っていた方々は全員私を裏切りました…でもそんなどん底に落ちた私を救ってくれた同僚や元々の部下もいます…その方々のおかげで私はこうして今の仕事をしているのですよ…私こう見えても元上層部の幹部職を務めていたんですよ」

 

神様の意外な過去を知った事、その時に言われた事

 

「貴方に大切なのは心から大切に思える人との絆を作って欲しい事です…その為の転生だと思ってください」

 

そんな人…出来るのかな…私は無理だと思っていた…

 

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大赦の全面バックアップとはいえ、ここまで本格的とは思えなかったわね…

 

海水浴場の砂浜での訓練になった。

大赦の貸し切りの訓練とはいえ、砂浜に並べられたバレーボールマシンが、ものすごく気合が入っているのも分かる…

訓練監督は先生みたいで学校ではあまり見ないジャージ姿だった事が印象的だけど、今回の訓練のルールは三ノ輪さんをバレーボールマシンの攻撃から守りながら、海岸から離れた山道に止めてある廃バスまで援護する事だ。

配置は決まっていて、三ノ輪さんと乃木さんがバスまで向かい鷲尾さんが防御出来ないボールを打ち抜く援護役…

 

アレ?私の役割は何なの?

 

先生に聞いてみると、鷲尾さんを攻撃するボールを全て防ぐことが私の役割だと言われたが、前衛と後衛を分けた結果だと思った。

バーテックスの攻撃は不規則だし、どんな攻撃をしてくるのかも分からない…

もし鷲尾さんを一人にして三人で前に出すぎて、不意を突かれ攻撃された時に守れる人がいないのでは意味がない…

 

それぞれの役割を徹底した訓練内容ね…

 

先生の掛け声で訓練が始まったけど…

 

ボロボロだったのは、かなりの反省点よね…

私なりの反省点は、鷲尾さんをボールから守る時に、私が視界を妨げてしまい狙いを外す事があってミスをしてしまう事と、それを気にしすぎて動きが悪くなって鷲尾さんを守れなかったり…反省点が多い事が分かった。

そんなミスをしていても気にしなくていと言ってくれたけど…

 

「二人とも呼び方が固いんだよ…銀でいいぞ、銀で」

 

「私の事はそのっちで…はい呼んでみて」

 

鷲尾さんは少し遠慮しているのもあって言えないだけだと思うけど、その内仲良く言い合える仲になれると思うわ…

私はこれ以上仲良くするつもりはない…二人はこう言ってくれるけど、今回のお役目を無事に終わらせる事を目的にしているだけなので、今後は深く付き合うつもりは無かった…

そんな事を考えていたけど先生の「ゴール出来るまでやるわよ」と言われその事を一旦忘れ訓練に意識を集中させた。

 

この訓練で私達は一緒に行動する事になっていた。

団結力を高める事と個人の強さを鍛えるのもあったと思う。

今日の夕飯の時に、乃木さんが「わっしー荷物あれだけ?少なくない?」と言われてたけど、着替えや生活用品などの最低限のものを持ってきている為に少なく見えるけど…

三ノ輪さん…お土産買うの早くないかしら?乃木さんもその事を言っていたけどさ…

仁木さん!荷物多過ぎ!!

三ノ輪さんも鷲尾さんもどこからつっこんでいいか分からないみたいだけど…石臼は無いと思うわ…うどん作るって?

 

「ゆっきーは…何か荷物少ないね…」

 

これが普通だと思うけど…でも後で家族にお土産でも買っていこう…

そう思っていた時に、荷物の整理をしていた時に、出てきたのは私の日記だった…

見られても問題は無いし今書いちゃおうかな?

 

その後も合宿は続き、勇者の訓練から先生から直接の学校の授業など受けたり、坐禅による集中力の鍛錬もした。

 

(三ノ輪さんは勉強しなくて済むと思っていたみたいだけど、そんなに甘くないと思うわ…でもこの時代の歴史は知らない事多いので面白いと思う。坐禅の時も性格なのかしら?じっとしていられなかったみたいだしね…

乃木さんは…なんていうか凄いわね。寝ているようで話は聞いているし、先生が出した問題にも即答で正解したけど…坐禅の時にぐっすり寝ちゃいけないと思うのは私だけかしら?

鷲尾さんは…問題ないけど…私が言うのはいけないと思うのだけど坐禅にあんなに慣れてる小学生っているのかしら?)

 

そんな合宿の中…私が恐れていた事が発生してしまった…

 

私はあの全て失ったあの事件を、悪夢としてみる事があるのだ…

 

その悪夢から目を覚ますと酷い吐き気が襲い、私はふらつきながらも急いでトイレに行く事が出来たのは良いが、めまいが酷く、そのままそこで気分を落ち着くのを待っていた…

暫く時間が経って戻った時に、三人が何故か起きていた…

聞いてみるとやはり私がうなされているに気が付いていたみたいで、トイレに行ったまま戻らない私を心配してくれていたみたいだった…

訓練が辛くてこうなってしまったのか、ホームシックになったのかとか色々聞かれたけど、夢見が悪かった事だけ言うと納得してくれたみたいだけど、乃木さんは少し真面目な表情をしていたが寝ぼけていたのか、すぐに寝てしまったようだった…

鷲尾さんと三ノ輪さんは納得していないようだったけど訳ありと思ってくれたので何も言わなかった。

 

その日は朝から最悪の気分で訓練をした為か…皆には迷惑を掛けてしまった…

 

三人とも気にしなくていいと言ってくれたけど、こんな時まで悪夢として見るなんて…やはり私は許されていないのだ…

午後の訓練は急遽自主練となり、私は先生からの話があると言われたけど…お役目から降ろされるのかなと思ったけど、話の内容は私の体調の事だったが…本題は悪夢の事だった…

 

「綾川さん…少し話してくれませんか?貴方の犯した前世の罪の事を私はよく知りません…」

 

そうか…両親と姉さんは詳しくは話していなかったんだ。

考えて見れば子供の妄想と思われても仕方ないけど、私の過去はある意味天の神がなぜ人類を滅ぼそうとしているのかの理由となってしまうだろう。

 

「後悔しても知りませんよ?私の前世は…本当の意味で最悪ですから」

 

私は先生に話した。私の罪と、後悔を…、全てを話し終えた時、先生は絶句していた…

この世界の人達は優しすぎると思う事がある。

 

「私は…許されちゃいけないんです…だから私の事は…「放ってはおけないです…」」

 

私の言葉を遮るように先生は強く言った。

 

「綾川さん…貴方の過去の苦悩も後悔もすべてを持って、三人の未来やこの世界の未来を守ろうとしてくれている意思は分かりますが、このお役目が終わったその後はどうするのですか?」

 

「考えていないです…私は大赦には勤める事は出来ないでしょう。本当はこの世界の歴史を調べていきたいと思いましたけど、両親と姉さんのおかげで出来ていました…家族がいなければ調べる事は出来ないでしょうし…閲覧不可となっている個所の解読は、大赦とっては都合が悪いので、その内許可も下りなくなるでしょう…

今、このお役目で私がどうなるかもわからない状態で、私は…将来の事なんて考える余裕は無いです」

 

私が返答した時の先生の顔が、少し暗かったのは明確に私の意思が分かってしまった事だった。

…三人を守るための盾として戦い、その中で落命しても後悔は無い…と

 

私は「すみません…お気遣い感謝します」と言って部屋を退室した…

 

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雪観と安芸先生が話している事は何の事だか理解するのは少し時間がかかった…

 

アタシは今、とんでもない事を聞いてしまった…

きっかけは深夜の時に雪観が夢見が悪く苦しそうだった事が理由だったけど、トイレに駆け込んで行って時間が経ってから具合悪く戻ってきた事はアタシ達はすごく心配してしまった…

 

学校でも雪観とは余り話した事は無いが、窓際の自分の席で昼休み中に外で遊んでいる生徒を優しく見ているのが印象的で余り運動が苦手で校庭で遊ばないと思っていた。

前も外で遊んでいた時に急に具合が悪くなったのか、その場で嘔吐していた事もあり、それ以来誰も誘う事は無くなった事を憶えている。

 

お役目時はそんな体の弱さを感じさせない動きでアタシ達を守ってくれていたけど…朝の不調もあって今日の訓練は散々だった事を気にしていたみたいだった。

 

午後が自主練となりアタシ達はサボる事はしなかったけど、訓練に集中出来なかったのも事実なんだよな…

園子は何か事情を知っていてその事から避けているみたいだし、須美も気にしているみたいだけどどう接していいか分からないみたいだから、どうにかしたいけど、何をすればいいのか分からない…

 

こんな状態で訓練をしても、意味は無いと判断したアタシ達は、本当は嫌だったけど勉強をする事にしたけど、その前に安芸先生に許可をしてもらう為にアタシは部屋まで行った時に、話し声が聞こえて…それが雪観と安芸先生と何か話をしていた事に気が付いた時にある一言でアタシは聞いてはいけない事を聞いてしまったと思ってしまった…

 

「私のせいで…死ななくてもいい人達が…死にました。私が殺したようなものです」

 

何を言ってるんだ?

 

アタシはその言葉が耳から離れなかった…

 

「その爆発で私の教え子達が無残に殺され…私が愛した人も死にました…」

 

その後話している事に疑問を思いながらも二人がいる部屋に戻った…

二人にはアタシが酷く動揺しているので訳を聞かれたけど話すのには少し時間がかかったが、須美は絶句していたが園子は何か知っているみたいだった。

その理由を聞こうとした時は複雑そうな顔をしていたが、「聞いたことを後悔しない?」と普段ののんびりとした声ではなく真剣に聞かれた時にアタシも須美も理由を知りたかった。

 

「私は…あの子達を守れればそれでいいんです。それで命を絶っても後悔はありません」

 

雪観が言ったあの言葉は、アタシはそこまでしなくてはいけないのかが分からなかった。

その理由を知る事で友達になれればいいと思っていたけど、園子の知っていた理由はアタシが思っていた以上の事だった…

 

 

「わっしーとみのさんは知らなかったと思うけど…ゆっきーは前世の記憶を持っているだよ」

 

___________________________________________

 

今日の訓練は本当に上手くいったと思っている。

やはり最終日となった為に全員が成功させようと気合が入っていた事もあって数回目で成功したのは良い事だった。

 

その夜の最後のお風呂の際に、皆で訓練の感想を話していたけど…

確かに運動部の合宿よね。

あちこち痣だらけで筋肉も付いてきたので鍛えられていた実感があった。

三ノ輪さんは訓練時の打撲痕や戦闘による傷があるし、私も結構体中痣だらけで少し痛々しいかな?

今回は連携を重視した訓練だったので、新たな武装や技の習得は無いのは仕方ないように思えた。

 

乃木さんは槍の使用による手のひらのマメが痛いみたいだけど、問題はこの後起こった事よね…

鷲尾さん…私も本気で思った事だけど発育が良すぎじゃないかな?

前世では成人していた頃はそれなりにあったほうだけど、小学生でここまでのサイズは見た事ないし…確かこの世界って漫画やアニメの世界観だし気にしないのが良いのかな?

三ノ輪さんと鷲尾さんがじゃれあって少し騒がしくなったので止めようと思っていた時に、丁度いいタイミングで先生が入ってきて二人を止めてくれてよかったけど…以外に着やせするタイプの人だったんだね…

それと鷲尾さん…なんで戦艦長門を知ってるの?私はあの人のおかげで少しは分かるけど普通は知らないわよ。

 

温泉から出て大部屋に戻った後の事は長めのお喋りだった事。

 

私は前世での学園生活を思い出すと、本当に最低限の人付き合いしかしなかったと実感した…

何を離せばいいのかわからない事もあったけど、好きな人の言い合いを言った時に私が黙ってしまった事で少し悪い事をしてしまったと思うけど、その後に乃木さんの一言で暗い雰囲気が無くなったのは感謝しかないけど、この場の皆が好きって乃木さんらしいと思う。

三ノ輪さんも弟とか…確かに好きな人なのかもしれないけどね。

鷲尾さんが無理矢理打ち切ったおかげで私の好きな人の話は無くなって良かったけど…

 

私の好きな人か…

 

今は私とは違う世界を生きているけど、一目会って謝りたかった。

彼が会いたくないのも分かっている…

私の境遇を知りながらも結婚しようと言ってくれた彼を死なせた私を許すなんて事は絶対にない…

そんな事を想いながら眠ろうと思った時、部屋の中に星空が映っていたけど、どうやら乃木さんが持ち込んだプラネタリウムを付けたみたいだ…

その後にすぐ消すように鷲尾さんに言われて、プラネタリウムを消灯し私たちは就寝した。

 

___________________________________________

 

あの合宿から数日後、放課後に三人から大切な話があると言われたので何の事だろうと思っていたけど、どうやら先生に事前に話していたみたいで空き教室で話す事になった…

話の内容を聴こうとした時、三ノ輪さんが「ごめん雪観…聴くつもりはなかったけど」とばつが悪そうに言ってきたけど何の事だろうと聞こうとした時、乃木さんがその理由を言った時に私は…黙ってしまった。

 

「ゆっきーが前世の記憶がある事は知っていたけど…私達を守って死んじゃう事に後悔ないってどうゆう事なの?」

 

そうか…あの時先生と話しているのを三ノ輪さんが聴いてしまったんだ…

確かに、そんな事を言われたら誰だって動揺するし理由を聞こうとするし、それに転生者だってばれた事は意外だったけど、乃木さんは大赦で最高の格式を持つ家系なら私の秘密を知っていてもおかしくない。

それに三ノ輪さんに聞かれた事に動揺してしまった。

 

「雪観…合宿の最後の日の好きな人の話しようって言った時、悲しそうだった…それは『死ななくてもいい人を殺した』って言った事が気になったんだ。

 

その話は全部聞いていないど、前世で何があったんだ?」

 

三人が私の事を気を遣ってくれている事は分かった…

でも、私にはそんなふうに思われるような人間ではない…なら知ってもらおう…私の罪を。

私が殺した最愛の人と、多くの子供の未来を奪った事件の事を…そしていつ私が死んでもいいような存在なのかを…

 

___________________________________________

 

「何を言ってよかったのか…分からないわね」

 

「うん…本当に…でもアタシは雪観には元気でいてほしいな」

 

「私もそう思う…でもよかった…」

 

「何がよかったんだ園子?」

 

「ゆっきーは優しすぎるんだ…だから突き放す為に言ったんだと思うんよ…

だからあんな風に言われても友達でいようって言ってくれてうれしんだ…」

 

須美達はイネスのフードコーナーでご飯を食べながら話していた。

 

本来の目的は、銀の遅刻が多過ぎる事のその原因を探る事だったが、その原因は災難に巻き込まれやすいだけでその対応で遅刻していただけだった。

軽い雑談をしながらも、この前に話された雪観の前世での出来事は本当にショックが大きかった…

本来は雪観も誘おうと思ったのだが、あの話の後で気まずかったのが誘えなかった理由だ。

須美達は思い出していた。雪観の話した前世での出来事を…

 

前世の雪観は家の都合で自分の夢を果たせなかった事を後悔していたが、妹の勧めで海外のボランティア団体で派遣先で長年の夢であった教師をやってみてはどうかと勧められた。

戸惑いはあったが、その話を快く受け海外へ向かった…

 

派遣先は最悪だった…

ある程度の安全は保障されていると言っても銃声は鳴り響き、殺人や盗難が当たり前のように起こる程にに治安が悪かったが、雪観の担当する孤児院のスタッフとしての活動は彼女を大きく成長させた。

その活動中に知り合ったテロ鎮圧の補助の目的で、派遣された自衛隊員と親密になり、やがて好意を持ち恋人になるのは当たり前だった。

自衛隊の派遣期限が迫った時に彼からプロポーズされ、結婚するために一時帰国しようとした時に孤児院の皆から祝福されパーティーをすることになったが…これが最悪の結果になるとは思っていなかっただろう。

 

雪観はやっと自分で掴んだ幸せに浮かれ警戒を解いていたのが原因で最悪の結果となった。

 

通常であれば、援助団体から送られた物資でも、近所の人のどんな善人の差入でも、危険物が無いかの確認はするのが通常だったが、雪観はそれを怠ってしまったのだ…

 

知り合いのスタッフから段ボールを受け取り、差出人は自衛隊の隊員からと聞き、お祝として受け取っていたが、それはテロ組織に仕組まれた罠だった。

雪観が確認した時は大量のお菓子が入っていた為、子供達に配ろうと思いパーティー会場に持って行った時に、仕事が空いた彼が子供達と遊んでいて雪観にお菓子が詰まった段ボールの事を聞くと、彼の同僚からの差入だと言った後に雪観は子供達を集め配っていた。

彼が通信機から同僚に気が利く事を褒めるような事を言った後、彼の顔が険しくなり「その場から離れろ!!」叫んだ時…悲劇が起こった…

その段ボールの中に爆弾が入っていたのを彼が気が付いた時にはもう遅かったのだ。

 

その場にいた全員が爆発に巻き込まれ死亡した事…明らかに雪観のミスだった…

 

死んだ後に死神が来る前に見てしまった…子供達や恋人と自分の血で染まったパーティー会場を見る事しか出来なかった。

 

その話の後に雪観は涙を流し言った事は、須美達にとっては拒絶とも捉えていい言葉だった…

 

「鷲尾さんや三ノ輪さんと仲良くなれたのは嬉しい…乃木さんには初めて会った時にあんな事言ったのにまた仲良くなってくれた事には本当に感謝してるの…だからね、私と友達にならないで…絶対に後悔するから」

 

その後は話す事もなく雪観は教室から出て行ってしまった…

 

神世紀の世界で、そんな残酷な話は西暦で残っているアニメや映画でしか観た事が無い…

そんな死に方をした雪観の罪悪感は消える事は無く、失う事を恐れる事で人と付き合う事が苦手となっているのだ。

 

「アタシは…雪観には笑顔でいて欲しいな…勉強の教えてくれたりしてた時はすっごく活き活きしてたからさ。

過去の事を気にしすぎて、今を楽しめないのは損だと思う」

 

「私もそう思う…綾川さんは盾として私たちを守ってくれてる…けど、そこまでして守って欲しいとは思わないわ。

この前の合宿の時だって私をどうやったら効率よく守れるかを、工夫をしていたのは分かってるから…」

 

二人の言葉に園子は笑顔だった…

雪観の事を友人と思ってくれている事が何より嬉しかったのだ

しかし…その気分を台無しにするように周りの時間が止まっていた…

それを意味するのはバーテックスの襲来

 

鈴の音の後に樹海が広がりバーテックスとの闘いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




長いのとご都合主義ですいません…

戦闘回と雪観の心情は次の投稿で書きます。

本当に遅くすいません
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