四聖勇者の仮想現実   作:ブリキの玩具

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頑張って短くしようとしましたが無理でしたね…。
しかも遅くなってしまって、申し訳ない!
とりあえずここでグダグダしててもしょうがない気がするので、稚拙な文章をばお楽しみくださいませ。


11話 後篇 情報屋

「そんなに難しいのか?」

「ちゃんとした編成で入ればいやそこまで難しくはないガ、それ以外だとかなり不味いラシイ」

「らしい?ビ…お前が直接行ったんじゃないのか?」

 そういうとビビは口を開き一瞬動きを止め笑いだした。少し笑った後に尚文達に話を始めた。

「いやあ、オネイサンの事を冒険者か何かと思ってないカイ?」

「アタシは”情報屋”のアルゴだよ。いやあ、自己紹介が遅れて悪かったナ。」

 情報屋…。従来のネットゲームにそんな奴はいなかった。攻略が存在しないから、情報を手に入れるのがこれしかないのだ。これだけではない。

 あたりまえのことだが、命がかかってなかったから情報に対して危機感を持ってなかったのだ。この世界では情報の有無で命の有無も変わると言っても過言ではない。知らぬが仏なんて言葉があるが、そんなことは極稀である。無知は罪。ここにいる尚文も、あの世界で何回も何回も騙されてきたから身にしみてわかっていた。あの世界こそ情報がないと生きていけない世界だった。情報というものは案外馬鹿にできない。疎かにしていると、あとで蓄積した分の何倍にもなって自分に返ってくるだろう。

 そんな風に思案していた尚文の気を引き戻したのはアトラだった。

「鮭様。この方に先程のクエストの件聞いてみてはいかがでしょうか?」

 尚文は今、明らかに論点からズレた考察をしていたな。アトラもそこに気がついたのだろう。尚文が考えているだけならばアトラは口出ししないからな。尚文はとにかく、アトラの言う通り、こいつにきいてみるかと考えた。”情報屋”である彼女に。

「おい、アルゴ聞きたいことがある。」

 尚文はしばらく使っていなかった商売モードもとい、脅迫モードに入った。こいつ自身が何か商品を渡すわけではないが、あくまで店だ。金はもちろんかかるだろう。金が掛かる取引となるとついこのスイッチがONになるのだ。ついこの間も店員の態度が悪かったコンビニで危うく値切りそうになったことがあるな。

「ホランカの亥神のクエスト、わかるか?」

「!」

 アルゴは亥神のクエストというワードにピクリと反応した。

「受けたのカ?それ。」

 アルゴの含みのある言い方に尚文たちはすぐさま答えた。

「ああ、それがどうした?」

 

 アルゴは尚文達の答えに大きくため息をつき「ヤッチマッタナ、あんたラ。」と言った。

「そのクエストかなりムズいゾ。少なくともβテストのときはな。」

 そう言った後にアルゴは何かを思い出したかのようにアイテムウィンドウを開き、何かを探し始めた。情報を取り扱っているためか、そのソースの一部となる素材も多く所持していたのだ。そして、数十秒後に、アルゴの手の上に輝く粒子が集まり、小さな本のようなものがそこにあった。

 そして格好をつけたかのように、人差指と中指でその本を挟んで尚文に見せてきた。

「これ、もってるカ?…その反応からすると持ってなさそうだナ。」

 その表紙をみると、アインクラッド初期層攻略ガイドと書かれていた。

「なんだこれ?」

「これはガイドブックでナ。元ベータテスターが作ったんダ。最初の方の攻略が書かれていると思ってくれればいい。」

 ガイドブック…か。そんな便利なものがあったなんてな。6人もいながら見落とすとは…。魔物に殺されそうになるなんて、あの世界で慣れたつもりではあったが尚文達はまだ焦りを感じていたのだ。死と隣り合わせの世界であればどこに居ても無理はないだろう。

 

「それ、どちらで販売していたのでしょうか?」

 アトラのことばに少し顔を上げながら、アルゴが答える。

「ああ、これは販売じゃなくて配布ダ。はじまりの街の道具屋においてあったゾ。」

 アルゴのはじまりの街の道具屋に置いてあったという言葉に納得した。何故六人もいながら見落としたのか尚文は不思議に思っていたが、尚文達は道具屋に寄る間もなくホルンカへ向かったので、無論不可能であった。

「それで見つからなかったのですか。じつは私達あのきょうせいてんい?のすぐ後にあの街をで発ったのです。」

 その言葉にアルゴは驚いた様子をみせて、「あんたらもベータテスターだったのカ!?」と言った後に「そしたらこんなところに二人でこないカ。」とため息のようなものを吐いていた。尚文はその意味を理解できていなかった。聞こうと思ったがアトラが別の話に変えていたので、わざわざ聞く必要もないと思い、聞くのはやめた。

 アルゴに情報屋について話を聞いていると、鈴のような音がなった。とっさにアルゴがメニューを開いた。百数行もの文を数秒で読み終わり、「オネイサンは用事ができたからこの辺で退散ダ。ジャーナ。」と足早に去って行った。

「結局どこにいるか聞けなかったな。」

「そうですね。でも、はじまりの街にガイドブックがあるみたいですから取りに行きましょうか。」

 そして尚文達は薄暗い森を背に、ホルンカへ戻った後に他の奴らにメールを送り、はじまりの街へ戻る話をすることにした。

 




 うまいところで区切れないわけですが、どうしましょうか。
 読み直してると区切るところにとてつもない違和感を感じてしまうこの頃。
 まあ、それ以上に文章のが気になりますがね。
 とりあえずここで占めます。
 ぐだらせてすんませんでした。

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