四聖勇者の仮想現実   作:ブリキの玩具

2 / 12
プロローグを見てから見ることをオススメします。


1話 予想外の事件

「ここが、ソードアート・オンラインの世界か…。」

石造りのレンガ、恐らく魔物の侵入を防ぐための聳え立つ古風な防壁、どこまでも飛んで行けそうな高い空。これらが全て仮想なのだから茅場という奴はすごい奴だと思う。そして、景観よりも視界の端にステータスが表示されている。まるで、あの世界のようだ。とも思ったが、あの世界の空気は美味かったが、この世界はそうでもない。そもそも空気に何も感じない。汚い、臭い、美味い、不味い、透き通っている、そのどれも感じないのだ。まあ、ここまで求めるのは酷というものか。何はともあれ…

「あいつらを探さなければな。」

そうこう思案していると、向こうから女アバターが駆け寄ってくる。あの顔、ラフタリアそっくりだ。ラフタリアか?目を凝らしてユーザーネームを確認してみる、【Raphutturrir】 ラ、フタリ…ア…。あいつ本名かよ。まあ、本名だとしても気づく奴はそうそういないだろう。

「ナオ…あ、本名じゃ駄目でしたよね。」

小さく咳払いをするとラフタリアは、口を開いた。

「盾の……あ、く、ま、ですか…?」

「そうだ。あってるぞ、ラフタリア。」

「この合言葉どうにかしませんか?私凄く言うの躊躇いましたよ。アトラさんも相当躊躇いますよ、絶対。」

「そうか?」

そう俺が答えるとラフタリアはため息をついた。そんなに嫌だったか。

「で、ナオ…様の名前は【Sake】?セークですか?」

「違う、サケだ。」

「何故その名前に?」

「後で話す。」

ラフタリアと話していると、向こうから男二人がやって来た。金髪と黒髪の奴だ。一人は練だと分かった。もう一人は誰だ?

「お義父さん!探しておりましたぞ!」

金髪の方は元康だった。

「槍の勇者様はどうしてそんな髪色に?他はそこそこリアルと同じですが。」

「ああ、これはですな、フィーロたんの髪色を意識したのですぞ。」

髪色はグラデーションのように何億通りもの髪色にできるが、まさかこんなにフィーロの髪色に似せるとは。正直ヤバイ奴だと思った。

「あと、揃っていないのはアトラと樹か…。」

「その前に、合言葉言え。」

「言わなきゃ駄目か?」

「私も言いたくないですぞ。」

「言え。ラフタリアも言ったんだ。」

「仕方がないか。盾の…悪…魔か?」

「盾の……あく、ま…ですかな?」

「そうだ。お前らの名前は…」

【Freon】 【Srave】フレオン、スレーブ。

「由来は後で聞くからな。」

「わかりましたぞ!」

元康が返事をした後、俺は後ろから誰かに突っ込まれた。誰だこんなことする奴は、と思いながら後ろを見ると目を閉じているアバターがいた。アトラだ。直感的にそう思った。

アバターネーム…【Utra】アトラか。こいつも本名、まあいい。

「タテナノアクマサマデスカ?」

「そうだ。なんだそのしゃべり方。すごい棒読みだぞ。」

「それほどいいたくなかったのです。尚…盾の勇者様…セーク?」

「サケだ。」

「遅れてすみません!」

声がした方を振り向くと、完全に樹の顔のアバターが話しかけていた。名前は…【just】?なんだこれ、丁度?違うな。

「盾の悪魔ですか?」

こいつ、何の躊躇いもなく…。まあ、そっちの方が手っ取り早くてすむが。

「そうだ。」

「この世界に来てびっくりしましたよ。弓が無いんですから。」

「まあ、剣の世界だから遠距離武器はなくしたんだろ。」

「弓が無かったので、短剣にしましたが。」

「皆さん揃ったんですから狩りにでも行きましょうよ。」

ラフタリア一言をきっかけに、俺らは門から外にでた。

 

外に出ると、猪のような敵を倒しているプレイヤーが何人もいた。恐らく、あの猪が最初の敵なのだろう。

「バルーンじゃないのか。」

練が素朴な疑問を口にだす。

「それはそうですよ。だってあの世界とは違うんですから。」と、樹が返していた。

とりあえず、

「3人ずつで敵を殺していくか。」

「では行きましょう!サケ様!」

「お待ち下さい、お姉様。こういうゲームには大体パーティが存在しますぞ。パーティ申請をしてからにしましょう。」

元康が言った通り、パーティを組んだ。

「じゃあ、行くぞ。ラフタリア、アトラ!」

「はい!さけ様!」

「まあ、こうなるよな。普通に。」

「そうですね。僕たちはどうしても、ラフタリアさんとアトラさんに気を使ってしまいますからね。」

それぞれが、全く別の方向に向かった。

俺らが向かった先には人1人おらず、狩りに最適だった。

アトラとラフタリアはほぼ一瞬でソードスキルを発動出来たが、俺はそうはいかなかった。

「ナオ…サケ様、そう、そこに手を添えて…。あとは、目の前の対象を切り伏せる意識をしてください。」

目の前の対象を切り伏せる…!

そう意識した瞬間、俺の片手直剣が淡く光った。そのまま剣に身体を任せた、すると目の前の猪の横腹に地面と平行な線の形をした傷ができた。そこまでは、よかったのだ。ソードスキルを使えたところまでは。

だが、明らかにラフタリアやアトラの使ったソードスキルより威力が低い。俺は片手直剣でラフタリアは両手棍だからラフタリアより低いのはまあ分かる。しかし、細剣のアトラよりもダメージが低いのはおかしい。

なんだこれは、何が起こっているんだ…?

 

 

 

 

 

 

────────────────────

「そろそろ時間か…。」

赤いローブを羽織った男が、青く光る石板の様なものの前に立つ。

「おや、カーディナルが新しくEXスキルを自動で作ってるな。…面白そうなスキルだな。もしかすると…。」

そう言いながら男は光に包まれて消えた。

そして、石板の上に文字が写し出されていた。

EXスキル

二刀流

神聖剣

慈の盾

絆の槍

義の───

名の剣

零の棍

極の細剣

 

 

To be continue…




そういえばアトラさんも武器なかったですよね。
被らないように細剣にさせていただきました。
因みに、それぞれの武器は
サケ(尚文) 片手直剣(?)と盾
ラフタリア 両手棍
アトラ 細剣と盾
フレオン(元康) 槍
スレーブ(練) 片手剣
ジャスト(樹) 短剣(?)
です。
フィーロとか入れなくてすみませんでした。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。