それでは第1話です。
よろしくお願いします。
第1話 ファーストコンタクト
気がつくと俺はどこか真っ暗な空間にいた。
転送がまだ完了していないのか体の下半分はまだ転送中だった。
そしてふと目眩や頭痛が俺を襲った。
(くッ、なんだコレッ!?)
どこかの風景や見知った人間の顔ぶれが頭に流れ込んできた。
これが『玄野計』の記憶。
だが、この量は正直・・・
(キツいッ!)
そんなに時間が経っていないハズなのに、もう何年も経過しているような感覚だ。
(頼むから早くしてくれ~ッ。これ以上は気絶しそうだ・・・。)
しばらくして転送が完了し、空中に静止していた俺はそのまま下へと落ちていった。
鈍い音と共に俺は何か柔かいものの上に落ちたようだ。
そのため大した怪我は無く、意識が朦朧とするなかで視界がクリアになっていく。
どうやら俺はベッドの上にいるようだ。
しかし手には更に柔かい感触が・・・。
ふと目の前をよく見るとそこには俺が心から会いたかった人物がいた。
「・・・レ・・・レイカ・・・・」
「・・・・」
彼女は最後に抱きしめた時のままだ。
あの時の彼女は俺の前から跡形もなく消えていったが、彼女は今ここにいる。
もう放さない。放したくない。
俺は全身全霊で彼女を感じとって、そっと彼女の頬を撫でる。
「俺は・・・君を・・・・」
「きッ」
「き?」
「きゃァァァァァ〜!」
彼女の叫び声とともに俺は勢いよくベッドから転げ落ちた。
「イテテテ・・・」
「・・・な、なんなの〜ッ?」
よく見ると彼女は涙ぐんでいた。
(そんな。俺はただ君を・・・。)
「・・・ッて・・・・」
「へッ?」
「・・・出てッて!」
そうして彼女は手元にある物を俺の方へと投げ始めた。
「ちょッ・・・待ッ・・・・」
俺は避ける気力もなく彼女から投げられた物がが降り注いだ。
レイカが俺を拒絶した。
ここは彼女の意思を尊重しようと俺は出口の方へと後ずさった。
「レイカ、俺は・・・君を・・・・くッ!」
そして何か固い物が頭に直撃して俺は体勢を崩した。
その瞬間俺に降り注がれていた物等が止み、目の前が歪みながらもせいいっぱい叫んだ。
「君を守りにきたんだァ!」
sideレイカ
仕事の疲れで私はぐっすりと眠っていたときに突然体全体が揺れた。
目が覚めると男の人が自分を覆い被すように乗っていた。
しかも自分の胸が鷲掴みにされて。
(怖い。)
ただただ怖かった。
恐怖のせいで声が出ない。
男の人の荒い息遣いが耳に入る。
自分はこのまま犯されるのだろうか?
(イヤッ。そんなのイヤッ!)
(私のはじめては好きな人とじゃないと・・・。)
私は頬を撫でられた瞬間この人と目が合った。
「きッ」
「き?」
「きゃァアアア~!」
私は全力で悲鳴を上げて、その男の人はベッドから転がり落ちた。
「・・・な、なんなの~ッ!?」
私は無我夢中でその人へ手当たり次第に物を投げかけた。
気が付くと男の人はフラフラしていた。
(も、もしかして打ち所が悪かッた?どうしよう・・・。)
自分を犯そうとしていた人に対して私はちょっと心配してしった。
その時、
「君を守りにきたんだァ!」
そう言ってその人は逃げるように部屋から出ていった。
顔は暗くてよく見えなかったけど、微かな光の反射で泣いていたことがわかった。
(なぜ泣いていたの?)
(私を守る?・・・襲ってきたのはそっちなのに?)
しばらくして私はマネージャーにこのことを連絡してから軽くシャワーを浴びて眠りについた。
side out
「ッくしゅ!」
外へ出て俺は改めて自分の状態を知った。
俺はガンツスーツどころかパンツすらも履いていなかった。
つまり俺は裸の状態で眠るレイカの上に・・・。
前回レイカとはそうゆう関係になっていたから俺としては問題ない。
だが、
「最悪だッ。」
ここが本当に過去の世界なら俺とレイカはまだ会ってすらいない。
それなのに俺はレイカの部屋へと転送された。
裸で、息も荒く、たぶん汗もびっしょりで、レイカの体を・・・。
これじゃあ俺は『眠る美女を襲う変態』じゃないか。
コレがレイカとのファーストコンタクト・・・。
(マジ死にて~ッ。)
いや、もう起こってしまったことは仕方がない。
(・・・忘れよう。)
とりあえず俺はこのままガンツの部屋へと向かっていった。
お疲れ様です。
ではまた、次回にて。