GANTZ:Ω   作:上板軍麻

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さて、第2話です。

どうぞ。


第2話 Ω

 

ガンツの部屋へ向かう途中、俺はスッポンポンの状態のため何度か警察に追い回された。

路地裏に隠れながら新聞紙や段ボールとビニールで簡単な服を作った。

怪しさ満点だったが無いよりはマシだと思う。

警察や人の目に気を付けながら俺はやっとの思いで目的地にたどり着いた。

 

 

扉の前に立ち俺はドアノブを捻りガチャリと扉が開く。

中を入り居間の方へ行くとそこには深い漆黒の大きな玉が置いてあった。

様々な名で呼ばれているソレを俺を始めとした仲間たちは『ガンツ』と呼んでいる。

ガンツの目の前に立つと表面に『Ω』のマークが浮かび上がる。

 

 

「・・・なんだッ?」

 

 

そしてふとガンツから音がした。

 

 

『・・・あァ〜・・・テステスッ?』

 

 

「おッ、俺ェ!?」

 

 

『おッ?やッと部屋に着いたみたいだなァ。』

 

 

声の主はまさしく『玄野計』であった。

しかしこれは、

 

 

「まさか未来から通信もできるのかッ!?」

 

 

『さすがに何遍もできねェ〜よ。今回限りだッ。』

 

 

今回限りの通信だと知り俺は身を引き締めた。

 

 

『無事着いたようで何よりだッ。』

 

 

「・・・そのことなんだが、転送先を指定したのはお前か?」

 

 

『いや?転送先の指定は出来ねェからランダムになるはずだ。・・・ちなみにどこに転送されたァ?』

 

 

「・・・レイカの部屋・・・・」

 

 

『うッそ、マジでェ〜ッ!?うらやましいぜ畜生!』

 

 

「よくねェーよッ!」

 

 

俺は『玄野計』にレイカとの出会いについて簡単に説明した。

 

 

『お前・・・いや、俺も案外変態だッたんだなァ〜。初めて実感したなァ。』

 

 

「人ごとだと思って・・・」

 

 

『人ごとだもんッ!』

 

 

聞いてるコッチが頭痛いわ!

同一人物のハズが段々と別人臭くなってきた。

 

 

『・・・さて、時間が無いからそろそろ本題に入ろうか。』

 

 

(切り替え早ッ!)

 

 

 

 

 

そして『玄野計』の長い説明が始まった。

どうやら俺は初めてガンツに初呼ばれる数週間前に転送されたらしい。

どう行動するにしろ時間は必要だろうとのこと。

転送に伴い俺の肉体にも変化があったそうだ。

俺が死ぬ直前の肉体で転送することは不可能だったらしく、

ガンツに蓄積されていた俺の古い身体データを元に肉体を作ったとのこと。

ここまでの説明で俺は質問を投げかける。

 

 

「そういやァ、俺の衣食住や金はどうなる?」

 

 

『流石に住居は用意出来ないが、金の方はなんとかなるぞ?』

 

 

なんでも、ガンツを作った奴らが最後まで手を出さなかった口座がいくつもあったそうだ。

それを俺専用になるようにするそうだ。

しかもその総金額は文字通り一生遊んで暮らせたり、ガンツを100台以上作れたり、

下手したら国を丸ごと買えるような程だ。

あとは俺の身分証や経歴の問題についてだがそれらも全て考えているらしい。

しかし身分証の偽造や経歴を適当に作るなどヤバイ話になると少し心配になってきた。

 

 

(コイツに任せて大丈夫だよな?)

 

 

だが全てはレイカを幸せにするためだと俺は自分に言い聞かせた。

 

 

『・・・ッてなわけで、ここまで何か質問はあるかッ?』

 

 

「ない。」

 

 

『あッそ。じゃあ最後に一番重要なことを説明するッ。』

 

 

なんでも俺の頭の中にあるはずの爆弾が最初から抜き取られていること。

ガンツに対しての発言権の向上化。

つまりガンツが納得する内容であればどんな無茶な要求でも通るようになる。

しかしガンツとの会話記録は全て残るらしい。

俺とガンツの会話が運営者側に筒抜けになるというのだ。

 

 

『今回俺たちが会話している内容は記録に残らないようにした。』

 

 

「だが次は残るということかッ?」

 

 

『その通り。お前のことがバレれば向こうから刺客が送られてくる可能性もある。』

 

 

「ちッ。・・・他には?」

 

 

『本来居るはずのないお前という遺物がいるんだ。あの神さんが何か仕掛けてくるかもなァ?』

 

 

「俺に対抗できる敵を増やす、かッ?」

 

 

『・・・・』

 

 

「へッ・・・やッてやるさッ。」

 

 

敵が増えるのは苦しいが愛する者を失うことに比べればどうってことはない。

何が何でもレイカは必ず守り抜く。

敵も全て叩き潰す。

それだけだ。

 

 

 

 

 

『この時代の俺が加藤と転送するタイミングでお前も転送されるようにした。』

 

 

「おゥ。」

 

 

『あと玄野計が二人いると呼びづらいからお前の名前はこッちで作ッておいた。』

 

 

「何て名前にしたんだッ?」

 

 

 

 

 

『Ωと書いて、オメガ。』

 

 

 

 

 

「・・・お、おめがァ・・・・?」

 

 

部屋が静寂に包まれる気がした。

 

 





おつかれさまです。

ではまた、次回にて。
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